ロックダウンを避けた首相にタイ産業界が反発!

バブル&シール作戦に反対し、ロックダウンを支持する各産業界

先日「感染者増加で再びバンコクのロックダウンか!」で書いたように、私はBubble and Seal作戦ぐらいでは、今の感染拡大を食い止めるのは難しいのではないかと思っていて、そのうちバンコクのロックダウンが始まるのではないかと考えています。

昨日の新聞を読むと、これについてはタイの各産業界もこの措置には否定的で、これでは感染拡大は止まらず事態は悪化するだけと、CCSAの議長でもあるプラユット首相の今回のロックダウン見送りの判断に反対しています。

各産業界のコメント

The Chairman of The Federation of Thai Industries (FTI) said “We have to admit closing the construction camps will not solve the problem at its root. The most crucial effort at this moment is to speed up mass vaccination of the public.”


建設現場の宿舎を閉鎖しても問題の根本的な解決にはならない。また、現時点でのもっとも重要な対策は、国民へのワクチン接種のスピードアップである。(タイ産業連合会会長談)

“This is a critical situation with soaring daily cases and a hospital bed shortage for Covid patients in Bangkok. A strict lockdown is needed, similar to what was used during the first wave last year to help flatten the curve,” said Chamnan Srisawat, president of the Tourism Council of Thailand.


バンコクの急激な感染拡大と病床の不足は深刻な状況をもたらしていて、この感染拡大を食い止めるには、昨年と同様の厳格なロックダウンが必要である。(タイ観光評議会会長談)

The Employers’ Confederation of Thai Trade and Industry (EconThai) wants the government to enforce a lockdown for all of Bangkok lasting seven days, believing it would be good for public health and the economy in the long term.


Econ Thai(タイ貿易・産業雇用者連合会)も、政府はバンコク全体で7日間のロックダウンを行うべきと考えており、長期的に見ればこの方がパブリックヘルスと経済の両方にとって良い結果となると考えている。

バンコクポスト

この他、不動産業界や証券業界もこのまま感染拡大が続けば不動産市場も株式市場も低迷が続くとして、ロックダウンを支持しています。また、不動産でも特にコンドミニアム市場はもうボロボロなので、半分諦めたような以下のコメントも出ています。

“The prolonged third wave is more negative for the property sector than the first two waves last year. A lockdown would not have a great impact on the property market as it is already sluggish.”


今回の長い第3波はこれまでの第1波、第2波よりもっと大きなダメージを不動産市場に与えている。従って、既に低迷している不動産市場にとって、ここでロックダウンをしたからといってさらに大きな悪影響を及ぼすとも思えないが…。(タイ不動産協会会長談)

バンコクポスト

ただし、政府にはもうお金がないという台所事情もあると思います。ロックダウンに入ると、政府は閉鎖を強制された企業に対し、社会保障として15,000バーツの62%、つまり9,300バーツの給料保証を各従業員に毎月支払うことになるようです。

また、これにより政府の債務がまた増えると、為替市場でタイバーツはさらに下落するかもしれません。

医療現場では重篤な患者を治療する病床が払底

一方、ICU(集中治療室)や重篤な感染者を治療する設備の整った病床はほぼ満床状態で、医療の現場からは次のようなコメントが出ています。

Dr Yuwares Sittichanbuncha, head of the emergency medicine division at Ramathibodi Hospital, posted on Facebook that: “ICU [intensive care unit] beds are fully occupied. We have to begin to choose who will go on them, and who shouldn’t.


ラーマティボディ病院の緊急薬品部門のヘッドは、ICUは満床状態であり、今は治療する患者と治療しない患者を選別せざるをえなくなりつつある。

Dr Somsak Akksilp, director-general of the Department of Medical Services, said there were only 23 beds at state hospitals left for Covid-19 patients suffering severe symptoms.


政府医療サービス部門によれば、国立病院全体でわずか23床しか重篤なコロナ患者を受け入れる余裕がなくなっている。

バンコクポスト

昨日も4,000人を超す感染者が出ていますが、感染拡大がさらに続いていけば、やがて医療崩壊というのも現実味を帯びてくるような気がします。

デルタ株に効果のないシノバックでは感染拡大は止まらない

ところで、各産業界でワクチン接種のスピードアップが最重要課題という人が多いようですが、中国製シノバックで十分な効果があると思っているのだろうかと、幾分不安になります。

これは4月以降にデルタ株に感染した患者の総数ですが、圧倒的にバンコク都とその周辺のパリモントンであるノンタブリやパトゥムタニで多く発生しているのがわかります。

つまり、「中国ワクチンを避けるタイ在住のエクスパットたち」で書いた通り、この変異株に対してはシノバックはほとんど効果がないことが既に立証されているのだから、全員がアストラゼネカ、もしくはファイザーやモデルナをもう一度打ち直すか、それができなければ、当面はロックダウン以外、感染拡大を止める方法はないようにも思うのです。

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