人気のなくなったバンコクで、建設工事現場に隔離されて暮らす外国人労働者

フルロックダウン下の外国人労働者

20日に始まったフルロックダウンのせいで都内の車の量もかなり減っていたので、アソーク、トンロー、ラーマ4、シーロム、サトーン、パヤータイと、都内で人気の住宅地が今どんな風になっているのか、久しぶりに見て回りました。

本当は用のないものは外出禁止というのが政府の命令なのですが、1日中家にいても時間を持て余すので、始終車で移動するのであれば感染の危険性もないし大丈夫だろうと出かけることにしたわけです。

もっとも、道路のあちこちに警察官が立って検問をしており、もし停められたらやばいなとひやひやしながら走っていたのですが…。

走っている間に建設途中で止まっているプロジェクトも多く目についたのですが、ここで働いていたミャンマー人たちの多くが「感染者増加で再びバンコクのロックダウンか!」で書いた政府のBubble&Seal策により、この中で隔離されたまま囚人のような暮らしを強いられていたことを思い出しました。

それもあって、今日はこんな話題のコラムを書いてみる気になりました。

不動産業界の闇

Some 80,000 people – mostly Burmese, Cambodian and Thai workers – have been isolated in these shanty towns, basically imprisoned. They are guarded by Thai police and army. Some of the construction developers are doing the right thing and providing food and supplies. But others aren’t. 

主にミャンマー人とカンボジア人、そして一部タイ人を含めた約8万人の工事現場で働いていた作業員は、(第3波以降)囚人のように狭いところに閉じ込められ、外に出られないように周辺を警察と軍隊が見張っている。そして、彼らを使っていたデベロッパーには、食料や生活必需品を支給して彼らのサポートを続けているところもあるが、多くのデベロッパーは何もせずほったらかしている。

タイガー

4月に感染第3波が始まってから、その感染爆発発生の中心がバンコクのコンドミニアムなどの工事現場で働くミャンマー人やカンボジア人の宿舎であったことから、タイ政府はBubble & Seal作戦ということで、バンコクの建設工事現場すべてを閉鎖しました。

その後、他県に逃れた者や母国に帰れたものもいますが、現時点では約58,000人の外国人労働者たちが、バンコクの建設現場などで隔離され、食料もない中で飢えや病気に苦しんでいるということです。

デベロッパーにしてみても、コロナで多くの契約キャンセルが出た結果、今は完成在庫や販売在庫を抱えて大変な状況です。その上、建設中のプロジェクトは全て工事をストップという命令が出たわけですから、この間の金利負担も大きく、現場で働いていた外国人労働者のことにまで手が回らなくなっているのだろうと思います。

つい数年前まで、コンドミニアムのデベロッパーは中国人投資家の爆買いで次々と新しいプロジェクトを起ち上げ、その結果、現場作業員の労働者不足が発生していたほどだったのですが、わずか数年で状況が一変してしまいました。

スクムビット周辺にもいくつもある隔離キャンプ

特にスクムビット通り沿いは外国人投資家の人気があったことから、多くのプロジェクトが進んでいましたが、それだけに大きいところでは数百人単位のキャンプ、そして上のような比較的小さいプロジェクトで働いていた人たちも現場で隔離されています。

しかも、大半の外国人労働者はタイの雇用者に社会保険に入れてもらっておらず、失業と同時に収入もなくなっています。また、政府がここから一歩も出るなということだからスーパーに買い物に行くこともできないわけです。それでデベロッパーから見放されたら食べるものにも困るわけで、それこそ死活問題です。

ただ、この記事ではデベロッパーが見捨てたと悪者にされていますが、普通は建設会社が現場作業員の雇用主であり、彼等にも責任はあるとは思います。そうはいっても、施主であるデベが知らんぷりするのもおかしいとは思いますが。

また、タイの建設作業員は特にミャンマー人が多いことで知られていますが、今はクーデターで母国が大変な状況にあり、故郷に残された家族に仕送りもできず、それどころか自分たちの食糧にも苦労している状態ということで、慈善団体等が差し入れをしたりしていますが、残念ながら、タイ政府もこういう人たちまで救済する余裕はないと思います。

私もバンコクの不動産市場の動向について10年近く付き合ってきたわけですが、現場が今はこういう厳しい状況になっているのを見ると何かやりきれないですね。彼らに比べると、のんびりロングステイ暮らしをしている私などは幸運だと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました