中国不動産バブル崩壊、中国人投売りでタイ不動産も大底に(その2)

不動産市場と株式市場との違い

ところで、株式投資にはナンピン買い下がりという手法があります。流動性が高い株式市場では相場がどんな下降局面であっても売り手と買い手が存在するので、買い下がりながら平均コストを下げていくやりかたです。しかし、これは個別性のある不動産には通用しません。

むしろ、Don’t catch a falling knife. といって相場の下落が完全に止まるのを確認するまで買うのはよせ、というのが不動産投資です。すなわち、流動性が低いだけに一旦価格が急降下し始めると潮が引くようにすべての買いの手が引っ込んでしまい、どこまでも下がっていくのが不動産市場であり、中途半端なところで手を出すとけがをする、ということなのです。

まさに日本の不動産バブル崩壊の時がそうでしたが、私もこのブログで書いてきたように、2020年以降はよほど割安な投売りにでも出くわさない限り、「休むも相場なり」ということでじっと市場が大底を打つのを待ってきました。

しかし、今回の中国不動産バブル崩壊がきっかけで、いよいよタイ不動産の大底がくるかもしれないと思っています。

不動産バブル崩壊で含み益がなくなる個人投資家

2016年から2018年にかけて起こった中国人投資家の間でのタイ不動産投資ブームにより、バンコクやパタヤなどで大量のコンドミニアムが買われました。

当時は中国政府が外貨流出になる海外不動産投資に目を光らせていたこともあって、香港経由で投資された例も多かったので、冒頭のグラフにある中国本土と香港からの合計送金額を見ると、2017年の最盛期には、外国人購入額全体の4割以上が中国人投資家であったことがわかります。

一方、タイの法律では、外国人が不動産を購入する場合には海外から直接外貨送金して全額現金で買わなければならないという規定があるので、中国人投資家の間には、中国国内で持つ自宅や投資物件を担保に国内の銀行から融資を受けて購入した人も多かったはずです。

ただし、当時は国内の不動産が値上りして含み益もあったので余裕だったのですが、今回の不動産バブル崩壊で中国全土で不動産価格が値下りし始めると次第に余力がなくなってきます。

すなわち、国内で保有する不動産の価値がどんどん下がるのに、住宅ローンの額は減らないという逆回転が始まるわけで、そうなると、まずは海外にあるタイのコンドミニアムを処分して債務を減らそうと考えると思うのです。

狙いは中国人投資家が投売りする築浅中古

特に2016年、2017年の2年間が、中国人投資家がバンコクやパタヤ、プーケットなどでコンドミニアムをもっとも多く買い漁っていた時期なのですが、この時期にプリセールで買ったとすると、大半が2018年から2020年に竣工引渡しとなります。

実際、「日本の株式市場とタイ不動産市場について思うこと(その2)」でサンシリは、彼らの竣工済プロジェクトの引渡しでは「外国人顧客を国・地域別に見ると、中国が全体の50%を占め、香港が30%、台湾および欧米が20%を占める。」ということでした。

しかし、一方ではコロナが始まって以降、賃貸市場では家賃が2割、3割と下がっただけでなく、空室率もかなり上がってきています。さらに、中国人投資家の多くが当初目論んでいた、毎年急増する中国人観光客にホテルとして貸し出すという計画も、観光客がほとんどゼロとなった今では完全にあてが外れてしまいました。

その結果、中国人投資家が保有する築1年から3年の築浅物件の多くが、入居者もいないまま新築未入居状態のままになっているはずであり、今後これらが投売りで出てくる可能性が高いと思うのです。

従って、大体どのプロジェクトでも中国人投資家は買っているので、自分がこれはと目を付けたプロジェクトにターゲットを絞って売物件の情報を集めて行けば、半年後ぐらいには格安の投売り物件を見つけることができる可能性は高いと思っています。

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