テーパリング決定で拍車がかかるドル高バーツ安

やはり年初が底だった米ドル

やがてタイバーツのスイングバックが始まる?」と題して2回にわたり、タイバーツを売って米ドルにシフトする方がいいと考えていると書いたのが今年の1月ですが、既にその時点で不動産を売った手持ち資金の約半分を米ドルに換えていました。

そして、その後も1ドル=31.5バーツになるまで小出しで米ドルにシフトし続けた結果、現時点では資金の約7割が米ドルになっています。もちろん、それを使って為替ヘッジのない米国株に投資したり、5.25%の金利が付くカンボジアのドル定期で運用しているので、単に為替差益を狙って全てを現金で置いていたわけではありませんが。

その後、タイのワクチン不足が解消する見通しが付いたところで、「タイバーツ叩き売りの流れが変わった!」と題してバーツが反発し始めたことに触れましたが、それでも最後は「私は「タイバーツ資産を持つことは大きなリスク!」で書いたように、向こう3年ぐらいの中期で見ると、やはりタイバーツ資産を持つことは危ないと考えています」と締めくくったように、今の経済状況ではタイバーツはまだまだ戻ってこないと考えています。

テーパリング開始と来年からの利上げ方針でドルはさらに上値を試す

先日のFRBのアナウンスで、いよいよテーパリングが間近に迫り、しかも予想外に早く来年半ばには利上げが始まる可能性が出てきたことから、今、金融株が高騰を始めています。

この状況下、通貨に関しても少なくとも今年いっぱいは米ドル高バーツ安が続くと考えているので、もう少し米ドルを仕込もうと私は考えています。つまり、しばらくはタイバーツなんかできるだけ持たない方がいいと考えているわけです。

今の米国のインフレと金利上昇は景気回復を伴っている以上、特に問題はないように思えます。一方、タイ経済はまだそんな状況になく、とにかく一刻も早くワクチン接種率を上げて開国して見てなんぼ、という状況であり、ドルとバーツの先の見通しには雲泥の差があるように思えます。

そうなると、このチャートでもわかるように、米ドルの10年来の高値は1ドル=36バーツだったわけですが、テーパリングと利上げでドル高がますます進み、もしかすると今回はこの36バーツを超えてくる可能性もあると思っています。

ただし、逆にこれだけ疲弊したタイ経済が、観光産業を含めコロナ前の勢いを取り戻せば、今度はタイバーツの大きなリバウンドが起こる可能性もあります。つまり、2017年初めから2019年末にかけて起こったような、ASEAN全通貨の中でのタイバーツ独歩高が再び始まり、そこで儲けるチャンスも大きいのです。

従って、現状では36バーツあたりでそろそろドルを売って、つまり米国株やドルの定期預金を解約してタイバーツにシフトバックするというラフなプランでいいのではないかと考えています。

日本円・バーツは?

ちなみに、日本円ですが、私はあまり日本円には興味がないのですが、これからタイバーツに対して日本円が勢いよく上がるとすれば、今回の総裁選の結果次第かもしれないと思います。

タイ経済よりは日本経済の方が健全で回復も速いこともあり、緩やかな円高バーツ安もしばらく続くとは思うのですが、やはり、ドル・バーツほどの動きはないように思います。従って、2016年の1円=0.34バーツまではちょっと難しいのではないかと思います。

コメント

  1. 数日前から米国10年国債が売られ、長期金利が上昇しています。これで米ドルが買われ始めているというのが私の理解ですが。https://fund.smbc.co.jp/smbc/qsearch.exe?F=mkt_bond_detail&KEY1=BUSG.10Y/USGT

  2. 西尾 より:

    テーパリングが金利や為替、株式に与える影響ですが・・・前回(2013年)の様子を見ると・・・
    https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2021/02/irepo210217/
    米国長期金利は下落し、為替はドル高・円安と奇妙な動きになっていました。
    株価は日米とも上昇していました。
    素人なので、予測は不可能ですが・・・今回のケースでは・・・
    米国のインフレ率は足元では5%ですが、米国の景気急回復が一服し、やや停滞局面に入ったようで、長期金利の上昇が見られません。
    雇用市場の回復がイマイチなことも、金利上昇を抑制しています。
    テーパリングの次に控えるFF金利の利上げですが・・・米国のインフレ率が2%以下に落ちてくると、利上げのピッチがかなり緩やかになりそうな雲行きを感じています。
    今後3年間くらいの世界の為替・株式市場の動向は、米国のテーパリング・利上げとは別のブラックスワン(今回の中国不動産バブルの崩壊など)が現れてくるのでは?と予想してます。

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