プラユット首相のシノバック購入疑惑

野党のプラユット首相への糾弾

以前、このブログでも「なぜタイ政府はシノバックばかり購入するのか」と題してプラユット首相がシノバックにばかり固執する問題について書いたのですが、今、まさに野党はプラユット首相及びその他閣僚5人に対する不信任案を出し、首相や保健相のアヌティン他とディベートが行われているところです。

プラユット首相は当初シノバックを1接種17ドルという高い価格で中国から購入することで予算を承認していますが、これについては、今年の2月だったと思いますが、ファイザーが20ドルなのに対し、プラユット首相はわざわざシノバックを17ドルという高い価格で購入することに合意したという記事が出ていたのを覚えています。

もっとも、その時はシノバックが実はクソみたいなワクチンだということは誰もわからなかったし、世界中でワクチン争奪戦になっており、多分、タイではファイザーはなかなか手に入らないのだろうと思っていました。

しかし、その後「役立たずのワクチンであることが明らかになったシノバック」で書いたように、ほとんど効果のないワクチンということが世間に知れ渡った結果、タイ国民の多くが中国ワクチンを拒否するようになり、なかなか接種が進まないという問題が出てきたのですが、その後も首相は執拗にシノバックを購入し続けてきたわけです。

消えた21億バーツ(約74億円)

そして、これに対して野党のプアタイ党が指摘しているのがこの表にある食い違いです。タイ政府はこれまで5回のロットで約2,000万接種のシノバックを購入していますが、どの回も1接種17ドルで予算が承認されています。

これに対し、野党が調べたところ、実際の購入価格は最初は17ドルであったものの、次第に値下げされていて、最後は9ドルと半値近くまで安くなっていたことがわかり、この差は約21億バーツ(約74億円)にも上り、この資金を一体何のために使ったのかと説明を求めています。

しかも、同じシノバックを購入したインドネシアやブラジルに比べると最初から価格が相当割高であったことから、首相は非常事態宣言を利用してすべての権限を超法規的に自分ひとりに集中し、本来は法律に従って調達しなければならなかったワクチンを、自分の独断で中国政府と交渉し決めたと批判しています。

また、これによって、中国政府との癒着が起こり、首相はシノバックの代理店(CPグループ?)に便宜を図ったのではないかとも指摘しています。

首相は当然、これに対し全否定しているわけですが、真偽はわかりません。ただ、シノバック購入に関して予算と実際の購入価格に違いがあるのはあり得ることです。問題はその差額の21億バーツが使途不明金として他のことに使われているかどうかということであり、この表だけではわかりません。

しかし、他の国より高い価格で独断で勝手に合意し、しかも「何が悲しくてシノバックばかり追加発注するの?」で書いたように、これだけ問題がはっきりしているのにも関わらず、この表の最後にあるように、さらに追加で1,200万接種ものシノバックを発注したのは、明らかにおかしいと思います。

それでも2023年まで現政権は続く

いずれにせよ、プラユット政権はワクチン政策に失敗し、多くの国民の命を犠牲にしてしまったわけで、「つけが回ってきたモリソン首相とプラユット首相」で書いたように、それは本人も認めていることからその責任は否定できないはずです。

しかし、これに対しプラユット首相は昨日、国会で以下のコメントを出し、不信任案など出しても絶対に解散はあり得ないということで、どうも今回の不信任案は数の上で否決となりそうです。

従って、今の野党勢力では政権打倒は無理ということであり、あとは次回の選挙を待つか、国民の大規模な首相辞任を求めるデモくらいしか手段は残ってないのかもしれません。

Prime Minister Prayut Chan-o-cha on Wednesday denied rumours regarding a cabinet reshuffle and a House dissolution, saying that he intended to stay on until the government completes its four-year term in 2023.

プラユット首相は内閣改造や議会解散の噂を一切否定し、今の4年間の任期終了である2023年(6月)まで現政権を継続すると明言した。

Bangkok Post

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