タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語

タイでの生活とバンコクの不動産投資に関する情報発信

「タイランド太平記」
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、タイでの生活について、ジャンルを問わず思ったままのことを書いていきます。光があれば影があるように、タイには魅力的なところも多いですが、悪いところもたくさんあります。そして、やはり日本の方がいい、他の外国の方が住みやすそうだ、と思う人もいて当然であり、その参考になればと思います。

「バンコク コンドミニアム物語」
バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

政治

南シナ海防衛、ASEANが海軍力を増強する背景

agora

以前、このブログで書いた元陸軍大将プラユット首相の策士ぶりとマレーシアでの不動産価格下落、それにASEANの軍備増強を関連付けたコラム記事が、日本の言論サイト「アゴラ」に掲載されたので、興味があれば、読んでみてください。



一枚岩でなくなりつつある反政府デモ

反政府デモ1
前回にもちらっと書きましたが、どうもこのところ、反政府デモの中でも王制改革について意見が割れているように思えます。

この現地ニュース記事を読んでいると、2日前の11月1日夕方、ウドムスクでデモがあったのですが、実はこれは反主流というか、もともとは7月に最初の頃の反政府デモが開かれた頃からのリーダーであり、ピープルズパーティ・バンコク東部地区のリーダーでもあるナットウット・ソンブーンが、「‘All People Endgame’(全員ゲームは終わりにしよう)」というグループ名で集会を開いたものだそうです。

そして、その中で彼が表明したのが以下です。

เรียกร้องต่อรัฐบาล 3 ข้อ ได้แก่
1.นำรัฐธรรมนูญฉบับ 2540 กลับมาใช้ใหม่
2.ยุบสภา เลือกตั้งใหม่
3.ร่างรัฐธรรมนูญฉบับประชาชน โดยประชาชนและเพื่อประชาชน
政府に対して次の3つの要求をする
1. 変更前の2017年の憲法に戻ること
2. 議会を解散し新たな選挙を行うこと
3. その後、国民による国民のための新憲法を草案すること

すなわち、このグループはそもそも7月に始まった当初デモの要求に戻り、憲法を元に戻した上で議会を解散し、新しく選挙で選ばれた政府のもとで国民主権の新憲法を草案するというものです。

そして、原点に返ってこの要求が通ればもうデモは終わりにしようというもので、9月ごろから出てきたもっと急先鋒のニューリーダーたちによる王室制度の改革要求を敢えて除外したわけです。

これを聞いたマスコミはピープルズパーティがその要求を引下げてきたと一斉に報道したのですが、実はそれには裏事情があり、反政府デモの中でも意見の食い違いが出てきているようだ、というのがこの記事の興味深いところです。

ピープルズパーティ

The mostly young demonstrators have been demanding a new constitution and the resignation of the current government that remains closely aligned with the military.

But some leaders of the movement have also been pressing for reform of the monarchy, an issue that has provoked strong reactions from more conservative elements of society.
(9月のタマサート大学キャンパスでの集会で)
デモ参加者のほとんどが若者で、憲法改正と軍部と癒着する現政府の辞任を求めていた。しかし、リーダーたちの一部には王制改革を要求するものも出てきて、これが社会の保守層から反感を持たれることになった。


一方、これに対して、現在のリーダーの一人、ニックネーム"ペンギン"は、そんなことは容認してないし、彼らが勝手に言い出していることであり認められない。これからも今まで通り、王政改革を含めた要求を続けるという声明を出したわけです。

これで、ピープルズパーティといっても実は1枚岩ではなく、最初に首相の辞任と議会解散、憲法改正を求めて始まったデモがいつの間にかもっと過激なリーダーたちに扇動されてしまい、内部分裂が始まっているということなのかもしれません。

しかし、こういうのを読んでいると、昔、日本でも団塊の世代やそれ以前の人達がやっていた学生運動に似ているように思えます。

私は出身が早稲田ですが、学生運動がとうに終わって世の中はしらけの時代に入っていたにもかかわらず、その頃でもまだ、法学部は民青でその他の学部は革マルとか、なんだかわからないイデオロギーの違いみたいなのでいがみ合っていたのを覚えています。

従って、日本の学生デモのことは確か中学時代でよく覚えてないし、興味もなかった世代ですが、日本の歴史が証明するように、学生運動も度が過ぎていくと、東大安田講堂の占拠や機動隊との激しい衝突があったし、今の香港でも同様の混乱が起こっています。

デモというのは長引くと最後は暴力的になっていくと思っているので、今回のデモも次第に過激なリーダーに扇動されていくのが怖いです。

平和的なデモを続けているうちに、首相が辞任を決意し、議会が解散され、王政改革については新憲法のもとで国民に選ばれた新政府に任せる、というのがベストな落としどころではないかとも思います。

もっとも、実際には、この国でそんなに民主的にことが進むはずがないというのもわかっていますが...。



タイランドは譲歩と和解の国!

譲歩と妥協の国

昨夜、CNNの王様へのインタビューがテレビで放映されていました。インタビューといってもほんの数十秒のことですが、その中で王様は英語で、"Thailand is the land of compromise"と答えていました。そして、これに対するCNNのコメントが以下です。

As thousands of protesters in Thailand demand reform to the monarchy, the King has told Channel 4 News/CNN in an exclusive interview that "we love them all the same" and Thailand is "the land of compromise" - suggesting there may be a way out of the months long political standoff
何万人ものプロテスターが王制改革を要求する中、王様はCNNに対して「我々はすべての国民を同等に愛している。そして、タイは譲歩と和解の国である」と答えた。すなわち、数か月にわたって続いている今の政治的行き詰まりに対し、双方が譲歩し和解する道があるのではないかと促した。

譲歩と和解1
昨夜のインタビューは、仏教上の儀式のために宮殿に現れた王様に対し、黄色いシャツを着た王制支持派の民衆が王様に謁見しようと集まった際に行われたものです。

現地のオンラインニュースであるカーウソットを読むと、王様は "ต้องช่วยกันเอาความจริงออกมา"(みんなで協力して真実を導き出すことが必要だ)と話したということですが、具体的な説明がないのではっきりしませんが、多分、和解により正しい解決策を見つけ出すことだ、といっているのだろうと思います。

いずれにせよ、
学生による改革派に対する政府と王制派(黄色いシャツ)の対立で、軋轢がさらに激しくなりつつありますが、コロナで経済が相当なダメージを受けた後、やっとこれから次第に回復に向かっていくかと思っていた矢先に、また新たな混乱要因が生じたことになります。

実は私の知人のタイ人が、バンコク郊外のパタナガンでタイレストランを開いているのですが、1週間ほど前、最近お客が来なくなったので、友人を連れてまた飲みに来てくれとメッセージを送ってきました。どうしたのかと聞くと、学生デモが始まってからまた急にお客が来なくなったということで、やはり今回のデモもまた庶民の経済に悪影響を与えているわけです。

さて、この記事の中で学生デモ側が絶対に譲れない3項目というのをまとめているので、参考までに以下に書いておきますが、黄色いシャツの王制派は主に3番の王制改革に対して不満を持っていて、政府は3項目すべてを受け入れられないという立場ではないかと思います。

一方、学生改革派も、唯一王制改革のところだけは協議の余地があるといっているようです。
学生たちの間には、自分たちの親が王室を深く敬愛している人も多いはずで、ここで王制改革についても一歩も譲らないというのでは意見が割れてしまいます。

従って、少なくとも学生改革派と黄色いシャツとの間では、王様がいう通り、譲歩と和解で解決できる余地があるのかもしれません。

1. พลเอก ประยุทธ์ จันทร์โอชา ต้องลาออก
2. ยุบสภา และร่างรัฐธรรมนูญใหม่
3. ปฏิรูปสถาบันกษัตริย์ให้อยู่ภายใต้รัฐธรรมนูญ
พร้อมระบุว่า สิ่งเดียวที่ควรลด คือ ความเป็นเผด็จการ เพิ่มความเป็นคนให้มากขึ้น และว่าทั้ง 3 ข้อเรียกร้องนี้ไม่ใช่ทางเลือก แต่เป็นทางเดียวที่นำพาประเทศไทยหลุดพ้นจากการเป็นประเทศกำลังพัฒนา และก้าวไปสู่ประเทศที่พัฒนาแล้ว เยาวชนและประชาชนจะสามารถมีอนาคตที่มีแสงสว่าง สามารถลืมตาอ้าปากได้อย่างเท่าเทียม สมศักดิ์ศรีความเป็นมนุษย์
1. プラユット首相の辞任
2. 議会の解散と新憲法の草案
3. 憲法に基づく王制改革
この中で幾分かの譲歩が可能なのは王制改革についてだけであるが、いずれにせよ、タイが発展途上国から抜け出し先進国へと発展していくために、そして
国民全体が明るい未来の中で人として自由に生きていくために、この3項目はなくてはならない必須のものである。




南シナ海防衛、海軍力を増強するASEAN

南シナ海2
今、タイ国内はプラユット首相の辞任を要求して学生のデモが続いていますが、6年前にクーデターで軍事政権が成立した際、アメリカのオバマ大統領を筆頭に民主主義諸国は、軍事政権は民主的ではないとして非難していました。

もっとも、私の記憶では、安倍政権はこの件についてはだんまりを通していたように思いますが...。5,000社もの日系企業がタイに進出していただけに、迂闊なことはいえないという立場上、仕方がなかったのだろうとも思います。

それに対してプラユット首相が起こした行動が中国政府へのすり寄りです。アメリカにとってタイは地政学的にも非常に重要で、タイが中国寄りになると困ることから、結局、オバマ政権も次第にトーンダウンしてしまったのですが、そういう意味で、プラユット首相は策士としては優秀でした。

一方、中国の習政権にしてみれば瓢箪から駒で、思わぬところで味方が増えたわけです。それ以来、中国政府とタイ政府は良好な友好関係が続いていますが、それもあって多くの中国人観光客や個人投資家がタイにやってきてコンドミニアムを買ったりしています。さらに、タイは中国と南シナ海の領有権問題がないし、国内に米軍基地もないというのも大きな理由です。

米中戦争
少し前に「マレーシア不動産から撤退する中国人バイヤー」で、マレーシアに移住した中国人は南シナ海の領有権問題や最近の米中間の争い激化で危機感を覚え、母国に戻る人も出てきていると書きましたが、彼らにとって友好国であるタイに対しては、その危機感がないわけです。

しかし、フィリピンやベトナム、インドネシア、マレーシアなどにとって、南シナ海の90%以上の領有権を主張する中国のいいがかりは到底受け入れられません。

タイのオンラインニュース、ポストトゥデイによれば、中国は既にパーセル諸島で20もの基地を建設し、その海域全体を手中に収めようとしていて、フィリピンは急いで海軍増強のために駆逐艦や潜水艦をオーダーしたそうです。また、ベトナムとインドネシアも同様に海軍力を急ぎ増強中です。

ただ、残念ながら、アメリカのペンタゴンによると、中国海軍は今、350隻の軍艦、52隻の潜水艦、2隻の空母、4隻の核搭載大陸間弾道ミサイル艦を持つ世界最強であり、ASEANで最強の海軍力を誇るベトナムでも到底太刀打ちできないということです。

南シナ海1
ところで、これは尖閣諸島の領有権を主張する中国ともめている日本も同じような状況です。しかし、このニュースでは、「10月26日、
米軍は尖閣諸島で中国と事が起これば日本に協力して軍隊を派遣すると宣誓した」とも書いていて、南シナ海で中国にやりたいようにやられているASEANにとっては、米国という心強い味方がいる日本が羨ましいのかもしれません。

これは、
2014年にオバマ政権が尖閣諸島は日本の領土であると表明してくれたおかげです。もっとも、いざとなった場合、本当に米軍が助けてくれるかどうかはわかりませんが、少なくとも日米安保条約の存在は、中国に対する大きな抑止力になっているのだろうと思います。 



歴史はプラユット首相を見放した!(その2)

プラユット首相2
4. Instead of reform moving forward, for all of his government's incompetence and ineptitude, Gen Prayut conspired with cohorts to perpetuate his rule through manipulation and collusion, setting up a pro-military committee to write the 2017 constitution that is the root cause of Thailand's political ailments today.
プラユット首相は改革を進めるのではなく、自身の首相としての地位を長期間維持するために、関係者と共謀して軍部寄りの委員会を組織し、2017年の憲法を制定してしまったのである。そして、これが今、政治的な問題の根源となっている。

5. Yet because of the rules his regime rigged, he kept getting away with it. The various bodies and related agencies that were supposed to act as checks and balances became tame and timid, partly because the military government stacked them with proxies while they had the chance. As a result, the vast majority of Thai people have had to put up with a dismal government and subpar economy headed by an unfit leader who seized power by force. There have been no compromises, no reform, and no less corruption and cronyism than in the past.
プラユット首相は自分の政権維持のため、本来政府の施政をチェックしバランスを取るべき機関にも人を送り込み、その機能を弱まらせた。その結果、タイ国民は力で権力を手中に収めた不適格なリーダーの下でひどい政府と低迷する経済に我慢するしかなくなったわけである。さらに、この政権が妥協も改革もしなかっただけでなく、汚職や腐敗、縁故優遇も以前と比べて少しも減っていないのである。

6.  If Gen Prayut continues to stay in office without budging, it will mean the established centres of power want to stick with him and ride out the storm at all costs, heightening risks of confrontation and potential violence. 
If he goes, the protesters will have an opportunity to negotiate and come up with a compromise that the other side can live with. The latter outcome is Thailand's best way forward because the status quo is untenable as the force of history is not on the side of those who came to power with and behind Gen Prayut.
もしプラユット首相が辞任せず権力に執着し続ければ、デモ隊との争いはますます激しく暴力的なものになる可能性がある。一方、もし辞任すれば、反政府のデモ隊は政府側と交渉を持ち、相互で妥協案を協議することも可能であるが、これがタイにとってベストである。なぜなら、歴史の力は今、プラユット政権側には味方してないからである。

私が覚えているのは、2014年5月にクーデターでプラユット首相が政権を擁立した際に、これは暫定的なもので、1年後には選挙による民主主義に基づく新政府に政権を戻すと約束していました。それが、もうあと1年、もうあと1年とズルズルと延期され、いつになったら民主主義国家に戻るのかとマスコミが叩いていたのを覚えています。

そしたら、2017年に新しい法律を制定して、自分たちの政府を合法的に作ってしまったわけです。最初は本当に1年だけのつもりだったのかもしれませんが、一度権力を手にしてしまうと、それを手放したくなくなるというのは誰でも同じなので、いつの間にか6年以上もの長期政権になってしまったというのが本当のところかもしれません。

しかも、この記事によると、月給が10万バーツのはずの首相の資産は、今では20億バーツ(70億円)にも増えているそうです。

GDP2

そして、ベトナムもカンボジアもうまくコロナを抑えながら、経済成長を続けている中、タイだけがASEANで最悪のマイナス8%成長というのでは、コロナ対策ばかり過剰にやって、不得意な経済面での舵取りに失敗している政府に対して不満をもつタイ人が多くいるのも仕方がありません。

ところで、上のBangkok Postの写真記事にあるように、昨日がデモ隊の辞任要求に対するプラユット首相の回答期限でしたが、何の返答もなかったということなので、いよいよこれからデモが激しくなってくることは間違いありません。

しかし、このチュラ大の先生がいっているように「歴史の力は現政権側には味方してない」、つまり、歴史に見放された、ということであれば、政権交代は遅かれ早かれ時間の問題かもしれません。

いずれにせよ、この問題はタイ国民の問題であり、我々日本人は所詮傍観者なので、今後激しくなるデモに巻き込まれないように身の安全に注意していく必要があります。



歴史はプラユット首相を見放した!(その1)

プラユット首相1
今朝のオンラインニュース、カーウソットによると、タクシン派のプアタイ党はプラユット首相の辞任を求めてこんな厳しい発言をするようになってきていますが、いよいよ首相辞任を巡る騒動は佳境に入ってきているような感じです。

もっとも、野党ですから極端なことをいうのは当り前であり、「インラック前首相からプラユット現首相へのメッセージ」で書いたように、前政権のインラック首相をトップとするタクシン派も別にそれほどいい施政を行ってきたわけでもないので、
そうだ、そうだとそのまま鵜呑みにするのもどうかと思いますが...。

ところで、6月に私が日本の言論サイト「アゴラ」に投稿した「コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国政府と同じ?」の中で以下のようなことを書きました。

GDP1
1. IMF今年実質GDP成長率予測タイマイナス6.7周辺アセアン諸国突出い。非常事態宣言下、都市ロックダウン県間移動規制、夜間外出禁止令外国人入国禁止という非常しい措置った結果タイ各地失業ストレス自殺者相次いだだけでなくタイ経済代償ったである。

2. 
筆者タイ政府早期非常事態宣言ったっていしい規制奏功周辺諸国コロナの危機を回避って問題非常事態宣言解除ないロックダウン夜間外出禁止段階的解除スロ一体経済犠牲である。

3. タイ知識層コロナ感染落ち着ず、いまだに非常事態宣言を解除せず、遅々ない政府経済復興急激タイバーツり、タイ経済アセアンインドネシアフィリピンベトナム追い越まう危惧てい

4. スイスドイツ感染者った対策感染コントロール経済もうていという世界2トップであ。一方、タイ政府はいつまでもコロナ感染を阻止できたと自画自賛しているが、そのせいで国の経済力が沈んでいくのではあまりに代償が大きい。政府経済的な無策がやがて国民に思い荷物を背負わせてしまうのである。

それが、ちょうど今日のBangkok Postを読んでいたら、チュラ大の政治学助教授がそれに近いことを書いていました。政治学の専門家のコメントであり、具体的にプラユット政権がこの6年間に犯してきた施政上のミスを指摘しているので、そのポイント部分をここで紹介してみることにします。

まず、「History not on the side of Gen Prayut(歴史はプラユット首相を見放した)」というその題がなかなかいいですが、内容としては以下のようなことを書いています。

学生デモ
1. He initially pledged to usher in compromise and reform, putting an end to preceding street protests led by the People's Democratic Reform Committee (PDRC). Since Gen Prayut has been in office, Thailand has seen neither compromise nor reform. There has been systemic repression and authoritarian tendencies in violation of basic rights and freedoms. 
最初、プラユット首相は反政府派にデモを収めさせるために、妥協と改革を約束したものの、実際には首相になって以後、妥協や改革など一切行われず、逆に基本的人権や個人の自由の権利を損なうような、組織的弾圧や権威主義的な施政を行う傾向にあった。

2. Economic mismanagement has been rife. For a while, growth strategies around "Thailand 4.0" and the Eastern Economic Corridor project provided some momentum but these were not pursued in earnest and are now effectively dormant.
経済運営上の施政ミスはいたる所にある。最初は“タイランド4.0”やEEC(東部経済回廊)計画などを打ち上げたが、結局、まともに取り組もうともせず、これらはほぼ中止になりつつある。

3. Poor economic performance means Thailand became the laggard in its peer group. That his government's mismanagement has squandered Thailand's economic future is the rationale behind the ongoing protests.
タイ経済の低迷は、タイにとって競合する(ASEANの)周辺諸国に後れを取ることを意味するのであり、首相の施政ミスがタイ経済の発展を遅らせ、タイの将来を考えた場合、時間の浪費となってしまっていることが、そもそも学生たちがデモを始めた理論的根拠なのである。

次回に続く



タイ反体制デモ:インラック前首相からのメッセージ

アゴラ記事

2日前に書いた「インラック前首相からプラユット現首相へのメッセージ」が、タイに住む日本人からの評判が割と良かったので、加筆修正して日本の言論サイト「アゴラ」にも投稿したところ、早速今朝、載りました。

これまでにも、評判がよかったり
気に入ったブログ記事が書けたときには、こうやってちょくちょく投稿してきているのですが、こういう大きな読者層を持つ国内メディアで載せてもらえると張り合いもあります。

ただし、題名については「タイ反体制デモ:インラック前首相からのメッセージ」の方が日本の読者にはわかりやすいということで、編集者が変えてしまいましたが...。

バンコクであまり政権の批判などはできないので、ブログでは比較的やんわりと書いているつもりですが、日本のメディアなら大丈夫と勝手に判断して、これまでも本音で書いてきたつもりです。

9月11日週刊ランキング

特に、
現政権の経済無策について書いた「2021年、タイ観光産業のメルトダウンが始まる!」は、アゴラで毎日数多くの記事が載せられる中、週間アクセスランキングで1位になったほど注目され、読者からも400もの“いいね!”をもらったので、興味があればぜひ読んでみて下さい。



インラック前首相からプラユット現首相へのメッセージ

インラック前首相
ไม่ทราบว่าทุกท่านยังจำได้ไหม เมื่อหกปีที่แล้วประชาชนกลุ่มหนึ่งรวมกันเรียกตัวเองว่า กลุ่มกปปส.เรียกร้องให้ดิฉันลาออกซึ่งคุณประยุทธ์ จันทร์โอชา ผบ.ทบ. ในขณะนั้น ก็อยู่ในเหตุการณ์นั้นด้วยยังถามว่าดิฉันจะสามารถประคองรัฐบาลต่อไปได้ไหม
ซึ่งในที่สุดดิฉันก็ตัดสินใจที่จะประกาศยุบสภาเพื่อเปิดทางให้มีการเลือกตั้งใหม่ และประชาชนก็จะได้ตัดสินอนาคตของประเทศด้วยตัวเองตามระบอบประชาธิปไตย
วันนี้เหตุการณ์เดียวกันเกิดขึ้นกับคุณประยุทธ์ ข้อเรียกร้องของนักเรียน นิสิต นักศึกษาและพี่น้องประชาชนเรือนแสนที่ต้องการอยากเห็นประเทศเกิดการเปลี่ยนแปลงโดยให้คุณประยุทธ์​ลาออก​และแก้รัฐธรรมนูญ ซึ่งดิฉันได้ติดตามดูสถานการณ์ของประเทศไทยด้วยความเป็นห่วงทำให้ดิฉันนึกถึงตอนที่ท่านเคยถามดิฉันเมื่อ​หกปีที่แล้ว​ว่า​ดิฉันไหว​ไหมและหวังว่าวันนี้ท่านจำได้แล้วเลือกที่จะตัดสินใจโดยเร็วเพื่อบ้านเมืองจะได้สงบและเดินต่อไปได้ค่ะ

皆さんはまだ覚えているでしょうか? 6年前、PDRC(People's Democratic Reform Committee)と呼ばれるグループが私に退陣を求めてきました。そして、プラユット現首相も当時このグループの主要メンバーであり、彼は私ではこれ以上政府を維持できないのではないかと聞いてきました。
その結果、私は最終的に議会を解散し、民主主義に基づき新たな選挙でタイ国の将来を国民の意思に委ねることを決心しました。
それが今、プラユット首相も当時の私と同じ状況にあります。 つまり、学生たちや民衆が首相に辞任と憲法改正を求めてこの国を変えなければいけないと立ち上がっているわけですが、私はこの状況を心配しながら見守っているところです。
そして私は、かつて6年前にプラユット首相が私に対し、あなたでこの事態をうまく収めることができるのかと聞いてきた時のことを思い出しました。プラユット首相が今もそのことを覚えていて、今度は彼が母国のタイが平和と成長を取り戻せるように速やかな決断を下すことを期待しています。
簡単にいえば、インラック前首相はプラユット首相に退陣を促しているわけですが、昨夜、インラック氏がこのコメントをFBで書くと、瞬く間に46万人がいいねを押し、18万人がシェアし、2万件ものコメントが寄せられました。

まさにタイミングが良かったということだと思いますが、ただし、インラックさんも自分が首相だったころの問題点は棚に上げて、いいところだけ美化しているのでちょっと調子のいいコメントにも思えます。

当時のことは私も覚えていますが、2013年後半に兄であるタクシン前首相をタイ国内に合法的に呼び戻そうとしたインラック首相に対し、ス・テープ氏をリーダーとする反政府運動が起こったわけですが、当初はバンコクの一般市民もこれに賛同してデモに参加し支持していたのです。

しかし、次第にこの反政府運動が独走して過激になった結果、一般市民の経済活動にも影響を与えるようになって収拾がつかなくなり、とうとう軍がクーデターを起こしたわけです。

クーデター当時は少なくともバンコク都民の大半が、インラック政権も倒れたし、これでやっと元の平和な生活に戻れると喜んでいたのを覚えています。

実際、このことは著書でも書いていますが、クーデターで政治が安定したことを確認した香港やシンガポールの個人投資家が、2014年の終わりごろから一斉にタイの不動産投資を再開して、不動産市場でもまさにリバウンドが始まったわけですから、タイ経済にとってもあのクーデターはよかったのかもしれません。

プラユット首相
しかし、あれから6年が経ち、コロナの問題でタイ経済はアジア通貨危機以上ともいわれるほど落込み、極めて難しい局面を迎えている中、プラユット首相も今回はマスコミにこれだけ辛辣に叩かれていることもあり、インラック前首相がいっているようにその進退が問われることになるのかもしれません。



政府はまたもや非常事態宣言の延長へ!(その2)

非常事態宣言再延長
ところで、そもそも論なのですが、なぜ非常事態宣言を早く解除した方がいいのかというと、以下の朝日新聞の説明にあるように、首相を中心とする危機管理機関に権力が一極集中し、超法規的な強権を発動することができるからです。

タイの非常事態宣言(朝日新聞)

国の秩序や治安が重大な危機に陥る恐れがある場合に、首相は内閣の承認を得て非常事態を宣言することができる。治安維持のために外出や集会の禁止、報道や出版規制、交通制限、関係者の拘束といった強権を発動できる。軍に任務を与えることが多い。


実際、非常事態宣言によって感染防止が最優先された結果、3月以降、首相をトップとするCCSA(Covid 19 Situation Administration Centre、COVID-19感染状況管理センター
には強大な権限が与えられ、現地の新聞によれば、これまで観光スポーツ省が提案してきた外国人旅行者の受入れ促進に関するスキームはことごとくCCSAによって却下されてきたという、以下のようなレポートも出ています。

Minister of Tourism and Sports comes forward with another scheme to kick start tourism after past proposals have been rejected. 

In recent weeks, however, Tourism and Sports Minister, Phiphat Ratchakitprakarn has come forward with new schemes such as the long-stay tourist visa and the special ‘Phuket Model’ approach which he wished to extend to tourist hotspots following the rejection of a number initiatives now by the all-powerful Covid 19 Situation Administration Centre (CCSA) since the crisis began at the end of March this year.

(この筆者は、最近やっと厳しい条件付きで承認された特別観光ビザやプーケットモデルのことについて書いているのですが、「それ以前は、観光スポーツ省が外国人観光客を増やすスキームとして提案してきたプランは、3月末以降強大な権力を持つことになったCCSAに拒否され続けてきた」ということです)


コロナ感染爆発の危機があった3月、4月の頃はこれでよかったのですが、今は国内で感染者がほとんど出なくなっているにもかかわらず、それでも非常事態宣言が続くということは、
国民の健康と安全の確保を最優先するCCSAへの権力集中が続くことになります。

しかしそれでは、タイ中央銀行が以前指摘したように、そのために受ける経済的な犠牲を考えると施政がバランスしてないことになります。


“If foreign travellers still cannot visit the country, this will impact Thailand’s economic growth more severely next year. The government should strike a balance between tourism measures and outbreak containment”

 

(タイ中央銀行:外国人観光客が入国できない状況が来年も続けば、タイ経済全体に与える影響はさらに大きくなる。政府は観光産業促進とコロナ感染阻止のバランスを取りながら政策運営するべきである)


これは私の個人的な考えですが、日銀に相当するタイ中央銀行は独立色が強いので、政府に対してそれなりに物申すことができるのですが、タイ観光スポーツ省やその内部機関であるTAT(タイ観光局)はどうしてもCCSAに従わざるをえないので、いまだに外国人の入国規制緩和もなかなか進まないのではないかと思います。

また特別観光ビザでタイに入国するには、母国を出発する前に2週間、タイに着いてからの2週間の隔離検疫、さらにタイ国内の他の場所も旅行したければもう1週間と、最長5週間もの隔離検疫が必要となり、これでは、長期滞在者を積極的に受け入れるといっても魅力がありません。

そこで今、観光スポーツ省はこの検疫を7日間にするとか10日間にするとか、新しい短縮プランを出してもいますが、来週の閣議で非常事態宣言がさらに延長されれば、CCSAへの権力集中が続くことになり、その隔離期間短縮のプランもまた却下されるのではないかと、私は思っています。

日本の対応
そういう意味では、日本の菅新総理は就任早々、日本は感染リスクをとっても外国人を受け入れるしかないという発言をして、海外からビジネスマンや留学生を受け入れる姿勢を示しましたが、少なくともタイよりは現実的な対応をしているように思えるのですが...。




政府はまたもや非常事態宣言の延長へ!(その1)

エリートカード1
今日でビザの恩赦期間が終わり、明日からは然るべきビザを持っていない外国人は不法滞在となります。

それもあって、この2か月間で、5年間のタイランド・エリートカードを取得した人が急増したそうです。つまり、どうしても母国に帰れない、もしくは帰りたくない外国人にとって、このカードは最も手っ取り早くタイに合法的に居残ることができるライセンスだったわけです。

また、それだけでなく、タイで小規模事業を行う外国人の救済措置として、ワークパミットの特権付で期間20年間のエリートカードの発行も検討しているそうです。

もっとも、今も不動産市場は悪化しつつあり、破綻するデベロッパーも出てきそうなこの時期に、このワークパミット付20年のエリートカードを買って、政府の目論見通り苦境にあるタイの不動産業界を助けるために、その交換条件である100万ドル(約1億円)もの不動産投資などするのなら、従来からある1,000万バーツの投資で取れる10年の投資ビザの方がよほどいいと、私は思いますが...。

従って、タイで個人事業でもやろうというお金持ちの人でもなければ、このカードには近寄らない方がいいと思うのですが、これについてはまた、もし決定した場合、個人投資家としての私の考えを書いてみようと思います。


いずれにせよ、ごく普通の外国人にとって、ただ滞在するだけのために最低でも50万バーツ(約170万円)もするエリートカードを購入するのは、なかなか手が届くものではありません。

その結果、日本人を含め、
カオサンなどに住むバックパッカーなどの外国人の間には、明日から不法滞在を余儀なくされる人も多いのではないかと思います。そして、これから不法滞在の問題がクローズアップされ、新たな社会問題になってくるのかもしれません。

一方、現在の非常事態宣言の方は今月末で失効しますが、政府はまたも延長することに決めたようです。これは、昨日、現地のオンライン新聞が報じたものですが、10月末まで1か月間の再延長ということで、これで6回目になります。

来週の火曜に閣議で審議される予定とのことで、まだ決定ではありませんが、おそらくそうなると思います。


次回に続く




プラユット首相の放送に対するAREAの反論

首相1
明日の大規模デモに対するプラユット首相の呼びかけ」の中で、プラユット首相が19日から予定されているタマサート大学での大規模学生デモを中止させるべく、17日に行ったテレビ放送について書きました。

その中で私は、首相の話が理屈の通らない内容だと思ったので、以下のように否定しています。

今回のデモを中止するべき理由がコロナの集団感染リスクがあるからということなのですが、ロックダウン終了後、3か月以上、ほとんど国内の感染者が出てない状況下で、最近の他国の例を持ち出して、ここでまた感染リスクを訴えるのはあまり説得力がないように思います。タイ政府自身がこれまで自画自賛してきたように、コロナはこの国では厳格にコントロールされ、制圧できていることから、現時点で集団感染のリスクは高くないわけであり...

その後、偶然見つけたのですが、首相はデモに参加しようとしている学生たちを脅して集まらせないようにするために事実を歪曲して伝えていると、AREA(Agency for Real Estate Affairs)が首相の放送に対してコメントをしていたので紹介してみます。


本来、AREAは独立系の不動産調査会社で、不動産市場の動向に関してもデベロッパーのご機嫌取りなどせず、バイアスのかかってない情報を伝えてくれるので、私もよく参考にしているのですが、時々、不動産以外でもこういう異色のコメントを出してきます。

首相は嘘つき2
プラユット首相は世界各国の第2次波によるコロナの感染増加を持ち出して、世界の状況は悪化していてタイにも危険が迫っている、とテレビ放送でいっていたのですが、AREAは一つ一つの首相のコメント内容に対する検証をした結果、首相がいっていることは事実と違う。学生たちにデモに参加させないために脅していると反論しているのです。

例えばこれはその一例ですが、プラユット首相が英国を例にとって説明したのに対して、AREAがデータをもとに反論したものです。これを見ると、確かに首相の説明はミスリーディングだと私でも思ってしまいます。

首相は嘘つき4
ที่นายกฯ แถลงว่า ส่วนที่ประเทศอังกฤษ มีผู้ติดเชื้อรายใหม่เพิ่มขึ้นเป็นเท่าตัวในหนึ่งสัปดาห์ และมีผู้เสียชีวิตไปแล้วกว่า 42,000 คน
(首相:英国ではこの1週間で感染者数が倍増し、死者が42,000人以上にもなった)

ดร.โสภณ: นี่เป็นกรณีตัวอย่างของการพูดบิดเบือนความจริง เพราะแม้การติดเชื้อเพิ่ม แต่ก็น้อยกว่ารอบแรก และการเสียชีวิตก็ลดต่ำมากมาตลอด 3 เดือนล่าสุด ใน 7 วันที่ผ่านมามีผู้เสียชีวิตไป 97 คนเฉลี่ยวันละ 14 คน นายกฯ กลับให้ตัวเลขผู้เสียชีวิตรวม 42,000 คนเป็นการจงใจให้คนไทยตื่นตระหนก และขณะนี้ก็ไม่มีนักท่องเที่ยวมาจากอังกฤษเช่นกันจึงไม่น่ามาติดต่อถึงไทย
(AREA:1週間で新規感染者が倍増したといっているが、それでも1次波の時に比べると少ない。それに、死者数はこの3か月間、減少し続けていて、今では1週間で97人、1日当たり14人なのに、首相は死者の数が42,000人にもなったといい、恣意的に学生を脅かそうとしている。しかも、英国からの観光客がゼロの今、遠く離れた英国での感染者増がタイに影響を及ぼす可能性は低い)

また、次の首相のコメントに対するAREAの反論などは、私と同じく、そもそも今のタイには集団感染のリスクなどないことを指摘していて、誰にでもわかりやすいと思います。

首相は嘘つき3
ところで、19日だけで5万人以上という過去最大規模のデモになったというニュースが流れていますが、プラユット首相の目論見通りにこのまま何事もなくデモが鎮静化するとは思えず、もしかすると学生たちの当初からの要求通り、議会解散と首相の辞任が近づいてきつつあるのかもしれません。

学生デモ


明日の大規模デモに対するプラユット首相の呼びかけ

首相の呼びかけ
明日のタマサート大学で行われる予定の大規模デモに対し、昨日、プラユット首相がその中止をテレビで呼びかけました。

オンライン新聞の「ターンセータギット」がその記事の中で、首相の10分ほどの放送をユーチューブでアップしているのでそれも見ましたが、個人的には、あまり訴求力のないものであり、これでは今の学生たちの勢いを制止することはできないだろうと思った次第です。

とはいえ、一応以下が首相のアナウンスの概要です。

1.タイはこれまでの努力が実って、世界でも感染リスクの低い安全な国になっている。しかし、世界ではコロナの2次波で感染者が再び増加する中、タイもその危険にさらされていて、さらに警戒が必要である

2.ここで大規模な集会を行うということは、集団感染を招くリスクがあり、他の国民にとっても感染リスクが高まるだけでなく、これまでの政府と国民の感染防止に対する努力が無駄になる

3.デモは治安を悪化させ、現在の最大の問題である国家としての経済危機をさらに悪化させる


そもそも、1と2は今回のデモを中止するべき理由がコロナの集団感染リスクがあるからということなのですが、ロックダウン終了後、3か月以上、ほとんど国内の感染者が出てない状況下で、最近の他国の例を持ち出して、ここでまた感染リスクを訴えるのはあまり説得力がないように思います。

タイ政府自身がこれまで自画自賛してきたように、コロナはこの国では厳格にコントロールされ、制圧できていることから、現時点で集団感染のリスクは高くないわけであり、一方で、
タイのGDP収縮は世界でワースト3」で書いたように、それによる国民の経済的犠牲は計り知れず、政府が今最優先で取り組むべきことは経済回復だろうと思うのです。

従って、3のコメントだけは正しいと思うので、首相の言葉そのものを訳して以下で入れておきました。
“ผมขอบอกทุกคนที่อยากจะออกมาชุมนุมชัดๆ ว่า ผมได้ยินสิ่งที่ท่านพูด ผมรับทราบความคับข้องใจของพวกท่านในเรื่องการเมือง และความไม่พอใจเกี่ยวกับรัฐธรรมนูญ ผมเคารพความคิดเห็น และความรู้สึกของท่าน
แต่วันนี้ ประเทศไทยกำลังเผชิญกับความเจ็บปวดเร่งด่วน ที่เราจำเป็นต้องจัดการก่อน นั่นคือการบรรเทาความเสียหายทางเศรษฐกิจที่โควิดได้ก่อให้เกิดขึ้นไปทั่วโลก เราไม่ควรทำให้สถานการณ์เลวร้ายยิ่งไปกว่านี้ การชุมนุมจะทำให้การฟื้นเศรษฐกิจเกิดการล่าช้า
เพราะจะทำลายความเชื่อมั่นของนักธุรกิจ และสร้างความลังเลใจให้กับนักท่องเที่ยวที่จะมาเมืองไทย เมื่อถึงเวลาที่เราพร้อมจะเปิดรับนักท่องเที่ยวต่างชาติอีกครั้ง การชุมนุมจะสร้างความวุ่นวายในประเทศ และทำลายสมาธิการทำงานของภาครัฐในการจัดการกับโควิด และปัญหาเศรษฐกิจปากท้องของประชาชน” พล.อ.ประยุทธ์กล่าว
(プラユット首相:デモに参加する人たち全てに伝えたい。私は君たちが今の政治や憲法に関する不満があることは理解しているし、それを尊重する。
しかし、現在我が国は、コロナによる世界的な経済不況の中、何とかして生き残っていくことが最重要課題なのである。こんな時に、デモによって経済回復がさらに遅れるようなことがあってはならない。
デモはビジネスに不安をもたらすだけでなく、将来、我が国が外国人観光客に門戸を開いた際に、治安の問題で入国を躊躇させてしまうからである。
そして、デモは国全体にカオスをもたらし、これまでの政府によるコロナ制圧の努力や経済回復の努力までも無駄にしてしまう)

しかし、そもそも今回の学生デモは、当初から王政反対や憲法問題で始まったというより、むしろ、厳しい規制と経済的な無策により、いつまでも経済的困難に苦悩する国民を見て、今の政府に対する退陣を求めて学生たちが立ち上がったものというのが私の理解であり、今更ここでタイ経済の回復にとってデモはよくないといっても、彼らは納得しないだろうと思うのです。

学生デモ
また、ここでもし政府が3月に始めた非常事態宣言が感染リスクがほぼなくなった今も続く中、その中で超法規的に認められている集会の禁止等を理由に、明日、このデモを力で制圧しようとでもしたら、それこそ反政府運動はもっと激化するだろうとも思うのです。



またもや延長された非常事態宣言

経済復興1
タイのBOIは上の写真のような経済復興キャンペーンの展開を始めましたが、コロナを制圧できた国として世界から称賛されるだけでなく、経済の復興でも世界をリードする国になろう、というスローガンです。

経済復興2
またも政府の自画自賛かという印象を持ってしまいますが、一方で「ウィクリート・ムアンタイ(タイの危機)はまだまだ続く」で書いたように、中小企業の資金繰りがますます悪くなりつつあります。


そして昨日、タイ政府は非常事態宣言を8月末までさらに延長しました。つい数日前、学生たちによる反政府運動が起こったこともあり、こうなると、集会活動を禁止する非常事態宣言は政府にとって、切り札として是非持っておきたいところだと思います。

しかし、「政治的混乱でタイ経済はまたも悪循環に突入か?」で書いたように、非常事態宣言がある限り、人々の生活への不安と警戒心を触発し、それに伴う消費支出の低迷が続くことになるので、この分ではまだまだ経済回復は程遠い状況です。

最近、失業者は今後500万人にも達するとの予想も出ていて、周辺のASEAN各国に比べても、タイの経済的なダメージは大きいとのことです。

以下はタイ中央銀行の最近のコメントですが、タイ経済の状況は、これからもさらに悪くなっていくような印象を受けます。

The Thai economy is expected to fall further than many in the region this year, with worse to come in the second quarter before it gradually recovers, he said, forecasting the economy could return to pre-Covid-19 levels by the end of next year.
タイ経済は今年、周辺各国に比べても悪化すると予想され、コロナの感染が始まる前の水準に戻るには来年末までかかる。
“The central bank’s biggest concern is employment, because the Covid-19 pandemic has adversely affected the labour market in both the services and manufacturing sectors, where large numbers of workers were laid off,” he said. Even if the pandemic situation improves, many workers may not be able return to work, he warned.
中央銀行が現在もっとも懸念しているのは、コロナによりサービス業と製造業の両セクターで急増しつつある失業者である。しかも、たとえこれからコロナの問題が改善しても、多くの失業者が仕事に戻れない可能性もある。
Meanwhile, Somkiat Tangkitvanich, president of the Thailand Development Research Institute, predicted a rise in the number of poor along with a deterioration of the government’s fiscal position in the next five or six years.
タイランド・デベロップメント・リサーチによれば、政府の財政悪化により、今後5年から6年はタイの貧困層の数が増加すると予想している。

こんなことが中央銀行を始め経済の専門家によって指摘されていて、ちょっと先が読めなくなってきていますが、こういう時はやはり「Cash is King」であり、
下手に事業や投資には手を出さず、今はじっと状況を観察するべきなのかもしれません。

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政治的混乱でタイ経済はまたも悪循環に突入か?

経済動乱1
タイで生活する我々日本人にとってはうれしいことですが、7月に入ってからの2週間ほどでタイバーツの独歩高にブレーキがかかり、明らかに反転を始めました。

しかし、実際にはこれはあまりうれしいことではなく、その原因が、ソムキッド副首相とウタマ財務大臣を含む政府の主要な役割を担う計5人が辞任するという噂で始まったもので、国際為替市場がこれからの政治的な混乱を予期してバーツ売りに入ったからです。

経済動乱3
もともと、ソムキッド副首相とウタマ財務大臣はその経済手腕が買われていました。以前、タイの新聞では、ソムキッド副首相は今の政府の厳格な外国人入国規制に対しても、タイ経済復興のためにもそろそろ緩めて開国するべきという姿勢で、トラベルバブルにも賛成してい
たのを覚えています。また、日本を含む自由貿易協定のTTTPへの参加にも積極的でした。

一方、ウタマ財務大臣は「ラウマイティンガン・我々は誰も見捨てない」の政策執行で陣頭指揮をとったことから、タイ国民にもよく知られています。

この人たちが派閥争いで辞任に追いやられたわけですから、次の後任者次第では、「コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国と同じ?」で4回にわたって書いたような、それこそコロナ制圧だけやってそれを自画自賛するしか能がない、もっとひどい政府になってしまうかもしれません。

経済動乱2
偶然ですが、今日のThe Nationで私と同じことを書いているコラム記事が載っていました。このままではいつまでたってもタイ経済は回復できないというもので、全く同感です。

Thailand should overcome concern of a second wave of Covid-19 and instead relax restrictions on foreign investors and tourists in order to shore up its falling economy, 
say a prominent investor and leading economist.
タイ政府はコロナ感染の2次波への恐怖を克服するべきだ。そして、外国人投資家や観光客に対する入国規制を緩和し悪化が続くタイ経済を回復させるべきだ(著名な投資家やエコノミストの談)

The government has maintained the state of emergency, arguing that it is needed to deal with a possible second-wave contagion. However, critics say the strict measures are hurting small businesses and low-income groups, while pro-democracy groups accuse the government of using the emergency to suppress political opposition.
政府は非常事態宣言をいまだに解除しておらず、表向きの理由はコロナの2次感染波に備えるといっているが、実際には反政府支持層の活動を抑え込むのが目的である。しかし、この非常事態宣言こそが国民の消費の減少を引き起こし、中小企業や低所得層を苦境に立たせているのである。

まさに、これまでこのブログで書いてきたことと同じですが、来月、プラユット首相は内閣再編成をするようなことをいっています。

多分、事態は好転どころか悪化し、またしても政治と経済の間で悪循環が始まりそうです。となれば、経済回復もさらに遅れることになるし、同様に、不動産市場も回復から程遠くなります。

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鎖国か、開国か、今週タイ経済の明暗が決まる?

経済支援1
タイのGDP収縮は世界でワースト3(その2)」の中で、今月10日、プラユット首相は、いよいよタイ経済復興に向けて経済閣僚と協議する予定だと書きました。しかし、首相は急遽それを延期し、代わりに経済閣僚だけでなく、経済アドバイザーやビジネスリーダーを含めた協議を行いました。

ちなみに、今後は政治家だけでなく、民間からの意見をも聴きながら経済の政策運営をしていくことにしたそうで、これがこれからのニューノーマルになるそうです。

一方、8月から開始予定であったトラベルバブルは日本や韓国で第2次波が出てきていることから、延期される公算が大きくなってきました。

ただし、これについては、一部の報道では延期が既に決まったかのように書いているところもありますが、私がThe Nationの記事を読む限りは、交通大臣が今週中に決めるといっているということもあり、まだ決定ではないように思えます。

ところで、「やがてタイ経済の没落が始まる(その2)」で書いたように、タイの工業生産で日系企業は大きな比重を占めます。

そして今、このまま日本人ビジネスマンがタイに行けない状況が続くと、ビジネスに与える影響が非常に大きいことから、日本のビジネスマンの入国を認めるようにとの実質的な圧力がかかっていて、タイ政府としても対策を迫られているようにも見えます。


経済支援2
The move comes after Japanese business people advised the Board of Investment that they want to enter Thailand to run their existing businesses here.
(BOIに対し、タイでの事業を推進するために日本人ビジネスマンを入国させてほしいという
日系企業からの要請に対し、交通省の大臣は今週中に結論を出すと表明)

実際、外国人の入国禁止を続けることによるタイ経済への悪影響は計り知れないものがあり、現地の日系企業への影響だけでなく、観光関連業界や航空業界も赤字にあえいでいるわけですから、経済回復を模索する一方でトラベルバブルは延期、というのは矛盾してもいます。

結局のところ、タイ政府にとってみれば、国民の健康と安全を最優先し、このまま外国人を締め出して鎖国状態を続けるのか、それとも開国してドイツや日本のようにリスクを取ってでも経済回復を支援するのかという分かれ道に来ているのであり、今回、政府がどういう結論を出すかで、今年後半のタイ経済、そして株や不動産市場の行方も見えてくると思います。

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コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国と同じ?(その4)

タイバーツ5
一方、タイトヨタ、ホンダ、ニッサン、マツダ、イスズといった日本の自動車メーカ進出現地生産ている。2018216生産半分輸出タイ貿易黒字貢献て、今ではタイアジアのデトロイトとまで呼ばれようてい

し、昨年12日本のメディア2018った急激タイバーツ採算悪化り、日本の自動車産業が工場アセアン諸国検討てい報道タイ話題った


後、世界コロナ感染拡大同時ったバーツ一旦は話題にならなくなったものの4タイ国内コロナの感染落ちタイバーツ独歩高である。タイ中央銀行や政府は問題に対無策である。

タイ航空破綻1
例えば、筆頭株主であるタイ政府が、6年間抜本的な経営改善策を打ち出せないまま、結局、ナショナルフラッグキャリアであるタイ航空の会社更生法適用申請に踏み切らざるをえなかったように、今の軍事政権は経済の舵取りはあまりうまくないといわれている。だから、このままではタイ経済タイ知識層危惧ていである。

筆者は自民党支持者というわけではない。しかし、タイというてい世界でコロナから安全トップ5評価てい日本の安倍政権、国際的視野に立って他国との状況比較などしようとしない野党らはて経済を含めた国としてりには失敗ないようであ

同様にタイ政府にコロナ制圧自画自賛経済無策韓国政府現地日本企業む海外からの投資支援策や為替対策打ち出しいである。

(注:このコラムは、6月21日に日本の言論サイト「アゴラ」の国際経済欄で掲載されたものを、加筆修正してこのブログでも載せたものです)

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コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国と同じ?(その3)

コロナ制圧3
て、Forbes紹介ていもう1ランキング香港投資会社組成コンソーシアム、ディープ・ナレッジ・グループDeep Knowledge Groupコロナっと安全100The 100 Safest Countries In The World for COVID-19レポートであ

コロナ制圧1
日本の評価ガラッ感染者ていドイツシンガポール上位け、日本5ランクていであ

それに対し、中国やニュージーランド、韓国はコロナの感染制圧に早々と成功した優等生と見られているし、それを自慢にしてもいるが、トップ5には入っていない。国家としての安全性の確保はドイツのメルケル首相や安倍首相の采配に軍配が上がるということなのかも知れない。

コロナ制圧2

一方、タイ世界100中央47ない。り、コロナの感染拡大はうまく食い止めたものの、コロナの危険げ切ていないという一体どういうろうか。

ディープ・ナレッジ・グループ説明、世界でコロナ感染ってった当初いち早くロックダウン等対応をったが、安全な国として上位ランクてい

し、程度落ち着いてくると国民の健康安全をできるだけ経済の正常化にもうまく取り組んでいるが安全な国として上位ランクる。り、状況変化評価基準わってくるいうである。

スイスドイツ感染者ったロックダウン等の必要な対策取っただけでなく経済へのダメージを軽減しながらていという世界2トップであ

これには筆者も全く同感で、いつまでもコロナ感染を阻止できたと誇っていても、そのせいで国の経済力が沈んでいくのではあまりに代償が大きい。まさに韓国がそうだと思うが、政府経済的な無策がやがて国民に重い荷物を背負わせてしまうことになるのである。

次回に続く

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コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国と同じ?(その2)

コロナ制圧6

一方、
日本どう世界24コロナ悪戦苦闘中という評価毎日50人前後の新規感染者クラスタ発生というちょっとお粗末状況仕方いう

コロナ制圧8

タイロックダウン実態スーパーなどの食料品店や薬局を除き、デパートやレストランなど、人が集まるところはほとんど閉鎖れた。また、電車に乗るのもマスクと改札口での検温が必須で、ソーシャルディスタンシングのために隣同士では座れない。今でもこの規則は変わってないが、日本ではここまで徹底してなかったと思うので、この光景を見て苦笑する人もいるかもしれない。(注:一部の駅では最近、検温はしなくなってきている)

そして、理由がよくないスーパ禁止筆者自宅不自由。近所の零細経営の酒屋が隠れて常連客にってかり、警察まることもあったというしいで、日本のようにいつでもコンビニで缶ビールが買え、自治体居酒屋等飲酒自粛る、などというった

そ、コロナコントロールない軍事政権けあって強制的国民行動規制手のである。

し、しい規制結果、タイ各地失業ストレス自殺者相次タイ経済GDPマイナス6.7代償ったである。

っとも、筆者タイ政府のタイムリーな非常事態宣言やロックダウンったっていしい規制奏功コロナの感染を最小限に食い止められたのだろうって

問題非常事態宣言解除ておらず、5月初めに始まったロックダウン夜間外出禁止令の解除段階的なものでありスロ一体経済犠牲である。

次回に続く

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コロナ制圧を自画自賛するタイ政府は韓国と同じ?(その1)

コロナ制圧5
タイろ、コロナ新規感染者ゼロてい5人、10人単位感染者海外帰国タイ人であタイ政府連日勝ち誇ったよう感染者を報道同時2感染リスク理由非常事態宣言の解除を引き延ばしている。

確かに、勝手に集会を開かれてまた集団感染が広がったら大変だというのもわからなくはない。しかし一部では、この国家緊急時特別法により、政府は集会やデモの禁止、報道規制など、反対勢力を抑える特殊権限を持つことができるため、まだこれを手放したくないからともいわれている。

一方、タイ知識層コロナ感染落ち着いてきず、遅々ない政府経済復興支援急激タイバーツり、タイ経済アセアンインドネシアフィリピンベトナム追い越まうと危機感を募らせている。

コロナ制圧7
実際、IMF今年実質GDP成長率予測タイマイナス6.7周辺アセアン諸国突出い。非常事態宣言下、都市ロックダウン県間移動規制、夜間外出禁止令て国境閉鎖による外国人入国の全面禁止という非常しい措置った結果経済ダメージ顕著に反映されてである。

で、コロナ制圧タイ状況評価てい2レポートがあ1は、マレーシア政府協力PEMADUアソシエイツというていGlobal COVID-19 IndexGCIという各国コロナ回復度であ

コロナ制圧4
は、タイ政府自画自賛てい見事コロナコントロール新規感染抑え込み、コロナ回復成功いうで、タイは世界2ランクてい。当然、タイ政府もプロパガンダとして、マスコミ等を使ってことさらこの成果を国内で喧伝している。

次回に続く

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