これからは、お金持ちと優秀な外国人を優遇するタイ政府

富裕層外国人受入はコロナ経済危機から回復する有効手段

以前からタイにも10年間の投資ビザとかエリートカードがあったので、タイ政府もできるだけお金持ちの人に来てもらうべくいろいろやっていたのがわかります。

しかし、その後のインフレなどにより物価がかなり上がったにもかかわらず、今だにわずか80万バーツの預貯金さえしていれば、50歳以上の外国人は延々とタイに住めるというリタイアメントビザの存在が逆効果になり、お金を使うというより、むしろタイは生活費を節約したい外国人リタイアリーが集まってくる避難場所になりつつあるような感もあります。

もともとタイのリタイアメントビザは、マレーシアのMM2Hビザのように最初からかなり高額な資金が必要となると対象となる外国人が限られてしまうので、むしろ質より量を重視して、今の制度を作ったのではないかと私は思います。

しかし、今のタイ経済はコロナ禍で相当落込んでいることから、タイ政府にしてみれば、できるだけ裕福な外国人にタイに来てもらい、お金を使ってもらって経済回復につなげたいと考えているわけです。そして今週、内閣はいよいよこの新制度に対するゴーサインを出したわけで、これからBOIが具体的な内容を詰めていくことになります。

ところで、今回の新ビザ導入によるタイ政府の方針は、年間100万バーツ(350万円)以上使う外国人にきてもらうということです。つまり、月額で約30万円ということになりますが、こうなると月に20数万円という平均的な日本人年金生活者にとっては、タイでのリタイアメント生活も次第に困難になるということです。

同時に、実際にこのビザ制度が運用され始めたら、最近のマレーシアのように通常のリタイアメントビザも条件が厳しくなるかもしれません。

お金持ちにさらにシフトするマレーシア

ちなみに、マレーシアは今年10月から今までのMM2Hビザ発行基準を大幅に引き上げると発表しました。月額手取り収入が4万リンギット(約100万円)、そして150万リンギット(約4,000万円)の資産が必要で、そのうち3分の2にあたる 100万リンギットを現地で預金しなければならないそうです。

もっとも、タイやフィリピンを含め、これが世の中の流れなのだろうと思いますが、一方で残念ながら日本経済は失われた30年間、経済成長が鈍化したままであったことから、いつの間にか一人当りGDPもかなり落ちてしまい、とうとう韓国にも追い抜かれました。

つまり、我々はバブルの頃に比べると欧米人に比べて相対的にかなり貧乏になったのであり、日本人が今、このマレーシアのロングステイビザを取るには、純資産が少なくとも1億円ぐらいある富裕層でなければ難しくなったわけです。

特に日本人にとって住みにくくなったタイ

ところで、私がタイに来た2011年の頃は、1万円で4,000バーツに交換できたので、まだタイの物価はかなり安いという感じはありました。そして、その為替レートであれば、バンコクのコンドミニアムもCBDであっても安いもので、当時、私もアソークの築3年のコンドミニアムを9万バーツ/㎡台で購入したのですが、円ベースでは総額900万円台と格安でした。

しかし、その後の円安タイバーツ高で1万円が3,000バーツとなり、一方で不動産価格がかなり高騰した結果、20万バーツ/㎡というのも当たり前になった今、日本円で換算するとタイのコンドミニアムはもうそれほど安くなくなってしまいました。

上のコストオブリビングの比較を見ても、最近はややバーツ安になってきているものの、それでもタイの生活費は東南アジアでトップクラスになっているのがわかります。昔に比べればかなり貧乏になってしまった日本人リタイアリーにとっては、この現実はさらに厳しいものと思います。

新制度の概要

さて、このタイ政府の新政策詳細については、既に「土地購入OKなら、タイ不動産投資に大チャンスがくる!」で2か月以上前に触れているのでここでは書きませんが、いよいよこれが閣議で審議されゴーサインが出たことで、タイに住む、もしくは将来タイに住もうと考えている日本人リタイアリーにとっては、赤枠で囲った2番のWealthy Pensioners向けの10年ビザが狙い目になると私は思います。

そして、このビザの特権で注目に値するのが以下ですが、何より土地を買えるというのが魅力であり、今後、多くの欧米人がこのビザ取得に回るような気がします。

The package also includes automatic work permits, the same rates of income tax as Thai citizens, tax exemption for income earned abroad, and ownership of properties and land.

この促進策によるビザには自動的にワークパミットが付与され、所得税率もタイ人と同じで全世界課税でなく、しかも土地の所有ができる。

Bangkok Post

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