トムヤムグン危機の再来でバーツ暴落か(その1)


これは先週のバンコクポストに載っていた著名なタイ人エコノミストのレポートですが、今年、タイ経済は回復などせず、むしろ1997年と同じようにタイバーツの暴落が起こる可能性があるというものです。

ただし、前回の危機ではタイの金融機関の間で資金流動性がなくなってバーツの暴落が始まったのに対して、今回はタイ政府が昨年に続き、今年も1兆バーツ(3兆5千億円)もの借金をしてしまうため、外国の資金が海外へ還流すれば、その資金の出し手がいなくなりバーツ暴落が起こるというものです。

このエコノミストはIMFで経験を積んだフリーランスで、私は初めて1月にこの人のレポートを読んで説得力があったので、それ以来、彼のコメントに注目しているのですが、このブログでも以前「今のドル高タイバーツ安、今後はどうなる?(その2)」や「3月2日、タイ航空はいよいよ“飛ぶ”のか?(その2)」で「Time to bid farewell to Thai Airways?(タイ航空にお別れを告げる時が来た?)」という彼の興味深いコラムを紹介しました。


従って、今回は資金流動性の問題が起こる理由については以前書いたので詳しく書きませんが、今回のバンコクポストのコメントでも当初の予想通り、1月、2月とタイから多額の資金が海外に還流し始めており、このままではバーツ暴落の可能性があるという警告をしているわけです。


私もこれまでこのブログで何度か書いてきたように、今のタイバーツは高すぎると考えていたので、投資用不動産を売却した資金を何回かに分けて米ドルに換えてきたのですが、既にかなりの金額になったこともあり、昨年の12月に1ドル=30バーツを切ったところで最後の交換をして打ち切りました。


そして、「やがてタイバーツのスイングバックが始まる?」で書いたように、いつになるかわからないものの、ドル高バーツ安がいずれ始まると考えていたので定期預金にしてそのチャンスをじっと待つことにしたのですが、最近の週足を見ていると、どうやらこのスイングバックが起こり始めているようにも見えます。

ところで、私の場合は現在カンボジアのアグレダ銀行とカナディア銀行の2つに分散して米ドルの定期預金をしているのですが、今回のこのコラムを読んで、タイバーツは極力減らしてもっと米ドルにシフトして定期預金にした方がいいのかもと考え始めたところです。


ちなみに、このドルバーツのグラフを見るとわかりますが、1997年の通貨危機の直前、1ドル=25バーツだったのが瞬く間に50バーツ以上に、つまり、1年間で半分以下の価値に暴落してしまったのがわかります。

もしこんなことがまた起こったら大変なので、少なくともある程度タイの経済回復が見えてくるまで、タイバーツ資産はあまり持たない方がいいように思います。

そういうことなので、次回、このエコノミストが指摘している内容のポイントを紹介していくことにします。

次回に続く

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