タイのワクチン狂騒曲

軍隊までが横取りしようとするワクチン

The US has already donated 1.5 million doses of the Pfizer vaccine to Thailand, with the Thai government pledging to administer 700,000 doses to every frontline healthcare worker in the country. Despite the assurances, a group of medical workers and other concerned persons have called on the US to oversee the distribution of the donated vaccines in order to hold the government to its word.

米国による無償供与ワクチン、150万接種分のファイザーが今日、タイに到着する。そして、タイ政府はこの内の70万接種分を国内の医療最前線で働くスタッフに接種すると約束している。しかし、この約束を信用できない一部の医療従事者や関係者は米国に対して、タイ政府がちゃんと約束通りワクチンを配分するか監督してほしいと請願している

Thaiger

タイの感染爆発は世界でも注目を集めていて、3日前に米国はさらに100万接種分のワクチンを追加し、合計250万接種分をタイに無償供与すると発表しました。

一方、タイ国内ではタイの軍部高官がタイ赤十字に対し、複数の軍人とその家族にモデルナを優先接種するように依頼した手紙がリークされて大きな話題となりましたが、こういう何か勘違いしているお偉いさんがタイの軍隊にもまだまだいるわけです。

その結果、無償供与する米国政府に対し、自国のタイ政府を監視してもらいたいと請願せざるを得ないほど、タイ国民や医療関係者などがタイ政府を信用してないこともわかります。

在タイのアメリカ人などはブリンケン国務長官に直接手紙を出して、この無償供与の一部を自分達アメリカ人に優先接種してくれるように懇願したそうですが、その返事があったとも聞いていません。

そんな中、タイ国内でこんなことが起こっていたのでは本当に恥ずかしい話であり、米国政府もあきれているのかもしれません。

日本が無償供与したAZ(アストラゼネカ)は在留邦人に優先接種

Thailand has already taken delivery of over a million doses of AstraZeneca, donated by the Japanese government. The UK government has also announced its intention to donate 415,000 vaccine doses to Thailand, part of 9 million doses it plans to donate to countries around the world.

タイ政府は日本政府が無償供与した105万接種分のアストラゼネカを既に受取っており、英国政府も世界全体で無償供与する900万接種分のワクチンのうち、415,000接種分をタイに供与するとアナウンスした

Thaiger

一方、日本政府が無償供与したAZに対しても、在留邦人からこのうちの一部を優先接種してくれないかという声が多かったのですが、これについては日本大使館の口利きで何とか8月から邦人希望者に対してアストラゼネカを優先接種してもらえることが決まりました。

同様にスイスやオーストラリア、フランス等も在留の自国民に対して何らかのサポートに乗り出しているという記事を読んだことがありますが、昨日の感染者は17,669人と増える一方で、各国政府とも危機感が高まっているのだろうと思います。

アストラゼネカ第1回接種の効果

さて、在留邦人の中には、日本ではみんなファイザーやモデルナといったmRNAワクチンを受けているのに、効果のやや劣るAZで大丈夫なのかという不安がある人も多いと思います。

それについては、「東南アジアで荒れ狂うデルタ株、どのワクチンが守ってくれる?」で以前紹介した大量の感染者データを基に出している英国政府のレポートが参考になると思います。

AZの場合、第2回接種まで11週間ほど間が空くので、しばらくは1回接種状態が続くことになるのですが、今の感染爆発の中で3か月近くも1回接種だけで大丈夫かと気になるところです。

しかし、このデータによると、デルタ株に対して1回接種しただけでも重症になるリスクを71%減らしてくれるということです。

ただし、残念ながら、感染予防効果については7%から18%と非常に低い結果となっているので、今流行しているデルタ株はAZを接種していても、1回接種だけでは感染する確率が高いということです。

ただ、デルタ株は重症化する場合、感染からわずか1週間ほどでころっと死んでしまうのが特徴なので、かかってからあたふたしても手の施しようがありません。特に今のように医療崩壊で入院するベッドもない中では、たとえ感染しても重症になるのを防ぐという効果は大きいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました