中古物件のリファビッシュは儲かるビジネス

リファビッシュメント(全面改装)

筆者は著書「バンコク不動産投資・基礎編」の中で、割安な中古物件を買ってリファビッシュする方が新築購入より投資効率が高いと書いた。地価高騰に伴う新規プロジェクト販売価格の急上昇に中古の値上りが追いつかず、著しく割安な状況が続いているからだ。

しかし、理屈だけでは説得力に欠ける。そこで論より証拠、中古物件を買って徹底的に改装してみた。

隠れたポテンシャリティを見逃すな

その物件はトンロー通りソイ25にある築6年のローライズ(高さ23メートル制限)コンドミニアム。いつも「30㎡の狭小物件など買ってはいけない」と主張していることもあり、筆者が買ったのは40㎡とやや広めの1ベッドルームだ。

しかし、中はボロボロで、しかも無名の中小デベロッパーということもあり、ご多聞に漏れず最悪の施工であった。サッシ周辺のコーキングが早くも破れて雨水が浸み込んだ結果、壁に黒カビが広がり、床板は既に腐り始めていた。こんな問題物件を買おうという人は普通はいない。

ところが、実はこの物件には大きな魅力があった。同じ高さのローライズが隣接して建つトンローのソイは解放感のない窮屈な物件が多い。だがこのユニットには、リビングからの視界を遮るものがない抜群の眺望があった。将来はスーパータワーも一望できる。 

しかも角部屋2面開口で風通しもよく、日本人向きのバスタブ付きだ。そこで筆者はこれを300万バーツ、75,000バーツ/㎡まで叩いて買ったのである。

そして、インテリアデザイナーに筆者のコンセプトと予算を伝えて改装プランを練った。特にこだわったのが床材である。腐食した安っぽいラミネート板を全撤去し、鏡面仕上げのセラミックタイルに替えて高級感を出した。

また、クローゼットやシェルフ等の物入、ベッド、リビングTVボードを全てビルトインに替えて統一感を持たせた。そしてもちろん、コーキングの打ち換えやウォータータイト(防水)補修にも万全を期した。

その結果、33万バーツ(120万円)の工費をかけてできたのがこの写真である。

適正価格であれば「出口」の扉は開く

この出来ばえに筆者も強気になり、7月に入って460万バーツで売り出した。一応、付き合いのあった日系仲介業者の1社にも媒介依頼したので、彼らの広告でこの写真を見た人もいるかもしれない。

ところが、いつまで経ってもオファーが入らない。それどころか3カ月でわずか2件の内見しかないという惨憺たる状況であった。

さすがに筆者も売値が高すぎたかと観念し、一方で、バンコクのコンドミニアム市場自体が失速し始めたこともあり、10月になって早目の転売を狙って売値を一挙に420万バーツに下げたのである。

すると、それまで消極的だったタイ人仲介業者の態度が一変した。コネのあるタイ人投資家に推薦し始め、次々と案内が入るようになったのだ。

その結果、値下後1カ月もたたずに値引きなしで買手がつき、改装費用、仲介料、特定事業税や移転税等、全てのコストを引いたネット利益で43万バーツ(150万円)を実現できた。

元々投資金額が小さいので、筆者自身が現場に通って施工監理をやり、随分手間暇をかけた割に儲けは少ない。しかし、今回の成功で、次はもっと賃貸需要の大きい100㎡程度の掘出し物件を改装し、転売でなく中長期投資にチャレンジしてみようと思っている。

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