新人類世代の定年後の働き方

新人類世代の定年退職がやってきた

オンラインニュースで、「定年後に安易に始めてはいけないこと5選」という題のコラム記事が載っていました。

今、定年を迎えている60歳から65歳ぐらいの人達は私と同じ世代なので、バブル経済の始まりの頃に新人類相場を演出した層でもあります。

といっても、当時、「金融・証券・不動産」といったバブル産業の渦中に居なかった人は、そんなことはもう覚えてないかもしれませんが、80年代後半の華々しいバブル景気とその後の失われた20年という天国と地獄の両方を生きてきた世代でもあります。

また、年金逃げ切り世代でもないこの世代は、これからもあまり年金に頼れないこともあって、大半の人達が定年後も仕事をすることを選択する中、だからといって安易に始めてはいけない5つのことを上げているわけです。

もう10年近く前にアーリーリタイアして一足先にタイでのセミリタイア生活をしてきた私としては、なるほどと思うところもあれば、少なくとも自分にとってはこれはどうも違うなと思うところもあるので書いてみることにしました。

安易に始めてはいけないこと5選

1. 定年後の「充電期間」:若い人でさえ、空白期間がある人は企業から敬遠されやすく、ましてや定年後の場合は「充電期間」ではなく「ブランク」とネガティブに捉えられることが多い。

2. 資格の勉強:中高年になると記憶力も体力も衰えるため、集中力が続かず、不用意に時間がかかることが多い。受講料や教科書代も必要となるため、よほど仕事で必要な資格でない限り、資格の勉強は時間も体力も金銭もムダになる恐れがある。

3. 再雇用:法律では、70才まで就業機会を確保するよう企業に求めているが、企業の経営体力的な問題から、現実には再雇用は65才までになると考えられる。収入も現役時代の3分の1に減少し、1年ごとの更新がほとんどのため、安易に再雇用を選ぶのは考えもの。

4. 趣味の延長の開業:そば店や喫茶店など、趣味の延長で飲食店を開業する高齢者は意外と多い。最初こそ知り合いが来店してくれるが、多くの場合はすぐに来なくなる。趣味として楽しむ程度にする方がベター。

5. 雇われ社長:肩書は社長でありながら、全権を持っているわけではないという微妙な立ち位置。自分は会社の株を持っていないのに、責任だけは取らされるという損な役回りの場合も。その他、できる限り「介護離職」をしないことも大切。家族の介護が必要になったといって仕事を辞めてしまうと、年金以外の定期的な収入がなくなり、不安定な生活に。再就職も厳しく、できたとしても給料は離職以前の仕事の水準まで戻りにくい。

女性セブン

再就職に執着する新人類世代

この記事を読んでまず思ったのは、とにかく今の定年組は定年後も働くことが大前提になっている人が多いということです。定年後に20年以上もの残された時間がある中、経済的に不安が残るだけでなく、一体どう過ごせばいいのかわからないという不安もあり、まずはとにかく働き続けようと考えるのは理解できます。

しかし、1.の定年退職したら空白を作ってはいけない。間髪を入れず再就職するべきというのは、ちょっと極端で、どうせ大した給料ももらえないのならそこまでする必要はないように思います。

ちなみに、もう15年ほど前になりますが、私が勤めていた某外資系企業では、ある都銀から定年まであと数年という人達を短期間、出向者として受け入れたことがあります。いわゆる団塊の世代の人たちでしたが、偶然、夜一緒に飲んでいると、とにかく年金生活が始まる定年退職の日が1日でも早く来ないかと心待ちにしているのです。

従って、こういった人たちと今の定年を迎える世代とでは考え方が明らかに違っています。もっとも、彼らの場合、企業年金も含めた年金の額は月額50万円とか60万円とかで、当時でも多い方だったとは思いますが…。

2.の資格の勉強についてですが、50歳の頃に比べてそんなにバカになったようにも感じないし、体力も大して落ちたとは感じないので、どうもピンときません。また、自分の興味のある方面で資格を取るというのはいいと思いますが、いくら再就職先で役に立つからといっても、興味の持てない資格に時間と費用を費やして挑戦するのは、それこそ苦痛なだけであり、私は全然興味はないです。

私がタイに来た時はまだ50代初めでしたが、趣味としてのタイ語の勉強は楽しかったし、2年間、毎日学校に通うのも嫌ではありませんでした。おかげで読み書きもできるようになりましたが、全然収入にはつながってないものの、やっててよかったと思っています。

3.の再雇用については、かつての部下の下で働くようなことになるのであれば嫌だろうなと思うので、避けた方がいいのかもしれません。

4.については全く同感であり、今の団塊ジュニア世代に人気がある、自分の好きな仕事をしながら質素ながらも気楽に生きていこうというFIREに近いものがあります。

5.バンコクでの雇われ社長は私も何人か知っていますが、つい最近ももう辞めるということで日本に戻っていった友人もいます。彼はタイの会社だけでなく日本本社の社長でもあったのですが、雇われ社長なのに責任ばかり重く、この不景気ではもう無理だと辞任することにし、日本に帰って行きました。

他にも2人、バンコクの雇われ社長を知っていますが、やはりコロナの影響で工場が閉まったりとかなり厳しい経営を余儀なくされていて、その内、会社を辞めて日本に帰ることにしましたという連絡が来るかもしれないと思っています。

この辺が駐在員と違っていて、自分の会社でもないのに責任が重い雇われ社長は気をつけた方がいいというのには私も同感です。私の場合は、個人投資家として自前でリスクを取りながら不動産投資をしてきたのですが、やはりこの方が気が楽です。

FIREを志向する団塊ジュニア世代

以前「日本でますますエスカレートするFIREに興味津々!」と題して、今の40代を中心に新しい生き方であるFIREがトレンドになっていることを書きました。

これを見て、考えが甘いとか、仕事がしたくないだけだとか思う人も多いだろうと思います。しかし、そういう人はもう既に頭が古くなった時代遅れなのかもしれないと思っています。実際、私も最初は今の30代、40代は随分リスキーなことを考えるなあと思ったのですが、いくつかFIREに関する本を読んでいくと、なるほどと思うようになりました。

私は27歳の時に初めて会社を辞めることにしたのですが、終身雇用世代の上司たちから、絶対後悔することになると引き留められました。しかし、私はほとんど聴いてなかったし、今になって思えば、あの頃既に終身雇用制度は終わりを告げていたので、あのままズルズルと60歳の定年までいたら、まともに財産も築けず、自分の望む海外勤務もできず、きっと今頃後悔していただろうと思っています。

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