カオサンが閑散? ANNニュースはミスリーディング!

観光客が少ないのはタイに限ったことではない

2日前のテレビ朝日系ANNニュースで、タイは11月1日に開国したが、ほとんど観光客が戻ってきておらず、観光地はどこも閑散としているとレポートしていました。そして、人通りのない午後のカオサン通りを写しながら、この実態を見てくださいといわんばかりに報道していました。
( https://www.youtube.com/watch?v=d-FOcdA_hO8&t=17s)

確かに、観光客がまだ全然少ないというのは間違ってないのですが、これを見て私が思ったのは、11月8日からやっとアメリカが開国し、カンボジアやベトナムもワクチン接種完了者に隔離検疫なしでの入国を認めることにしたところであり、世界中がパンデミックで海外旅行に用心深くなっている中、実際にはどの国も状況は同じであり、これは特にタイに限ったことではないだろうということです。

こんな偏った報道をすると観光客がますます来なくなる

例えば、日本人がパンデミックも落ち着いてきたので久しぶりに年末年始は海外旅行をしようと考えたとします。そこで、まず今ならどこの国が隔離検疫なしで行けて、現地の状況はどんなだろうと調べるのは間違いありません。

特に今年は寒波が激しく、多くの国で例年より早く雪が降り始めている中、今でも30度を超すタイのような暖かい国は第一候補になるかもしれません。そういう時に、「タイは外国人はほとんど来ておらず、観光地は本当に閑散としています」とタイだけがそうであるかのように報道されると、タイに行っても面白くなさそうだと敬遠することになります。

しかし、この現地レポーターが本当のニュースを伝えたければ、昼だけでなく、週末の夜のカオサンも見せるべきだったと思うのです。現地の人なら知っていますが、もともとカオサン通りは昼よりも夜になってから盛り上がる通りであり、昼の光景だけ見せて、こんなに閑散としているとレポートするのはかなりミスリーディングです。

日常が戻ってきたバンコク

さて、上がANNがニュースで流した午後のカオサン通りにあるお店の一つです。一方、下が現地でバンコクの近況を伝えるTJチャンネルという動画サイトが流した同じお店の夜の画像ですが、お客でびっしりで全く状況が変わっているのがわかると思います。
(https://www.youtube.com/watch?v=jqor9slYIx8)

このニュースの中で日本側の女性キャスターが、カオサン通りが閑散としているのはお店が開いてないから観光客が来ないのか、それとも観光客が来ないからお店が開いてないのかという質問をしていましたが、これは両方が答えであり、これまではいわば両すくみ状態だったわけです。

しかし、バンコクはもうワクチン接種率が80%を超え、ロックダウン中だった数か月前までは感染を恐れて出歩く人も少なかったのが、今は道路は渋滞し、街は人で溢れて日常生活が戻ってきています。

そこで、カオサン通りでは今回の開国を機に、本当は営業が禁止されているバーやパブが違法ではありながら開店したところ、最初の予想を覆して待ちかねた外国人だけでなく多くのタイ人も集まり始めて、かつての賑わいを取り戻したというのが実態です。

すなわち、これまで政府の規制に苦しめられてきたナイトライフ業界がとうとう反乱を起こしたともいえるのですが、まずはお店が先に動いた結果、そこにお客が集まってきたということだと思います。

最初に結論ありきで、カオサンも観光客がいなくて今も悲惨な状況、とレポートするのは簡単です。しかし、それでは何とか生き残ろうとしているタイ観光産業の足を引っ張ることにもなり、実は日本の六本木や渋谷のように若者が集まるトレンディな場所としてカオサンは甦りつつあるという別な面もあることを伝えた方が、それを見た観光客も受ける印象が全く違うと思うのです。

暑さとナイトライフとお酒はタイの強力な吸引力

私もこのブログで「業界の予想を覆して甦ったカオサン通り、しかし実態は…」でカオサン通りの復活を取り上げましたが、これも以下の現地のタイランドトゥデイという英語ニュースの内容を紹介したわけです。しかし、ANNの主題である「閑散」と、このニュースの「喧騒」では、ニュースのトーンが対照的であることに驚きます。
https://www.youtube.com/watch?v=M82qfeViM1o

ただし、私は違法営業がいいといっているわけではありません。しかし、観光客を増やしたいと努力する一方で、各種規制を続けるタイ政府の施政が相矛盾していると思っているのであって、タイ以外の他の国でアルコール規制やナイトライフ営業禁止令をつけて開国したところはないと聞いています。

従って、これらがもっと早く解除されれば、より多くの外国人観光客がタイにくるようになると思っています。

コメント

  1. タイの不動産株なんかはこれ以上悪くならないかもしれませんが、今回の不景気はU字型回復になりそうです。
    特に住宅株は底は打っても低迷が長そうなので、配当期待でじっと持ちこたえるのがベストではないかと思い、私はタイのインダストリアルのREITを買いました。

  2. むかしタイに住んでいました より:

    「カオサンが閑散? ANNニュースはミスリーディング!」と「西尾より」を見て、面白かったです。むかしも今も「警察黙認の下で風俗営業は成り立つ」。この点は変わっていませんね。
    警察と陸軍、どちらもタイの強面ですが、圧倒的に陸軍が強いから、今回はシュンとなったのでしょう。
    しかしいくら陸軍首相が怒ってみせても、したたかなタイ庶民のこと、風俗営業はすぐに復活するでしょうね。

    ところで、タイで新型コロナが猖獗を極めた6月から8月にかけて、バンコック市場上場株を幾らか買いました。「これ以上悪くならない」時期に逆張りで買いを入れるのが自分の流儀です。
    タイでも脱コロナが見えてきたという今回のニュースに安心しました。

  3. そうですね。これだけ警察が出てきて規制されたらもう駄目ですね。今は開いているこれらの店も早番閉めてしまうと思います。
    私はイギリスのようにワクチン接種率が一定の水準を超えたら、規制を解除し元に戻すのが正しいと思っているので、タイ政府の過剰な規制や禁止措置には反対の立場ですが。

  4. 西尾 より:

    昨日(18日)夜間のカオサン通りの動画があります。
    ANNニュースの通り、閑散としていますね。
    タイ人が大騒ぎしたので、ブラユットの逆鱗に触れた模様です。
    https://www.youtube.com/watch?v=b6el1QddyzY

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