タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語

タイでの生活とバンコクの不動産投資に関する情報発信

「タイランド太平記」
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、タイでの生活について、ジャンルを問わず思ったままのことを書いていきます。光があれば影があるように、タイには魅力的なところも多いですが、悪いところもたくさんあります。そして、やはり日本の方がいい、他の外国の方が住みやすそうだ、と思う人もいて当然であり、その参考になればと思います。

「バンコク コンドミニアム物語」
バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

タイランド太平記

アストラゼネカのワクチンは効かない?生産に遅れ?

アストラゼネカワクチン2
イギリス政府が公式コロナワクチンとして認可したアストラゼネカのワクチンですが、ドイツ政府機関のチェックで、なんとコロナ弱者である65歳以上の高齢者にはほとんど効かないというレポートが出てきました。

一方、アストラゼネカの報告では、彼らのワクチンは高齢者ほどその免疫効果が高くほぼ100%効くということだったので、全く反対の試験結果です。なんでこんなことがと不思議ですが、当然、アストラゼネカはこのドイツの検査結果を全面的に否定しています。

ただ、これは今のところ、ヨーロッパでは大きな問題にはなっていないようです。ちょうど今、EUのEMA(欧州医薬品庁)がこのワクチンを試験中であり、あと数日でその結果が出ることになっていて、もしここで公式にワクチンとして認められれば、問題ないということだろうと思います。

しかし、もしドイツと同じ結果が出れば、肝心の高齢者には効かないワクチンということになり、大きな問題になるかもしれません。

アストラゼネカワクチン
一方で、英国アストラゼネカのワクチン生産に遅れが出ていています。この遅れの原因は、サプライチェーンの一つであるベルギーの関連会社が生産するワクチン原料の歩留まりが予想外に悪く、英国でのワクチン生産に影響が出ているという説明のようです。

これにより、EUはアストラゼネカから8,000万接種分ものワクチンを3月までに納入してもらう計画であったのが大幅に狂うことになります。とはいっても、まだEUの認可が下りてないのだから契約もしてないので、契約違反ということにはならないのだろうと思いますが、EUはアストラゼネカに対して企業としての社会的責任を果たせと怒っているようです。

また、ヨーロッパで生産するファイザーのワクチンもEUへの供給量が予定より減っているようで、EUとしては、今後域内27か国でのワクチン接種計画が大幅に遅れるのを防ぐため、
EU内で生産されたワクチンをEU域外へ輸出するのを規制する動きが出ています。

いわば、EUファーストということですが、ここでもワクチン争奪戦が始まっているわけです。もっとも、さすがにEUではまだ中国製やロシア製を買おうという話は出てないようですが...。

ただ、タイの場合も最初のアストラゼネカの納入分はアストラゼネカのイタリア工場が生産したものを輸入するので、この輸出規制で遅れが出なければいいのですが。

こんな状況になっているのを見ると、やはり、タイのようにワクチンを自国で生産できて自国で使えるというのは本当に心強いです。

アストラゼネカワクチン3
また、ファイザーやモデルナのホームベースであるアメリカでも、計画通り医療従事者や高齢者に優先的にワクチンを接種しつつあるものの、
感染者が増え続けるロサンゼルスでは、運が良ければ当日接種に来なかった人の余った分を接種してもらえるということで、危機感を持つ若い人たちが長時間、寒い中で順番待ちをしてるという写真記事が載っています。現時点ではワクチンが世界中どこも不足しているということです。

タイの場合も、アストラゼネカのワクチンが正式に認可され、かつ現地生産も滞りなく進めばいいのですが、案外まだまだ前途多難なのかもしれません。

アストラゼネカとサイアムバイオサイエンスの秘話

サイアムバイオの秘話
先日、「納得のいかない野党の言いがかり(その3)」の最後に、「バイオ薬品を生産できるのはタイではここしかないという記述が本当なら、もしくはアストラゼネカが数ある薬品会社の中からサイアムバイオサイエンス社がベストと選んだのであれば、タナトーン氏の批判は最初から見当違いということになります」と書きました。

偶然ですが、昨日、オンライン経済紙、プラチャーチャートトゥーラギットは本来国民をどうやってコロナ感染から守るかという話が、彼により突然政治の話になってしまったと次のように書いていて、改めてこの取引について、アストラゼネカの親会社であるSCGのCEOが昨年12月に明らかにしたこの取引の裏話について書いたコラムを載せました。

ปัญหาด้านสาธารณสุขได้กลายเป็นประเด็นทางการเมืองทันควัน !

国民の健康に関する問題が、彼の批判によって突然政治問題に変わってしまった!

以下が昨年12月にSCGのCEOが公開した背景秘話のポイントを抜き出したものですが、これを読む限り、野党が勝手な憶測で批判しているようなことでサイアムバイオサイエンスがアストラゼネカのワクチンを生産することになったわけではないように思えます。

“นายรุ่งโรจน์ รังสิโยภาส” กรรมการผู้จัดการใหญ่บริษัท เอสซีจี เล่าเบื้องหลัง-เบื้องลึก “ดีล” ของการลงนามในสัญญาจัดหา-จัดซื้อวัคซีน เมื่อวันที่ 27 พฤศจิกายน 2563 บนเวที Intania Dinner Talk 2020 “เดินหน้าฝ่าวิกฤต พลิกเศรษฐกิจไทย” ที่ห้องแกรนด์ฮอลล์ โรงแรม ดิ แอทธินี โฮเทล แบงค็อก อะ ลักซ์ซูรี คอลเล็คชั่น โฮเทล เมื่อวันที่ 1 ธันวาคม 2563

SCGのCEOは、11月27日に締結されたワクチン購入契約の交渉秘話について、12月1日のディナー会見の中で以下のように話した。

โชคดีที่ SCG รู้จักกับกลุ่มสยามไบโอไซเอนซ์ เป็นคอนแทรคแมนูแฟคเจอริ่ง ก่อตั้งโดยพระบาทสมเด็จพระเจ้าอยู่หัวรัชกาลที่ 9”
“ต้องบอกว่า บ้านเรานี่มันดวงจริง ๆ นะ สมเด็จพระสยามเทวาธิราชจริง ๆ สยามไบโอไซน์เพิ่งสั่งเครื่องจักรเข้ามาใหม่ เผอิญ เครื่องจักรที่สั่งเข้ามาเป็นรุ่นเดียวกับสายการผลิตของแอสตร้าเซนเนก้า เลยเป็นดวงว่า เออ เหมือนกับซื้อรถยนต์มาแล้วใช้ได้”

我々SCGは本当に運がよかった。というのは、我々は既にプミポン国王が設立したサイアムバイオサイエンスが契約ベースで薬品生産を受注することを知っていたからである。
しかも同社がちょうどアストラゼネカがワクチン製造ラインで使うのと同じ機械を導入したところであることを知って、ここなら最初からすぐにワクチンの製造ができるとわかったからである。

“เลยคุยกับสยามไบโอไซเอนซ์ เขาบอกว่า ก็เป็นไปได้ ถ้าสมมุติว่า สุดท้ายมีข้อตกลงกันตรงนี้ได้ ก็เป็นไปได้ว่า แอสตร้าเซนเนก้าจะยอมเสียโอกาสทางธุรกิจและมาทำวัคซีนตัวนี้ให้กับเมืองไทย”

そこで早速我々はサイアムバイオサイエンスにワクチンの生産をしてもらう交渉を持ちかけたところ、同社からの条件として、タイ国民のためにワクチンを優先して提供してもらえるのであれば引き受けるとの回答であった。

บทสรุปสุดท้าย ทางแอสตร้าเซนเนก้าจึงมาเจรจากับกระทรวงสาธารณสุขและสยามไบโอไซเอนซ์ และตกลงกันว่าจะให้ไทยเป็นฐานการผลิตในอาเซียน

そして、アストラゼネカはタイの保健省、サイアムバイオサイエンスと交渉した結果、最終的にタイをASEANのワクチン供給基地にすることで合意したのである。

これについても、裏取引があったとか何とかいい出したらきりがありませんが、この会見が今回野党が批判をする前の12月1日に開かれたものであること、しかもアストラゼネカの親会社であるSCGの社長がいっていることでもあり、その信憑性は高いと思います。

ところで、マイナス70度に冷凍しておかなければならないファイザー、マイナス20度のモデルナは、冷却設備の問題がある東南アジアでは、実際には使用困難ともいわれている中、普通の冷蔵庫で保冷しておけばいいアストラゼネカのワクチンが最も適しているはずで、タイがその生産基地になるというのはすごいことだと思います。

いずれにせよ、私はこのコラム記事を読む限り、やはりサイアムバイオサイエンスがあったからこそ、タイがアストラゼネカワクチンのASEAN供給基地になれたと思うし、素直にタイ国民は幸運だったと思いたいですね。

タイ、アストラゼネカ技術移転でコロナワクチン国内生産へ

サイアムバイオ6
10日ほど前になりますが、「プミポン国王からタイ国民へのこの上ない贈り物」と題してグルンテープトゥーラギットに載っていたコラム記事を紹介しました。これには予想外の反響があり、随分多くの人が読んでくれたので、この時のブログに加筆修正したものを投稿したところ、今朝、「アゴラ」に掲載されたので、興味のある方は読んでみてください。

タナトーン
なお、このサイアムバイオサイエンスがアストラゼネカ社から技術導入を受け、ワクチン生産をするという計画については、野党である前進党の党首が政府及び王室をネット上で批判しています。それに対し、タイ政府は王室に対する名誉棄損であるとして1月20日に裁判に訴えたところです。

このように野党には違う見方もあるようですが、これについては先日「納得のいかない野党の言いがかり」でも書いたのですが、感染再拡大がまだ収束してないこんな時期に、ネット上で大して説得力のない根拠をもとに、政府や王室の批判を繰り返してひっかきまわすのはタイミングを間違えているように私は思います。

多くの日本人の明暗を分けた2020年3月

パニック
コロナ騒ぎが始まったのがちょうど1年前の今頃ですが、私を含め当時は多くの人が中国で伝染病が流行っていいるらしいと、まだどこか対岸の火事だと思っていたところがありました。

それがヨーロッパで感染が広がり始め、タイ政府もBTSや人の集まる場所でのマスク着用を宣伝するようになり、次第にコロナに対する認識が変わっていったのが2月です。

それでも当時は、まだ私はそれほど大きな危機感を持っておらず、2月中旬に一時帰国していました。いつも2か月に1度、2週間ほど実家に顔を見せに帰るのが私のルーティーンだったのですが、この時も月末まで日本に居て、3月初めにバンコクに戻ることでフライトを予約していたのです。

それが出発の数日前になって突然欠航となり、すぐに別の便を予約したところ、これもまた直前に欠航となったのです。そこでこれはまずいぞと、次に飛びそうな便を探して予約をしたところ、3度目の正直でやっと3月6日、関空からバンコクに飛んでくれてホッとしたのですが、その時は既に20人ほどしか乗客がおらず、赤字なのによく飛んでくれたものだとありがたく思ったものです。

この頃には日本でもコロナに対する警戒心が広がっていて、昼間だというのに関西空港はガラガラでほとんど人がおらず、バンコクについてもやはり空港はガラガラで、事態が急速に悪化してきているのがわかりました。

上の写真は、昨年3月16日のバンコクポストに載ったものですが、政府がいよいよロックダウンを始めるという噂で、多くの人が食料品の買いだめにスーパーに押し寄せた際に撮られたものです。当時、私も近所のロータスに買い物に行ったら、トイレットペーパーやインスタントラーメンが棚からなくなっていたのを覚えています。ただ、当時日本ではマスク争奪戦が繰り広げられていましたが、なぜかバンコクではマスクはありました。

そしていよいよ、3月22日にバンコク都がロックダウン命令を出し、同月26日にはタイ政府が国家非常事態宣言を発令し、これ以後、外国人の入国はシャットアウトになったのです。

そこで今になって思うのは、タイに住む多くの日本人にとって、
昨年の3月はその後の1年間の明暗を大きく分けた分岐点だったということです。

私と同じ不動産投資家のI氏は、奇数月は日本で偶数月はバンコクでと、1年の内半年をバンコクで過ごす生活をかれこれ10年近く続けてきたのですが、運悪く私と逆で3月は日本に帰国していて、そのまま戻って来られなくなりました。

I氏は日本だけでなくバンコクでも1億円以上の資金を使って数ユニットの高級コンドミニアムを保有していることもあって、不動産投資の本を書いた私とはウマが合い、よく飲んだり不動産の話をしていたのです。

しかし、さすがに不動産市況や保有物件のことも気にかかるし、いつまでたってもバンコクに来られないことにやきもきしていて、つい先日、エリートカードを買ったそうです。

これで久しぶりにバンコクに来られるというので、またゴルフをしましょうと話していたのですが、今回の感染爆発でまた状況が変わってしまい、タイ大使館が発行する入国許可証の取得などで結構苦労しているようです。

また、同じ不動産投資家のF氏も首都圏で何棟ものアパートを持っていて、私が推薦したエッカマイのコンドミニアムをバンコクでの自宅として買ってくれたのですが、昨年2月に来て以来、やはりもう1年もバンコクに来ていません。

ゴルフは80台で回るうまさで、ヘタクソな私などとやっても面白くないのでしょうが、いつもゴルフに誘ってくれる仲です。名門アルパインの会員でもあるのにもう1年もプレイしてないこともあり、日本でワクチン接種がすめば、隔離検疫を受けてでもゴルフをしにくるといっています。

またゴルフ仲間のO氏は駐在員ですが、やむを得ない事情で3月18日に日本に出張したのですが、26日の非常事態宣言の前に戻ってくることができず、結局、その後、半年間戻って来られなくなりました。

パニック2
さらに、時々私も参加していた毎週水曜日のロングステイクラブの飲み会も、コロナの前は多いときは20人以上が集まっていたのですが、最近は4、5人しか集まりません。多くの人がロックダウンが始まった際に、ここは一旦日本に帰って様子を見ようというつもりで帰国したら、そのまま戻れなくなくなったようです。

当時は、3か月もしたらコロナ騒ぎも収まるだろうと軽く考えて帰国したのが命取りになりました。
そしてあれから1年近くが経ち、寒い日本で待つのはもう我慢の限界なのかもしれません。隔離検疫を受けてもバンコクに戻ってこようという人が周りで増えてきています。

ちなみに、残念ながらLCCはまだ飛んでないようで、PCL検査も安いところは予約待ちでなかなか取れず、普通に英文の証明書を取れば4万円ほど取られるそうです。また、ASQの安いホテルも満室状態のようで、コロナ保険も含めるとなんだかんだで今も40万円ほどかかるそうですが...。

一方で、運よく3月にバンコクに残っていた人たちでも、駐在員等の給料のある人たちは別ですが、そうでない人は予想外にバンコクで長期滞在が続いた結果、手持ちの現金がなくなって生活に困っている人もいます。こうなると、いつまたバンコクに戻ってこられるかわからない中、帰りたくもないのに一旦日本に帰国するしかないようです。

そういう意味では、私は何とかギリギリで戻ってこられたので運がよかったと思っています。もしあの時に戻ってこられてなければ、今頃はまだ日本に居たかもしれず、もともと外国生活が好きなのでタイに住んでいるのに、退屈な日本の生活にうんざりしていたろうと思うのです。

また、多分このブログも中止してしまっていたように思います。タイに居ないのに不動産市場やタイの政治や経済、生活のことを書いてもそれは嘘になるからです。


タイ国内は最近やっと第2波も収束の途上にあるようですが、
コロナ騒ぎの始まりからかれこれ1年が経ち、こうやって振り返ってみると、2020年の3月というのは、私もそうですが多くの日本人にとって、その後の生活の明暗を分けることになった忘れられない月になるのだろうと思います。

納得のいかない野党の言いがかり(その3)

政府批判4
3の利害の不一致もしくは利益相反については、このタナトーン党首が何を問題視しているかというと、昨年の10月5日にタイ政府が6億バーツ(約20億円)もの資金を、明確で透明性のある理由説明もなくサイアムバイオサイエンスという民間企業に出すことを決定したことに対してです。

これについては状況がわからないので私には何ともいえませんが、何の理由説明もなく政府が特定の民間企業に対して資金援助をすることを決定し、契約に調印したのであれば、この問題の指摘はわからないでもありません。

しかし、アメリカのワープスピード作戦では、トランプ大統領の決定で民間企業が一刻も速くワクチンを開発できるように、失敗するかもしれないワクチン研究開発費としてファイザー等に20億ドル(2,000億円)以上の国費をふんだんに使って援助した結果、1年以内にワクチンができたと聞いています。

タイの場合、これが利害の不一致になるのかどうかは別として、むしろそんな小さな話より、わずか20億円程度の資金援助で、サイアムバイオサイエンスがアストラゼネカから技術移転を受けてタイ国内でワクチン生産ができるというメリットの方がはるかに大きいように思えます。

4については、プラユット首相が学生の反政府デモに対抗するために、わざとアストラゼネカ1社としか交渉せず、国民の健康のことよりも政府に対する人気取りを優先して、ワクチン調達の話を昨年の第3四半期以降まで故意に引き延ばしてきたといっています。

しかし、これについては何の証拠もなく、勝手な憶測だけで批判しているようで話にならないように思えます。

そして5が王室の関与についてです。このサイアムバイオサイエンスは「プミポン国王からタイ国民へのこの上ない贈り物」でも書いたように、そもそもは2009年にプミポン国王が国民の健康を願って設立したバイオ薬品のメーカーであり、当然、王室が事実上の100%株主です。

これに対し、タイにはもっと大きな薬品会社があるのになぜこんな中堅の会社に製造させることを決めたのか、そして王室が経済的利益を追求する薬品生産というビジネスをやることは、その性質上向かないというがタナトーン党首の主張です。

また、もし同社ワクチンの生産が遅れたり、不良品が出たり、副作用が出たりした場合、この会社を選んだ政府としてプラユット首相は責任を取れるのかと追及しています。

しかし、私にはどれも勝手な理由付けでいいがかりをつけているようにしか思えません。

ところで、先のブログの中で引用したグルンテープトゥーラギットの記事には以下のような記述があります。

ก่อนอื่นต้องย้อนกลับไปเมื่อปี 2552 หรือราว 11 ปีที่แล้ว บริษัท สยามไบโอไซเอนซ์ จำกัด เริ่มก่อตั้งขึ้นด้วยทุนจดทะเบียน 4,800 ล้านบาท โดยพระราชปณิธานของพระบาทสมเด็จพระบรมชนกาธิเบศร มหาภูมิพลอดุลยเดชมหาราช บรมนาถบพิตร (ร.9) ที่ทรงให้ความสำคัญกับการดูแลรักษาสุขภาพของคนไทย


この会社を語るには、まず最初に2009年に遡らなければならない。つまり、約11年前にサイアムバイオサイエンス社は、タイ国民の健康維持と管理を重要視する今は亡きプミポン国王の、タイにもバイオテクノロジーの医薬品会社が必要だという意思に基づき、資本金48億バーツで設立されたのである。

 

โดยพระบาทสมเด็จพระวชิรเกล้าเจ้าอยู่หัว ในหลวง รัชกาลที่10 ทรงสืบสานและต่อยอดพระราชปณิธานของสมเด็จพระบรมชนกนาถ ในด้านการสาธารณสุขของไทยมาจนปัจจุบัน บริษัท สยามไบโอไซเอนซ์ นับเป็นบริษัทผู้ผลิตยาชีววัตถุแห่งแรกและแห่งเดียวของประเทศไทยจนกระทั่งปัจจุบัน


その後、この父の意思は現在のワチラロンコーン国王(ラーマ10世)によって引き継がれ、タイ国民の健康維持に対する王室の貢献は今も続いている。そして、同社はタイで一番最初で、しかも現在も唯一のバイオ薬品を生産できる会社なのである。


バイオ薬品を生産できるのはタイではここしかないという記述が本当なら、もしくはアストラゼネカが数ある薬品会社の中からサイアムバイオサイエンス社がベストと選んだのであれば、タナトーン氏の批判は最初から見当違いということになります。

納得のいかない野党の言いがかり(その2)

政府批判2
さて、このBBCニュースの記事によると、以下がタナトーン党首による政府批判の論点です。

1. รัฐบาลประมาท ไม่เร่งการเจรจาจัดหาวัคซีนจนเกิดความล่าช้า
タイ政府の怠慢により、ワクチンの早期調達交渉が行われなかった結果、(周辺国に比べて)ワクチンの調達が遅れた

2. "แทงม้าตัวเดียว" ไม่เปิดทางเลือกอื่นจากบริษัทอื่น ๆ
政府はワクチン調達を最初からアストラゼネカだけに絞り込んで、他社からの調達を試みようとしなかった

3. ความขัดกันของผลประโยชน์
利害の不一致

4. รัฐบาลฉวยโอกาสจากโควิด กอบกู้ความนิยมช่วงที่มีการเรียกร้องปฏิรูปสถาบันกษัตริย์
王室改革を求めるデモへの対抗策として、コロナの問題を利用して王室に対する人気や支持を集めようとしている

5.สถานะของสถาบันกษัตริย์กับผู้เล่นทางเศรษฐกิจไปด้วยกันไม่ได้
王室業務と経済活動ではその業務の性質が違い、王室が両方を行うのは不可能

なお、この記事以外にタナトーン党首はフェイスブックでも自分のプレゼン動画をアップしているので、タイ語がわかる人は、参考までに見てみてください。

さて、まず1についてですが、上の表を挙げてマレーシアやフィリピンよりもタイはワクチン調達が遅れている。マレーシアは既に全国民の71%に対するワクチンを入手しているのに対し、タイはまだ21.5%しかなく、これまでタイ政府がワクチン調達を急がなかったからこんなことになっているという批判です。

しかし、以前「中国製ワクチンしか選択肢がない国とタイでは違うのでは?」でも書きましたが、これまで感染拡大をうまく抑え込んできたタイ、カンボジア、ベトナムと、感染拡大が止まらないマレーシア、インドネシア、フィリピンでは状況が全く違います。

タイの場合、まだ余裕があるので、
特に中国のワクチンについては、その効果や副作用について他国の使用結果をよく見てから決めればいいと、今でも私は思います。それに、もしシノバックのワクチンでいいのなら「世界中から信用されない中国共産党と中国製ワクチン」でも書いたように、シノバックのは売れてないのですぐに調達できるのはないかと思います。

実際、彼のFBでのプレゼンを聞いていると、マレーシアは中国のシノバックやロシアのスプートニクという宇宙船みたいな名前のワクチンをも大量に購入しているようで、とにかく感染拡大阻止のために見境なくワクチン調達が急務ということから、71%という高い調達率になっているのだろうと思います。

タナトーン党首も自分に都合のいい数字ばかり出さないで、カンボジアやベトナムのワクチン調達比率も出してもらいたいものです。多分、タイとあまり変わらないのではないかと思うのですが、その場合、彼は感染拡大をうまくコントロールしてきたカンボジア政府やベトナム政府をも怠慢だと批判するのですかね。

ワクチン1

ただし、タナトーン氏のプレゼンで一つ気になったのは、アストラゼネカから3,500万接種分のワクチンを追加購入すると政府が最近発表したが、
実は契約はサインできておらず、タイの調達比率はまだ21.5%なのだというのです。

そうなると、以前私が紹介した上のバンコクポストの情報が正しかったことになり、既に契約も締結されたという政府の発表は嘘だったことになります。

次の2については、「プミポン国王からタイ国民へのこの上ない贈り物」で書いたように、サイアムバイオサイエンスはアストラゼネカから技術移転を受けてASEANで唯一のワクチン生産国になります。そして、近い将来月間1,500万接種分のワクチン生産ができるということで、年内には国民全員がワクチン接種可能ということです。

先にも書いたように、少なくとも12月に感染爆発が起こるまでは、国内の新規感染者がほとんどいなくなっていたタイ政府には、疑問の残るワクチンを焦って買わなくてもよいという余裕がありました。

そこで政府は、自国で生産するワクチンで全国民に無料でワクチン接種する計画と昨年からいっていたのであり、それに対し、
タナトーン党首は、政府が最初からアストラゼネカ1社に絞り込み、シノバックを含め他社と交渉してなかった結果、他国が既にワクチン接種を開始しているのに、タイではいまだに始まってないと批判しています。

しかし、そう思うなら、なぜ今頃でなく昨年から、1社に絞り込まず他社とも交渉すべきと政府を批判しなかったのかとも思います。

次回に続く










納得のいかない野党の言いがかり(その1)

政府批判1
一昨日、BBCニュース(タイ)がคณะก้าวหน้า(カナガウナー、前進党?)という政党のタナトーン党首と独占インタビューを行い、上の記事を載せました。

早速タイ政府はこれに対しフェイクニュースだとして訴訟もいとわないとアナウンスしたので、私もどれどれと
このタナトーンとかいう政治家の批判について、このBBCの独占記事とやらを読んでみました。

正直なところ、これを読んだ私の第一印象は、こいつはダメだ、というものです。どうも日本の野党と同じで、何でもかんでも批判してその理由をよく読んでみると、自分の憶測と偏見で勝手に都合のよい理論武装をして政府を批判しているだけで、ともかく政府の批判が目的で、理由は後付けでもいいというようにしか見えず説得力に欠けると、少なくとも私個人は思いました。

こまでいうなら動かぬ証拠を出すべきであり、コロナの感染再拡大で社会が混乱しているこんな時期なのに、さらに不要な混乱をまき散らすだけのはた迷惑な行為だと思います。

นายธนาธร จึงรุ่งเรืองกิจ ประธานคณะก้าวหน้า ออกโรงวิจารณ์นโยบายการจัดหาวัคซีนโควิด-19 ของรัฐบาล พล.อ.ประยุทธ์ จันทร์โอชา ว่า "ล้าช้า" และตั้งคำถามถึงแนวทางจัดหาวัคซีนแบบ "แทงม้าตัวเดียว" จาก บ.แอสตร้าเซนเนก้า และแสดงความกังวลต่อการที่บริษัทเอกชนซึ่งมีพระมหากษัตริย์ทรงเป็นผู้ถือหุ้นโดยตรงเข้ามาเป็นผู้เล่นในตลาดวัคซีน

前進党の党首であるタナトーン氏は、プラユット政権のコロナワクチン調達に関する一連の政策を次のように批判した。
ワクチン調達の行動が遅すぎる
最初から1社(アストラゼネカ社)だけに絞り込んでしまい、他社からの調達を試みなかったのは怠慢である
王室が100%株主のサイアムバイオサイエンス社にワクチンの生産を任せることに問題がある

では、次回はこのタナトーン氏とやらが主張している5つの項目について簡単に説明してみようと思います。

次回に続く

結局、外国人観光客は来なかった (特別観光ビザ)

誰も来ない1
今朝のバンコクポストで上の写真の記事が出ています。

昨年10月、タイ観光スポーツ省があれほどすったもんだしてやっとなんとか実現にこぎつけたSTV(特別観光ビザ)制度ですが、いざ開けてみると、これを利用してタイにやってきた観光客は月平均でわずか346人と、当初の政府最低目標であった1,200人/月をも相当下回っています。

「タイはコロナの危険がない安全なリゾート」であり、寒い冬を避けてやって来るヨーロッパの長期滞在観光客需要があると政府が見込んで始めたのですが、2019年の外国人観光客4,000万人、つまり月300万人以上に比べれば、これはほとんどゼロに近い数字であり、この写真記事の通り、まさに「誰も来なかった」に等しいものです。

また、
隔離検疫をゴルフ場で過ごせるようにすれば多くのゴルフ目的の観光客が来るという、韓国大使館からの見当違いの助言に基づき、政府が最近始めた新スキームに対しても、監獄にいるような隔離検疫の中、ゴルフをやって面白い?」で書いたように、私は最初からこんなのうまくいかないだろうと思っているのですが、そのうち数字が出てくると思います。

そうはいっても、別にタイ政府の無策をこき下ろしているわけではなく、以下のような状況の中、彼らも限られた手段しかなく苦悩しているのはわかるし、
結局のところ、世界中でワクチンが行きわたり、感染拡大が一段落するまで、タイに外国人観光客は戻って来ないのではないかと思うようになりました。

The lack of interest is adding pressure on policy makers, who have struggled to accommodate both industry players calling for relaxed quarantine rules and public-health experts warning against putting people in danger. All the while, as the beaches stay empty, many tourism-related companies are going out of business. To make matters worse, virus cases have jumped in the country.

STVの失敗が政府にさらなるプレッシャーをかけている。つまり、厳格な隔離検疫のルールを緩めるように要求する観光産業と、これを緩めたら国民の健康に重大な影響を及ぼすリスクがあると反対する医師たちのはざまで動きが取れなくなっているのである。しかし、現実問題としてどこのビーチにも人影がなく、多くの観光産業が倒産しつつある中、さらに悪いことに、先月、新たな感染爆発が起こったのである。

ところで、これまでお金を落としてくれる外国人観光客の入国を厳しく制限、というよりもほとんど禁止に近いほど締めた結果、タイの観光産業がボロボロになった一方で、一部のふとどきな警察官などの汚職でミャンマーから密入国してきた不法労働者によって感染爆発が起こったわけです。

どうせこんなことになるなら、もう少し規制を緩くして大量のお金を落としてくれる外国人観光客を最初から受け入れていた方が、少なくとも観光産業にとって大きな助けになるのでよかったのかもと思ったりするのですが、今さら遅いですよね。

モルディブ
ところで、以前「隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国」で2回にわたり、モルディブが隔離検疫なしで外国人観光客を受入れたところ、コロナの感染者が急増したので入国時のPCRテストは始めたが、それでも隔離検疫だけは避けたという話を書きましたが、これには後日談があります。

実はモルディブではそれからしばらくして感染拡大も一段落し、昨年12月の繁忙期のホテル稼働率は70%にまで回復したそうです。一方、隔離検疫のあるプーケットのホテル場合、同じ12月の繁忙期の宿泊費を75%も値下げしたのに、稼働率はわずか10%という惨憺たる結果だったということです。つまり、15日間もの隔離検疫がある以上、どうやっても外国人観光客は戻ってこないということだと思うのです。

結局のところ、経済を優先するべきか、国民の健康を優先するべきかで観光産業界とCCSA(COVID-19問題解決センター)の間で意見の対立が起こっているわけですが、特にチュラロンゴン大学医学部の教授などはよくテレビや新聞で、ビジネスは後からでも回復するが人は死んだらお終いだと、いかにも正論らしきことをいうのですが、ビジネスのことなど知らないからこんなことをいっていられるのだと思います。

しかしそうはいっても、この記事によればタイ国民の大半が国を閉ざしても感染を食い止めるべきという世論に傾いているようなので、そういうことであればこれも仕方がないかとも思います。

となると、後はじっとワクチンが世界中に行きわたり、感染リスクがほぼなくなるまで待つしかないことになりますが、このバンコクポストの記事によれば、タイ中央銀行は2021年の外国人観光客は550万人、2022年でも2,300万人と予測しており、2019年のレベルに戻るのは2023年か2024年という感じなので、タイ経済全体にとってもまだまだトンネルは長いようです。

やがてタイバーツのスイングバックが始まる?(その2)

バーツ相場の固定3
さて、私も常日頃からタイバーツの動向に注意していたので、昨年12月16日にアメリカ財務省がタイを為替操作国としての要監視国リストに入れたこと受け、「アメリカの監視強化でバーツ高はさらに続く?」と題してこのブログでもすぐに取り上げました。

しかし、実はその時には書かなかったのですが、同日付でアメリカ財務省は、スイスとベトナムを明らかな為替操作国であると認定したのでした。

そして今回、グルンテープトゥーラギットがこの社説でいっているのは、タイ政府には十分な通貨準備金があり、それを使ってバーツを適正なレートで米ドルにペッグ(固定)するべきだというものです。

これだけではよくわからないので、この社説のポイントのところだけを以下に紹介します。


แนะนำว่าค่าเงินบาทที่เหมาะสมควรจะตรึงกับดอลลาร์สหรัฐมาอยู่ในระดับ 34 บาทต่อดอลลาร์ จะช่วยให้เศรษฐกิจไทยโตได้ถึง 6-7% เงินบาทแข็งค่าแบบนี้คนส่งออกลำบาก ควรจะต้องให้อ่อนค่าลงอีก 10% เพราะขณะนี้รัฐบาล โดยธนาคารแห่งประเทศไทย (ธปท.) มีเงินสำรองเงินตราระหว่างประเทศ 2 แสนห้าหมื่นล้านดอลลาร์ หรือ 7.5 ล้านล้านบาท มีความสามารถจะตรึงเงินบาทเข้ากับดอลลาร์ในอัตรา 34 บาทต่อดอลลาร์ได้

タイバーツの米ドルとの交換レートを、適正レートである1ドル=34バーツでペッグ(固定)するべきである。これにより、今後年率6-7%でタイ経済は成長できる。つまり、今のバーツ高では輸出業者にとって困難な状況が続くので1割バーツ安にするべきなのである。タイ政府には国際通貨準備金として2,500億ドル(7.5兆バーツ)もの資金がタイ中央銀行にあり、1ドル=34バーツで十分交換レートをペッグできるのである
ในการใช้นโยบายทางการเงินของประเทศเรา เราไม่ได้เป็นประเทศราชของไอเอ็มเอฟ หรือเวิลด์แบงก์ เราสามารถกำหนดค่าเงินบาทต่อดอลลาร์ที่รัฐบาลต้องการได้ 

我々は自国の財政政策に関してIMFや世界銀行のいうことを聞く必要はないのであり、タイバーツの米ドルとの交換レートを自分で決める主権がある
ตัวอย่างประเทศเวียดนามที่เศรษฐกิจเขาฟื้นตัวได้เพราะรัฐบาลไปกำหนดอัตราแลกเปลี่ยนให้ค่าเงินดอง (VND) ต่อดอลลาร์ถูก เพื่อให้สามารถส่งออกได้ เพราะเป็นอำนาจอธิปไตยของเขา และทุกประเทศชมเชยว่ารัฐบาลเวียดนามเก่ง และรักชาติสมควรไปลงทุนที่นั่นโดยถอนการลงทุนจากไทยและจีน

例えばベトナムを見ればいい。ベトナム政府は輸出を援助するためにベトナム通貨ドンの対米ドルレートを下げた。適正な為替レートの維持は国家の主権であり、この政策によりベトナム経済は復活し、世界中から称賛されている。また、世界の企業は投資対象としてベトナムを評価し、タイや中国から撤退してベトナムに進出しつつある。

要はアメリカに為替操作国というレッテルを貼られても、
ベトナムは自国経済の回復を優先させた結果、世界から投資が集まるようになったのだから、タイ政府もタイバーツを適正レートで固定するべきである。そうすればまた海外からの投資や輸出も増えるし、経済回復も可能だというものです。

この辺については、つい先月、アメリカがベトナムを為替操作国と判断した以上、ベトナムにはそのうち何らかの経済制裁があるのではないかとも思うのですが、この社説のいうことが正しいのかどうかはわかりません。

ただ、すべては市場が決めるからそれに任すべきというのは簡単ですが、タイバーツのようなバスケット通貨にもなってないマイナーな通貨は、ジョージソロスのような為替レイダーによってもてあそばれてしまうリスクもあり、政府による一定の操作も必要だろうと思うのです。

バーツ相場の固定4
私としても、どう見ても今のタイバーツは高すぎると思っているので、遅かれ早かれいずれは市場の中でスイングバックが起こり、1ドル=34バーツの適正値に戻るのではないかと思っているのですが、タイ政府の政策やアメリカの経済制裁、米中対立等、為替変動には要因がたくさんあるのでいつ頃そうなるのかについてはさっぱりわかりません。

バーツ相場の固定5
ただ、最近はこの写真にあるように、日本円やタイバーツよりも米ドルが避難通貨として投資家に買われる傾向にあるようで、そろそろ反転スイングバックが起こってもいいようにも思うのですが...。

やがてタイバーツのスイングバックが始まる?(その1)

バーツ相場の固定1
เศรษฐกิจไทย ปี 2564 ที่คาดการณ์ว่าจะเติบโต 3-4% อาจจะเป็นไปได้ยาก ทางออกสำคัญคือ การตรึงค่าเงินบาทที่เหมาะสม อยู่ในระดับ 34 บาทต่อดอลลาร์ ขณะเดียวกันไมควรออกมาตรการล็อกดาวน์ ที่เป็นปัจจัยสำคัญที่ทำให้เศรษฐกิจไทยไม่ฟื้น

2021年のタイ経済成長は年率3-4%と予想されていたが、今はそれも難しくなってきた。この状況から抜け出すためにとにかくやるべきことは、タイバーツをその適正レートである1ドル=34バーツで固定相場とし、同時にロックダウンの回避である。

これはタイの日経新聞ともいえる、グルンテープトゥーラギット紙に今朝載っていた社説です。

私の場合、2019年にすべて売却した投資用不動産の売却代金がほぼ全額手元にあったので、タイバーツ高は行き過ぎというのと、不動産投資はしばらく休むべき時という考えから、昨年後半にバーツ高が始まると、ちょくちょく海外でのドル預金に資金シフトしてきたのですが、いつの間にか手持ち資金の半分近くが米ドル定期に代わってしまいました。

このブログでも「コロナを制して再び独歩高を始めたタイバーツ(その2)」や「そろそろタイバーツは売りのタイミング?(その2)」と何回かにわたり、米ドルに対してタイバーツは買われすぎであり、近いうちに反転スイングバックが始まるはずと、思ったままのことを書いてきたのですが、予想に反してバーツ高は今も続いています。

しかし、どう考えても今年はもうバンコクの不動産など買うタイミングではないし、一方でこのままほとんど利息も付かないタイバーツを普通預金で持っていても仕方がなく、引き続き米ドルシフトを増やしていくべきかどうか考えていたところです。

そんな時に今朝の記事を読んで、タイバーツの適正相場は1ドル=34バーツということで、
彼らも今の29バーツ台の相場は行きすぎと考えていることを知り、幾分ほっとしました。

バーツ相場の固定2
さて、ここで本題に入りますが、この記事で彼らが指摘しているのは、私が以前「やがてタイ経済の没落が始まる」で3回にわたって書いたのとほぼ同じで、このままではタイ経済は没落し、やがてベトナムにも追い越されてしまうという危機感です。

そして、今年のタイ経済を順調に成長させるにはバーツの固定相場制とロックダウンの回避が不可欠と指摘しているわけですが、次回はその内容を見ていくことにします。

次回に続く








 

バンコクのPM2.5は中国並の危険ゾーンに突入!

PM2.5 4
昨日はまだこれほどでもなかったのですが、これは今朝7時過ぎに東向きの自宅の書斎から撮った写真です。

太陽がぼんやりとしか見えていませんが、普通はこれだけ高いところに日が昇れば、外は明るくなって周囲の景色もはっきり見えるのです。しかし、さすがに今朝は、映画「砂の惑星」のような幻想的な景色が広がっています。

PM2.5 5
また、南側にあるわずか200メートル先のオンヌット駅がこんなにぼやけていて、その先にいつもはっきり見えるチャオプラヤー川の雄大な景色も、今朝は全然見えません。

日本でも高度成長期に光化学スモッグがあったので、あれと同じです。しかし、それが原因でどのくらいの人が肺気腫や肺がんで死んだのかは、今更調査のしようがありません。

ただ、PM2.5が200を超えてくると健康に影響が出るリスクが高いそうです。今の日本人は、昔に比べると肺がんで死ぬ人の割合が急増していることもあり、案外、あの時代の光化学スモッグが原因なのかもしれません。


今年もやってきたPM2.5の恐怖」でも書いたように、ここ数日、季節風が止まった無風状態になっていることが原因です。それにしても、今朝の状態はちょっと酷いのでPM2.5の数値をチェックしたところ、以下のような状況で、場所によってはほぼ全員が健康上の影響を受けるという紫色の緊急事態的なところまできてしまっていますが、タイは今、コロナの緊急事態宣言だけでなく、空気汚染でも緊急事態なわけです。

PM2.5 2

PM2.5 3

ついでに、中国や日本の同じ時点での空気汚染状況も見てみたのが下の図ですが、東南アジア全体にモンスーンの風が吹いていないようで、アジアで最も空気のきれいなはずの日本でさえも、緑が少なくなっていて、黄色が大半を占めています。

それでもこの水準なら、日本の場合はほとんど問題ないのでしょうが、タイは中国と変わらないほどに状況が悪化していて、この状態が長期間続くとちょっと怖いです。

PM2.5 1
以前、「タイには季節風という強い味方がある」の中で、「中国の空気汚染は相変わらず深刻で、緑の日本と赤の中国とでは、まさに天国と地獄です」などと書きましたが、今のタイは同じ地獄に仲間入りしただけでなく、赤よりさらに汚染の酷い紫色が多いわけですから、決して他人事ではなくなってきました。

いずれにせよ、
さすがにこれはまずいと思ったので、本当は今朝、知人たちとゴルフに行く約束でしたが中止することにしました。

従って、今日は1日書斎の窓を閉め切り、昨年買ったPM2.5を除去する空気清浄機を回したままで自分の部屋に閉じ籠るしかなさそうです。

ちなみに、この状態は例年2月いっぱいまでよく起こるので、特に用がないのであれば、
こんな時期に無理して15日間の隔離検疫を受けてタイにやって来るのはバカバカしいだけかもしれません。



中国製ワクチンしか選択肢がない国とタイでは違うのでは?

シノバック1
シノバックのワクチンについては、「中国ワクチンしか選択肢がなかったプラユット首相(その1)」で書いたように、同社はブラジルでの治験結果を公表するといいながらこれまで2回延期してきていて、3度目の正直でやっと1月7日にそのデータが出てきました。

ところが開けてみると、有効性はわずか50.4%と、当初シノバックがいっていた78%とは大きく違っていて、やっぱり中国製は信用できないと多くの人が思ったはずです。もっとも、治験をやっていた当時から、治験当事国であるブラジルの大統領が、中国のワクチンは買わないと明言していたし、何かおかしいところはありましたが...。

しかしながら、それでも昨日、インドネシアの大統領が勇気をもって国民に対し、中国シノバック製のワクチンを自分で接種して見せました。


ところで、以前このブログでも「世界でコロナワクチン購入予約受付開始!」と題して以下のごとく、シノバックのワクチン事前予約販売の広告を紹介しました。

中国製ワクチン4
COVID-19 Coronavirus Vaccine
After long-term research and development and clinical trials, China has successfully developed a vaccine that effectively treats the new coronavirus infectious disease.
Now the new vaccine has completed the third phase of clinical trials and approved for marketing;
Due to the excessive global demand for vaccines, please contact us and make a order in advance.
Minimum order quantity: 10000 doses

Covid-19 コロナウイルスワクチン
長期にわたる研究開発と治験の結果、中国はついにコロナウイルス感染から身を守るワクチンの開発に成功しました。
そして今、第3フェーズの治験も終了し、いよいよ予約販売の開始が認められました。
世界中でワクチンに対する需要があることから注文が殺到するので、今のうちに前もって注文して下さい。
最小注文数:10,000接種分

その後、マレーシア政府はその開発や安全性のチェック、つまり治験のことだと思いますが、これらで中国に協力することで、中国から優先的にワクチンを融通してもらうという5年契約を締結しました。また、フィリピンのドゥテルテ大統領は、ファイザーのワクチン、200万接種分をくれないなら米軍はフィリピンから出て行けと脅しています。

みんな何が悲しくてこんなことをしているかというと、このブログでも何回か書いてきましたが、ASEANでもインドネシア、マレーシア、フィリピンといった国は、うまく感染拡大を食い止めたタイ、カンボジア、ベトナムとは状況が全く違うからです。
シノバック2
毎日感染者が急増し、死者も増えているからであり、これらの国のリーダー達はとにかく一刻も速くワクチンを打って感染拡大を止めなければならない危機的状況にあるわけです。

しかしながら、世界各国がワクチン争奪戦を繰り広げる中、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカといった、第3フェーズの治験で副作用のない安全性や90%以上の有効性が立証されたワクチンはなかなか手に入らず、結局、安全性や有効性が疑問視されている中国製ワクチンを購入するしか選択肢がなかったわけです。

シノバック3
これについて今朝のオンライン紙、ポストトゥデイも私と同じ事情説明をしています。ただし、その中で彼らは、しかしタイはこれら3か国とは状況が違うし、シノバックの有効性に問題が出てきた以上、シノバックのワクチンを含め、ワクチンの使用はしばらく様子見とし、他の国々が使ってみた結果を見てから決めるべきではないかと問題提起しています。

シノバックについては、私も全くそうだと思います。
タイの場合、何十万人もが感染し、何万人もの人が亡くなっているわけでもないので、先月感染爆発が起こったとはいえ、他国に比べるとそれほどの危機的状況ではありません。

しかも、今日の別の記事によれば、タイの一般の病院でもタイ政府が認めたワクチンであれば個別に輸入して使っても構わないという許可が出たので、もしタイ政府が今後シノバックを認可してしまえば、大量の中国製ワクチンがタイに入ってくる可能性もあり、これは危険だと思います。

いずれにせよ、何とか5月まで今の状況で持ちこたえて、アストラゼネカのワクチンが届くのを待つ方がいいように思うのですが、どうもタイ政府は来月からのシノバックのワクチン接種開始にはまだ前向きなようです。



プミポン国王からタイ国民へのこの上ない贈り物

サイアムバイオ1
既に周知のことですが、タイのサイアムバイオサイエンス社というバイオテクノロジーの会社が、アストラゼネカからコロナワクチンの技術供与を受け、近々タイ国内でワクチンの生産を始めます。

そして、同社がASEANの中で唯一、コロナのワクチンを生産する製薬会社となるわけですが、今朝のグルンテープトゥーラギット紙に載っていた記事を読んでいたら、興味深いことが書いてありました。 

サイアムバイオ2
実はこの会社は2009年に、タイ国民のためにタイにも優れた科学技術の医薬品会社が必要という、国民の健康を願う
亡きプミポン国王の意思で、資本金48億バーツで設立された会社なのだそうです。

ทำความรู้จัก "สยามไบโอไซเอนซ์" จากพระราชปณิธาน ร.9 สู่โอกาสครั้งใหญ่ ผู้ผลิต "วัคซีนโควิด-19" หนึ่งเดียวในอาเซียน โดยรับถ่ายทอดเทคโนโลยีจากแอสตร้าเซนเนก้า

サイアムバイオサイエンス社はラーマ9世(プミポン国王)の意思により設立された薬品会社であり、この会社があったからこそ、タイは今回ASEANで唯一、アストラゼネカ社からコロナのワクチン生産の技術供与を受けるという大きなチャンスに恵まれたことを我々は知っておくべきである

この会社があったおかげで、今回、タイ国民がいち早くコロナのワクチンを接種できるようになったのであり、しかも1接種わずか5ドル(150バーツ)という製造原価でタイ政府は購入できることになっています。

現在、各国がワクチン争奪戦を繰り広げているということは以前にも書きましたが、「世界中から信用されない中国共産党と中国製ワクチン」でも書いたように、もしこのバイオサイエンスのワクチンが同じような価格で手に入るのなら、中国製ワクチンをわざわざ好んで買う国は少ないと思います。

一方、同社は将来的に月間1,500万接種分のワクチンを国内工場で生産できるようになるとのことで、タイ
国民への接種が一巡後は、余った分をASEAN周辺国へ輸出して、ワクチン供給のハブになることを目指しているということです。


すなわち、中国シノバックのワクチンが17ドル、そしてファイザーやモデルナのワクチンが20ドルから25ドルぐらいするらしいですが、このワクチンは原価が5ドルなので、同社にとって大きなビジネスチャンスでもあるわけです。

いずれにせよ、もしタイにこの会社が存在してなかったら、アストラゼネカは他の国をASEANの供給基地として選んでいたかもしれません。そういう意味では、11年前にタイ国民の健康を願うプミポン国王の意向で設立されたこの会社は、タイ国民にとってこの上ない国王からのプレゼントなのだろうと思うのです。



まず、パタヤのメルトダウンが始まった?

パタヤ1
今回の感染拡大ではチョンブリやラヨーンの賭博場でもクラスターを起こしたことは周知の事実ですが、これにより昨年3月の時よりも激しく、致命的なダメージを受けているのがパタヤです。

最初にサムットサーコーンで感染爆発が起こった時は、パタヤは距離があり、「それでも2021年のコンドミニアム市場は底堅い?」で、久しぶりに年末年始の予約が満室になっていたパタヤのホテルの予約がこの飛び火で30%キャンセルされたと書きました。

しかし、これは昨日の現地ニュースサイト、プラチャーチャート・トゥーラギットに載ったものですが、その後の状況はそんなものではなく、今はタイ人の予約もほぼ全てキャンセルとなり、この写真の通りまたもパタヤには人がいなくなり、あちこちの店で空室が出て観光産業はほぼ壊滅状態です。

しかも、今回のクラスター発生は政府役人が違法のギャンブルや外国人の違法就労が行われているのを容認してきたことが原因だと指摘されもています。

ธุรกิจโรงแรมท่องเที่ยวพัทยา3แสนล้านตายสนิท 8 องค์กรจี้รัฐสั่งปิดกิจการอุ้มจ่ายชดเชย ทวงถามโควิดรอบนี้จนท.รัฐละเลย”เปิดบ่อน-แรงงานเถื่อน”รัฐต้องรับผิดชอบ

市場規模3,000億バーツ(約1兆円)のパタヤ観光ホテル業界がほぼ死にかかっている中、8つの観光事業団体は共同で政府に対し、パタヤのホテル業界全体に対し直ちに業務停止命令を出して補償金の交付をするよう要求。
今回の感染爆発は、違法なギャンブルや違法な外国人就労を役人が見逃してきたことが原因であり、政府が責任を取って補償するべきであると主張。

確かに他のニュース等を読んでも、今回はプーケットやサムイに比べてもパタヤのダメージが特に激しく、短期間で感染爆発が直撃したようです。

以前「2021年、タイ観光産業のメルトダウンが始まる!」で日本のサイト、アゴラで書いたように、こんな状態が続けばパタヤの観光産業は文字通りメルトダウンしてしまうかもしれません。

これに対してチョンブリ県知事やタイ政府は明確な返事をしていませんが、典型的なカーラチャガーンと呼ばれるタイの役人に多い職務体質で、パタヤの場合、警察官や県の役人が賄賂をもらってギャンブル会場を見て見ぬふりをしてきたのだろうと思います。

私もタイ語の勉強をしているときに、役人との癒着である“コラプチャン”という和製英語ならぬタイ製英語をタイ語教師が何度も口にしていたので嫌でも覚えてしまいましたが、タイに限らず東南アジアで広く起こっている役人の賄賂授受を通した癒着のことです。

パタヤ2
ところで、ではどうしてこれら観光団体が自分たちの首を絞めることにもなる業務停止命令を政府に請願しているかといえば、これがないうちに自主的に営業停止をしてしまえば補償金が出ないからです。

一方、政府の緊急命令で営業停止になった場合、その補償として従業員1人に対し給料の半額、上限15,000バーツが出るからです。ただ、この記事では、通常何ヵ月間出るのか書いてないのでわかりませんが、この8つの業界団体は、通常のものにさらに200日分の追加補償期間を求めているようです。

これにより、少なくともこの間、従業員を観光業界につなぎ留めておくことができ、観光地としてのパタヤがメルトダウンして終わってしまうのを食い止めておけるというものです。

しかし、いくら何でも1年以上も補償金を出し続けるというのは、政府にとってもかなりの負担になります。また、結局これは全部国民にその付けが回ってくるということであり、農民が多い東北部でも貧困の問題がある中、政府の資金にも限界があるので難しい問題だろうとも思います。

いずれにせよ、違法なギャンブルと違法労働者により感染拡大が起こり、もう手の施しようががなくなっている中、そもそもの原因は役人の癒着にあるのだから、今回は政府が責任を取れというパタヤの観光業界の主張もわかります。

ところで、実をいうと私は、賄賂ばかり受取っているタムルアット(警察)よりもはるかに力のあるタハーン(軍隊)なら、こういうコラプチャン(贈賄行為)を根こそぎ取り締って排除してくれるのではと、6年前に軍事政権ができたときには秘かに期待していたのですが...。



中国ワクチン以外選択肢がなかったプラユット首相(その2)

中国製ワクチン1
実際、タイ政府はこのシノバックの中国製ワクチンを1接種17ドルで買うということですが、これはアストラゼネカの倍以上と結構いい値段です。

こんな世界から敬遠されている中国製ワクチンなのに、タイ政府はシノバックにボッタクリされているような気もしないでもないですが、世界中でワクチン争奪戦が起こっている以上、仕方のないことなのかもしれません。

ワクチン2
"If they fail to deliver a minimum of 20 million vaccines, they better get out -- no vaccine, no stay here," the president said on Saturday during a televised meeting with members of his cabinet and the national COVID-19 task force.

「もしアメリカが2,000万接種分のワクチンをくれなかったら、米軍はフィリピンから出ていけ。ノーワクチン、ノーステイだ」とドゥテルテ大統領はテレビで実況放送中の内閣及びコロナ対策協議会との会議で言い放った。

例えば、このフィリピンのドゥテルテ大統領の話からも、世界のワクチン争奪戦の激しさがわかると思います。大統領はファイザー社からのワクチン供給に関して約束が違うと軍事協定の破棄まで持ち出し、あからさまにアメリカ政府を脅迫しています。

さすがフィリピンのダーティハリーことドゥテルテ大統領だからこそ、アメリカ相手にここまでいえるのだと思います。

一方、タイには
米軍基地もないしアメリカとそれほど関係が深くなく、中国ともうまくやっている中庸を行く国であり、ここまでいえるバーゲニングパワーはありません。そして、中国共産党のワクチン外交は、こういうワクチン入手の当てがない国に対して、じわじわとその成果を上げてきつつあるように見えます。

ところで、東南アジアではこれまでタイ、カンボジア、ベトナムといった数少ない国だけが感染拡大を抑え込めていたのですが、本来ならタイも5月までアストラゼネカのワクチンを待つ余裕があったはずです。しかし、今回の感染爆発でコロナと最前線で戦う医療関係者たちを感染から守るために、急遽ワクチンが必要になり、中国製ワクチンしか選択肢がなかったのだろうと思うのです。

ワクチン3
実際、この図の黄色の枠で囲ってあるところを見ればわかりますが、この200万接種は第一線でコロナ感染者と向かい合う医療従事者、そして地方でボランティアとして医療活動を行う人たちへの接種を最優先にしています。

従って、もし今回の感染爆発さえなかったら、つい最近までローカルでの新規感染がほぼゼロであったタイは、本来、この200万接種分の緊急購入は要らなかったのです。当初の予定通り、5月に1,300万人分のワクチンをアストラゼネカから購入し、その後はパトゥンタニの自国工場で大量生産されるワクチンを順次国民に接種していけばよかったはずです。

そういう意味では、日本のように1接種25ドルもするファイザーやモデルナのワクチンを1億接種分も早くから予約でき、資金的にも余裕で買える恵まれた国の人が、今回の中国シノバックのワクチン購入の決断について、プラユット首相やタイ政府を軽はずみに批判したりするとすれば、それは間違いです。現実は、タイ政府はこの想定外の緊急事態の中、他に選択肢はなかったと思うからです。

最後になりますが、私も6年も続いた軍事政権はもう終わらせた方がいいと思っている方ですが、少なくとも以下のプラユット首相自身のコメントからわかるように、前回のフルロックダウンでタイ経済や庶民の生活がどれほど大きなダメージを受けたか首相も十分認識していて、今回はタイ全土のフルロックダウンを何とか避けようと努力しているし、今は国内の統制がうまい軍事政権であってよかったのかもしれません。

また、今回のシノバック購入についてうがった見方をする人もいるかもしれませんが、中国政府との裏取引などしている時間はなかっただろうと思うのです。

ワクチン4

Gen Prayut also said his government was assessing the situation on a daily basis and ministers were mindful of the economic damage from overly strict containment measures.

"We don't want to lock down the entire country because we know what the problems are, so can you all lock down yourselves?" he said. 

プラユット首相:「タイ政府は毎日感染拡大の状況を調査しているし、各大臣も厳格な規制が経済にどれだけダメージを与えるのか十分認識している。そして、我々の誰も国全体をロックダウンになどしたくないし、そんなことをしたらどんな大きな問題が起こるかもわかっている。だから、国民にはせめて自分自身をロックダウンして、しばらく自宅で自己隔離してほしい」



中国ワクチンしか選択肢がなかったプラユット首相(その1)

ワクチン1

つい先日、「事態が急激に悪化する中、唯一の希望はワクチンのみ」と題して西側諸国が開発した3つのワクチンに世界の需要が集中する中、タイ政府が急遽200万接種以上のワクチンを追加購入することに決めたということを書きました。

そして最後に、私個人の考えとして「大きなお世話かもしれませんが、中国製ワクチンでなければいいと思うのですが...」と書いたのですが、残念ながら、やはり今の状況下ですぐ入手できるのは中国製ワクチンしかなかったようです。

その後、プラユット首相は、ほぼ全国民が接種できるようにさらに3,500万接種分のワクチンを追加購入すると発表したのですが、以下がバンコクポストに載ったその時のコメントです。

The government is seeking to buy another 35 million Covid-19 vaccine doses, taking its total order to 63 million, Prime Minister Prayut Chan-o-cha said on Monday.

プラユット首相:「タイ政府は3,500万接種分のワクチンを追加購入するべく交渉中で、これにより合計6,300万接種分を入手する」

Gen Prayut did not say where the extra doses would come from but stressed the government needed to be sure they were safe, had no side effects and were in line with standards set by the country's Food and Drug Administration (FDA).

バンコクポスト:プラユット首相はそれがどこのメーカーのワクチンになるのか明言しなかった。しかし、首相はタイ政府がそのワクチンが安全で副作用もなく、FDA(タイの食品医薬品局)の安全基準を満たすものしか購入しないことを強調した。

上の図によれば、この3,500万接種分については、現時点ではアストラゼネカと追加購入の交渉中のようですが、世界中がワクチン争奪戦を繰り広げる中、なかなか簡単には手に入らないと思うので、もしこれがダメなら他のワクチン、つまり、また中国製ワクチンを検討するしかなくなるのだろうと思います。

中国製ワクチン1
中国製ワクチン4
ところで、タイ政府が今回購入するといっている200万接種分は「世界中から信用されない中国共産党と中国製ワクチン」で紹介したこの写真のシノバック社製ワクチンです。

現時点ではシノファーム社製のワクチンにだけ中国政府の認可が下りている状況で、シノバックはまだ第3フェーズの治験中でそのデータが開示されておらず、中国政府の認可もまだ出ていません。

もっとも、このシノファーム社のワクチンも、アメリカに住む中国人6万人に接種した結果、1人も副作用がなく、また1人もコロナに感染しなかったと宣伝しているらしいのですが、実際は重篤な副作用が出たケースも多くあったという噂が出ていて、世界に詳細な治験データが開示されてない中、中国政府だけが一方的に認可したワクチンです。

一方、ニュース紙フォーチュンによれば、シノバック社の方は、現在ブラジルで大規模な第3フェーズの治験中なのですが、その治験結果を開示するといいながら、以下のように、これまで2回延期してきました。

Sinovac has now delayed releasing results from its Phase III trials in Brazil twice: first on Dec. 15, and then on Dec. 23. Authorities in Brazil have said the delays are due to Sinovac wanting to consolidate data from multiple trials; they now expect to release Sinovac's data to the public by Jan. 7.

シノバックはこれまでブラジルでの第3フェーズ治験データの公表を2回延期してきた。最初は12月15日、次は12月23日といっておきながら結局2回とも延期となったのである。これに関し、ブラジルの関係機関によると、シノバックは広範囲な治験結果をまとめて公表したいから延期してきたといっているということで、最終的には1月7日にデータを公表するとのことである。

そして今は1月7日に治験データを開示するといっているのですが、本当に出てくるのか明日になればわかります。いずれにせよ、西側諸国は何のデータも出さないシノバックのワクチンに対しても疑いの目をもって見ているので、その開示されたデータには厳しいピアーレビューのチェックが入ると思います。

ただ、シノバック社からデータは開示されなくても、現地ブラジルの医者等からフィードバックがブラジル政府にも上がってきているはずで、本当にこの治験がうまくいっているのであれば、以前このブログでも書いたように、ブラジルの大統領が「中国からは(ワクチンを)買わない」と明言している点が矛盾します。

いずれにせよ、シノバックのワクチンを購入するといっているタイも、プラユット首相が「そのワクチンが安全で副作用もなく、FDA(タイの食品医薬品局)の安全基準を満たすものしか購入しない」と念を押していることからも、中国製ワクチンをまだ信用しているわけでなく、フォーチュンの以下の記事にあるように第3フェーズの治験結果のデータの公表を待っている状況のようです。

Sinovac’s formal approval in Indonesia and Thailand—as well as in places like the Philippines, Hong Kong, and Turkey—will likely depend on Sinovac’s highly anticipated data release from Brazil.

シノバックのワクチンに対するインドネシアとタイ、そしてフィリピン、香港、トルコの正式な認可は、ブラジルでの治験結果のデータ次第である

ただし、今のうちに購入予約しておかなければ、これもまた間に合わなくなる可能性があるので、とりあえず購入予約したが、最終判断はデータが開示された後のレビュー次第という条件付きなのだろうと思います。

次回に続く



開いててよかったドライビングレンジ!

ゴルフ2
昨日、自宅のコンドミニアムのジムもプールも使用禁止となったと書きました。やれやれ、これでまたコロナ太りに戻るのかと思っていたのですが、どうやら政府は、今回まだゴルフ場とドライビングレンジは閉めないようです。

従って、今までも車で15分ほどで行けるバンナーの練習場には、気が向いたときに時々汗を流しに行ってたのですが、これからはジムでの無酸素運動トレーニングができなくなったので、今後はもっと
ドライビングレンジに頻繁に行って、せめて有酸素運動で体力維持をしようと思います。

それにゴルフの場合、ソーシャルディスタンシングは取れているし、外なので空気の流れもあり、そう簡単に感染することはないはずです。

ゴルフ1
ちなみに、3月に始まったロックダウンの時に「ゴルフをやって10万人の雇用を取り戻せ!」を書いたときには、タイだけでなく日本からも本当に多くの人が読みに来てくれましたが、ゴルフ好き、もしくはタイでゴルフをやりたくてむずむずしていた人が多かったということだろうと思います。

さて、私の場合、コースに出て広大なグリーンの中でプレイするのも嫌いではありませんが、タイは今冬とはいえ、それでもちょっと暑いし、むしろ日陰の練習場でボールを打ち続ける方が好きです。

若いころによくバッティングセンターに行って汗をかいていたのと同じ感覚ですが、近くてすぐ行けるという便利さもあって、気が向いたときにいつでも出かけられるのが気に入っています。

それが3月のロックダウン時には、ゴルフ場も練習場も閉鎖されていたので、何も運動する機会がなく、ただ家でごろごろしていた結果、ご多分に漏れず私もコロナ太りで4キロも太ってしまいました。

その後、ロックダウンが解除されてから、ジムで筋トレを3か月以上続けた結果、やっと
ベスト体重の73キロ近くまで戻せました。そして50キロのベンチプレスがなんとかワンセット10回できるようになったのですが、一旦緩んだ体を元に戻すのは本当に大変なトレーニングが必要であり、何とか今回は太らず現状維持を続けたいと思っています。

それに、今回は「スイングが身についてくるとゴルフは楽しい!」で書いたように、昔、バスケのジャンプシュートがうまく打てるようになったのと同じで、最近は何となくゴルフスイングのコツみたいなものがわかってきたので、打ちっ放しだけでも結構楽しくやっています。

3密にならないゴルフは、感染リスクが極めて低いのだから、
これからもタイ政府には、ゴルフのようなアウトドアスポーツぐらいは大目に見てもらいたいものです。



年明け早々、迫りくるフルロックダウン

ロックダウン6
新年を迎えたばかりの1月2日、私が住むコンドミニアムではフィットネスジム、サウナ、プールが閉鎖され、使用禁止となりました。また、自分の部屋以外、館内はどこでもマスク着用です。そして、3日からは入口のロビーだけでなく、駐車場の入口にも警備員が待機し、館内に入ってくる車に乗っている人すべてに対し、検温と部屋番号を書き留めるという厳戒態勢が始まりました。

同じく、外部ではお酒を飲ませるバンコクのレストランもお酒の販売が禁止になりました。個人的な話になってしまいますが、この写真は私が時々行く、自宅からタクシーで15分ぐらいのパタナガーンにあるイサーン料理屋兼飲み屋の“シークレットガーデン”という店です。


ロックダウン5
何が“シークレット”なのかわかりませんが、簡単にいえばローカルのタイ人向けで、日本でいう居酒屋です。酒のつまみにイサーン料理はよく合うので、私も時々訪れているうちに、ここのオーナーのナンさんとは時々ラインでやり取りをするようになったのですが、そこに、今夜でまた店を閉めることになったとの連絡が入りました。

ちなみに、彼女はイサーン地方のウボンラーチャタニー出身です。ラームカムヘーン大学といえば法学部が看板学部なのですが、彼女はそこの大学院で法律の修士号を取った秀才で、以前、シンガポールでも働いていたとかで英語も得意です。

そんな人でも、タイ人は企業で働くより自営業になることを好む人が多く、彼女の場合も自分でイサーン料理の店を始めて久しいのですが、さすがに3月のロックダウンでは2か月間営業できず、こういう個人経営の店のオーナーは生活もかなり厳しかったようです。

しかし、それを何とか乗り越えて、最近、やっと経営も回復軌道に乗ってきたところで、今回、またも感染が広がりバンコク都の命令で閉店を余儀なくされることになったわけです。

ロックダウン2 (2)
ロックダウン7
今回の感染再拡大で、まずナナ、ソイカウボーイ、タニヤ、パッポンなどにある風俗店が一番に閉鎖されましたが、こういうところは特殊な産業でもあり、感染リスクが高い上にどうせ旅行者もいないので仕方がないと思います。

しかし、この居酒屋レストランのように、夜8時過ぎぐらいから1日の仕事を終えたタイ人達が次々と夕食と晩酌を兼ねてやって来るような店はバンコクに多分何万軒とあり、そもそもお酒を出せなければ、食事だけではお客が来ません。

それで今回もまた閉めるしかなくなったようですが、ここで働く従業員もまた一時解雇です。
今日はまだ1月4日ですが、身近でこんなことが起こるのを見ていると、年明け早々、次第にフルロックダウンの足音が近づいてきているのを感じます。

ところで、このコラムは朝7時に書いているのですが、新聞等によると、今日、政府はレストランでの食事を禁止し、テイクアウトの持ち帰りのみに制限するかどうかを検討するということです。

厳格な規制を要求するCCSA(新型コロナウイルス感染症対策センター)に対して、経済への多大な影響を心配する行政側との折衝になるのだろうと思いますが、
タイ政府も前回の経験で、ロックダウンがどれほど庶民の生活に悪影響を与えるかを学習しているので、滅多なことではロックダウンはやらないのではないかという現地新聞の希望的社説もあります。

私も今回は、3月の時のようにスーパーと薬局、コンビニ以外はどこもかしこも閉めるというフルロックダウンだけはやめて欲しいと期待しているのですが...。



事態が急激に悪化する中、唯一の希望はワクチンのみ

英国変異ウイルス1
新年早々ですが、今朝のニュースによると、とうとうタイでも英国の変異ウイルスが発見されたとのことです。これにより、この変異ウイルスが出た地域からの入国を次々と禁止してきている日本政府は、最悪の場合、今後タイをも入国禁止国家に入れるのかもしれません。

いずれにせよ、最近のタイ国内での急速な感染拡大から考えて、今後もロックダウンが各地で相次ぎ、タイ経済、特に観光産業では厳しい状況が続くことは必至です。

そんな中、バンコクポストがタイの代表的観光地、サムイ、プーケット、パタヤ、そしてチェンマイで独自のインタビューをした記事が今朝載っているのですが、これらの地域はいずれも外国人旅行者への依存度が特に高いところです。


今のような状況では今年の終わり、もしくは来年まで最悪の状況が続く可能性があり、それでは観光産業全体が持ちこたえられないこと、そして、彼らにとっても、外国人旅行者を受け入れられるようになるには、唯一の希望はもうワクチンしかないということで一致しています。

For 2021, the world is pinning its hopes on an effective Covid-19 vaccine arising from the work of pharmaceutical companies, including Pfizer, Moderna and AstraZeneca.

2021年、世界の希望はファイザー、モデルナ、そしてアストラゼネカが開発したワクチンに絞り込まれた。

タイの観光地に限らず、再び世界中で感染が急拡大する中、もうこうなると残された希望はワクチンしかないということになりますが、少なくとも西側諸国ではファイザー、モデルナ、そしてつい数日前に英国で認可されたアストラゼネカの3社の有効なワクチンがあることが、世界の人々にとってどれほど心強いことかと改めて思います。

それと、これも最近中国政府が認可したシノファーム社のワクチンがあります。ただし、「世界中から信用されない中国共産党と中国製ワクチン」でも書いたように、詳しいデータが公表されておらず、治験の中で多くの死者が出たという噂もあり、効果に疑問が残ります。

しかし、とにかく中国政府の認可が下りたわけなので、ワクチンがなかなか入手できない国もあり、否応なく使うしかないところが出てくると思います。もっとも、それがそもそもの中国のワクチン外交の目的でもあるのですが...。

The government earlier signed an advance agreement with AstraZeneca for 26 million doses and the right to produce its Covid-19 vaccine in Thailand, but supplies are not expected before May.

タイ政府はアストラゼネカと2,600万接種分のワクチン購入と自国でもそれを生産できる契約を結んだが、ワクチンを入手できるのは5月以降になる。

Deputy Prime Minister and Public Health Minister Anutin Charnvirakul said he had secured the supply of at least 2 million doses of Covid-19 vaccine for "between February and April".
He did not name the vaccine he had secured, and nor is it known how long the roll-out will take.

そこで、数日前にタイ政府が発表したのが、少なくとも200万接種分を2月から4月にかけて追加で確保できたということです。ただ、ちょっと気にかかるのが、実際の接種時期はまだ未定であり、そのメーカー名も公表していないのです。

以前私が読んだ記事では、ファイザーやモデルナのワクチンは1接種で25ドルもする比較的高価なものであり、しかも超低温での保管や輸送が必要で日本などの先進国なら買えますが、どの国でも買えるというものでもありません。

それに対してアストラゼネカのワクチンは冷蔵庫での保管が可能で、しかもタイは5ドルで購入できる契約になっているそうで、これならタイでも手が届くのだろうと思います。


しかし、タイミング的に5月以降まで待てないということで、しかも200万接種を追加獲得できたというと、ファイザー製のものであれば、いくらタイバーツ高といっても4億1,000万ドルはかなりの負担になると思うのです。

大きなお世話かもしれませんが、
中国製のワクチンでなければいいと思うのですが...。



世界中から信用されない中国共産党と中国製ワクチン

中国製ワクチン1
以前、「世界でコロナワクチン購入予約受付開始!」でいち早く中国製ワクチンの予約販売が始まったことを書きました。しかし、今朝のThe Nation Thailandによると、ほぼ予想はしていたのですが、やはりさっぱり売れてないようです。

その一番の理由は、西側諸国が指摘するように、中国製ワクチンは具体的な治験データが出されておらず、その効果に疑問が残るということから、各国国民の多くがその接種を拒否しているようです。

ただ、ワクチン獲得に関しては、現在、世界各国が我先にと争いを繰り広げているものの、これはやはり、資金力のある先進国が有利になります。日本政府も「人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」で書いたように、
ファイザーとモデルナに既に1億人分のワクチンの購入予約をしていますが、アフリカや南米、東南アジアの途上国の多くは資金的に手が届かず、実際には中国製ワクチンしか選択の余地がないというのが実情です。

また、コロナ感染を食い止めたと自画自賛していた韓国も、ここにきて国内で感染が急拡大する中、
後手後手に回ってしまい、ムン政権は十分なワクチン確保ができてないらしいです。

China's vaccines were meant to score a clear diplomatic win for Beijing, shoring up ties with dozens of poorer nations amid an anticipated shortage of Western-developed shots. 

中国製ワクチンは、貧乏な発展途上国が西側諸国の開発したワクチンを入手できないのを見越した中国政府が、そこにワクチンを供給し密接な関係を作るという外交的勝利を目的としていた。

ところで、この記事の中では上のようなことが書いてあるのですが、中国はこれまでインフラ整備資金の融資や協力ということで途上国に取り入ってきたものの、結局、協力などでなく、自国に有利になるように途上国を騙してきたという経緯があります。

その経験から、途上国各国は今回も中国がワクチン外交を繰り広げてそれを政治的に利用しようとしていると敬遠しているわけで、少なくとも今のところは中国政府の当初目論見通りにはなっていません。つまり、今の中国はほとんど世界中から信用されてないというのが実態だと思います。

実際、アメリカ、インドに次いで感染者が多いブラジルの大統領でさえも「中国からは(ワクチンを)買わない」と明言しているほどで、中国のワクチン外交がうまくいってないことがわかります。

しかし、そうはいってもファイザーやモデルナのワクチンが手に入らない以上、何もしなければコロナの感染による死者がさらに増え続けるわけで、いよいよ中国製ワクチンしか選択がなくなった場合、発展途上国はどうするかであり、今後、中国政府の思惑通り、最終的に中国製ワクチンに頼るところも出てくるかもしれません。

例えば、インドネシアの大統領は自分自身が中国製ワクチンを接種し、国民を説得するというようなことをいっているし、アラブ首長国連邦は緊急使用として中国製ワクチンの使用を始めたとのことです。

従って、まだ中国政府の負けと決まったわけではないのかもしれませんが、一つはっきりしているのは、今や世界の大半の国や国民が、中国、いや、中国共産党のいうことを信用してないということだと思います。

ともあれ、日本人は来春にはワクチンが打てるようになるそうで、途上国から見れば恵まれた国民です。また、タイ人も時期は少し遅れるとしても、「オックスフォード・ワクチンはタイ経済復興の救世主?」で書いたように、アストラゼネカのワクチンが英国政府機関に正式に認可されれば、タイは来年、このワクチンを自国の工場で大量生産できるので、疑問の多い中国製ワクチンやロシア製ワクチンに惑わされることはないわけです。

ところで、タイに住む我々日本人も、こんな中国やロシアの怪しげなワクチンでなく、たとえ費用は自己負担であっても、タイで生産されたアストラゼネカのワクチンを打ってもらいたいですよね。




なぜ、ミャンマー人は隣国タイを目指すのか?

憧れのタイ2
今回の感染爆発でそもそもの発端となったミャンマーからの不法労働者について、プラユット首相も密入国者やそれをアレンジする違法業者の取り締まりをさらに厳しくするように指示しました。

しかし、感染防止という意味では今更遅く、合法不法を問わずもう何十万人という労働者がミャンマーからタイに入ってきています。特にコンドミニアムの建設現場で働く労働者のほとんどがミャンマー人といわれているほどです。

現地オンライン紙、ポストトゥデイによれば、いくら彼ら不法労働者を捕らえて刑務所に入れても、今度はその刑務所関係者が感染し、やがてその家族や周りの人に感染が広がるので、結局制御できないということで、全くそうだと思いました。人を捕らえて拘束してもウイルスは鉄格子など関係なく浮遊するので始末が悪いのです。

ところで、この記事が問題にしているのは、現時点で最も感染リスクの高いミャンマー人を中心とする外国人労働者たちに優先的にワクチン注射をするのかどうかについてです。

タイ政府はアストラゼネカ社と2,600万接種分のワクチンを購入する契約をしていますが、ワクチンは2回接種する必要があるので、実際には約7,000万人いるタイ人の内、1,300万人分しかないわけです。

その後、パトゥンタニ工場での量産が軌道にのればもっと出回るのだろうと思いますが、当面はこの1,300万人分を誰に振り分けるかが課題となっています。

当初は医療従事者、高齢者、基礎疾患を持つ人などのコロナ弱者を優先するという計画だったのですが、今回の感染爆発で事情が変わってきました。一番感染リスクの高いミャンマー人を最優先しないと、この後もさらに感染拡大が続き制御できなくなる可能性があるのと、彼らを無視するのは人道的な問題もあるのです。

これは1,100万人もの不法労働者がいるといわれるアメリカや、タイと同じように下級労働者のほとんどが外国人労働者であるシンガポールでも同じ問題があり、議論されています。不法移民に厳しいトランプ大統領は反対で、バイデンは人道的見地から不法労働者にもワクチンを接種するべきということで考えが違うようですが、シンガポールは外国人労働者にも接種を認める考えのようです。

ちなみに、ここでタイ語でต่างด้าว(ターンダーウ)と書いてありますが、同じ外国人を意味するคนต่างชาต(コンターンチャート)とは少しニュアンスが違います。前者は発展途上のミャンマー人やラオス人、後者が先進国の人という意味合いで使い分けられていて、我々日本人は先進国人なので、今回優先的にワクチン接種は受けられません。

しかし、この記事によれば、北部の国境では日常的にミャンマー人とタイ人が行き来する自然にできた小道がたくさんあり、これからもミャンマー人はタイを目指して続々と入ってくるようですが、そうなると、ワクチンはいくらあっても足りなくなります。

彼らにしてみれば、母国ミャンマーでは仕事もなく、コロナの感染爆発で既に医療崩壊が起きていて、病院もこれ以上の患者を受け入れられないという状況の中、コロナに感染したらそれこそ手の打ちようがないことからタイを目指してくるのだそうです。

憧れのタイ1
そんな中、ミャンマー軍は、昨年インドから購入したオンボロ潜水艦を披露して軍事力を誇示し、
コロナの感染で苦しむ国民のことなどほったらかしで、盛大な式典を行ったというのです。

ミャンマーではそれだけ無能な軍部が権力を握っているということだと思いますが、これに比べれば、経済運営がヘタな軍事政権とはいえ、政府がコロナ制圧に全力を尽くしていて、さすがにこんなバカなことはしないタイの方がよほど住みやすそうです。

そして、こういう状況がわかってくると、ミャンマー人たちにとってみれば、仕事があって、しかもコロナの感染もない安全なタイは、すぐ隣にあって歩いて行ける天国なのかもしれません。



いよいよロックダウンが目前に迫っているのか!

感染率2
あっという間に、サムットサーコーンの海老市場で始まった集団感染は広範囲に広がりつつあり、既にバンコクを含む22都県で感染者が確認されました。

一方、保健相は2015年に立法化された伝染病法第7条45項、伝染病管理規定を発動することを内閣に提案することで至急準備を進めているということです。

これが可決されれば、以下の規定により、
政府にはコロナ感染食い止めに関する実質的な全権が与えられることになり、伝染病管理委員会の提案に基づき、再びロックダウンや外国人入国拒否が合法的に可能になるのではないかと思います。

การพิจารณา พ.ร.บ.ควบคุมโรค เป็นการเพิ่มอำนาจให้กับคณะกรรมการควบคุมโรค ให้สามารถออกมาตรการต่าง ๆ ได้ แต่ไม่มีผลกระทบในเรื่องของการปฎิบัติ โดย พ.ร.บ. ดังกล่าว จะมีการบังคับใช้ควบคู่ พ.ร.ก.ฉุกเฉิน

伝染病管理法の適用は、伝染病管理委員会に感染防止策を策定する強力な権限を与えるものであるが、彼らにはそれを実行に移す権限はなく、“緊急法令”と一緒になって発動されなければならない

一方、3月から続いている集会の禁止などの超法規的な権限を政府に与える“非常事態宣言”は今も解除されてないのでこれが緊急法令ということになり、この伝染病管理法が発動されると同時に、多分、プラユット政権には絶対的な権利が与えられることになるのではないかと思うのですが、この辺は私もよくわかりません。

感染率
ところで、これは私の個人的な危惧ですが、今、イギリスなどで大流行しているコロナ第3波は実は変異して感染力が倍増したウイルスが原因と指摘されています。ひょっとすると今回のサムットサーコーンで始まった感染も、実に44%もの人に感染するという極めて高い感染率から、インドからミャンマー、そしてタイに入ってきた同種の感染力が強力なウイルスなのかもしれません。

ロックダウン
そんな中、現地のビジネス紙、プラチャーチャート・トゥーラギットは、プラユット首相は保健相と国家全土のロックダウンの準備について話し合ったと書いていて、ロックダウンの可能性はかなり高いと見ているようで、上のような写真記事を載せています。

いずれにせよ、風雲急を告げるという感じで事態は急展開しており、我々もこの年末年始はロックダウンという心の準備をしておく方がいいのかもしれません。



事態は緊迫、早速下ったバンコク都知事の判断

感染拡大1

感染拡大2
昨日、バンコクに隣接するサムットプラガン県のこの写真のような貝を売る店でも感染拡大が広がったことから、バンコク都知事は即座にバンコクでのソーシャルディスタンシングの徹底や集会の禁止等、感染阻止の命令を出しました。

感染拡大4
3月のロックダウンの時と同じで、この都知事は決断と実行が速いので、我々も今後のアナウンスメントに注意しておく必要がありそうです。

感染拡大3

早速、役人がナイトクラブやレストランに派遣され、厳重な感染防止策を指導して回ったようですが、今回の命令を簡単にまとめると以下のようなことです。

1. 水上マーケットやフリーマーケット、公園、お寺、そしてパブやバー、カラオケ等の娯楽施設での規制を強化。
 特に娯楽施設については、1人あたり4㎡以上の空間を取れるように余裕を持って客を入れ、グループ客も最大5人まで。そして、客に飲ませるためのお酒の値引きプロモーションやお酒の持ち込みは禁止、ピッチャーやタワーのような大きな入れ物でシェアするお酒の販売禁止、当然、
ダンスや歌も禁止。違反した場合、店舗閉鎖。

2. 娯楽施設やスポーツ、交通機関等、多くの人が集まるビジネスの管理者は、体温検査、マスク着用、空気清浄機等の設置、最低1メートルのソーシャルディスタンシングの確保、入館と退館時の記帳等を徹底する。

3. 300人以上の集会をする場合は、そのプランや感染防止策を添えてバンコク都の事前許可を取ること。違反した場合、2年以内の禁固刑と4万バーツの罰金。

4. 全員外出時はマスク着用

以上、とりあえず12月21日から1月15日までとするが、期間延長もありうる。


前回のロックダウンの場合、当初お酒の販売禁止は2週間だけということだったのが、結局、5月まで1か月以上も続いたことから、昨日は半分冗談で、またある日突然お酒の販売禁止令が出ると困るので、ビールの買いだめをするつもりと書きました。

しかし、どうも事態はさらに緊迫化する方向に向かっているようで、今回、パブやカラオケでお酒をあまり飲ませるなという指導が出ていることからも、そのうちまた酒類販売禁止命令が出ることが現実味を帯びてきました。

ところで、バンコクのコンドミニアム市場についてですが、都知事からいつロックダウンや夜間外出禁止令が出てもおかしくなくないような展開になりつつあります。もしそうなると、外国人の入国規制が緩和されるはずもなく、バンコクの不動産市場もまた長い低迷が続くことになり、やはり「休むも相場なり」で、しばらくは何もせずに様子見が一番です。



バンコク近郊外国人労働者の間で感染爆発

感染爆発
一昨日、とうとうバンコク近郊のサムットサーコン県で大規模な集団感染が発生しました。今朝の最新ニュースでは、既に694人が感染しているということですが、そのうちの90%が現地の海老市場で働く外国人労働者で主にミャンマー人ということです。

政府はさらに広範囲でPCR検査を始めているので、多分、感染者はもっと増えるのではないかと思います。また、県知事は即座に14日間のロックダウン命令を出し、夜の外出も禁止となりましたが、感染がさらに広がれば、バンコク都もまたロックダウンが始まるかもしれません。

以前、「隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国(その2)」で、シンガポールやモルディブでソーシャルディスタンシングなど構っていられない劣悪な環境で働く外国人労働者の間で集団感染が広がっていったということを紹介しましたが、タイも結局、同じところで感染爆発が起こったことになります。

ここ数か月間、ミャンマーでは感染が急増していて、タイ政府も国境警備を強化していたのですが、数百キロもある国境を全部取り締まるのは無理であり、相当数のミャンマー人労働者が、この間も国境を越えて出稼ぎに来ていることは間違いないと思います。

結局、その人たちが感染をもたらしたのだと思いますが、タイ経済自体がガマゴンと呼ばれる下級労働者の仕事を、ほとんど周辺国からの外国人労働者に頼る体質となっているので、仕方のないことなのかもしれません。

感染爆発2
さて、政府は早速、新年のカウントダウンの中止や集会の禁止を打ち出し、上の記事にあるように保健省は規制をさらに強化する法律の制定を総理に進言したらしいですが、これでまたしばらくタイ経済がズタズタになる可能性が出てきました。

コロナの感染拡大は確かに恐ろしいことですが、安易にロックダウンや夜間外出禁止令を始めたら、またも失業者が街に溢れることになるかもしれず、政府の舵取りが試されるところです。

しかし、政府にしてしてみれば、現在の反政府デモ鎮圧の理由としても好都合であり、他のニュース等を読む限りでは、とにもかくにもコロナ制圧が最優先という方針のようで、またもバンコクでもロックダウンが始まるのかもしれません。

ところで、前回も突然のロックダウンであったため、私を含め多くの人が買い置きが少なくて途中でビールが足りなくなり、「集団感染リスクそっちのけでビールに群がる人たち」で書いたように、お酒の販売が解禁された時には奪い合うように買っていましたが、今回は念のため、もしものロックダウンに備えて、早目にスーパーに行ってビールをたくさん買い込んでおくことにします。



タイには季節風という強い味方がある

空気汚染状況1

1週間ほど前、「今年もやってきたPM2.5の恐怖」で無風期間中のPM2.5等の空気汚染状況について書いたところ、多くの人が読んでくれましたが、バンコクの空気汚染は毎日こんな状況が続くという間違った印象を持った人も多いかもしれません。

しかし、ここ数日は風があることから空気も比較的きれいになっています。上の図は今朝6時のバンコク及び周辺部の空気汚染状況ですが、大抵のところがアクセプタブルの黄色の数値に落ち着いていて、私の住む辺りも63と低い数値です。

無風期間
前回の時も書いたように、空気がよどむのは無風状態の時であり、昨年と一昨年の私の経験からも、大体12月から2月ごろまで空気がよどみ汚染が広がる日が続いたりしますが、
毎日こんな状況ということではありません。

無風期間といっても、北東からの冷たい季節風が完全に止まっているわけではなく、時々これが吹くと汚れた空気は飛ばされてきれいになります。実際、私の部屋は高層階にある北東の角部屋ですが、この時期は北向きのキッチンの窓を開けると、ものすごい勢いで冷たい風が東側の窓に抜けていくことが多く、大体こういう時は空気がきれいです。

空気汚染1
今朝の状況と前回の12月12日の朝の数値と比べるとはっきり違いが判ると思いますが、今ぐらいの数値であれば、下の図にある通り、今朝の日本の大都市の汚染レベルとほぼ同じです。

空気汚染状況2
一方、中国の空気汚染は相変わらず深刻で、緑の日本と赤の中国とでは、まさに天国と地獄です。これも日本が多くの工場を海外に移転し、かつ日本人が公共交通機関を利用しあまり車に乗らなくなったことも一因なのかもしれません。

ところで、タイの場合はタイ語でモーラスーンと呼ばれる、日本ではモンスーンと習った強い季節風が吹くことからよどんだ空気が拡散され、中国のように工場が多くかつバンコクでは大渋滞もあるにもかかわらず、空気汚染に悩まされる頻度が少なくなるのだと思います。

これもタイが熱帯モンスーン気候帯と呼ばれる、南西と北東の2方向からほぼ1年中季節風が吹く地域にあることの恩恵です。



全米女子オープンは残念、でも今回思ったこと

Moriya2
前回書いた全米女子オープンに関するコラムは、ちょうど大会3日目を終えたところということもあり、随分多くの人が読んでくれました。しかし、最終日の結果は期待通りにはならず、渋野選手もモリヤ選手も最後で力尽きてしまい、本当に残念でした。

実は昨年のホンダLPGAの時、私もパタヤまで観戦に行ったのですが、その時に初めてモリヤとアリア・ジュタヌガーン姉妹を目の当たりにしました。ただ、その時は、ああ、この2人が有名なタイのスター選手かと思っただけでした。

ちなみに、アリアはあまりに長距離ヒッターなので、ゴルフバッグにはドライバーが入っておらず、代わりにフェアウエイウッドの3番でティーショットをすると聞いていたので、本当かなとわざわざ近寄って見てみると、確かにドライバーが入ってなかったのを覚えています。

しかし、その後間もなく彼女たちの映画「プローメイ」が封切りされて見に行ったのがきっかけで変わりました。2人の
生い立ちや苦労がわかると親近感がわくもので、それ以降、私はこの姉妹のファンになってしまったのです。

ところで、彼女たちがその厳しい父親と決別して、まだ10代の頃に母親と一緒に海外でツアーを始めたのですが、当時の生活の様子が映画の中でも描かれています。

当たり前のことですが、
世界はそんなに甘くなく、最初はなかなか勝てない中、ツアー参加のための交通費や宿泊代、キャディフィーにも苦労する生活を続けていました。

そんな苦労の末、やっと妹のアリヤが17歳の時、つまり2011年あたりから世界で成績を残せるようになり、それが2016年の全英女子オープン、そして2018年の全米女子オープンでの優勝につながったわけです。一方、姉のモリヤの方も、2018年にLPGAで優勝し、姉妹で世界ツアーの優勝経験者となりました。


アリア インタビュー
ところで、実は今回、テレビでの彼女たちのフラッシュインタビューを初めて見たのですが、その英語のうまいことに驚きました。映画の中では、父親が学校にも行かせずゴルフの特訓に明け暮れる毎日で、本人たちは満足に教育を受けてないようなことを描いていたのですが...。

Moriya
彼女たちはまだ10代半ばという若いころから世界ツアーの荒波にもまれながら生活していくしかなかったことから、必死で英語を覚えていったのだろうと思います。

貧乏な家の出身であり、ツアー生活の中で英語学校に通うなどという余裕があるはずもなく、サバイバルイングリッシュとして英語を自分のものにしたのだろうと思います。その結果、今も単語の末尾を上げるタイ英語独特のアクセントは少し残っているものの、欧米マスコミからのインタビューの中で冗談を交えながら、ほとんどネイティブの英語でやり返していたのですからすごいものです。

以前、「
タイ人も実は英語はすごく苦手(その3)」で書きましたが、日本人は英語が下手だとバカにするようなタイ人も一部にいますが、実際には一般的にはタイ人は日本人以上に英語が下手であり、そんなことをいわれる筋合いはないと私は思っているのですが、この2人の英語には感心させられました。

渋野日向子
ところで、渋野選手は全英女子オープンを制覇した際のインタビューで、「私も英語が喋れるようになりたい」といっていました。そして今彼女は、これから全米ツアーに挑戦していきたいともいっています。

そうなると、あと3年もしたら欧米人記者とのインタビューで、いつものスマイルだけでなく、
ジュタヌガーン姉妹のように通訳を介さずとも冗談を交えながら英語で応じられるようになっているかもしれません。

そうなったら、英語のインタビューにも応じられたかつての世界テニス界の伊達公子のように、まさに世界の渋野であり、格好いいだろうなと思った次第です。

PS: 映画プローメイに興味のある方はプロモーションビデオの「โปรเม」を見てください。



タイで期待される渋野日向子とモリヤ・ジュタヌガーン

全米女子オープン
ゴルフ好きの人は中継を見て既に知っていると思いますが、全米女子オープンの3日目を終えて渋野日向子が4アンダーとトップを走っています。私もついさっきまでテレビ中継を見ていて、そうだ、今日はゴルフの話を書こうと思った次第です。

渋野

実は彼女はタイでも人気があり、初日から新聞で優勝候補として取り扱われていました。もちろん、タイにはモリヤとアリア・ジュタヌガーンの姉妹がいるので、彼女たちが最も期待されているのですが、残念ながら、開催寸前になりコロナに感染し、一時はどうなるかと心配されていたのですが、何とか回復し、今回出てきています。

モリヤジュタヌガン

そして、今日時点では姉のモリヤが4人しかいないアンダーパー選手の一人として残っていて、3打差で渋野を追いかけていますが、タイのゴルフファンとしては、やはりモリヤに優勝してもらい、渋野が準優勝というのが理想なのかもしれません。

アリヤジュタヌガーン
ところで、妹のアリアは2016年にまず全英女子で優勝し、2018年にこの全米女子でも優勝した文字通り、タイのスター選手です。そして、渋野もアリアについで、最初に全英、そして今回全米をも制覇するのではないかと、タイ人の間でも注目されているわけです。

実はもう2年近く前になりますが、アリア(ニックネーム:プローメイ)がタイ人選手で初めてメジャー選手権で優勝したプロゴルファーとして映画化されたので、私も早速見に行きました。多分、日本では上映されなかったと思いますが、なかなか面白い映画でした。

この映画を見ると、姉妹の父親がものすごく厳しい人で幼少期から姉妹に毎日早朝からランニングとか体力づくりの練習をさせ、学校など行かなくてもいいと、ほぼ1日中
ゴルフの練習ばかりをさせていたのです。

その中で、この姉妹が全然学校に出てこないので、担任の先生が父親を呼びつけて、なぜ学校に来させないのかと詰問するシーンがあります。それに対して父親が、「うちのような貧しい家の子供が成功するには学校なんか行っても仕方がない。ゴルフで成功してお金持ちになるしかない」というのです。

普通の人が見れば、娘たちを義務教育にも行かせないこの人はどうかしてると思うのですが、実際、この父親は鬼のように練習に厳しい人だったようです。そして、その練習成果もあって、アリアはわずか11歳の時に最年少でホンダLPGAに出場したりと、小さい頃からその実力は抜きん出ていました。

しかし、こんなスパルタ教育の父親だったこともあり、モリヤもアリアも反抗し、最後は父親と決別し家を出て行ったのですが、それでも結局は父親が授けてくれた唯一の武器であったゴルフで成功を収めることができたわけです。

その後、初めてメジャー選手権である全英女子を制した時には、既にその父親は他界した後で、姉妹は亡くなってから初めて父親の子供を思う気持ちに気づくというストーリーでした。

感動を誘うために幾分脚色されて、きれいごとになっているのだろうとは思います。しかし、いつもサバイサバーイがモットーのタイ人とばかり接していますが、中にはこんな日本のスポ根ドラマのような厳しい練習の中で一流選手になっていく人もいるのだと思った次第です。

実際、タイ人の母親を持つタイガーウッズが出てきた頃から、タイでもゴルフブームが起こり、今でもゴルフ人口は多いようです。

私がよくいく家の近くのパブリックのドライビングレンジでも、まだ中学生ぐらいに見える少年が何人かきていて、平気でドライバーで250ヤードを飛ばしていますから、タイのゴルフ人口の層は日本のそれよりずっと若いということを実感させられます。

つまり、タイではゴルフは年配者の娯楽という次元のスポーツではなく、もっとハングリーなスポーツのように思うのです。



今年もやってきたPM2.5の恐怖

空気汚染1
今朝の新聞で、昨日のバンコクの空気汚染は危険レベルに入ったというニュースが出ていたので、早速今朝7時のバンコクの空気汚染状況を調べたら、昨日よりさらに悪化し、PM2.5が164と健康に影響が出るレベルになっています。特に空気汚染に敏感な人は家にいるようにとのレベルで結構深刻な状況です。

しかも、新聞の説明によれば、世界標準で安全なのはPM2.5の数値が25以下というのに対し、タイのそれはもっと緩く、50以下ということになっているそうです。従って、今日の数値は164ですから、世界標準から見ればかなり危ないレベルということなのかもしれません。

空気汚染3

ちなみに、ここ数年、今頃から翌年2月頃までこんな状況が続くようになってきていて、見方によってはタイものんびりロングステイを過ごせる楽園ではなくなってきています。

偶然、今年はコロナの影響でほぼ全員がマスクをしていますが、その辺で売っている30バーツぐらいの安物マスクでは、PM2.5のような微粒子をブロックすることはできないので、ほとんど役に立ちません。

以前、看護師の知人に聞いたことがあるのですが、手術室で使うようなレベルのマスクでないとPM2.5はブロックできないということでした。しかも、そんなマスクは普段の生活では息苦しくてとても長時間使えないということでもあります。

従って、暑いタイの気温の中でゼイゼイいいながらこんな強力なマスクをして出歩く気はしません。また、今はゴルフの季節とはいえ、バンコク周辺のゴルフコースもPM2.5の数値は高いので、さすがにマスクをしてゴルフなどしたくもありません。従って、ここしばらくは自室やホテルにこもって隔離検疫みたいな生活をするのがよさそうです。

私もせめて寝ている間だけはきれいな空気の中に居たいと思い、昨年の今頃、PM2.5を除去する空気清浄機を買ってきて寝室に設置していますが、これはコロナのようなウイルスも殺菌してくれるので重宝しています。しかし、今年は書斎用にもう一つ買おうかと思い始めたところです。

空気汚染2
ちなみに、これが同じ時間帯のアジアの空気汚染状況です。こうやって比べてみると、ほとんどの地域が100以下である日本がいかに空気がきれいなのかがわかる一方、中国東部の街には数値が300を超える最悪のHazardous(危険)レベルの街がたくさんあり、間違っても行きたくないと思います。

上海などに住んでいたら、将来肺気腫で死ぬことになるんじゃないかと怖くなりますが、だから中国人はタイやマレーシアのコンドミニアムを買って将来移住しようとするのかもしれません。

追伸:
無風期間
この記事をアップしてから、タイは空気汚染が怖いと思う人が多くなったようなので、もう少し説明しておきます。

今のバンコクの空気汚染が酷いとはいえ、これは無風期間だけのことで、3月になってモーラスーン(日本名:モンスーン)と呼ばれる南西からの季節風がまた吹き始めれば問題は解消されるので、毎年3、4か月間だけの辛抱です。



実はタイの隔離検疫とコロナ健康保険はたったの10万円?

STV2

2日前のことです。毎年冬の寒い時期を暖かいバンコクで過ごすジャック氏が
先月ロンドンからやってきました。そして、久しぶりに会って、日本大使館近くにあるタイミシュランを持つガイトート(タイの焼き鳥)の店でランチをしたのです。

「外国人観光客の入国制限が厳しい中、よくタイに入ってこられたね」といろいろ聞いてみると、3か月の観光ビザでやってきたとのこと。ただ、イギリスのビザエージェントが全て手配してくれたので、
これがSTV(特別観光ビザ)なのか、普通の観光ビザなのかは彼はわからないとのことでした。

そこで私が、「日本人駐在員から聞くところによると、2週間の隔離検疫とコロナの健康保険料、片道航空運賃、PCA検査や非感染証明等で少なくとも15万バーツはかかると聞いている。会社負担でやってくるビジネスマンならわかるが、個人の観光客はバカバカしくて普通はやって来ないはずだが、なんでまたそんなに高い費用を払ってまでバンコクにやってきたの?」と聞いてみたのです。

すると彼は、「そんなにかからないよ。2週間の隔離検疫のホテル代が24,000バーツで、3か月分の健康保険料が8,000バーツ、合計32,000バーツ(10万円)だった」というのです。

そして、これを見てみろといって、観光ビザのコピーも見せてくれたのですが、確かに11月10日にタイに入国し、来年の2月まで3か月間の滞在許可が下りているのです。もっとも、最初の2週間は隔離検疫でホテル住まいでしたが、その内容は「隔離検疫ってどうなの?」で書いた通りで、何も面白くなかったといっていました。

STV3

ただ、10万円で隔離検疫を終えて、その後は自由にバンコクで住めるわけですから、彼のようにイギリスの寒い冬が嫌いで、毎年4~5か月間、避寒地としてタイで過ごす人にとっては、2週間ぐらいならホテルでの缶詰めを我慢するだけの価値があるわけです。

ところで、最初ロンドンで飛行機に乗った時は60人ほどいた搭乗客が、直行便がないので乗り換えをしているうちに、最後バンコクまで一緒だったのは7人だけに減っていたということでした。しかし、イギリスからもこうやって観光客が来ているのは間違いないようです。

STV4

英国はコロナ感染リスクが極めて高い危険国になっているし、よく観光ビザが取れたものだと思うだけでなく、2月にビザが切れるのだからまだ寒いうちにロンドンに帰るのかと聞いたところ、それもイギリスのビザエージェントがちゃんと手配してくれていて、4月まで延長してくれるというのです。しかも、延長期間分については健康保険はもう不要のようです。

要は一旦入国して3か月間感染してなければ、実質的に我々と同じ長期滞在の外国人と同じなので、普通の観光ビザの延長で行けるのだろうと思います。

それに、日本と違ってイギリスではPCR検査などどこの病院でもできるし、当然英文で証明書が出るわけで、巷でいわれているほど高くつくわけではないようです。

従って、タイに来るには全部で50万円以上かかるという日本人駐在員の話だけが、どうも独り歩きしているだけなのかもしれず、3か月程度の観光客の場合、実はもっと安上がりなのではないかと
今回思った次第です。

それであれば、彼のような定年退職者等で2週間の隔離検疫を我慢できる時間と精神的余裕がある人の場合、航空運賃を別にして10万円の追加コストがかかっても、ゴルフなどのために数か月間タイにやってくる価値がありそうです。

ところで余談ですが、英国ではまた感染者が急増して大変なことになっているが、あれはどうしてかと聞いたところ、イギリス人はコロナの感染リスクなど気にしてない人が多く、パブはいつも人が一杯でビールを飲んでいるし、あれでは集団感染も仕方がないと諦めたようにいっていました。どうもヨーロッパとタイではコロナの恐怖に対する温度差があるようです。



盛者必衰、衰え行くのかタイのタクシン勢力

アゴラ記事2
先日書いた、タクシン元首相に関するコラムは読者数が非常に多かったので、加筆修正した上で日本の言論サイト「アゴラ 国際記事」にも、今朝載せてもらいました。

興味がある方は是非読んでみて下さい。また、その際は”いいね”ボタンもよろしくお願いします。



チェンマイの同胞たちよ、僕を見捨てないで!

タクシン2
昨日、かつての首相であったタクシン氏が自身のフェイスブックでチェンマイの人々に対し、自分を見捨てないでくれ、という嘆願のメッセージをアップしました。

それから19時間経った現時点で、既に11万人が"いいね"を押していますが、これはまだ多くの支持者がいるということなのか、それとも随分減ったということなのかまでは、わかりません。

しかし、国外逃亡から既に10年以上が経過した今、次第に彼の求心力は衰えつつあり、彼から離れていく政治家も増えて、この上、チェンマイ県民からも見放されたらいよいよ終わりという危機感があるのだろうと思います。

タクシン1
ปี้น้องจาวเจียงใหม่ตี้เคารพฮักทุกท่านครับ วันนี้ผมต้องเขียนจดหมายมาถึงพี่น้องชาวเชียงใหม่เพื่อขออย่าได้ทิ้งผมนะครับ ผมอาจจะถูกทิ้งโดยนักการเมืองบางคนไปบ้าง ผมรู้สึกเฉยๆครับ แต่ถ้าพี่น้องชาวเชียงใหม่บ้านเกิดของผมทิ้งผม ผมคงเสียใจมาก ผมอยู่ต่างประเทศกับน้องสาว (นายกฯ ปู) ก็อยู่ค่อนข้างว่างมีงานไม่มาก

チェンマイの敬愛する兄弟たちへ。今日はみんなに僕を忘れないでくださいというお願いの手紙を書いています。政治家の中には既に僕を見捨てて離れていった者もいますが、そんなのは大して気になりません。しかし、故郷であるチェンマイ県民に見捨てられたら、それは非常に悲しいことです。今僕は、妹のインラック前首相と外国に住んでいますが、暇で大してやることもないのです。

こんなことを書いているのですが、結局、このメッセージの後半で、自分のこれまでの経験や知識を生かしてチェンマイの問題解決に貢献したいので、彼が実質的な党首でもあるプアタイ党のゴン氏を県知事として選んで欲しいと書いてあります。

彼にしてみればホームグラウンドであり、最後の砦でもあるチェンマイでも政治的勢力を失ってしまうと、いよいよタイ国民から忘れられてしまうということから、こんなメッセージを書いたのだろうと思います。

しかし、本当はタイに戻ってまた政治家になりたいのでしょうね。人は富と名声、そして権力を欲しがるといいますから、いくらお金と名声があっても、権力から離れてしまえば、やることがなくなり退屈してしまいます。

私はタクシン政権の時は日本に居たし、あまり彼の悪政のことを知らないので、第三者的に見ているだけであり、批判したりするつもりはありません。

しかし、日本の総理大臣が有罪判決を受けた後、海外に逃亡し、そこでゆうゆうと生活しながら、いくら暇でやることがないからといっても、引き続き海外から政治に口出ししてくるなどというシチュエーションは、我々の社会ではちょっと考えられないだけに、へえ、タイはこんなのもありなんだ、と感心してしまうだけです。



スイングが身についてくるとゴルフは楽しい!

golf course2
私は2018年の2月にタイで知人から勧められてゴルフを始めたのですが、まだ40代のころは、ゴルフなんて年寄りのスポーツだと全く興味がありませんでした。

しかし、タイに来て周りの人が結構ゴルフにはまっているのを見て、そんなに面白いのかなと何となく興味を持ち、まずはプラカノンのトレジャリーファクトリーで2,000バーツの中古クラブセットを買ってきて見様見真似で始めたのがきっかけです。

その後、スクールで1か月ほど習っていたのですが、私の場合、5回ぐらいレッスンを受けただけでやめてしまいました。結局わかったのは、ゴルフは個人ごとに体形やスタイルも違うので、ある程度基礎を教わったら、後は自分自身でああでもない、こうでもないと試行錯誤でやってみるしかないのかなということです。

ところで、ゴルフレッスンといえば、BTSバンナー駅の近くにある海軍ゴルフコース付属のドライビングレンジで、1時間500バーツ程度で個人レッスンをやっていますが、これは初心者にお勧めです。

5、6人いるレッスンコーチはみんなフリーランスなのですが、中には英語を話す欧米人コーチもいて、子供に英語に触れてほしいというタイ人の親たちが、ゴルフを習いたいというまだ小さな子供をわざわざその欧米人コーチにつけていたりします。

残念ながら、日本語を話せるコーチはいませんが、ゴルフのレッスンには言葉はあんまり関係ないようにも思うし、コスパはかなりいいです。

ゴルフ捻転差1
さて、私がゴルフを始めてからなんだかんだで2年半以上経ちました。もっとも、その間、半年以上はコロナでゴルフから遠ざかっていたので、正味2年とちょっとですが...。

それがつい最近、ある日、体が一人でに捻転差を使ってハンドファーストでスイングするようになりました。理屈ではわかっていてもなかなかできなかったのですが、いつの間にか、体が勝手により効率のいいスイングを体得したのだと思います。

といっても、ゴルフをしない人には何のことかわからないと思うので、ちょっと別なたとえにしてみます。私は中学・高校とバスケットボールをやっていたのですが、ゴルフのスイングというのは、ある意味、バスケのジャンプシュートと同じだと思っています。

アメリカのプロバスケを見ればわかりますが、ボールを構えたままでまず高くジャンプし、頂点に達したところで、今度は空中で体全体のバネを使って2段ロケットのようにシュートを打つのが理想的で格好いいジャンプシュートです。

しかし、これもやはりすぐには身につきません。頭ではわかっていてもクラブ活動で少なくても2年ぐらい練習しないと、体のバランスのとり方や重心移動のしかたが身につかないのです。

そういう意味では、ゴルフのレッスンでは5時間から10時間、基礎を教えてもらえば十分だと思うし、ゴルフスクールに喧嘩を売るつもりは全くありませんが、人によっては本で勉強したり、Youtubeのビデオを見て100%自己流で覚えていくというのもありで、結局のところ、体が自然に自分に合ったスイングを体得するまで、地道に試行錯誤を繰り返すしかないと思っています。

自分自身の経験からも、バスケの空中での中距離ジャンプシュートなど、誰かに教わってすぐにできるようになるものではありませんから。もちろん、ゴルフレッスンを受け続けることが上達への一番の早道、という意見の人の方が多いとは思いますが...。


以前、「乾季入りしたタイはいよいよゴルフシーズン到来!」で書いたように、今年は外国人ゴルファーが来られないので、タイのゴルフコースは空いています。そんな中でちょくちょくやっているうちに、自然に捻転差やハンドファーストを体得しているのに気が付き、ボールがまっすぐ飛ぶようになり、軽く打っているのに飛距離も伸び始めたところです。また、ゴルフ場の景色は開放感があるので、気持ちよく歩けて、精神的にもいいものです。

そんなわけで、以前はそれほど好きでもなかったゴルフですが、最近はドライビングレンジに行くのも楽しくなってきたところです。

golf course

ところで、タイはまさに今、ゴルフシーズンです。例年なら、外国人ゴルファーがたくさんやってきてゴルフ場にとっても繁忙期なのですが、今年はコロナでお客が激減し、名門コースでも割安にゆっくりとゴルフができるせっかくのチャンスです。

そこで、タイに住んでいる人でもしゴルフに興味があれば、是非一度始めてみることをお勧めします。人によっては、すぐにはまってしまうかもしれませんよ。



EEC(東部経済回廊)は壊滅状態

EEC1
これは今朝のグルンテープトゥーラギット(バンコクビジネス)に載った記事ですが、一時はタイの新しい産業地帯として成長が期待された東部経済回廊が、コロナの影響で大打撃を受け、計画通りに進んでないというものです。

もともと、最初に花火を打ち上げただけで、政府はその後あまり積極的に推進しておらず、遅々として進まないEEC開発に対して不満の声も出ていたのですが、ここにきて今更遅いという声も出てきているので取り上げてみることにしました。

รายงานข่าวจากสำนักงานคณะกรรมการนโยบายเขตพัฒนาพิเศษภาคตะวันออก (สกพอ.) ระบุว่า สกพอ.ร่วมกับหน่วยงานที่เกี่ยวข้องประเมินเศรษฐกิจอีอีซีในปี 2563 โดยประเมินว่าจีดีพีประเทศจะติดลบ 7.5% ในขณะที่จีดีพีของอีอีซีจะติดลบ 8.7% 
หากดูรายละเอียดรายจังหวัดพบว่า จีพีพีของฉะเชิงเทราติดลบ 3.6% ระยองติดลบ 7.3% ชลบุรีติดลบ 12.1% ซึ่งเศรษฐกิจชลบุรีพึ่งการท่องเที่ยวสูงจึงได้กระทบมาก

EEC開発政策委員会のレポートによると、2020年度はタイ全体のGDPがマイナス7.5%との予測に対し、EECのそれはマイナス8.7%と予測。
その内訳は、観光産業に依存するチョンブリのGDPがマイナス12.1%と最悪で、チャチェンサウがマイナス3.6%、ラヨーンがマイナス7.3%とのこと。

しかしながら、このEEC開発政策委員会の予想では下の図のように、来年はタイのGDPはマイナス6.3%となるものの、EECのそれは5.1%のプラスに転じて回復が始まるとの予測を出していて、特にパタヤのあるチョンブリのGDPは8.6%のリバウンドを見込んでいます。

EEC2
私はこれを見て、どこからこんな能天気な予測が出せるのかと疑問に思ったのですが、以前のように外国人観光客が戻り始めるのは、ワクチンが世界中に行きわたってからだと思うし、前回「タイは中国人観光客の人気ナンバー1から陥落」で書いたように、パタヤなどに中国人観光客が大量に戻ってくるまでにはまだかなりの時間がかかりそうです。

ところで、この予想に対して楽観的過ぎると異論を唱えているのが、不動産経済研究所のAREAです。彼らのコメントが以下ですが、問題はもう一時的なものでなくタイバーツ高やこれまでの政府の経済無策でタイ経済が疲弊していく中、ベトナムとインドネシアに産業をどんどん取られてしまった結果、もうEECは今更対抗できなくなってしまっているというものです。

อีอีซี เจ๊งแหง ๆ
1.ตัวเลขปี 2562-3 ของ สกพอ.เชื่อถือได้ แต่การคาดการณ์ปี 2564 คงเชื่อถือไม่ได้เพราะไม่มีแหล่งอ้างอิงใดๆ เท่าที่ควร
2.การที่คาดการณ์ว่าอีอีซีจะฟื้นตัวในปี 2564 ดีกว่าภาพรวมของประเทศไทย เป็นไปได้ยากมาก เพราะขณะนี้ยังแทบไม่มีนักท่องเที่ยวเข้ามา  กว่าจะเข้ามาก็คงเป็นปี 2565 ซึ่งทำให้การเติบโตของอีอีซีช้าลงไปอีก
3.อุตสาหกรรมต่างๆ ของไทยในอีอีซีถูกเวียดนามและอินโดนีเซียแย่งไปเปน็น็น็นอย่างมาก ทำให้โอกาสที่ไทยจะฟื้นตัวมียากมาก

ถ้าเศรษฐกิจไทยและอีอีซีจะเติบโตได้จริง ป่านนี้ ดร.สมคิดและคณะคงยังอยู่ในตำแหน่ง  แต่เพราะทำงานไม่สำเร็จจึงต้องจากลาไปนั่นเอง

EECの破滅

1.2020年までの彼らの数字には納得できるが、2021年の予想数字については何ら納得できるデータがなく信用できない。

2.2021年はタイ全体よりもEECの方が経済回復が大きいという予測には賛成できない。なぜなら、EECこそ外国人観光客への依存度が高いのに、今のところ、観光客が来年戻ってくるという予測には根拠がなく、経済が回復するとは思えない。

3.既にここ数年で広範な産業がベトナムとインドネシアに持っていかれた。今となってはEECがこれらの産業を奪い返せる可能性は小さい。


こんなこともあって、今後我々もEECにあまり過大な期待をするのはやめた方がいいのかもしれません。ただし、観光地であるパタヤなどは、自動車や電子機器等の輸出産業とは違って固有の競争力があるので、いずれ外国人観光客が戻ってくるし、不動産を含め市場も回復するのは間違いないとも思います。

もっとも、来年はおそらく無理でしょうが...。



タイは中国人観光客の人気ナンバー1から陥落

中国人観光客
バンコクポストにHSBCが中国人に対して最近行った調査の結果、国外旅行先としてタイはもう人気ナンバー1ではなくなり、日本と韓国に追い抜かれたという記事が載っています。

その理由としては、最近は遠くよりも近場の国が好まれるようになったからということです。しかし、タイだって中国にとって十分近い国であり、これにはどうも納得できませんが、中国人の間でコロナ感染に対する心理的な恐怖感がまだ残っていて、できるだけ遠くには行きたくないと考えているということです。

ところで、今回の調査によれば、コロナ以前の頃に比べて、今はかなり先まで旅行の予約(主に国内旅行)が入っているということで、中国政府により長期間旅行が禁止されていたことに対する反動で、一挙に予約が入り始めているとのことです。

その中で国外旅行先の一番人気が、タイから日本と韓国へと移ったということなのですが、ただし、だからといってこれから日本に中国人が大挙してやって来るということでもないようです。

HSBCによれば、現時点では大半の中国人が国外旅行よりも安心できる国内旅行を好み、外国旅行に対する積極的な需要はそれほどないとのことです。

さらに、たとえ旅行先での隔離検疫が緩和されたとしても、少なくとも半年の間は行きたくないと
中国人のほとんどが答えていて、やはり国外旅行はワクチンが完成してからと考えています。

すなわち、中国人観光客はタイの隔離検疫がなくなったとしても、やっぱり感染が怖いので行きたくないというのが本音のようです。


The country's Ministry of Culture and Tourism made the announcement that China will continue to suspend outbound group tours and ban travel agencies from allowing inbound tours due to the risk of a resurgence in coronavirus cases this winter.

中国文化観光省は、コロナの2次波を防ぐため、この冬の間も外国への団体旅行の禁止及び外国からの観光客受入を禁止すると発表した。(バンコクポスト)

それであれば、「タイ観光産業復活のキーワードは、中国ファースト」で紹介したTAT(タイ政府観光庁)のいう、タイは中国人観光客にとって一番人気がある旅行先で、中国政府の海外旅行禁止が解ければ多くの中国人がタイにやってくるというコメントは、ちょっと短絡的すぎるようです。

実際、中国政府はタイとの2国間でのトラベルバブル(隔離検疫なしの往来)の提案に対しても消極的な態度のようで、どうもこれは実現しないような気がします。

中国政府にしてみれば、中国人観光客が国内旅行をしてくれるのであれば、海外から感染を持ち込んでくる心配もないし、外貨の流出にもならず、しかも内需拡大にもつながるのでその方が好都合です。

この辺が、GDPの2割にもなる観光収入に依存するタイとでは中国の経済構造が違うので、外国旅行解禁を急ぐ必要もないのだろうと思います。


観光収入

いずれにせよ、世界中にワクチンが行きわたり、もう感染のリスクはなくなったという状況になるまで、タイの観光産業、そして経済の回復も時間がかかるのかもしれません。



ワクチンができても外国人の隔離検疫は続く?

アストラゼネカワクチン1
人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」で詳しく書きましたが、いよいよ実用化が見えてきたアストラゼネカのワクチンは、タイ政府との契約に基づき東南アジア市場向けにタイのサイアムバイオサイエンスのパトゥンタニ工場で生産されることになっています。

アストラゼネカワクチン2
さて、これは昨日のタイ政府保健省の記者会見ですが、このワクチンの有効性も問題なく、既にアストラからサイアムバイオへの技術移転プロセスに入っており、順調にいけばいよいよ来年上半期中には最初のワクチン接種がタイ人向けに行われるとのことです。

生産するサイアムバイオによれば、ゆくゆくは月間1500万接種の生産が可能であり、まず最初に生産される1300万人分はタイ人優先とのことです。この点、自国民優先の"タイファースト"となるのは当然のことであり、その後、順次東南アジア諸国にも供給していくそうです。

世界でコロナワクチン購入予約受付開始!」でマレーシアとフィリピンはその有効性が疑問視されている中国製のワクチンを調達する方針のようだと書きましたが、どの国もとにかく我先にワクチンを入手しようと必死なのかもしれません。その点、タイは感染者も少なく焦る必要もない中、自国でワクチン生産までできるという幸運に恵まれているわけです。

ところで、このワクチンは家庭の冷蔵庫に保管しておけるということで、先行しているファイザーやモデルナと比べて保管や搬送も実用的であり、文字通りタイが東南アジアでのコロナワクチン供給のハブになれそうです。また、価格もかなり安いようなので、怪しげな中国ワクチンが大量に流れ込んでくるのを食い止める防波堤にもなれそうです。

ただし、気にかかるのは、昨日の会見の中で当局は以下のようなことをいっているのです。

" อย่างไรก็ตาม ถึงแม้จะมีวัคซีนแล้ว แน่นอนว่าทั่วโลกไม่มีทางได้รับพร้อมกันทุกคน ดังนั้นการสวมหน้ากากอนามัย หรือหน้ากากผ้าจึงเป็นวัคซีนที่ดีที่สุดในการป้องกันตัวเอง และมาตรการกักตัวผู้เดินทางมาจากต่างประเทศยังจำเป็น "

いずれにせよ、ワクチンが入手できたとしてもすぐに世界中で同時にワクチンが行きわたるということではない。従って、マスクの着用はそれ以後も必要であり、外国人旅行者の隔離検疫も続くことになる。

もしここでいっていることが、世界中にワクチンが行きわたるまで感染した外国人の入国を拒否し、引き続き隔離検疫が続くということであれば、タイ経済にとって即朗報というにはまだ早いのかもしれません。

タイ人がワクチンを接種していれば少なくとも7割の人がコロナに対して有効であり、たとえ外国人旅行者に感染者がいたとしても、ほとんどのタイ人に感染しないのなら他国に関係なく規制緩和は可能というのが私の理解だったのですが。

英国隔離期間短縮
ちなみに、現在第3波に苦しむ英国でさえも、
アストラゼネカのワクチンが最初に手に入るというのもあるのかもしれませんが、昨日、12月中旬からは隔離検疫を5日間に短縮すると決めたところです。できればタイ政府にも、ワクチンの量産が始まればせめてこのくらいは規制緩和してもらいたいものですが。



ドタキャン、香港-シンガポール隔離検疫免除の観光許可

トラベルバブル1
香港とシンガポールが、観光産業の壊滅的な打撃に対する起死回生の策として合意したトラベルバブル、すなわち隔離検疫なしの往来許可ですが、残念ながら施行開始前日である昨日の夕方、関係当局の判断により、突然のドタキャンとなってしまいました。

トラベルバブル3
その理由は、ここ数日、香港側で感染者がまたも増加しつつあり、昨日だけで43名もの感染者が出ただけでなく、しかもそのうちの13人が感染経路不明ということだからです。

感染経路が特定できない場合、今後集団感染が引き起こされるリスクもあるので特に注意が必要なのですが、それもあって急遽直前での中止を決定したそうです。

トラベルバブル2
タイと同様、香港もシンガポールも毎年たくさんの観光客が訪れていただけに、疲弊が続く観光産業を復興させる期待のトラベルバブル計画だったのですが、これでまた、先が読めなくなってしまいました。

しかし、この香港の例からもわかるように、コロナは打ち寄せる波のごとく今後も世界中で第4波、第5波と続いていきそうです。

以前、「隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国」で大失敗したモルディブの例を紹介しましたが、今度は感染リスクの低い香港とシンガポール間に限定した往来許可であればどうかという、東南アジアでは初めての試みだったのですが、結局スタートする前で突然の延期となってしまったわけです。

当然、タイ政府にとってもこれは他人事ではなく、現在中国との調整が進む、来年2月の春節休みまでにタイ-中国政府間で隔離検疫なしの往来に合意し、中国人観光客を呼び込もうというトラベルバブル計画にも大きな影響を与えそうです。

また、日本もつい先日、感染者増で国の安全度のランクが引下げられましたが、結局のところ「人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」で書いたように、外から感染者が入ってきてもその感染から身を守ることができるワクチンが出てこなければ、危険度の低い国家間だけに限定して双方の往来を認めるというトラベルバブル計画にはやはり限界があり、今後世界のどこでやっても失敗するということなのかもしれません。



オックスフォード・ワクチンはタイ経済復興の救世主?

アステラワクチン2
つい先日、「人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」でタイは英国の医薬品メーカーアストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発中のコロナワクチンを格安で購入できる契約になっていることについて触れました。

しかも、バンコク郊外のパトゥンタニ工場で量産する契約にもなっているので、もしこれがワクチンとして英国政府に認可されれば、タイ国内だけでなく東南アジアでのワクチン供給のハブにもなれるという大きなビジネスチャンスでもあると書いたところです。

ただし、最初のワクチンはフェーズ3の治験で副作用が発生し、一旦は中断せざるをえなくなったという経緯があります。

従って、既に第3フェーズ治験に成功したファイザーやモデルナに比べると、かなり遅れを取ってしまっていますが、その後、このワクチンのフェーズ3治験は再開されていて今も続いています。

そしてこの治験が成功して政府に認可されれば、製品化されることになるわけですが、今のところいつ頃製品化されるかについてははっきり明記されていません。

アステラワクチン1

しかし、今日のプラチャーチャートの記事によれば、彼らの新しいワクチンに対するフェーズ2治験の結果、その有効性は以下の様にファイザーやモデルナと同等、もしくはそれ以上であったということです。

The Oxford coronavirus vaccine shows a strong immune response in adults in their 60s and 70s, raising hopes that it can protect age groups most at risk from the virus.
オックスフォード大学のコロナワクチンは高い免疫性を示し、特に感染すれば死に至る危険度の高い60代から70代の人達に効果があることがわかった。

アステラワクチン3

The Oxford data is from an earlier stage, which tests the safety of the vaccine and the body's response to it, but in the long run it's likely this vaccine could be easier to roll out because it doesn't need to be stored at very cold temperatures.
オックスフォード大学の安全性と有効性に関するテストデータはまだ初期段階のものではあるが、このワクチンは(前2社のRNAを使う方式と違うので)超低温での冷却保存の必要がなく、長期的には最も汎用性が高いと思われる。

記事はここまでですが、ファイザーのワクチンのようにマイナス70度という超低温での保管や搬送が必要なのでは使い勝手に問題がありますが、このアストラゼネカのワクチンが認可されれば、これは違う次元の話になると思います。

世界でもコロナによる経済的打撃が最も大きな国の1つ、といわれているのがタイです。従って、このワクチンによって受ける恩恵もトップクラスだろうと思います。

このところの為替市場での急激なタイバーツ高の原因は、ファイザーのワクチン成功のニュースでタイに海外からの投資資金が流れ込んできてボンド(債券)が買われたからという分析がされていますが、これは外国人観光客が戻ってくることで、GDPの2割ともいわれる観光産業が復活し、タイバーツはさらに強くなるという思惑で買われたわけです。

そしてこれが続くと、やがて不動産にも資金が流れ始めることになります。私もちょっと前まで、バンコクのコンドミニアム市場は少なくとも来年一杯は低迷が続くと思っていたのですが、もしこのワクチンが認可され、しかもタイで量産されるようになれば、ひょっとすると来年後半あたりにコンドミニアム市場のリバウンドが始まる可能性も出てきたと思うようになってきました。



世界でコロナワクチン購入予約受付開始!

中国製ワクチン1
こんな広告があります。待ちに待ったコロナワクチン予約販売の開始です。しかし、一つだけ要注意点があります。

残念ながら、これは中国製なのです。この中で彼らはフェーズ3の治験は副作用もなく終了したと書いています。また、海外に住む中国人6万人に接種したところ、これまで誰一人としてコロナに感染していないともいっています。

しかし、昨日のブログでも書いたように、その詳細な治験結果やレポートがどこにも発表されておらず、世界からはその安全性が疑問視されているわけです。

中国製ワクチン4

COVID-19 Coronavirus Vaccine

After long-term research and development and clinical trials, China has successfully developed a vaccine that effectively treats the new coronavirus infectious disease.

Now the new vaccine has completed the third phase of clinical trials and approved for marketing;

Due to the excessive global demand for vaccines, please contact us and make a order in advance.

Minimum order quantity: 10000 doses

 

長期にわたる研究開発と治験の結果、中国はついにコロナウイルス感染から身を守るワクチンの開発に成功しました。

そして今、第3フェーズの治験も終了し、いよいよ予約販売の開始が認められました。

世界中でワクチンに対する需要があることから注文が殺到するので、今のうちに前もって注文して下さい。

最小注文数:10,000接種分


前回このブログでは、タイはアストラゼネカのワクチンを購入する方針と書きましたが、一方でマレーシアとフィリピンは中国製のワクチンを購入する方向のようです。さすが中国、これも東南アジアに対するワクチン外交の成果だろうと思いますが...。


中国製ワクチン2

ちなみに、マレーシア政府はその開発や安全性のチェック、つまり治験のことだと思いますが、これらで中国に協力することで、中国から優先的にワクチンを融通してもらうという5年契約を締結したと発表しました。怖いことだと思いますが、どこの国も我先にとワクチン確保に必死なのです。

中国製ワクチン3

ところで、以前、「南シナ海防衛、海軍力を増強するASEAN」の中でマレーシアやフィリピンは南シナ海で90%以上の領有権を主張する中国と紛争が続いていると書きましたが、不本意ながらコロナに関しては中国に頼るしかなかったのかもしれません。

最近、WHOのテドロスさんが今こそ出番とばかりにまた出てきて、ワクチンは世界のどの国にも公平に行きわたらなければいけない、などと優等生的な発言をしていますが、タイは別として、どこの国も多くの感染者を抱えて一刻も速くワクチンが欲しいのに、悠長に順番待ちなどしていられないというのもわかります。

いずれにせよ、タイはマレーシアのように
中国とおかしな治験契約などしておらず、アストラゼネカを選んで、多分正解でした。

しかも、国内に同社の現地生産工場を持つ強みがあるので、このワクチンが英国の基準をクリアしさえすれば、今後は十分なワクチンが得られるので、怪しげな中国製のワクチンに生命の危険をおかすことになるリスクはないわけです。アストラゼネカにはなんとか製品化に成功してもらいたいものです。




人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3

ワクチンフェーズ3

昨日のビジネス紙、プラチャーチャート・トゥーラギットに載った記事で、現時点でフェーズ3の段階となっているワクチンのリストです。そして、この中で90%以上の有効性が確認できたワクチンが黄色の枠で囲った3つです。

フェーズ3に成功した一番乗りは、既に周知の通りファイザーとBioNTechが開発したBNT162です。しかし、マイナス70度という極限の冷凍状態を維持する必要があり、保管と搬送面での問題が指摘されていて、すぐに世界中に広まるのは難しそうです。

また、タイにもそういう冷凍設備はなく新たに購入するしかないようですが、それでも地方などに搬送することができないこともあって、政府もあまり積極的ではないようです。

その次に出てきたのが、ロシアのスプートニクVです。92%の有効性が確認できたということですが、データの詳細が文書化されてないので国際的な評価はまだ確立されていません。将来製品化されればイスラエルなどが購入するようです。

そして、つい先日出てきたのがモデルナ社のmRNA-1273です。これは94%の有効性が確認され、保管や搬送の問題もなく、今のところ最も汎用性に優れているワクチンということです。

日本政府は既にファイザーとモデルナのこの2つのワクチンで、1億人以上が接種を受けられる分の購入予約をしているということであり、日本人の場合はワクチンの優先入手が可能と思われます。

一方、それ以外の5社については、今もフェーズ3のところで有効性が確認できていません。一時は早々とフェーズ3に入り、ワクチン開発の最先端を行くといわれていた中国の2社からは、今だに何のレポートも出てきてないということです。一部では副作用や死人まで出ているという噂も出ているので、頓挫してしまっているのかもしれません。

また、イギリスのアストラゼネカとアメリカのジョンソンアンドジョンソンも副作用等の問題があり、フェーズ3の治験を一旦中止していました。ただし、再度フェーズ3にトライしているとのことなので、将来的には有効性の高いワクチンの開発に成功するのかもしれません。

ワクチンフェーズ3 2
ところで、今日のバンコクポストによると、タイ政府がワクチンを購入しようとしているのはこのアストラゼネカからです。同社は既にタイのサイアム・バイオサイエンス社との共同生産契約を結んでいて、フェーズ3が終わり英国の安全基準をクリア次第、タイは最優先で1,300万人分のワクチンの提供を受ける契約になっているとのことです。

また、タイ政府はアストラゼネカから、現在行っているフェーズ3治験での有効性は90%以上との報告を既に受けているそうで、早期安全基準クリアへの期待が高まっています。しかも、購入価格についても1接種5ドルと他の国が20ドルで買うのに対して圧倒的に安く買える契約になっているとのことです。

さらに、アストラゼネカのワクチン生産工場をパトゥンタニに作る予定であり、既に現地生産契約も結んでいて、これにより、タイは国民全員がワクチン接種可能になるだけでなく、周辺国にもワクチンの供給ができるハブになることを目指しているとのことです。

以上が世界のワクチン開発競争の現状と、それに対するタイ政府の対応ですが、中国のワクチン外交に応じるだけでなく、一方ではこんな計画も進んでいたとはなかなか抜け目ない政府です。

一旦はフェーズ3に失敗して出遅れたアストラゼネカですが、本当に今回の治験で90%以上の有効性を確認できているのであれば、確かにこれはタイ国民にとっての朗報というだけでなく、タイという国にとっても、ASEANでのコロナのワクチン生産と供給のハブになれるビッグチャンスでもあります。



来年のタイ経済はもっと悪くなる

世界感染者数
第3波による世界でのコロナ感染者数の推移がこのグラフです。これは累積数ではなく1日に発生した感染者数なので、第1波から何倍にも増えているのがわかります。そして、11月13日時点で世界の感染者は5,800万人、死者も130万人となり、今も状況は悪化の一途です。

コロナの感染が最初に騒がれ始めた3月や4月のころに比べると、ここ数日は1日の感染者が60万人以上ととんでもない数字になっています。この後の第4波が来る前に何とかワクチンが完成すればいいですが、もし間に合わなければ、次は1日の感染者が100万人を超すような事態になるのかもしれません。

世界感染者数タイ2
ところで、今の第3波感染拡大のピークは来年1月というタイの医学者もいます。シリラート病院医学部長は、これから寒い冬になって人々が室内にこもるようになり、世界中でもっと感染者が増えるとのことです。

さらに、タイ医学界は政府が外国人観光客の入国規制を緩和したり、隔離検疫を14日から10日間に減らすことにも反対しているそうで、この教授は今のようにタイ人による国内旅行だけでなんとか観光業界もやっていけるのではないかという見当違いのコメントもしています。

もっとも、こういうところは、医者はビジネスに疎いので
医学的な見方だけに偏ってしまい、そんなことがいえるのだろうとは思いますが...。

いずれにせよ、この隔離検疫期間短縮案については、先日、政府が見送りを決定しましたが、このようにタイの医学界が反対していることも大きな理由の一つだろうと思います。

しかし、たとえワクチンができてもすぐには世界中に行きわたらないだろうことを考えると、外国人観光客が隔離検疫なしで再びタイに自由にやって来られるようになるのは、再来年以降になるのではないかと私は思っています。

そんな状況下、経済紙の
プラチャーチャート・トゥーラギットがその社説で、来年、状況はもっと悪化するという記事を載せていました。

การจ้างงานของภาคการท่องเที่ยวมีสัดส่วนสูงถึง 20% ของการจ้างงานทั้งหมด เทียบกับอุตสาหกรรมการส่งออกมีสัดส่วนการจ้างงานไม่ถึง 4% ทำให้ภาคการท่องเที่ยวเป็นปัจจัยสำคัญอย่างยิ่งต่อการฟื้นตัวของเศรษฐกิจไทย

タイ就労人口全体の20%もの人が観光産業に属している。一方、輸出産業の就労人口はわずか4%以下であることからも、タイ経済の回復にとって観光産業の復興は不可欠である。

ผู้บริหารเชนโรงแรมระดับประเทศ ยอมรับว่า บิสซิเนสแพลนเดิมที่ทำไว้ ซึ่งคาดว่าตลาดท่องเที่ยวจะฟื้นตัวกลับมาราวกลางปีหน้าเป็นต้นไป ต้องรื้อทิ้งทั้งหมด และมองจุดเริ่มต้นว่าอาจต้องข้ามไปถึงปี 2565 

タイ国内のホテルチェーン経営者たちは、来年半ばには旅行者市場も回復し始めるという予想に基づいてビジネスプランを作成していたが、これを一旦白紙に戻し、市場は2022年まで回復しないというプランに変更しつつある。

その結果、この社説では表題である、ปีหน้า หนักยิ่งกว่า(来年、タイ経済はもっと悪くなる)という結論に行き着いたわけですが、やはり観光大国であるタイは、観光旅行業界の復活がなければタイ経済全体の回復はないということであり、一方で反政府デモも年を超えて長引く気配なので、このコラムの通り、来年のタイ経済はもっと悪くなりそうです。

従って、バンコクの不動産市場も当然さらに悪化していくので、個人投資家にとっても急ぐな、焦るな、コンドの底値状態は来年も続く!」で書いたように、じっくりと待つべきときです。



旅行者にとってホテル代が最もお得なのはタイ!

タイリゾート

前回、タイ政府がゴルフ客を誘致しようとする新しいプランについて、獄中生活のような2週間の隔離検疫を受けて、しかも臨時便や海外医療保険等の割高な費用を負担してまで、わざわざタイに来るゴルフ客などいないのではないかと否定的なことを書きました。

しかし、タイはホテルの宿泊費が暴落した結果、世界でも非常に安く旅行ができるという調査結果も出ています。これはヨーロッパの旅行会社であるダーツアーというところが世界各地の3つ星、4つ星、5つ星クラスホテルの宿泊費平均値を調べたものです。

2021 travel cheaper once restrictions lift

Phuket, Thailand, clocks the cheapest destination with the average room costing $29.38 but Thailand’s strict travel restrictions lockout bonafide leisure travellers.

旅行規制が撤廃されれば、2021年に海外旅行が安く行ける観光地
タイのプーケットはホテルの平均宿泊料金がわずか29.38ドルと世界の最安値をつけた。しかし、今はタイ政府の厳格な入国規制がレジャー観光客を遠のけている。


ホテル宿泊費
上の表を見ると、バンコクのホテルも世界で5位、43.48ドルと随分安いですが、プーケットの4つ星ホテルに1泊3,000円程度で泊まれるのなら、たとえ街はゴーストタウンの様になっていたとしても、ビーチやプールサイドで寝転がって青い海を見ているだけでもその価値はあるのかもしれません。

ホテル宿泊料金2

一方、宿泊費の下落率を2019年と比べたのがこの表です。バンコクとプーケットは34%も値下りしていて、世界の観光地の中でも暴落率が4位と5位にランクされています。しかも、1位から4位までは都市型観光地なので、海や山のリゾート地としては、プーケットの値下りが世界一ということになります。

以前、アゴラで「2021年、タイ観光産業のメルトダウンが始まる! 」と題して、このままではタイの観光産業が崩壊し立ち直れなくなるリスクがあると書いたのですが、この表からもコロナで観光大国タイの観光産業が受けている打撃がわかります。

また、来年、外国人観光客の入国規制が撤廃されてからでも割安感はしばらく続くということなので、
パソコン1台で世界のどこでも仕事ができるデジタルノマドなどにとっては、仕事をしながら長期間ビーチフロントでのんびり過ごせるいいチャンスでもあります。

He added that 40,000 workers had lost their jobs and even those still in work had lost 20-90% of their income, while only 30% of all hotels were still open. "Phuket is like a patient in a coma in ICU. So it is necessary for all stakeholders to help restore Phuket as quickly as possible'' 

プーケットでは4万人が失業し、まだ仕事がある者でも2割から最高9割も収入が減っている。そして、営業しているホテルの数は全体のわずか3割である。今、プーケットはICUで昏睡状態にあるのと同じで、一刻も早くプーケットを再生するために関係者のサポートが必要だ。

実際、今のプーケットの状況について「隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国(その2)」でこのように市長のコメントを伝えましたが、現在ホテル全体のわずか3割しか営業してないにも関わらず、これだけ宿泊費が値下りしているのであれば、もし来年、隔離検疫等の入国規制がなくなっても、潜在的に宿泊施設の供給圧力が相当大きいので、なかなかすぐには宿泊費も値上げできないのかもしれません。

ところで、プーケットに限らず、チェンマイでもサムイでも有名な観光地はどこも格安で宿泊できるはずです。従って、
私もそうなのですが、もし今タイに住んでいて、正月はどうせ日本には帰れそうもないと諦めているのであれば、このチャンスにどこかタイの国内旅行をするのがお勧めです。


監獄にいるような隔離検疫の中、ゴルフをやって面白い?

ゴルフ場での隔離検疫
オンライン紙のグルンテープ・トゥーラギットによると、来週の11日、観光スポーツ省と保健省が共同で、中国、韓国、日本、台湾の4か国に絞って外国人ゴルファーを受入れ、隔離検疫の間、ゴルフ場で過ごすという新プランをCESAに提案するそうです。

つい先日、「乾季入りしたタイはいよいよゴルフシーズン到来!」と題して、タイはいよいよゴルフの季節になったと書いたところでもあり、一見、タイミング的にいいアイデアの様にも見えます。


โดยรูปแบบการกักตัวที่สนามกอล์ฟจะแตกต่างจากโรงแรม ASQ และ ALSQ ทั่วไป เพราะนักกอล์ฟสามารถออกจากห้องพักมาเล่นกอล์ฟได้ในพื้นที่กว้างซึ่งสามารถรักษาระยะห่าง ที่สำคัญต้องไม่ปะปนกับสมาชิกหรือผู้เล่นรายอื่นๆ ของสนามกอล์ฟ 

ゴルフ場での隔離検疫は通常のホテルでのASQやALSQとは異なる。ゴルファーは自分の部屋から出て、十分なソーシャルディスタンシングを取りながら、広々としたコースでゴルフをすることができるからである。ただし、ゴルフコースの会員メンバーや他のプレーヤーと接触しないようにしなければならない。

ちなみに、これが彼らのセールストークですが、2週間の隔離検疫の間、ゴルフ場のホテルに缶詰にされ、ゴルフの時以外は部屋から一歩も出られないというのは同じのようです。

1. 監禁状態は監獄に入れられたよう
2. 食事は3食とも弁当を部屋の前に置いていくだけ
3. 誰とも接触が許されず、お酒や食料の購入を頼んでも無視された
4. 1日に1度ある40~50分の散歩はすべて監視付き
5. 隔離検疫は二度と経験したくない

まだ、正式に決まったわけでなく、このプランの詳細ははっきりしません。しかし、以前「隔離検疫ってどうなの?」で実際に2週間の隔離検疫を経験した人のコメントを伝えましたが、これと今回唯一違うのは、毎日1度ある40~50分の散歩が、毎日1度、数時間かけてゴルフが1ラウンドできるというだけなのだろうと思います。

しかも、この記事によれば、"他のプレーヤーと接触しないようにしなければならない"とあるのですが、ひょっとすると、グループで回るのではなく、たった一人で回るのかもしれません。

そんな面白くもないゴルフのために、毎日他にやることもなく、ホテルの部屋で監獄に入れられたような状態になるために、わざわざ何千人ものゴルファーが好き好んでタイにやって来るかというと、私は難しいのではないかと思います。
少なくとも私はバカバカしいのでタイでゴルフをするためにわざわざ行こうとは思いません。

もっとも、仕事でタイに戻らなければならないビジネスマンで、いずれにせよ隔離検疫が必要な人でかつゴルフ好きの人であれば、こちらの方を選ぶ人はいるかもしれませんが...。

それに、この記事によると、韓国大使館から、この時期になると韓国の若いゴルファーたちが毎年1,000人以上もタイにやってくるので、その需要を取り込んだ方がいいというアドバイスがあったからだそうです。

従って、タイ観光スポーツ省も韓国人の若いゴルファーたちが来てくれると見込んでいるようですが、実際のところ、ゴルフ場で傍若無人にふるまう彼らのマナーは悪く、日本人ゴルファーとはちょっと相いれないところがあります。

大声で騒ぐし、進むのが遅いので先に行かせてくれといっても、日本人とわかると拒否されて不愉快な思いをさせられたこともあります。従って、少なくとも私個人としては、できれば彼等とは一緒にやりたくないというところです。

中国人がプレーするのは見たことがないのでわかりませんが、こんな外国人プレイヤーばかりを2週間も同じホテルに泊めて毎日ゴルフをしたりしたら、そのうちトラブルも発生するかもしれません。

従って、タイ政府もこんな面倒くさいことを検討するよりも「タイ観光産業復活のキーワードは、中国ファースト」で書いたように、来年の中国の正月である春節を目指し、中国とタイの間で隔離検疫をなくして団体旅行者が行き来できるように交渉を進める方が、観光産業全体にとってよほどメリットがあると思うのですが...。



タイ航空、飛行機放出でスリム化

Aircraft Sale
会社更生手続きの開始が決まったタイ航空ですが、今回、更生計画の中で保有する飛行機を売却処分することになり、この通り自社のウエブサイトで売りに出しました。

中古車のセールならわかりますが、大型旅客機のセールなどという珍しい販売広告など見たことがありません。もっとも、以前から
タイ航空の飛行機は古くて不人気機種が多いといわれていて、コロナの影響でどこの航空会社も飛行機を飛ばすことができず経営危機に喘ぐ中、この売却はなかなか難しいとは思いますが...。

ところで、実はタイ航空が倒産の危機に陥った際に、その状況を調べて「誰がタイ航空をこんなにした?(その2)」で書いたことがあります。

特に、A340-500とA340-600については、当時のタクシン政権がわざわざこの不人気機種をたくさん購入したために、汚職
があったのではないかという疑惑もあり、実際にこれらの機体が今も航空会社の収益を圧迫しているということでした。

以下はその時に海外のアナリストたちがタイ航空について語っていた話で、航空機に関するコメントの抜粋ですが、
私なんかはこのコメントを読んで、タイ航空は機体が古いだけでなく、従業員の整備の技術も劣ると知って以来、タイ航空に乗るのはもうやめようと思ったほどです。

・タイ航空が2005年に購入したエアバスA340-500,A340-600が燃費の悪い航空機であり、かつタイ国内の政治的な騒動(黄シャツ事件)もあって、それまで40年間、黒字を維持してきたタイ航空は2008年に初めて210億バーツの赤字となった。

・(タイ航空の)技術的な遅れ。12機種もの航空機を持っている反面、それをちゃんと整備する技術がない。また、A380のような新型機種を導入しても、整備する技術力がないので、A320やA340といった古い機種をいつまでも使っている。これでは、より安全な機種が選ばれる今の顧客ニーズを満たせない。例えば、シンガポール航空の平均機体年齢が7年7カ月に対し、タイ航空のそれは10年である。世界のエアラインとの厳しい競争を勝ち残るには、技術力の向上、新型機の導入が必要である。

そこで、今回売却処分されようとしているリストを見ると、その燃費が悪く不人気のエアバスA340-500とA340-600が合計9機も売り出されています。それとJALが2011年、ANAが2014年に全機退役させた昔のジャンボ、ボーイングB747-400が10機も出ています。

やはり、タイ航空はこんな時代遅れの飛行機をちゃんと整備もせずに最近まで飛ばしていたとすれば、今まで墜落しなかったからいいようなものの、本当はLCCの方が安全なのかもしれません。


いずれにせよ、時期が時期だけに二束三文でしか売れないのではないかとは思いますが、どうせ会社再建を図るのなら、10年以上も経った古い機体はすべて処分して、最新型機を整備できる技術力も身につけてもらい、観光大国タイのナショナルフラッグキャリアとして甦ってもらいたいものです。



タイ観光産業復活のキーワードは、中国ファースト(その2)

The country's Ministry of Culture and Tourism made the announcement that China will continue to suspend outbound group tours and ban travel agencies from allowing inbound tours due to the risk of a resurgence in coronavirus cases this winter.

中国文化観光省は、コロナの2次波を防ぐため、この冬の間も海外団体旅行の禁止及び海外からの観光客受入を禁止すると発表した。(バンコクポスト)

ところで、今後タイが中国人観光客を増やすために一方的に規制を緩めたとしても、この記事にあるように肝心の中国人観光客は政府の命令によって、冬の間、海外旅行が禁止されているため、とにかく来春まで一歩も国外に出られないという問題があります。

そこでTATは、まずSTVで長期滞在の中国人観光客を入れてその安全性を確認し、来春以降に中国が海外旅行を解禁するときまでに実績を作っておこうという計画のようです。

英国と中国
このグラフを見るとわかりますが、2次波で1日に2万人を超す感染者が出て、またもロックダウンを始めるしかなくなった英国と、ほとんど感染者がいなくなった安全な中国との対比がすごいです。これなら、中国政府が冬の間、外国人観光客など受け入れないし、自国民も外国に行かせないというのが納得できてしまいます。

ところで、ではなぜSTVで中国人観光客がタイに来られるのかという疑問が出てくると思いますが、以下の説明にあるように今回のSTVによる観光客は団体旅行ではないので容認するということで、中国政府も状況を観察しているようです。

"Tourists who apply for STVs can continue their journeys despite those bans, as the order is restricted to tour groups only," said Phiphat Ratchakitprakarn, the tourism and sports minister.

タイの観光スポーツ省大臣の説明によれば、STVでタイに入国した中国人観光客は問題なく旅行を続けられる。なぜなら、この中国の海外旅行禁止令は団体旅行を禁止しているのであって、個人旅行まで禁止していないからである。

しかし、100人を超える中国人観光客がチャーター便で一緒にプーケットにやってくるのであれば、それは団体旅行だろうとも思うのですが、いずれにせよ、中国政府がこのSTVでの観光旅行を承諾したわけですから問題はないのでしょう。

ただし、実際のところ、STVで数百人の中国人観光客がタイに入ってきたところで、観光収入という意味では、リスクの割に国としてほとんどメリットなどありません。その裏には以下にあるように、中国政府が来年、海外の団体旅行を解禁するとTATは期待しているわけです。もしくは、友好国だけに既に中国政府と何らかの合意ができているのかもしれませんが...。

Based on the TAT's strategic plan for 2021, it expects Chinese arrivals to total 7.45 million, assuming travel restrictions are relaxed.

中国が今の海外旅行禁止令を緩和した場合、TATの戦略プランでは、タイにやってくる来年の中国人観光客は745万人を見込んでいる。

こういう背景の事情がわかってくると、今のところタイと中国はどちらもコロナをうまく制圧できていて安全であること、
しかも中国が世界で実用化に一番近いといわれているコロナワクチンをタイには優先的に供給するという中国のワクチン外交が早速始まったといわれるほど、政府間の関係が良好であることから、中国政府が最初に海外旅行を解禁する相手国はタイである可能性が非常に高くなってきていると思います。

日本とタイ

それに、タイにしてみれば2019年の外国人観光客4,000万人のうち、1,000万人が中国人観光客だったこともあり、まずは中国ファーストで中国人観光客をターゲットに745万人を呼び戻そうと計画するのは、まことにごもっともだと思うのです。

一方、残念ながら2次波で感染者がまた増えている日本はしばらく蚊帳の外に置かれて、後回しということになるのではないかという気がします。



タイ観光産業復活のキーワードは、中国ファースト(その1)

STV
The Foreign Ministry on Saturday clarified the details of the Special Tourist Visa (STV) for long-stay tourists, saying the most important requirement for all applicants is they must be coming from low Covid-19 risk countries.

先週土曜日(10月31日)、タイ外務省はSTV(特別観光ビザ)が発行されるための必須条件として、コロナの感染リスクが低い国からの観光客でなければならないとアナウンスした。(バンコクポスト)

これに基づき、タイ保健省がローリスクの国と認めた国に対してだけSTVが発行されることになり、残念ながら、日本はこのリストから漏れてしまったわけです。

ところで、タイ国政府観光庁、すなわちTAT(Tourism Authority of Thailand)の最近のコメントによると、実は彼らにとって、これからのメインターゲットは中国人観光客であり、しかもいわゆるミレニアルと呼ばれる20代の若者たちということです。

現在、STVで対象にしているのは高齢者や熟年層、ビジネスマン等の余裕資金が豊富でお金をたくさん使ってくれる観光客です。しかし、彼らの調査では、来年、
中国政府の海外旅行禁止令が解けたときに真っ先に海外旅行に飛び出してくるのは、21~30歳のミレニアル世代であると読んでいるわけです。

彼らは若いのでお金はあまり使ってくれませんが、TATがリサーチした結果、若いからこそコロナの感染をあまり怖がっておらず、しかもこれまで中国政府に海外旅行を止められていたことでその欲求も高まっているそうで、来年のマーケティング戦略として中国のミレニアル世代をターゲットにしたわけです。

また、彼らの調査によれば、中国のミレニアルは321百万人、それに対し、日本、韓国、香港、台湾のミレニアルは全部合わせてもわずか69百万人ということで、まずは中国がメインターゲットということになったようです。

それもあって、STVで次々とタイにやってきているのは中国人観光客ばかりで、これでコロナ感染拡大が起こらなければ、徐々に中国人観光客に対する入国条件を緩めていき、早ければ来年2月の中国の正月、遅くとも7月の学校が夏休みになるころに一挙に若者たちの観光需要を取り込もうという戦略です。

もっとも、この計画はコロナの2次感染拡大もなく、もちろん、中国人対象のSTVもすべて順調にいったらという条件付きではありますが...。

次回に続く



南シナ海防衛、ASEANが海軍力を増強する背景

agora

以前、このブログで書いた元陸軍大将プラユット首相の策士ぶりとマレーシアでの不動産価格下落、それにASEANの軍備増強を関連付けたコラム記事が、日本の言論サイト「アゴラ」に掲載されたので、興味があれば、読んでみてください。



一枚岩でなくなりつつある反政府デモ

反政府デモ1
前回にもちらっと書きましたが、どうもこのところ、反政府デモの中でも王制改革について意見が割れているように思えます。

この現地ニュース記事を読んでいると、2日前の11月1日夕方、ウドムスクでデモがあったのですが、実はこれは反主流というか、もともとは7月に最初の頃の反政府デモが開かれた頃からのリーダーであり、ピープルズパーティ・バンコク東部地区のリーダーでもあるナットウット・ソンブーンが、「‘All People Endgame’(全員ゲームは終わりにしよう)」というグループ名で集会を開いたものだそうです。

そして、その中で彼が表明したのが以下です。

เรียกร้องต่อรัฐบาล 3 ข้อ ได้แก่
1.นำรัฐธรรมนูญฉบับ 2540 กลับมาใช้ใหม่
2.ยุบสภา เลือกตั้งใหม่
3.ร่างรัฐธรรมนูญฉบับประชาชน โดยประชาชนและเพื่อประชาชน
政府に対して次の3つの要求をする
1. 変更前の2017年の憲法に戻ること
2. 議会を解散し新たな選挙を行うこと
3. その後、国民による国民のための新憲法を草案すること

すなわち、このグループはそもそも7月に始まった当初デモの要求に戻り、憲法を元に戻した上で議会を解散し、新しく選挙で選ばれた政府のもとで国民主権の新憲法を草案するというものです。

そして、原点に返ってこの要求が通ればもうデモは終わりにしようというもので、9月ごろから出てきたもっと急先鋒のニューリーダーたちによる王室制度の改革要求を敢えて除外したわけです。

これを聞いたマスコミはピープルズパーティがその要求を引下げてきたと一斉に報道したのですが、実はそれには裏事情があり、反政府デモの中でも意見の食い違いが出てきているようだ、というのがこの記事の興味深いところです。

ピープルズパーティ

The mostly young demonstrators have been demanding a new constitution and the resignation of the current government that remains closely aligned with the military.

But some leaders of the movement have also been pressing for reform of the monarchy, an issue that has provoked strong reactions from more conservative elements of society.
(9月のタマサート大学キャンパスでの集会で)
デモ参加者のほとんどが若者で、憲法改正と軍部と癒着する現政府の辞任を求めていた。しかし、リーダーたちの一部には王制改革を要求するものも出てきて、これが社会の保守層から反感を持たれることになった。


一方、これに対して、現在のリーダーの一人、ニックネーム"ペンギン"は、そんなことは容認してないし、彼らが勝手に言い出していることであり認められない。これからも今まで通り、王政改革を含めた要求を続けるという声明を出したわけです。

これで、ピープルズパーティといっても実は1枚岩ではなく、最初に首相の辞任と議会解散、憲法改正を求めて始まったデモがいつの間にかもっと過激なリーダーたちに扇動されてしまい、内部分裂が始まっているということなのかもしれません。

しかし、こういうのを読んでいると、昔、日本でも団塊の世代やそれ以前の人達がやっていた学生運動に似ているように思えます。

私は出身が早稲田ですが、学生運動がとうに終わって世の中はしらけの時代に入っていたにもかかわらず、その頃でもまだ、法学部は民青でその他の学部は革マルとか、なんだかわからないイデオロギーの違いみたいなのでいがみ合っていたのを覚えています。

従って、日本の学生デモのことは確か中学時代でよく覚えてないし、興味もなかった世代ですが、日本の歴史が証明するように、学生運動も度が過ぎていくと、東大安田講堂の占拠や機動隊との激しい衝突があったし、今の香港でも同様の混乱が起こっています。

デモというのは長引くと最後は暴力的になっていくと思っているので、今回のデモも次第に過激なリーダーに扇動されていくのが怖いです。

平和的なデモを続けているうちに、首相が辞任を決意し、議会が解散され、王政改革については新憲法のもとで国民に選ばれた新政府に任せる、というのがベストな落としどころではないかとも思います。

もっとも、実際には、この国でそんなに民主的にことが進むはずがないというのもわかっていますが...。



タイランドは譲歩と和解の国!

譲歩と妥協の国

昨夜、CNNの王様へのインタビューがテレビで放映されていました。インタビューといってもほんの数十秒のことですが、その中で王様は英語で、"Thailand is the land of compromise"と答えていました。そして、これに対するCNNのコメントが以下です。

As thousands of protesters in Thailand demand reform to the monarchy, the King has told Channel 4 News/CNN in an exclusive interview that "we love them all the same" and Thailand is "the land of compromise" - suggesting there may be a way out of the months long political standoff
何万人ものプロテスターが王制改革を要求する中、王様はCNNに対して「我々はすべての国民を同等に愛している。そして、タイは譲歩と和解の国である」と答えた。すなわち、数か月にわたって続いている今の政治的行き詰まりに対し、双方が譲歩し和解する道があるのではないかと促した。

譲歩と和解1
昨夜のインタビューは、仏教上の儀式のために宮殿に現れた王様に対し、黄色いシャツを着た王制支持派の民衆が王様に謁見しようと集まった際に行われたものです。

現地のオンラインニュースであるカーウソットを読むと、王様は "ต้องช่วยกันเอาความจริงออกมา"(みんなで協力して真実を導き出すことが必要だ)と話したということですが、具体的な説明がないのではっきりしませんが、多分、和解により正しい解決策を見つけ出すことだ、といっているのだろうと思います。

いずれにせよ、
学生による改革派に対する政府と王制派(黄色いシャツ)の対立で、軋轢がさらに激しくなりつつありますが、コロナで経済が相当なダメージを受けた後、やっとこれから次第に回復に向かっていくかと思っていた矢先に、また新たな混乱要因が生じたことになります。

実は私の知人のタイ人が、バンコク郊外のパタナガンでタイレストランを開いているのですが、1週間ほど前、最近お客が来なくなったので、友人を連れてまた飲みに来てくれとメッセージを送ってきました。どうしたのかと聞くと、学生デモが始まってからまた急にお客が来なくなったということで、やはり今回のデモもまた庶民の経済に悪影響を与えているわけです。

さて、この記事の中で学生デモ側が絶対に譲れない3項目というのをまとめているので、参考までに以下に書いておきますが、黄色いシャツの王制派は主に3番の王制改革に対して不満を持っていて、政府は3項目すべてを受け入れられないという立場ではないかと思います。

一方、学生改革派も、唯一王制改革のところだけは協議の余地があるといっているようです。
学生たちの間には、自分たちの親が王室を深く敬愛している人も多いはずで、ここで王制改革についても一歩も譲らないというのでは意見が割れてしまいます。

従って、少なくとも学生改革派と黄色いシャツとの間では、王様がいう通り、譲歩と和解で解決できる余地があるのかもしれません。

1. พลเอก ประยุทธ์ จันทร์โอชา ต้องลาออก
2. ยุบสภา และร่างรัฐธรรมนูญใหม่
3. ปฏิรูปสถาบันกษัตริย์ให้อยู่ภายใต้รัฐธรรมนูญ
พร้อมระบุว่า สิ่งเดียวที่ควรลด คือ ความเป็นเผด็จการ เพิ่มความเป็นคนให้มากขึ้น และว่าทั้ง 3 ข้อเรียกร้องนี้ไม่ใช่ทางเลือก แต่เป็นทางเดียวที่นำพาประเทศไทยหลุดพ้นจากการเป็นประเทศกำลังพัฒนา และก้าวไปสู่ประเทศที่พัฒนาแล้ว เยาวชนและประชาชนจะสามารถมีอนาคตที่มีแสงสว่าง สามารถลืมตาอ้าปากได้อย่างเท่าเทียม สมศักดิ์ศรีความเป็นมนุษย์
1. プラユット首相の辞任
2. 議会の解散と新憲法の草案
3. 憲法に基づく王制改革
この中で幾分かの譲歩が可能なのは王制改革についてだけであるが、いずれにせよ、タイが発展途上国から抜け出し先進国へと発展していくために、そして
国民全体が明るい未来の中で人として自由に生きていくために、この3項目はなくてはならない必須のものである。




南シナ海防衛、海軍力を増強するASEAN

南シナ海2
今、タイ国内はプラユット首相の辞任を要求して学生のデモが続いていますが、6年前にクーデターで軍事政権が成立した際、アメリカのオバマ大統領を筆頭に民主主義諸国は、軍事政権は民主的ではないとして非難していました。

もっとも、私の記憶では、安倍政権はこの件についてはだんまりを通していたように思いますが...。5,000社もの日系企業がタイに進出していただけに、迂闊なことはいえないという立場上、仕方がなかったのだろうとも思います。

それに対してプラユット首相が起こした行動が中国政府へのすり寄りです。アメリカにとってタイは地政学的にも非常に重要で、タイが中国寄りになると困ることから、結局、オバマ政権も次第にトーンダウンしてしまったのですが、そういう意味で、プラユット首相は策士としては優秀でした。

一方、中国の習政権にしてみれば瓢箪から駒で、思わぬところで味方が増えたわけです。それ以来、中国政府とタイ政府は良好な友好関係が続いていますが、それもあって多くの中国人観光客や個人投資家がタイにやってきてコンドミニアムを買ったりしています。さらに、タイは中国と南シナ海の領有権問題がないし、国内に米軍基地もないというのも大きな理由です。

米中戦争
少し前に「マレーシア不動産から撤退する中国人バイヤー」で、マレーシアに移住した中国人は南シナ海の領有権問題や最近の米中間の争い激化で危機感を覚え、母国に戻る人も出てきていると書きましたが、彼らにとって友好国であるタイに対しては、その危機感がないわけです。

しかし、フィリピンやベトナム、インドネシア、マレーシアなどにとって、南シナ海の90%以上の領有権を主張する中国のいいがかりは到底受け入れられません。

タイのオンラインニュース、ポストトゥデイによれば、中国は既にパーセル諸島で20もの基地を建設し、その海域全体を手中に収めようとしていて、フィリピンは急いで海軍増強のために駆逐艦や潜水艦をオーダーしたそうです。また、ベトナムとインドネシアも同様に海軍力を急ぎ増強中です。

ただ、残念ながら、アメリカのペンタゴンによると、中国海軍は今、350隻の軍艦、52隻の潜水艦、2隻の空母、4隻の核搭載大陸間弾道ミサイル艦を持つ世界最強であり、ASEANで最強の海軍力を誇るベトナムでも到底太刀打ちできないということです。

南シナ海1
ところで、これは尖閣諸島の領有権を主張する中国ともめている日本も同じような状況です。しかし、このニュースでは、「10月26日、
米軍は尖閣諸島で中国と事が起これば日本に協力して軍隊を派遣すると宣誓した」とも書いていて、南シナ海で中国にやりたいようにやられているASEANにとっては、米国という心強い味方がいる日本が羨ましいのかもしれません。

これは、
2014年にオバマ政権が尖閣諸島は日本の領土であると表明してくれたおかげです。もっとも、いざとなった場合、本当に米軍が助けてくれるかどうかはわかりませんが、少なくとも日米安保条約の存在は、中国に対する大きな抑止力になっているのだろうと思います。 



乾季入りしたタイはいよいよゴルフシーズン到来!

ゴルフバッグ
22日に雨季があけ、乾季入りしました。いよいよタイはゴルフシーズンの到来です。早速、駐在員の知人数人に連絡を取って、この週末に今シーズンのゴルフ初めをしようということになり、書斎のクローゼットにしまい込んでいたゴルフバッグを久しぶりに引っぱり出してきました。

ちなみに、写真の向こうに見える部屋が私の書斎で、ここで気の向くままにこのブログを書いているわけです。オンヌットのこのコンドミニアムも2012年のプリセールで買って以来、あれからもう8年になりますが、その間にオンヌットは当初見込通りに様変わりし、今は単身赴任の日本人駐在員や欧米人がたくさん住んでいます。11万バーツ/㎡で買ったので、当然含み益も出ています。

日本人はエッカマイまでしか住まないというのはもう昔のことで、そんな固定観念に執着していたら思考停止であり、不動産投資は失敗します。オンヌットの便利さがわかれば、特に単身赴任の駐在員にとっては極楽なのです。もっとも、投資先として次に面白そうなのは、ウドムスクだと私は思っているのですが...。

ゴルフ

さて、この写真がコロナ以前の最後のラウンドですが、確か今年の1月だったと思います。ちなみに、真ん中が私で両脇の2人ともオンヌットに住んでいる飲み仲間でもあります。

ところで、私はこの後、2月に日本に一時帰国し、3月5日にタイに戻ってきたのですが、3月26日からの非常事態宣言以降、ゴルフどころではなくなってしまったわけです。

そうこうしているうちに、私もゴルフ熱が冷めて面倒くさいので練習にも行かなくなっていたのですが、それ以来ですから、今週末のゴルフは9カ月ぶりということになります。

それもあって、実は昨日、ラウンドする前にちょっと練習をしておこうと久しぶりにドライビングレンジに行ってきたのです。しかし、これだけ長い間クラブを振ってないとフォームがもうボロボロになっていました。

以前は7番アイアンで120ヤード近く飛んでいたのが、なぜか100ヤードも飛ばなくなっていて、これでは女性ゴルファーにも負けてしまうとがっかりした次第です。

ところで、ゴルフはやはり腕力ではないですね。私は筋トレが趣味で40代のころからやっているので、今でも腕は太いしベンチプレスで50キロを挙げられるのが自慢なのですが、全然関係ないです。何の役にも立ちません。

今年は外国人のゴルフツアー客がタイに来られないので、キャンペーン価格で安くなったコースでゆったりと回れるのはいいのですが、バンコクの日本人駐在員には1年に50回もコースを回るという猛者も結構いて、ほとんど毎週末ゴルフをしているわけです。さすがにこういうセミプロみたいな人たちとは、実力に差があり過ぎて一緒には回れません。

私がロンドンにいたころは、日本人駐在員は仕事や家族サービスが忙しくてそれほどゴルフをしてなかったように思うのですが、タイは単身赴任者が多いし、週末、他にやることがないのかもしれませんね。

もっとも、
私はそれほどゴルフにはまっているわけではなく、どちらかというとコンドミニアムのジムでストイックに一人黙々と筋トレをしてオールアウトした後に、このコンド自慢の25メートル以上あるプールでクールダウンしながらゆっくり泳いでいる時が、いわゆるしあわせホルモンが出て一番気持ちいいのですが...。

というわけで、今回はシーズンが始まったゴルフの話をさせてもらいました。



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