バンコク コンドミニアム物語

バンコクの不動産投資に役立つブログ

バンコク・コンドミニアム市場で今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法について、最新データや投資理論を基に書いていきます。
筆者は不動産コンサルタントであり、日本でいう一般媒介の仲介ビジネスはやりません。
従って、コミッション優先のエージェント目線でなく、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

デザイナー仕様で物件価値アップと空室リスク軽減

フィッティングアウト工事の現場から(その4)

Ashton 1 bedroom 3Ashton 1 bedroom 4次に重要なポイントは、デザイナーが勝手に合意内容と違う変更をしたりスペックダウンさせないメカニズムを入れることです。

著書の基礎編でも写真を付けて例を挙げましたが、大手のデベロッパーでさえ、新築プレビルドで勝手な変更やスペックダウンをするぐらいですから、内装業者に至ってはこんなことはしょっちゅう起こります。

そこで私の場合、着手金よりも出来高払いのステージペイメントの比重を多くし、現地での立会検査を通してオーナー代理人である私が手抜きや勝手な変更を見つけた場合、工事代金の支払いを止めることができる、しかも私が満足するまで直さなければ支払いは止まったままにするという条項を入れています。

実際、この時点でデザイナーは大抵の場合、全ての資材を発注済でビルトイン家具の製作にも入っています。従って、今さら工事を途中で放り投げてしまうわけにはいかなくなっているので、私が要求する通りに直すしかなくなるわけです。

これについては、「中古物件を改装して転売(改装編6)」でも、実際に起こったトラブルを書いているので参考になると思います。

最初、デザイナーはこの契約書には随分抵抗していたのですが、最終的には折れて、今は私との仕事はいつもこの契約内容でやってくれるようになっています。

また、人気のあるデザイナーほど他にもっと金額の大きな仕事が入っていることが多く、小さい工事は後回しにされて完成が遅れることが起こるので、こちらの仕事を後回しにされないためにも、遅延ペナルティの条項を入れて睨みを効かせておく必要があります。

これをカバーしているのが、工事請負契約のペナルティ条項ですが、不可抗力に近いようなものについてまであまり厳しいことをいうと無理があるので、この辺はオーナー代理人である私の判断である程度柔軟に対応するようにしています。


最終的な目的が、入居者募集で高い家賃がとれることと、空室リスクをできるだけ軽減することなので、魅力的な内装が予算内でできればそれでいいわけですから。

以上、工事請負契約のポイントについてはこんなところです。もっとも、なんだかんだと契約でいくら縛っても最初に着手金を持ち逃げされたらもうどうにもできないので、結局は信用できるデザイナーとのつながりが非常に大切になりますが…。

さて、前回と今回に掲載した写真はそれぞれアシュトンアソークの1ベッドルーム(
35平米)の現在入居者募集中の物件です。

前回の写真はオーナーがその辺の家具屋で買ってきたと思われるベッドやソファを置いただけの殺風景な内装ですが、これで家賃35,000バーツで入居者募集中です。

一方、今回の写真は一流のデザイナーを使って同じサイズの1ベッドルームを、私でさえちょっとやり過ぎではないかと思うほどのグレードにフィットアウトしたもので、多分50万バーツ以上の費用がかかっていると思います。それでいて、わずか37,000バーツという割安感のある家賃で入居者募集を始めたところです。

どちらがすぐにテナントが付き、どちらがいつまで経っても入居者募集に苦労するかは一目瞭然だと思います。そして多分、この安っぽく見える物件の方は半年経っても入居者が見つからず、結局は家賃を大幅に下げるしかなくなるのだろうと思います。

特に日本に住む投資家の場合、こんなことに悩んだりするのなら、最初にそれなりの費用をかけて日本人駐在員でも借りてくれるような魅力的なユニットにしておいた方が、結局はその投資が成功する可能性が高くなるのです。

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フィッティングアウト工事の現場から(その3)

Ashton 1 bedroom 2Ashton 1 bedroom 1まず、この契約で最も重要なのが第1条のScope of Worksで、これは契約書に通常添付されるCGを使ったプランとで一組になります。

通常はここで数十アイテムにわたり詳細に工事内容を記載していくのですが、物件実査でデザイナーと協議した内容に基づいて記載されているか、施主の代理人として私がチェックしていきます。

なお、工事見積り取得時に各項目ごとに金額を分けたものを要求する人もいますが、結局デザインそのものに価値があるのでアイテムごとの積算はあまり意味がなく、私の場合は通常、スペックは詳細に書いてほしいが金額は最後の総額だけでいい、としています。

ところで、私が念入りにこれをやる理由は、「中古物件を改装して転売(改装編5)」で書いたように、デザイナーが施主の承認なく合意した仕様を変更したりスペックダウンすることを防ぐためです。

タイ人はデザインセンスはいいのですが、とにかく勝手なことをするところがあります。悪意はないのかもしれませんが、組織で動くことが苦手で施主の存在など忘れて自分の考えだけで動くケースが多々あるのです。

実は昨夜も、某日系デベロッパーの社長と飲んでいたのですが、何も知らないうちに1,000万円もするモデルルームのフィッティングアウトをタイ人従業員がデザイナーに勝手に発注していた、とぼやいていましたが、ここではこんなことがあちこちで起こるのです。

従って、私は契約書のScope of WorksとCGプランの中で、必要なグレードやスペック、色、材質等をできるだけ詳しくわかるように書くようにしています。

次回に続く

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フィッティングアウト工事の現場から(その2)

Fitting-out Agreement 2ここで掲載した雛形は日本に住むクライアントを想定してドラフトしたものですが、この中で私はOwner's Agentとしてサインし、施主の代理人として施工監理を含め実質的主導権を持つ形式にしています。

 

これが自分の投資物件であれば、私がOwnerとしてサインするというように、毎回、この雛形を物件ごとにデザイナーとの合意内容に基づきアレンジしながら何度も使い回しています。

 

ただし、私自身が全てドラフトした契約書であり、どの条項が何を目的として書いたのかわかっているのでよみがえるか、陸の孤島(その5)」で書いたような、他人の使い回しでぐちゃぐちゃになり、意味が取れなくなってしまうということはあり得ません。

 

それに、ロンドンでデベロッパーとして長年開発をやっていたので、当時からこういう簡単な英文契約書は大抵自分で作っていたし、いつでも必要に応じて変更修正もできるからです。

これ以外には、オーナーと私が交わす日本語の「施工監理の覚書」があるのですが、そこで私が施主代理として責任を持ってこのフィッティングアウト工事全体を完成させるという契約の建て付けにしています。

ところで、こういう
フィッティングアウトやその施工監理は、当初、私がリテインドエージェントとして投資物件購入のお手伝いをしたクライアントに対するアフターフォローとしてやっていたのですが、最近は「中古物件を改装して転売(改装編)」を読んだ方々からも依頼が入るようになりました。

その結果、こんな需要があったのかということがわかったのですが、考えてみれば、特に日本在住の方の場合、購入した物件を賃貸に出すためにフィットアウトしたいが、誰に頼んだらいいのかわからないという人も多いと思うのです。

それもあって、最近は
そういう方の需要も引き受けるようになってきているので、ますますこのデザイナーたちとのつながりは強くなっています。


従って、このブログを読んでいる方で、新築、中古を問わず購入した物件のフィッティングアウトやリファビッシュメントを考えておられるのであれば、私の方でお手伝いも可能です。


さて、では実際の現場での工事に照らし合わせながら、次回は施工監理のキーポイントを書いていくことにします。


次回に続く

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フィッティングアウト工事の現場から(その1)

Fitting-out Agreement 1フリーのデザイナーを使うには大体30万バーツ以上の内装工事である必要がありますが、仕事の依頼を受けたデザイナーが最初にやるのが、物件実査です。

これには私も必ず立ち合い、
大体の予算を念頭にいろいろとデザイナーのアイデアを聞きながら、コンセプトを作っていきます。

例えば、ウォールマウントミラーだけでも通常ミラー、グレイ、ダークと
大きく分けて3種類あり、それを部屋の向きや採光量を参考にしながら、明るいトーンにするか、重厚なトーンにするか決めていきます。また、眺望の素晴らしい部屋はそれを生かすプランにします。

さらに、壁はミラーにするかラミネートボードにするか、ビルトイン・クローゼットやシェルフの形状や表面材質選び、TVボードや物入のカウンタートップはマーブルストーンを使おうとか、デザイナーが次々とアイデアを出してきます。

もっとも、私はデザイナーではないし、
基本的に生活感がある女性の方がセンスがあると思っているので、プランについてはほぼお任せにして、むしろ、完成までのスケジュールや工期、出来高払いの支払い方法、施工監理のための現場立ち合い検査の回数等、実務的なところを詰めていきます。

そして、デザイナーからCGを使ったプランが出てきたところで、Scope of Worksと照らし合わせて金額がリーズナブルであることを確認してから、工事請負契約に入ります。

ちなみに、私がざっくりとイメージしているのは、新築の場合、40㎡程度の1ベッドルームのフィッティングアウトでラグジュアリークラス仕様であれば、10,000バーツ/㎡(約140万円)、アッパーやハイクラス仕様なら7,000バーツ/㎡(約100万円)というところです。ただし、当然、これは使用する建材やデザインに基づく施工の難易度、部屋のサイズによって変わってきます。

そして、実は工事請負契約からが私の出番なのですが、大体のデザイナーが用意する契約書は、着手金が契約金額全体の7割とか、オーナーは施主なのにデザイン変更に口を出せない、施工にディフェクトがあってもステージペイメントを止められない(そもそも施工監理などやったことがないのでどこをチェックしたらいいのかわからない)、オーバーランした場合のペナルティ条項がない等、オーナーに非常に不利になっています。

従って、そういうのをいちいち修正するのは面倒くさいので、
私の場合は一切彼女たちの契約書は使わず、最初からここに添付した私が自分で作った雛形に基づいて作成した請負契約を使わせることから始まります。

次回に続く

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デザイナーを使った内装工事(その4)

Designer's Fit-outさて、他社がどんな形態でやっているのかわからないので、これは私の場合だけの例ですが、これからデザイナー仕様フィッティングアウトの実際について少し書いてみることにします。

ところで、初めに断っておきますが、このデザイナーを紹介して欲しいという問合せは全てお断りしたし、それは今後も同じです。

実は以前、日本人の知人に内装工事をするので紹介して欲しいと頼まれ、このデザイナーを紹介したのですが、結局、他でやることにしたという連絡があり、紹介したデザイナーに悪いことをしてしまった経緯があり、それで懲りています。

デザイナーの仕事内容を考えればわかるのですが、真剣に見積りを出す場合、まず最初に物件実査をした上で、プランやレイアウトを考えたり、それに合うサイズや仕様のビルトイン家具の制作費用を算出したりと結構な作業量なのです。従って、余程大きな仕事でもない限り、相見積を取るようなところとはやりたくないというのが彼女たちのプライドでもあるのです。

一方、多くの日本人家主はいわゆるリフォームと勘違いしているところがあります。日本では壁紙が1,200円/㎡だの、畳の表替えが1枚5,000円だのと単純に比べられるので、相見積が当たり前と思っているようですが、こういう人達はインテリアデザインに付加価値を見出しておらず、ただの工務店だと思っているわけです。

日本のように家具なしで貸すのならそれでもいいですが、家具家電製品完備の
Fully Furnituredでの賃貸の場合、ホテルのスイートルームと同じでインテリアデザインは決定的に重要になります。

現地のラグジュアリーコンドミニアムのショースイート(モデルルーム)を見たら、大抵の人はこんなところに住みたいと思うはずですが、実はあれは一流のデザイナーを使い、普通の人はまずやらないような折り上げ天井にして間接照明を使い、天井に深みを持たせたりと、100万バーツ以上かけて徹底的にフィットアウトしているからなのです。

しかし、もしどうしても相見積を取って比較したければ、オリジナルデザインをするフリーランスのデザイナーでなく、金時飴みたいに同じ内装工事をする量産工事業者に頼むという手があります。

ただ、施主がしっかり施工監理をしないと見えないところで手抜きをされたり、様々な建材の知識がないと勝手にスペックダウンをされてしまうリスクがあるし、同じ建材の使い回しをするので、そもそも厳しい入居者獲得競争の中で、肝心の差別化ができなくなります。


では、前置きが長くなってしまいましたが、次回から私がデザイナーを使ってフィッティングアウト、またはリファビッシュをする場合の実務について書いていくことにします。


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デザイナーを使った内装工事(その3)

雨水で腐った床材雨漏りによる黒カビ竣工写真TV BoardFlooring WorkS__34922539Built-in Bed7808762135746一方、もう一つの中古物件の方は、私自身が最初からリファビッシュメント後に転売する目的で購入した、トンローにある築4年、40㎡の1ベッドルームです。

そして、このケースではタイ人のアッパーミドルクラスが購入する10万~15万バーツ/㎡の物件の内装工事を得意とする別の女性デザイナーを起用しました。

すなわち、リーズナブルな費用で内装を仕上げたので、マーブルストーン等の高価な資材は使っていません。

ただし、単なる内装だけのフィッティングアウト工事でなく、床全体を、雨水の侵入で腐ってボロボロになった安っぽいラミネートウッドからアイヴォリーのセラミックタイルに交換、サッシ周りのコーキングの打ち換えや外壁の防水工事もするという、まさにリファビッシュメント(アメリカではむしろリノベーションということが多いようです)といえる大掛かりな工事をしたわけです。

しかし、それにもかかわらず、わずか33万バーツ(約110万円)というリーズナブルなコストで、この完成写真のように北欧のホワイトチーク調の明るいトーンで統一が取れた、新築と見間違うような魅力的なユニットに彼女は仕上げてくれたのでした。

従って、2,000万円前後のアッパークラスの物件に投資する投資家の場合、やはり彼女を使うべきだと私は思っています。ただ、英語が全然ダメで、私も下手糞なタイ語でやりとりしなければならないのが、唯一のネックなのですが…。

いずれにせよ、その結果、以前にも書いたように、300万バーツで買ったこのボロボロのユニットに33万バーツの工事費用をかけ、新築と大差ないほどにリファビッシュして付加価値をつけ、最終的に420万バーツで転売して利益を得ることができたわけです。

これこそまさに、アセットマネジャーが大好きなバリュークリエーション型投資です。もっとも、周辺相場を理解した上で、安く放置されていて、しかも隠れた魅力を持つ物件を選び取る力が必要になるので、安易なリファビッシュの投資判断は命取りになりますが…。

ところで、こういったデザイナーを使ったフィッティングアウトやリファビッシュメントは、自分自身の投資物件か、
リテインドエージェントとして私がクライアントのために購入した物件に対してのみ、アフターフォローとしてこれまで行ってきていました。

それが前回、「中古を改装して転売」の中で初めて紹介したところ、日本だけでなくバンコク在住の方々からも思わぬ反響があり、信頼できるデザイナーを紹介して欲しいとの問合せがあったのです。そこで、現場では今、こんな需要があったのかと、初めて認識させられた次第です。

その中には、今、自己居住しているユニットが古くなったので、もっと居心地がよくなるように改装したいというものや
、入居者募集のために新規で購入した物件の内装をやって欲しいという問合せもあったのですが、やはり工事代金の持ち逃げや途中放棄、手抜き工事等、日本人ではなかなか手に負えないトラブルが怖いというのが実情なのだろうと思います。

しかしまた、それは私も同じなのです。だからこそ、私自身もこれまでの付き合いから、信頼できるこの2人のデザイナーしか使わないことにしているのですが、逆に彼女たちも私が他社から相見積りを取らないことを知っているので、
私から依頼があった物件は、たとえ20万バーツ程度のあまりビジネスとして面白みのない仕事でも、最初から真剣に対応してくれるのです。

次回に続く

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デザイナーを使った内装工事(その2)

Ashton 2 bed drawingAshton 2bed 1ところで、私は著書「続・バンコク不動産投資」の第5章・投資の「運用」戦略、の中で、現地のプラスプロパティのレポートを引用しながら、以下のようなアドバイスをしていますが、このプロジェクトでも文字通りそれを実行しました。

Plus Propertyのレポート:

『コンドミニアムを外国人に賃貸したければ、外国人それぞれの生活スタイルや文化の違いを理解するべきである。つまり、同じ外国人といってもバンコクに住む外国人は大きく分けて欧米人、日本人以外のアジア人(主に中国人や韓人)、そして日本人に分かれ、それぞれ賃貸住宅に対するニーズが違っている』

  例:

      日本人は家主が家具家電を買い揃え、いつでも住める状態にきれいに内装装飾されたFully Furnitured(家具完備)の部屋を好む。

      あまり大きな部屋を好まず、単身者の場合、40㎡から50㎡あれば十分満足するし、家族同伴のエクスパットの場合でも2ベッドルームを選択することが多い。

      こういったデータが不動産投資家に、日本人テナントの好むようなデザイナー仕様の内装デコレーションをしたり、日本人テナントのデータベースを持つ日系仲介業者を優先的に使おうとさせるのである。


筆者のアドバイス:

      日本人家主は日本で賃貸物件を家具なしで貸すことから、ソファーやベッド、テーブル、その他室内装飾、そしてTV、洗濯機、冷蔵庫、エアコン等の電気製品を含めたFully Furnituredの物件を賃貸した経験がほとんどありません。その結果、自分で家具購入や装飾をやってしまうというミスを犯します。筆者が見る限り、素人のセンスではデザインに調和がなく、また、妙なところで費用を倹約したりするので部屋が魅力に乏しくなり、結果として空室リスクが高くなってしまうのです。

      インテリアデザインは日本人家主が思う以上に重要で、しかもタイ人のインテリアデザイナーはセンスがある人が多く、自社工場で製作したビルトイン家具を取り付けたりして魅力的な日本人好みのデザインで内装工事をしてくれます。

      特に競争が激しい1ベッドルームの場合、少しでも空室リスクを減らしたければ、たとえ新築物件であっても優秀なデザイナーを使ってリノベーションを行い、他の部屋と差別化するべきです。


著書からの引用は以上ですが、欧米人と違って、日本人駐在員はとにかく綺麗で清潔、かつ家具も電化製品も全て揃った豪華な内装のデコレーションを好むのです。しかし、Fully Furnitured(家具完備)という形での賃貸に慣れていない日本の投資家の場合、近くのホームプロあたりで見つくろってきた廉価な家具を置いてしまい、その結果、この厳しい入居者獲得競争の中、何ヵ月たってもテナントが付かずに困っているオーナーを見かけます。

しかし、だからといって今さら買ってきた家具を捨てるわけにもいかず、困り果てることになるのですが、そんなリスクを取るよりも最初からデザイナーを使って他の部屋との明らかな差別化ができれば、結局は高い家賃設定ができるだけでなく、空室リスクも著しく軽減できるというダブルのメリットがあるのです。

例えば、アシュトンの47㎡の2ベッドルームの場合、30階以下の下の階の部屋でもちゃんと内装工事ができていれば、少なくとも5万バーツは家賃が取れるので、内装工事をケチったために半年空室になれば、それだけで30万バーツの機会損失になります。一方、すぐにテナントが入った私のクライアントの部屋は電気製品や家具を含めて60万バーツのフィッティングアウトをしましたが、空室になってしまった部屋に比べてキャッシュフロー上、この時点で既に半分は元を取ったことになるのです。

さらに、半年経っても入居者が決まらない物件は、新築なのに1年経っても空室のままという、笑えない状況になってしまうケースが多いのです。

ところで、このブログのプロフィールでも「日本でいう一般媒介の仲介ビジネスはやりません。コミッション優先のエージェント目線でなく、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます」と書いているように、投資家に損をさせてでもディール優先という利害が相反する仲介ビジネスには興味がなく、むしろ楽しみながら仕事をしたいので、私を信頼して買主代理人として専任で任せてくれる人でなければ断るようにしています。(参考:リテインド・エージェント(買主代理人)ついて

次回に続く

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デザイナーを使った内装工事(その1)

2ベッドルームデザインCG22ベッドルームデザインCG以前、新築と中古の2つの物件をほぼ同時期に2人のデザイナーを使って内装工事を行ったので、中古を改装して転売」と題してまとめてレポートしました。

新築の方はアシュトン・アソークという、いわゆるスーパーラグジュアリー級コンドであったので、ヒルトンホテルやアイコンサイアムの内装工事を手掛ける人気女性デザイナーを起用して、ダークミラーを多用した重厚なトーンの魅力的な内装工事を施しました。

これにより、同プロジェクト内の他のユニットとの差別化ができ、高い家賃水準で日系企業からすぐにオファーが入り、現在、そこの支社長様が入居されています。

実は、この物件を購入したのは関西にある会社の社長様なのですが、私が1年半前に大阪で「今こそアシュトンアソークの投売りを買うチャンス」という題でバンコクの不動産投資戦略について講演会をした際に興味を持っていただき、リテインドエージェント(買主代理人)としてアポイントしてもらったものです。(参考:
久しぶりのチャンス、アシュトンアソークの投売りを狙え!

その後、私はこのクライアントの専任代理人として、Condo Exchange CenterやPrakardで36階以上のフロア限定でアシュトンの2ベッドルームを買いたい」というタイ語の広告を出して物件探しを始めたのですが、4X階のこれと思う物件を見つけてからは、価格交渉に入り、無事、売買契約に至りました。

そして、竣工引渡し、フィッティングアウト(内装工事)のためのデザイナーからの見積り入手と仕様打合せ、工事請負契約内容の交渉と締結、その後のオーナー代理としての施工監理、そして完成後は懇意にしている日系賃貸仲介会社の社長に既存お得意顧客への優先案内を依頼して、最後の入居者募集までお手伝いさせていただいたわけです。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(出口編6)

Z Myhomeところで、ZmyHomeの社長は5年以上前からの友人でもあり、私も彼に連絡してこの写真のように物件情報ZmyHomeにも載せてもらいました。

実はこのサイトで、私の物件の市場価値は11万バーツ/㎡前後だろうという情報を最初にもらったのですが、既に彼のサイトには同じプロジェクト内の売物件が他に4件、オーナー直で登録されていて、内装が綺麗であれば11万バーツ/㎡まで下げると購入希望者からの問合せが入ってくるという最近のデータがあったからです。

そういう意味では、日本の業者では到底収集不可能な貴重なデータが集められているわけです。

さて、ここでもう一つ特筆すべきことは、
オーナーポストとして売却の広告を載せた際、私は他のタイ人がやるように、この物件を扱ってくれるブローカーも募集したのです。

先のCondo Exchange Centerの広告でも最後の行で書いていますが、
รับนายหน้าซื้อขายก็ได้(同物件を扱ってくれるブローカーもウエルカム)という内容の一文が入っています。

つまり、買主と直接成約することも狙っているのですが、こうやれば同時に売物件のオーナーを探しているエージェントの目にも留まるわけです。

実際、全部で6つのブローカーからコンタクトがあり、コミッション3%の成功報酬ということで各社はそれぞれの自社のHPやHipflat、DD Property等で広告を載せてくれました。

しかしながら、そうやって売り出したものの、当初の460万バーツという強気の売値ではやはり高過ぎたため、最初の3か月間はほとんど問い合わせも案内もありませんでした。

確かに、300万バーツで買って33万バーツの追加投資、つまりコストが333万バーツのものをすぐに460万バーツで転売しようというのはちょっと欲張りすぎたのかもしれません。

その結果、いたずらに時間ばかりかけても仕方がないので、何とか年内に売却してしまいたいということもあり、最終的にはZmyHomeのアドバイス通り、11万バーツ/㎡以下の420万バーツまで売値を下げたのですが、その途端、毎週のように購入希望者から問合せが入り始め、わずか1カ月で売却できたのです。そして、これはこの6つのブローカーの中の1社が連れてきた購入希望者との成約でした。

すなわち、今回の経験からも、バンコクのコンドミニアム売却には適切なマーケティングチャンネルの選択と市場価格に沿った価格設定が速やかにエグジットするための必須条件だと思うのです。

なお、本件については月間経済誌「ArayZ」の12月号と1月号で2回にわたって詳しく経緯を書いているので、興味のある方は是非読んでみて下さい。

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中古物件を改装して転売(出口編5)

売却広告たとえば、改装工事が終わった6月、私がすぐにオーナーポストとして載せたのがFacebook上でビジネス展開する有力サイト、Condo Exchange Centerでした。

ここでは、売主が無料で物件広告を載せられ、かつその広告を見た買主と条件合意し取引が成立すれば、ブローカーに払うコミッションなしで直接売買が成立するので、多くのタイ人ユーザーが利用しています。

これ以外にも以前からあるPrakardやBaan Finderのウェブサイトなどは、たくさんの売主やブローカーから売買物件情報が集まるサイトです。

また、最近では、Line上でマーケティング展開するCONDOTHAIというところも出てきています。

路面店舗や空中店舗といった古くからある日本的な不動産流通形態がないバンコクのコンドミニアム市場では、ネットを使った流通が主流であり、このようにウエブサイトだけでなくFacebookやLineといった、売主が直接参加できるマーケティングチャンネルが次々と出てきているわけです。

そして、こういった最近の流通チャンネルの中で私がもっともお勧めするのがZmyHomeです。これは、3年ほど前に立ち上がったサイトですが、携帯電話大手のDTACから資金協力を受けていて、信頼できる物件情報データベース構築により利用者も急増中です。

設立当初からの事業戦略が、ブローカーの悪質な物件広告を締め出し、実在する売却希望物件だけを売主から直接受け付けてデータベース化するというものです。その結果、誰もが知りたがっている自己所有物件の市場価格がわかるようになっていて、それに基づいて買主との直接売買を促進するというものです。https://www.facebook.com/zmyhome/videos/441749922683183/

ZmyHomeそして、このタイ語の事業説明にも書いているのですが、今、このサイトの売物件データベースはコンドミニアムだけでなく、戸建てやタウンハウスを含めると、売主からの直接登録物件数では業界ナンバー1とのことで、同社社長のナタポン氏の説明によれば、5万件以上のデータがあるそうです。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(出口編4)

Condo Thaiまた、例えばリセール物件を日本人投資家が買うときは、日系業者は日本語で対応できるという強みを生かし顧客をがっちり掴んでいるので、タイの業者もコミッションが折半になっても日系業者に有力な物件情報を流してくれます。

しかし、これが逆方向の売却となると、数千、数万ユニットもの売物件が常時市場に出回っている中、コミッションが折半になる日系業者の持ち込み案件は、余程の人気物件か希少物件でもなければ、タイ人業者はあまり興味を示しません。

従って、金額的に少額の物件とか郊外の1ベッドルームも含めて、
自分の物件を本当に市場で売りたければ、それらを扱うタイ人業者に直接コンタクトを取るのがベストだと思います。

ただ、タイの業者でもそれぞれ得意とするエリアや価格帯、また、土地がメインであったり、戸建てやタウンハウスに強いところがあったりするので、自分の売ろうとする物件に強みを持つ業者を見つけることが肝心ですが…。

ちなみに、私の経験では、同じタイの業者でも大手デベロッパー系列のエージェントで働くサラリーマン・ブローカーよりも、中小のエージェントに所属し、歩合給制やフリーランスでやっているブローカーたちの方が有能です。

実際に
今回、自分の物件を売却してみて思ったのですが、彼らは個人的にも多くのコネクションを持っていて、投資家とのパイプもあるし掘出し物件情報も持っています。だから、敢えて固定給よりもコミッションベースの仕事を選ぶのかもしれません。

そして、
プロ意識もあって本当のディールメーカーです。従って、私なら自分の物件を売る場合、大手には頼まず、最初からこういった中小のプロ集団に委託します。

また、これも当たり前の話ではありますが、そんな彼らはコミッションが折半になる他業者の持ち込み案件よりも、満額もらえる売主から直接依頼された物件の取引を優先します。

そういう事情がわかっているので、私がこの改装したばかりの物件売却に関し、まず最初に何をやったかというと、他のタイ人と同じように、いくつかの
不動産売買データベースサイトのオーナーポスト「เจาของคอนโดฯขายเอง(オーナーからの直接売物件)という物件広告を載せることでした。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(出口編3)

直接売買2そして、もう一つの原因は、バンコクの不動産流通市場の実態が把握できてない、すなわち、売却する流通チャンネルの選択が間違っているから売れないというものです。

購入した物件は決して悪くないし、売却希望価格も適正なのになかなか売れないというケースですが、こういうのは適切なマーケティング方法でやれば市場価格で売却できるし、うまくいけばキャピタルゲインの実現も可能です。

従って、ここではバンコクで日本人が保有する
この後者の不動産を効率よく売り抜く方法について、自分自身の経験を踏まえて書いてみます。

基本的に、不動産投資の「入口」である物件購入や、「運用」面での日本人入居者募集では、バンコクの日系業者が大いに役に立ちます。しかし、これが売却となると途端に勝手が違ってきます。このことについては著書の第6章「投資の出口戦略」でもいろいろと書きましたが、一般的に日系業者はタイの業者のようにタイ人投資家やブローカー同士の有効なネットワークを持っていません。

つまり、日系業者の場合、日本語ができるのが強みですが、言葉の問題もあって、ごく一部の人を除きタイ人投資家や実需層、タイ人ブローカー達と強力なコネを持っている人はほとんどいないのです。そんな事情を知らない日本人は当然、自分が保有するコンドミニアムを売却したい場合、まず、日系業者に持ち込みます。

しかし、日本人オーナーが保有物件を売りたいといってきても、日系業者には紹介できる他の日本人投資家やネットワークにはおのずと限界があり、他にできることといえば、自社のホームページやDDプロパティ等で広告を出すぐらいです。

また、私は著書等で1,000万円以下のコンドなど買ってはいけないと書いてきましたが、わずか100万とか200万バーツの中低所得層向けの郊外1ベッドルームを買っている日本人が結構います。しかし、こういう物件を持ち込まれても、日系業者にとってはコミッション的にわずかにしかならないし、そもそも中古の郊外物件を探している客などいないのでまともに扱ってくれません。

新築プレビルドで売るときは、日本で「セミナー」等でまとめて売るので、例えば200万バーツの物件であっても5人が買えば効率よくまとまったコミッションがデベロッパーから入ります。しかも、面倒な名義変更などの手続きはデベロッパーがやってくれるので、日系業者にとってもビジネスになります。しかし、リセールの場合は1件ごとに個別対応となって手間がかかるので、到底採算が取れません。


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中古物件を改装して転売(出口編2)

Prakardその原因の一つ目は、中古物件を改装して転売(入口編1)でも詳しく書きました。

つまり、要注意のデベロッパーによる施工の悪い物件やロケーション的に将来性のないプロジェクト、郊外の供給過剰エリアの物件を買ってしまう、もしくは転売等で相場以上の高値で買わされてしまう、
などといった「入口」の段階で失敗した場合です。

特にバンコクの不動産市場がよくわかっていない日本人の場合、日本でのセミナー等で販売するプロジェクトのセールストークをそのまま鵜呑みにして買っている人が多いようですが…。

そこで、「出口」の話からは若干逸脱しますが、重要なことなので、今のバンコク市場の実態について少し書いてみます。

まず、著書の第1章4項「完売したはずなのに続々と出てくる損切り物件」の中でも書きましたが、第一次プリセールが即日完売したとか、売出前から行列ができる人気プロジェクトという表面上のセールストークだけで判断してしまうと「入口」で失敗してしまう可能性があります。

実際、現在のバンコク・
コンドミニアム市場は決して良くありません。だから、大手デベロッパーは国内の売れ行き不振を海外販売でカバーしようとして、こぞって海外各地で販売説明会を開催しているのです。

現地ではこれを海外ロードショーと呼んでいますが、
何故か日本では勉強会的な意味合いの「セミナー」にすり替えられているわけです。従って当然、このセミナーでは販売に都合の悪いことはいわないので、購入者も物件選択には慎重な判断が必要です。

本当に優れた、価格的にも適切なプロジェクトであれば、タイ国内の販売だけで竣工までには完売できるので、ランドアンドハウスなどのような自信のあるデベロッパーはわざわざ高いコストがかかる海外ロードショーなどしないのです。

また、最近は香港や中国の会社が新規プロジェクトをフロア単位等のバルク買いでデベロッパーから買い取り、価格に1~2割、ひどいときには3割も利益を上乗せして海外の個人投資家に転売する例が多くなってきています。

実は私も以前、香港の某投資会社から日本でセミナーをやってくれないかとの依頼があり、話を聞いてみると、それは
既に完売したはずのスクムビットの高級物件でした。その会社はフロア単位で何十ユニットも持っていて、これを日本で転売したいというものでした。

タイでは日本と違って購入権の転売は違法ではないので、別にこの会社が悪いことをしているわけではありませんが、デベロッパーが早期に完売したとアナウンスしているプロジェクトでも、実はこういうカラクリがあったりするので、おかしなセミナーは要警戒です。

いずれにせよ、残念ながら、こういう「入口」で失敗した物件はリカバリーがかなり難しいので、できるだけ早く損切りをする方が怪我が小さいように思います。

実際、最初の著書である基礎編で書きましたが、
こういう私も、タイに来て間もない頃、市場動向がまだよく見えてなかったこともあり、将来性のないプレビルドプロジェクトで2ベッドルームを2つも買ってしまいました。結局、100万円近いロスカットをしてでもダウンペイメントの支払いを止め、キャンセルしたのですが、その物件は竣工後も値下がりしているので、今となっては正解だったと思っています。

投資というのは自分で判断して行った以上、自己責任がルールです。特に宅建業法もないタイの場合、仲介業者やデベロッパーが「セミナー」で言っていたことと話が違うと抗議しても、しっかり録音しておいて訴訟でも起こさない限り、購入者は非力なのです。


次回に続く

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中古物件を改装して転売(出口編1)

直接売買1タイの不動産に投資した後は、大きく分けて次の3つの「出口」の方法があります。

1.特定事業税がゼロになるまで原則5年間「賃貸運用」(イールドプレイ)した後に売却し、投資に対する利益の総額(ROI)を優先

2.今回の「リファビッシュメント」のように短期間で付加価値をつけて売却し、投資効率(IRR)を優先

3.ゲンガムライのように名義変更しないままフリップして
無税で売り抜ける

いずれにせよ、ここで最終利益が確定するわけですが、実はこの中では短期間でしかも税金がかからず投資が完結する3番目の方法が一番効率よく儲かります。だから、多くのタイ人もプレビルドで転売を狙った投機的購入をするのですが、運がよければ無税で何百万円も儲かるのであれば、思わずやってみたくなるのもわかります。

ただし、これはもう何度も書きましたが、最悪、竣工後に引渡しを受けて5年位保有しても構わないというのでない限り、リスクが高いのでやめておいた方がいいです。特に、
日本に住んでいる投資家では、市場動向や表面の売却希望価格を実際には大幅に下回る実勢価格の把握等が難しく、もたもたしているうちに売り抜けられずに終わってしまいます。

そして、一旦、
引渡しを受けてしまうと、売却時には中古物件を改装して転売(入口編4)のような重税がかかるだけでなく、一時金として修繕基金や3%以上のブローカーコミッションもかかるので、大抵の場合、実質損切りするしかなくなるのです。

そして、2、1の順番で投資リスクは小さくなっていくのですが、普通、投資効率もそれに比例して下っていきます。もっとも、普通の投資家にはやはり1が王道ですが…。

いずれにせよ、「出口」を終了するまでは、マーケットリスクや修繕リスク、為替リスクが付きまとうわけですから、この最後のプロセスを終えてやっとその投資が完結するわけです。

しかしながら、我々のような外国人投資家にとっては、言葉や商習慣の違いから、実態はこの「出口」のプロセスが最もハンディキャップがあり難しいのです。

実際、
投資目的であれ、自己居住目的であれ、これまでバンコクの不動産を購入した人達から相談を受けましたが、いざ売ろうとしても売れなくて困っている人が結構います。そして、その内容を見ていると、原因は大きく2つに分けられます。


次回に続く

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中古物件を改装して転売(改装編6)

書斎デザイン書斎2当然、私は直ちにやり直しを命じたのですが、既に貼られている壁一面のダークミラーは通常のミラーより高価で、コスト的にもかなりするものです。

従って、これを剥がして廃棄し、新たに別の鏡を貼るという予定外の工事にはかなりの追加費用と時間がかかることになり、最初彼女はかなり抵抗していました。

そこで私のとった行動は、
その場で出来高払いをストップし、施主としての実力行使に出たわけです。

その結果、最終的にはデザイナーが折れ、当初のプラン通りのものが出来上がりました。

実はこれ以外にも、ビルトインシェルフの設置位置とサイズが変更されていたり、本来ダークミラーを貼るべきところが壁紙になっていたりと勝手な仕様変更やスペックダウンがされていたのですが、一切これらを認めず当初の合意プラン通りにやり直させていきました。

さらに、このドタバタで工期が13日間遅れたので、私は容赦なく当初の合意に基づき、2,000バーツ/日、つまり26,000バーツの遅延ペナルティを彼女に課したのですが、施工監理とは本来そうあるべきです。

もっとも、これまで何回か発注してきているので、彼女にとって私は単なる一見の客ではないことから、私の指図には逆らえないという事情もあったのかもしれませんが…。

いずれにせよ、こういうリファビッシュ(改装)やフィッティングアウト(内装)をコントラクター(インテリアデザイナーといえば聞こえがいいが、ある意味、個人経営の工務店でもある)を使って行うには、工事請負契約で必要な時に施主として腕力をふるえるメカニズムにしておくノウハウが必要であり、これは商業不動産開発の際の施主であるデベと工事業者であるゼネコンとの請負契約に近い一面もあるのです。

さて、いよいよ次回からは「出口」に入っていきます。著書でも書きましたが、海外不動産の売却に関しては、残念ながら
日系業者はほとんど非力であり、我々外国人投資家にとって、実はこの「出口」が最も難しいのです。

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中古物件を改装して転売(改装編5)

書斎のパノラマビュー主寝室の眺望先のアシュトンアソークのフィッティングアウト(内装工事)をしてもらったデザイナーBさんの場合、契約で合意した仕様を施主の承認を得ないまま、勝手に大きく変えてしまったところが何ヵ所もありました。

本人は人気デザイナーとしてのプライドから、施主の許可なくデザイン変更をしても構わないと思っているふしがあり、ある日、私が施工監理のチェックに行くと、書斎の壁一面に貼るべき鏡が当初予定の通常ミラーからダークミラーに変わっていました。

ちなみに、この書斎は本来はセカンドベッドルームでした。しかし、この写真のように
地上40数階の高さから、床から天井まである大きな湾曲した窓を通してバイヨークタワーやバンコクの街を見下ろせるパノラマビューが魅力であり、寝室にしておくにはもったいないので、1 bedroom + Denに用途変更することを私の判断で決めたものです。

実際、日本人や欧米人に賃貸することを考えると、47平米では夫婦2人が限界で子供連れの家族は借りません。であれば、わざわざセカンドベッドルームという余分なスペースは要らないと判断し、代わりに来客時のためにリビングのソファをソファベッドにしました。

そしてこの部屋のために、窓の形状に合わせたラウンドシェイプのデスクをオーダーメイドで製作しました。その前で椅子に座ってウイスキーでも飲みながら、夜景を楽しめる書斎に変更することにしたわけです。

また、部屋がかなり狭かったので、できるだけ明るく広く見せるために壁一面に鏡を貼ることにしました。

ところが、私が実査に行くと、デザイナーの勝手な判断でそこには当初のプランと違うダークミラーが貼られていました。これでは部屋が明るくならないし広くも感じられないので、本来のコンセプトと違います。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(改装編4)

リビングシェルフS__34922532キッチンエリア物入S__34922534R1こうやって、最初の打合せから約4か月後、途中で資材搬入が遅れたりしたこともあって予定以上に時間がかかったものの、この改装工事もやっと終わりました。

そこで、リファビッシュメントでグレードアップとして、6月にこのブログで紹介したわけです。

費用も33万バーツ(約110万円)と
当初予算を少しオーバーしたものの、ほぼ満足できる出来栄えになりました。

このインテリアデザイナーのOさんは、英語はできませんが誠実で真面目にやってくれるいいデザイナーだと私は思っています。

なんでも以前は結婚式の企画を立てるブライダルプランナーだったという異色の経歴ですが、今回、彼女にとっても日本人からの発注は初めてだったようです。私としては今後も引き続き使っていきたいと思わせるデザイナーでしたが、なんだかんだいっても我々外国人にとっても、やはり信頼関係が一番大事ですから。


ところで、先に書いたアシュトンアソークの1ベッドルーム(35㎡)の内装工事では、新築物件なので床材の交換や防水工事、室内壁の塗り替え等の修繕工事が全くありません。

それでも50万バーツもかかったわけですが、デザインだけでなく、使用するワッサドゥ(建材)やビルトイン家具は高品質のもので、この私の物件と単純に比べるわけにはいきません。

結局のところ、それぞれのコンドミニアムには相応しいレベルのリファビッシュメントがあり、不相応な的外れのことはしない方がいいということでもあります。


さて、こうやって書いてくると、全て当初の予定通りうまく行ったかのように見えますが、実際にはデザイナーとのトラブルも発生し、施工監理はそんなに簡単ではありませんでした。

タイ人の仕事の仕方は結構いい加減なところもあり、また前払いでお金だけ先にとって、後はスペックダウンして手抜きをしたり、酷いときにはトンズラを決め込む悪質な業者もいるので注意が必要です。

従って、工事中は少なくとも週に1度は現場に赴き施工監理をする必要があるのですが、アシュトンの場合、実際に施主として鉄拳を振り下ろすことになった場面も出てきたのでした。


次回に続く

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中古物件を改装して転売(改装編3)

タイルの床このリファビッシュメントで私が一番こだわったのは床材です。

腐り始めた安っぽいラミネート板をまた別のラミネート板に交換するのでは芸がないので、清潔感と高級感のあるセラミックタイルを敷きつめることにしました。

最終的にこのアイヴォリーの鏡面仕上げタイルをリビングと寝室全体に敷きつめたのですが、Oさんは既存の床材撤去とタイル敷設込みで4万バーツ(14万円)という格安でやってくれました。

ビルトインベッドS__34922539そして、Oさんの発案で、それまであったその辺の家具屋で買ってきたと思われる味気ないベッドを廃棄処分にし、ヘッドボード、シェルフ、クイーンサイズベッドを一体型ビルトインに変更することにしました。

その結果、寝室には明るいホワイトチークと黒のコントラストのベッド周り、普通の鏡とダークミラーをコンビで使った同じくホワイトチークのクローゼット(改装編2の写真)がビルトインされ、寝室全体に調和がとれました。

また、新設でビルトインしたリビングのシェルフや玄関横の靴箱兼物入等(改装編4の写真を参照)も同じテクスチャーで仕上げたので、ユニット全体が統一感のあるトーンになりました。

7808762135746一方、ウォータータイト(防水)には特に細心の注意を払い、サッシのコーキング打ち換えだけでなく、将来雨が浸み込む可能性があると思われる外壁塗装部のヒビにも防水塗料を塗っていき、完全に雨をシャットアウトしました。

その結果、完成時がちょうど雨季でしたが、豪雨が何度も降った後も全く漏っていなかったので、防水工事は完璧にやれたと思っています。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(改装編2)

ビルトインTVボードS__34922533ビルトインクローゼット寝室クローゼット一方、Oさんの方はといえば、これまでの実績を見ても価格的にリーズナブルなものが多く、パタヤのリゾートコンドの施工実績が多いデザイナーです。

デザインの特徴も、イギリスに留学して勉強してきたというBさんのヨーロッパ調の重厚なトーンに比べて、Oさんは南国らしい明るい色を使った開放的なトーンを得意とするデザイナーです。

もっと簡単にいえば、Oさんのクライアントにはタイ人富裕層や外国人はほとんどおらず、タイ人のアッパーミドルクラスが中心であり、ラグジュアリーコンドの贅沢なデザインよりもグレードセグメントでアッパーからハイクラスのものが中心です。

ところで、ただのインテリアコーディネーターと違って、インテリアデザイナーは自分がデザインした家具を実際に形にしなければならないので、OさんもBさんもビルトイン家具
(固定据え付け型家具)を作ってくれる協力工房を持っています。

彼女たちのデザインに基づいてそこで製作されたオーダーメイドの家具が、室内全体の統一感を生み出すのですが、それにも予算に応じたグレードがあるわけです。

今回、私がリファビッシュをする物件は、アドレスこそトンローではあるものの、当初の販売価格が10数万バーツ/㎡とアッパークラスのグレードで、これにラグジュアリークラスの豪華な内装工事を施しても、明らかにオーバーデコです。

従って、今回の私のコンセプトは、アッパーからハイクラスへ1ランクだけグレードアップするというもので、予算も30万バーツ前後と決めていたので、ここではOさんを起用しました。

ただ、彼女の場合、英語ができないのでほとんどタイ語での打合せでしたが、デザインを一緒に考えていく中で、ああしよう、こうしようと議論するプロセスは実に楽しいものでした。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(改装編1)

2ベッドルームデザインCGIMG_11642ベッドルームデザインCG22ベッドルーム内装工事図面

これまで私が使ってきたインテリアデザイナーにはBさんとOさんの2人のタイ人女性がいます。

タイに限らず、優秀なインテリアデザイナーには女性が多いのですが、男性が多い建築家の領域に比べ、住宅のインテリアという生活感のあるセンスが必要な分野でもあり、女性に向いている職業なのだろうと思います。

しかし、この2人にも得意とする領域に違いがあります。

例えば、
30万バーツ/㎡を超えるスーパーラグジュアリー級コンドであるアシュトンアソークについては、主にBさんを起用しました。


彼女は元はレイモンランドという高級物件を開発するデベロッパーにいたこともあり、最近ではヒルトンホテルの内装工事を手掛けたりと活躍しています。

そのデザインの特徴は、この写真のように鏡とビルトイン家具(据え置き型でなく据え付け型家具)をふんだんに使用したファイブスターホテルの客室にでもいるかのような素敵な内装デザイン、特に新築物件の内装工事が得意なのですが、ちょっと高いのがネックです。

今回のアシュトンの例でも、冷蔵庫や洗濯機、TVという電気製品や家具を含めると35㎡の1ベッドルームの場合で約50万バーツ(170万円)、47㎡の2ベッドルームの場合で約60万バーツ(210万円)の費用をかけてスーパーラグジュアリーの名に相応しい内装を施したのですが、こういうトップクラスの物件向きデザイナーです。

ちなみに、この写真の2ベッドルームは1,300バーツ/㎡とトンローの一流物件をも凌ぐ家賃であっという間に日本人の入居者が決まりました。

自分で家具屋から買ってきたソファやクローゼットを置いただけの面白みのない内装ですませてしまうのが、Fully Furnituredの賃貸運営になれていない日本人投資家がよくやるミスです。

しかし、長い目で見たら、インテリアデザイナー料
をケチらず最初から差別化していった方が、結局は空室リスクがなく賃貸運営上も得策なのです。

これについては、前出著書の第5章4項「外国人エクスパットに賃貸する方法」の中で、筆者のアドバイスとして詳しく書いていますので読んでみて下さい。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(入口編4)

特定事業税著書の「バンコク不動産投資・実践編」第3章8項「ハッピーリタイアメント生活をしたいなら」の中で、私はこう書いています。

不動産を売却する際の税金については、売却価格や政府評価額に対して一律で課税されるため、たとえ譲渡所得がなくても特定事業税、源泉徴収税、移転税、印紙税等があり、場合によっては日本の税金より高くなるのです。

 ならば、ハッピーリタイアメントライフのためには、転売して儲けることなど最初から考えず、新築プレビルドより割安感の大きい、つまりその分利回りが大きく、しかも人気があって空室リスクも低い中古物件を買い、インテリアデザイナーを使って豪華にリノベーションした上で、税金のかからない家賃収入を受け取りながら悠々と暮らした方が得だということになります』。

ちなみに、この特定事業税は日本の短期譲渡課税に近いもので、原則購入後5年以内で売却する場合、売却価格の3.3%を名義変更時に徴収されるのです。当物件を売却した際に私が自分で計算したのがこの表ですが、このビジネスタックスが14万バーツ近くと最も大きいのがわかります。

もっとも、今回はリファビッシュ後の転売にビジネスチャンスがあるのかどうかを試したかったので、この重税を承知で売却したのですが、もし私がタイ人でブルーブックと呼ばれる「タビアンバーン」を持っていたら容易に免税にでき、今回の転売益は一挙に約60万バーツ(200万円)にもなっていたはずです。つまり、それだけ、特定事業税は外国人投資家にとって
ボディブローのように効く重税なのです。


さて、次回から今回のメインテーマである、中古物件を買い、インテリアデザイナーを使ってリファビッシュする、という全面改装の部分に入っていきます。


次回に続く

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中古物件を改装して転売(入口編3)

眺望36397351_122338498670389_7369491391136661504_nしかし一方で、この物件には次のような魅力もあり、ある意味、掘出し物件でもありました。

1.人気の高級住宅地、トンローのアドレス
2.リビングの幅一杯に広がり天井まで届くハイサッシと透明
強化ガラスのバルコニーで、今のトレンドでもある開放感のある大きな開口部
3.23メートルの高さ制限のため、同じ高さの建物が隣接するソイにありながら、道路付の関係から遠くまで見渡せるパノラマビューがあり、将来、リビングのソファに座ったままでスーパータワーも一望できる希少な眺望
4.角部屋で明るく風通しの良い2面開口
5.日本人好みのバスタブ付きで40㎡という広めの1ベッドルーム


そこで、同じプロジェクト内の他の売り物件を調べていったところ、程度のいい中古の実勢相場は11万~12万バーツ/㎡だろうと判断しました。

今、トンロー通りの新築ハイライズが30万バーツ/㎡を超えてきている中、わき道に入ったソイに建つ築6年の中古とはいえ、この価格は非常に割安感があります。

これが、新築よりも築浅中古を買う方が投資効率が高いといつも言っている理由の一つなのですが、歩いて3分でトンロー通りに出られるのに、無理して大通りに建つ最高値更新中のスーパーラグジュアリーを買うだけが不動産投資ではありません。

バンコクのコンドミニアム価格はもう東京と変わらない位高いと思っている人が多いのですが、それは大通りの超高層新築物件しか見ていないからであり、こういった中古相場を見れば実態はそうでもないことがわかります。

ところで、私にとってもこの物件は、リファビッシュして転売する最初の試みにはロケーション、間取り、眺望、サイズの点でちょうどいいチャンスであり、改装費用のことも考慮して相場の3分の2ぐらいの価格、すなわち1,000万円程度で買えるのであればやってみようと思ったわけです。

権利証そして最終的に、300万バーツ(75,000バーツ/㎡)で買えたのですが、土地局での移転登記が無事に終わり、自分名義の権利証を受け取ったところで、次はインテリアデザイナーを使っていよいよリファビッシュに乗り出すことになります。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(入口編2)

黒カビ1黒カビ2腐った床ちなみに、こういう情報を入手するには、それが載っている多くのサイトにアクセスするノウハウが必要です。

さらに、
タイ語が読めないと詳しい情報が拾えません。

例えば、プラカードゼットマイホームなどは、私も情報収集でよく使うサイトですが、バンコクの地理を知っていなければ、そもそも自分が探しているプロジェクトが何という地区にあるか分からず、その物件に辿り着くことも容易ではありません。

延々とあれこれ探してやっとお目当てのプロジェクトを見つけても、残念ながらそこに載っているほとんどの物件
情報がタイ語です。

さらに、運よく掘出し物件を見つけた場合でも、今度は即金で買い取ることを条件に厳しい減額交渉をするのですが、これも大抵の場合、タイ語でやり取りすることになります。

また、投売り情報はネットだけではなく、口コミでも入ります。実は、今回リファビッシュして転売した物件は、売主が早く売りたがっているという口コミの情報で入ってきたものです。

そこで私が物件実査に行ったところ、
写真のような酷い状態で、売主が投売りでもいいから急いで処分したがっている理由に納得がいきました。

無名の中小デベロッパーが開発したこともあり、施工は最悪で築6年なのにサッシのコーキングが既に破れ、雨漏りで壁には黒カビが発生し床のラミネート板は腐り始めていました。これがタイの無責任な中小デベロッパーの施工監理レベルであり、投資リスクなのです。

次回に続く

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中古物件を改装して転売(入口編1)

VTARA36まず最初に「入口」のところですが、一旦買ってしまうともう引き返せないわけですから、当然、不動産投資ではここが一番重要です。

前著書「バンコク不動産投資・基礎編」でも、サブタイトルを「タイのコンドミニアム購入で失敗しないための基礎知識」として、主に「入口」に絞って書きました。

また、その前書きでこうも書いています。『
個人がコンドミニアム投資をする場合、「入口」で失敗するとほとんどリカバリーができない致命傷になる』。

バンコクでは特に郊外で過剰気味のコンドミニアム供給が続いていて、来年も郊外市場は低迷するという予想が多いのですが、実は都心部でも中小デベロッパーが開発したプロジェクトなどは人気が低迷しているものが多くあります。

だから私はこれまで、一般の投資家には無名のデベロッパーよりもブランドのあるデベロッパーが開発した物件を、ローライズよりもハイライズを、1ベッドルームよりも2ベッドルームを、そして、新築よりも築浅中古物件の購入を一貫して勧めてきているのですが、当然、中には例外もあります。


こんな中、タイの不動産ネット情報をうまく検索していくと、相当数の投売り物件を見つけることができます。例えばこの写真のような個人オーナーからの売り情報です。


訳:
VTARA36の2つのユニット、
特別価格で売却、大至急検討されたし!
1.E711(7階)57.8㎡、2年間の無料の物件管理サービス付き、買値906万バーツを624万バーツで売ります。
2.C220(2階)29.31㎡、買値415万バーツを302万バーツで売ります。

VTARA36はローライズでありながら、トンローの南側、スクムビット36で建設中の400ユニットを超える大きなプロジェクトです。日本人入居者を意識した温泉浴場付きの物件で、日本人にも賃貸しやすいのではと私は思っています。

これを見た時、私はこの7階の57㎡の物件は広いし、さらにもう1割値引きが取れれば、つまり10万バーツ/㎡以下なら、竣工時の「フリップ」目的で買っても悪くないと思ったものですが、売主が相当売り急いで焦っているのがわかります。

次回に続く

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中古物件を改装して転売

竣工写真約4カ月前、リファビッシュメントでグレードアップと題して2回にわたり、中古物件を買って全面改装した後、転売できるか試してみることにしたと書きました。

その後、売却活動に入っていたのですが、一昨日、物件の引渡しが終わり「出口」を終了したので、今回はそれをレポートしてみることにします。

前著書の「基礎編」でも書きましたが、不動産投資には通常「入口」「運用」そして「出口」のプロセスがあります。

しかし、今回のように賃貸による「運用」の代わりに、
グレードアップして付加価値をつけ、もっと手っ取り早く「出口」に向かうための「リファビッシュメント」(全面改装)をすることもあります。

ちなみに、これよりさらに短期間で、安く買ってすぐに転売するのを「フリップ」というのですが、これは現地に住んでいて特殊な情報網を持ってないとなかなかできません。

実は昨年、私はこの「フリップ」で数百万円儲けたのですが、数ある投売り物件の中からポテンシャリティの高い物件を見つけ、さらに即金買取を武器に買い叩く交渉力が必要です。しかし一方で、自分の判断が間違っているとジャンクを買ってしまい、キャピタルロスになるリスクも高いので、一般投資家にはお勧めしません。

以前、私は機関投資家のAM(アセットマネジャー)でしたが、不動産を賃貸運営(イールドプレイ)するなかで家賃収入を増やし、収益還元方式に基づいて物件価値を上げる、もしくは改装工事等の設備投資(CAPEX)をして付加価値を創造し物件価値のバリューアップをしていくのがAMの重要な職務の一つです。

もちろん、「フリップ」も不動産のバルク買いをした時などには有効な「出口」手段としてやっていましたが、個人投資家ではその機会は普通ありません。

そして、この物件価値のバリューアップを狙ったAM手法をバリュークリエーション型アセットマネジメントというのですが、どちらの場合であっても、最終的にキャピタルゲインを実現するのがアセットマネジャーの力量です。

それで、私もバンコクで中古コンドを購入して全面改装し、バリュークリエーションをやってみたいとかねがね思っていたわけですが、今回は最初なのでリスクを抑えて1,000万円強の小さな物件でやってみました。

その結果、税引後のネット利益で何とか150万円ほど儲けることができたのですが、実際にやってみるといろいろと失敗したり、バンコク市場の場合、何がキーポイントになるのかということもわかってきたので、そういうことにも触れながら、今回はその体験談を書いてみることにします。

次回に続く

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デザイナー仕様でグレードアップ(その2)

眺望36389722_122338468670392_6875087986183110656_n36397351_122338498670389_7369491391136661504_n改装工事の内容としては、床材をこちらで一般的に使われている廉価なラミネート板から鏡面仕上のセラミックタイルに変更して高級感を出し、クローゼットやベッドといったファニチャーについてもビルトインにして同系統の色で統一し、すっきりさせるというコンセプトです。

そもそもこのプロジェクト自体はトンローにあるとはいえ、ラグジュアリー級のプロジェクトではなく、グレードセグメンテーションから見てアッパークラスなので、あまり大袈裟な内装にせず、ソファやコーヒーテーブル等は新品に買い替えたものの、グレードで1つ上のハイクラス物件として仕上げることにしました。費用的には33万バーツ、約110万円をかけた改装工事です。

この物件の強みについてですが、トンロー通り沿いのソイでローライズプロジェクトは多いですが、高さ制限が23メートルのため、大体が8階建であり、至近距離に同じ高さのビルかコンドミニアムが多く建っています。

従って、普通は眺望はあまり期待できないものが多い中、
このユニットは角部屋で2方向に開口部があり、しかもローライズでありながらリビング幅一杯のハイサッシには遠くを見渡せる眺望が広がっているところです。

そして、将来、このリビングからはソファに座ったままでラーマ9のスーパータワーも一望できることになり、何より眺望が第一の魅力です。

また、この物件は日本人学校指定コンドの一つであり、日本人の好きなバスタブ付ユニットなので、そこの日本人教師に賃貸することもできそうです。

以上から、これならリファビッシュする価値があると思い、中はボロボロでしたが価格も手頃だったので購入に踏み切ったわけです。

そんな経緯を経て、ちょうど昨日、この全面改装工事が終わったので、ここでその写真をアップロードしました。

今回の物件は40㎡と小さいのですぐに転売に出しますが、
これがうまくいけば、次は今回の著書第三章で書いた「タイでハッピーリタイアメント生活をしたいなら」で提案しているように、プロンポンやトンローの賃貸ニーズの大きい100~150㎡の中古物件を対象にして、こういうリファビッシュメント後の中長期イールドプレイ投資もやってみたいと思っています。

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デザイナー仕様でグレードアップ(その1)

竣工写真IMG_20180628_133109最初の著書でも書いたのですが、バンコクでのコンドミニアム投資の方法として、リファビッシュメント(全面改装)があります。

古い建物が多い欧米では広く行われていて、既にビジネスとして確立していますが、日本でもいわゆる買い取り再販業者と呼ばれる会社が出てきています。

そして、次第にバンコクでもその市場が大きくなってくるだろうと私は思っています。

ただし、物件の経年劣化が速く、消費者の新築志向が強いバンコク市場の特性から見て、駅前の一等地とか人気の高級住宅地でなければ、中古物件は次第に価値が落ちてくるので、どの物件でもリノベーションすればいいというものでもないとも思っています。

そこで今、私が試験的に初めて着手したもので、トンロー通り沿いのソイにある中古を買い取り、デザイナーを使ってリノベーションし転売する、というものがあります。

先にも書いたように、バンコクの場合、経年劣化もあり、最初はできるだけ築年数が10年以内のものでやってみようと思ったので、この初めてのトライアルケースは、築6年、40㎡の1ベッドルームを全面改装してみることにしたものです。

次回に続く

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コンサルティング内容
バンコクでコンドミニアムを売買する際の助言やコンサルティングをします。最も多いのが、投資家が購入を検討している物件に対するセカンドオピニオンの依頼ですが、これについても投資家目線でレポートします。
お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com
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プロフィール

藤澤慎二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

外資系投資銀行の国際不動産投資ファンドで、各種投資不動産のバリュー・クリエーション型アセットマネジメントを行ってきた。
米国留学時に会計学を専攻し、米国公認会計士。
著書に「バンコク不動産投資」、「続・バンコク不動産投資 実践編」

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