なぜタイ政府はシノバックばかり購入するのか(その2)

THAILAND’S SINOVAC DILEMMA(タイのシノバックジレンマ)

The government of Gen. Prayut Chan-ocha is facing double challenges in handling COVID-19. First, how to get enough vaccines in time before the situation is too critical, and second, how to convince enough people that Sinovac is a good and adequately safe vaccine.

プラユット首相は今、コロナの対応に関して二重の困難に直面している。一つは感染拡大が危機的状況になる前に十分なワクチンを調達することであり、もう一つはタイ国民にシノバックは十分安全で効果のあるワクチンだと納得させることである。

we should pressure the government to order less Sinovac and more trust-worthy vaccines from now. Please phase out, or stop ordering something that people cannot trust if you cannot make them trust it. What’s the point of ordering vaccines if people are not willing to be inoculated unless some politicians have been taking ‘tea money’.

しかし、我々は今後シノバックの購入を減らし、もっと信頼できるワクチンを購入するように政府に圧力をかけるべきである。政府が国民にシノバックの接種を納得させられないのであれば、国民が信用しないワクチンの購入を直ちに止めるべきであり、一部の政治家の利権のために、タイ国民が嫌がるワクチンを購入するなどもってのほかである。

カーウソッド

数日前の現地オンライン紙、カーウソッドに上のようなことが書いてあるわけですが、多くのタイ国民がシノバックに不信感を持っているのがわかります。

一方、昨年12月に始まった第2波以降、政府のワクチン調達の遅れに対する批判が始まった結果、世界でワクチン争奪戦が展開される中、「中国ワクチンしか選択肢がなかったプラユット首相」で2回にわたって書いたように、手っ取り早く調達できるシノバックに手を出すしかなかったのだろうとも思います。

もっとも、プラユット首相自身はシノバックを避けてアストラゼネカを接種しているのに、タイ国民にはシノバックは安全だといってもあまり説得力はないとも思いますが…。

ちなみに、今日のバンコクポストによれば、タイ人の64.39%が政府のワクチン接種プログラムを受け入れる、13.31%が断る、22.3%が未決定とのことです。どうも日本のように予約に殺到するほどの人気はないようですが、やはりこれにはシノバックなら敬遠したいというのもあるように思います。

実際、このアンケート結果、タイ人が接種したいと思うワクチンの人気順位は、1位ファイザー(75.11%)、2位モデルナ(72.14%)、3位ジョンソンアンドジョンソン(68.52%)、4位アストラゼネカ(65.89%)、5位スプートニク(61.89%)ということでした。どうもシノバックは問題外のようで、みんなよく勉強しています。

信用できないCCP(中国共産党)

ところで、もし我々がタイで無料接種を受けるつもりであれば、シノバックについて海外では以下のような報告も出ているので、留意しておいた方がいいと思います。

Outbreak intensifies in countries using Sinovac
The number of confirmed cases in Chile, Turkey and Pakistan, which chose to receive the Chinese Sinovac vaccine, has increased.

シノバックを接種した国では感染状況が悪化している
チリ、トルコ、パキスタンは国民にシノバックを接種した結果、感染者はむしろ増加した。

マニラタイムス

これは先月のマニラタイムスに載ったコラム記事ですが、特にチリでは900万接種、47%の国民がシノバックを接種して、南米では最もワクチン普及率が高かったにもかかわらず、結局感染拡大は止まらず、首都のサンチアゴは最終的にロックダウンに追い込まれたということです。

It is worth noting that the CCP’s National Health Commission announced on March 28 that more than 100 million doses of its domestic vaccines had been administered in China, but it did not report any deaths or serious side effects. At the same time, however, any comments about the adverse effects of the vaccines are quickly deleted from China’s internet.

CCP(中国共産党)の国家健康委員会は3月28日、既に1億回以上国産ワクチンを中国国内で接種してきたが、死者や重篤な副作用は一切報告されてないとアナウンスした。しかし、その一方で、CCPは副作用などに関するインターネット上のコメントをすぐに消してしまうのである。

マニラタイムス

実際の事件例として、香港でシノバックの接種が始まってわずか1か月間だけで多くの副作用の報告がなされただけでなく、55歳から80歳の年配者ばかりが11人も死亡したそうです。それにもかかわらず、CCPはこの死亡はワクチンとは無関係と結論付けてもみ消したとのことで、CCPのいうことはやはり信用できません。

高齢者には危険なシノバック

最後に、シノバックについては次のような問題やアドバイスが既に提起されているので、タイで無料接種を受けるつもりのリタイア組ロングステイヤーの人は、確率は低いとはいえ、あとで後悔しないように予めリスクを認識しておいた方がよさそうです。

Law Cheuk You, staff and vice chairman of Hong Kong Hospital Authority, said that there is insufficient statistical data on the use of the Sinovac vaccine for people over 60 years old and that its phase 2 clinical data has not been published in peer-reviewed medical journals. 
Even so, the Hong Kong government still asks the elderly to receive the vaccine. He called on the public to only receive vaccines that have sufficient clinical data.

香港病院協会の副会長であるロー氏いわく、シノバックについては60歳以上の人への接種統計データが開示されておらず、また第2フェーズの治験データも他国の医学者たちがチェックできるように医学誌に開示されていない。
それにもかかわらず、香港政府は高齢者にもシノバックを接種しろというが、こんなワクチンでなく、十分な治験データが出ているワクチンのみ接種するべきである。

Yuen Hoi Man, deputy spokesman for the medical policy of the Democratic Party of Hong Kong suggested suspending the use of the Sinovac vaccine for people over 60 and those with chronic illnesses.

これらの結果から、香港民主党医療政策部のスポークスマンは、60歳以上の高齢者や基礎疾患のある人へのシノバック接種は中止するべきであると提言している。

マニラタイムス

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