バンコク保有不動産の効果的エグジット方法

なかなか開かない「出口」の扉

我々のような外国人投資家にとっては、言葉や商習慣の違いから、実は保有不動産を売却し市場からエグジットする「出口」のプロセスが最もハンディキャップがあり難しい。実際、投資目的であれ、自己居住目的であれ、これまでバンコクの不動産を購入した人達から相談を受けたが、売れなくて困っている人が結構いるのである。

基本的に、不動産投資の「入口」である物件購入や「運用」面での日本人入居者募集では、バンコクの日系業者が大いに役に立つ。しかし、これが売却となると話が違ってくるのである。

このことについては著書の中でも「投資の出口戦略」としていろいろと書いたが、一般的に日系業者はタイの業者のような横のつながりを持っていない。考えてみればこれも当然のことなのであるが、日系業者の場合、日本語ができるのが最大の強みであり、ごく一部の人を除き、タイ人投資家や実需層、タイ人ブローカー達と強力なコネを持っている人は少ないのだ。

そんな状況下、日本人オーナーが日系業者に保有物件を売りたいと持ち込んでも、紹介できる日本人投資家やネットワークにはおのずと限界があり、他にできることといえば、自社のホームページやDDプロパティ等で業者広告を出すぐらいなのである。

日本人投資家がバンコクでコンドミニアムを買うときは、日系業者は日本語で対応できるという強みを生かし投資家をがっちり掴んでいるので、タイの業者もコミッションが折半になっても日系業者に有力物件情報を流してくれる。

しかし、これが売却の話となると、数千、数万ユニットもの売物件が常時市場に出回っている中、日系業者の案件だからといって、余程の人気物件か希少物件でもなければ、コミッションが折半になる業者持ち込み案件にはタイ人業者も特に興味を示さないのである。

有能なタイのブローカーの見つけ方

ちなみに、筆者の経験では、同じタイの業者でも大手デベロッパー系列のエージェントよりも、中小のエージェントに所属し、歩合給制やフリーランスでやっているブローカーたちの方が有能だ。彼らは多くのコネクションを持っているし、投資家とのパイプもあり、さらに掘出し物件情報も持っている。つまり、本当の意味で貪欲なディールメーカー達なのである。

そういう事情がわかっているので、本誌前月号で書いた全面改装したばかりの物件売却に関し、筆者がまず最初に何をやったかというと、不動産売買サイトにオーナーとして物件広告を載せることであった。

具体的には、Face Book上でビジネス展開する有力サイトのCondo Exchange Centerには下の写真のような広告を載せたし、ブローカーによる虚偽物件広告を締め出し、売主と買主間での直接売買を支援し利用者が増えているZ My Home、以前からあるPrakard等だ。

これらのサイトでは、売主が無料で物件情報を載せられ、もしそれを見た買主と取引が成立すれば、コミッションなしで直接売買が成立するのである。

ところで、このタイ語広告の中には1つ重要なことが書いてある。つまり、「この物件を扱ってくれるブローカーも探している」という一文である。実際、この広告を出してすぐに6つのブローカーから扱いたいという問い合わせがあったが、彼らも売主から直接コミッションが取れる物件をこういうサイトで貪欲に探しているのだ。

そして、最終的にこの中の1社が連れてきた買主と売買契約が成立し、本誌前月号で書いたように、比較的短期間でエグジットできたのである。

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