タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語

タイでの生活とバンコクの不動産投資に関する情報発信

「タイランド太平記」
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、タイでの生活について、ジャンルを問わず思ったままのことを書いていきます。光があれば影があるように、タイには魅力的なところも多いですが、悪いところもたくさんあります。そして、やはり日本の方がいい、他の外国の方が住みやすそうだ、と思う人もいて当然であり、その参考になればと思います。

「バンコク コンドミニアム物語」
バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

バンコク コンドミニアム物語

「休むも相場なり」はさらに長期間続くのでは?

中国総量規制1
このブログでも、そして昨年初めに出した著書でも、コンドミニアム市場の先行きが不透明なのでしばらくは「休むも相場なり」と決め込んで、この先、不動産マーケットがどう動くか見定めたほうがいいと書きました。

もっとも、当時はあと1、2年もすればコンドミニアム市場はまた回復してくると比較的楽観視していたのですが、その後3月に入ってコロナ禍が始まり、予想外の波乱が続いています。

終わらない価格戦争1
2018年まで市場の牽引役となっていた外国人投資家、特に中国人投資家が今度は大量の解約キャンセルする側に回ったことから、デベロッパー各社は昨年と今年にかけて次々と竣工引渡しを迎える完成物件の在庫処分に追われているわけです。

2018年までヨーロッパ、シンガポール、香港、そして中国の投資家と主役は次々と入れ替わってきましたが、現在の価格水準までコンドミニアム市場を牽引してきたのは外国人の購買力によるところが大きく、実需と投資需要を合わせてもタイ国内の需要だけではここまで成長してこなかったと考えています。
また、バンコクだけでなくプーケットやパタヤといったリゾート地のコンドミニアム市場も、外国人投資家が不在のままでは、いつまでたっても回復しないとも考えています。

つまり、
バンコクのコンドミニアム価格が再び2018年の水準に戻るためには外国人バイヤーが不可欠と、私は考えています。

実はデベロッパー各社も同様のことを考えているのですが、彼らは一様にワクチンの普及で隔離検疫なしで外国人がタイに来られるようになれば、すぐに中国人投資家が戻ってきて市場は回復すると能天気に思い込んでいるようにも見えます。

しかし、中国では今年からいよいよ不動産融資に対する総量規制が始まりました。中国のGDPには不動産取引も含まれるのでかなり水膨れしているといわれていますが、総量規制で銀行の貸し剥がしが始まるとGDPは一挙に縮小します。

また、中国の大手デベロッパー、恒大集団が販売在庫をすべて3割引きで投売りしたという話は有名ですが、金融機関からの借入金返済に必死になっているといわれています。そして、これは総量規制で
日本のバブル崩壊が始まった状況とよく似ています。

多分、あと半年も様子を見ていればわかると思いますが、外国人の入国が再開され、さあ、いよいよタイの不動産に飢えた中国人投資家が戻ってくるぞとデベロッパーが待ち構えていても、予想に反して誰も買いに来ないという可能性が高くなっているような気がします。

私の記憶では、日本のバブルがどんどん膨らんでいた1980年代の後半に入った頃、お金がジャブジャブで使い道に困った投資家が海外不動産に目を向け始めました。三菱地所がニューヨークでロックフェラービルを買い、興和不動産がパリで、熊谷組がロンドンで巨額の不動産投資を始めた頃です。

同様に、個人投資家もハワイのコンドミニアムを買い漁りったりしていたのですが、ある意味、行き場のなくなった余剰資金が海外不動産へシフトし始めたのが、バブル崩壊が近づいてきたシグナルだったのかもしれません。

もし、それと同じことが中国でも起こっていたとしたら、2016年後半から始まった中国人投資家のタイでの不動産投資は、バブル崩壊の前兆であり、今回の総量規制により今後不動産市場の暴落が起こるかもしれません。そうなれば、中国人投資家は当然、タイに戻ってこないし、中国にも失われた5年とか10年がやってくるのかもしれません。

ちなみに、日本のバブル崩壊後、法人、個人を含め、ほとんどの海外不動産は損切りで売却されましたが、中国人投資家も同じことをするかもしれません。そうなると、今後さらに売物件が増えて市場での供給過剰は一向に収まらないということになります。

そういった意味では、これからも不動産市場にある程度見通しがつくまでは
「休むも相場なり」でじっとしているべき期間がさらに延びたと、私は思っています。


圧倒的買い手市場が続くバンコクのコンドミニアム

買い手市場2
今のバンコクコンドミニアム市場については、これまでにも何度も書いてきたので今さらでもないですが、昨日、ナイトフランクからの新たなレポートが英字紙Nationに掲載されたので紹介しておきます。

要は昨年12月の第2波でまたも市場からほとんど買い手がいなくなり、完全な買い手市場が続いているというものです。

終わらない価格戦争1
確かに昨年の第4四半期に売り出された新規プロジェクトはわずか4,196ユニットと、「続々と出てくるプリセール価格以下の完成在庫処分」で書いたように、昨年は57,220ユニットもの物件が完成したのに比べると年換算にすると3割以下にまで減ってしまっているわけです。

しかも、昨年売り出されたこの4,196ユニットの内、今でもわずか1,391ユニット、33%しか売れてないことから、新規プロジェクトはやるだけ危険という状況です。つまり、コンドミニアムの場合、一旦着工してしまうと全体が竣工するまで止められないことから、竣工時にまだ売れていない完成在庫が多くなれば、デベロッパーの資金繰りを相当圧迫するのでリスクが大きくなるのです。

AP売上構成
それもあって「スクムビット通り偶数側はさらに一段安か(その1)」で紹介した、こんな時期にあっても過去最高の売上を計上したAPの事業内訳をみればわかりますが、今、大手デベロッパーはどこもコンドミニアム市場にはほとんど興味がないことがわかります。一方で、タイ人の実需があり、しかも小出しで販売が可能で資金繰り負担の小さい戸建てやタウンホームにシフトしているわけです。

現状、外国人は土地付の低層住宅は法律で買えないので、このマーケットは中国人に荒らされていないということもあって、これからしばらくはタイ人だけが買える住宅市場しか動かないと、私は思っています。

買い手市場1
一方、プロジェクトの販売価格もわずか3か月で随分安くなっています。ただ、この中で注意しなければならないのは、CBDの価格が5%しか下がってないからといって、都心部は値下り幅が小さいとは私は思っていません。

このところ、ミッドタウンや郊外ばかりが売り出され、
CBDではほとんど新規プロジェクトはないからだと思っています。実際、CBDの中古市場は家賃が下がり、空室率も大きくなったため、投資価値が下がっているので、値下り率は5%程度ではすまないと思っています。

ところで、以前にも書きましたが、私はバンコクのコンドミニアムで我々外国人投資家にとって購入可能な物件といえば、都心部からミッドタウンまでのエリアであり、郊外はリスクが高くまだ投資には時期尚早すぎると思っています。

そして、この都心部やミッドタウンのマーケットがリバウンドするには、ワクチンの広まりでコロナ禍が遠のき、外国人観光客や投資家がタイに戻ってくること、そして今の反政府デモが収まり政治的な安定が取り戻されることの2つが必要であると考えています。

従って、いつ頃市場が回復し始めるのかは今のところ見当が付きません。早くても来年前半だろうと漠然と思っていますが、今後の様子を見ていくしかなく、今はただ「休むも相場なり」のスタンスです。

買い手市場3

さて、最後に2021年のコンドミニアム市場に関するナイトフランクの予想を載せておきます。

1.デベロッパーは新規プロジェクトの売出しを延期し、既存プロジェクトの販売に注力する
2.今年の新規プロジェクトの発売は20,000からせいぜい30,000ユニットと見込む
3.市場回復は来年半ば頃となる
4.主な購入者はタイ人という状況が続く(外国人は買わない)
5.大手デベロッパーは低層住宅へのシフトが続く


バンコクより先にパタヤ市場が復活か(その3)

パタヤ4
ところで、Nationによると先週金曜のCESAの会議では、実は以下の条件付きでワクチン接種済の外国人観光客に対して、プーケットでの隔離検疫を免除するという“サンドボックス”計画が承認されたということであり、まだ本決定ではないようです。

Prime Minister Prayut Chan-o-cha, in his capacity as CESA chairman, however, has instructed TAT to discuss the plan with Phuket’s governor and CCSA(the Centre for Covid-19 Situation Administration) first before making it official.

CESAの議長であるプラユット首相はTAT(タイ政府観光局)に対して正式決定する前にプーケット市長とCCSAにまず相談するようにとの指示を出した

従って、最悪もしプーケットのこのプランがCCSAに却下されれば、当然それに続く計画の5つのリゾート地の1つ、パタヤも隔離検疫免除は実現できないことになり、検疫なしでの外国人観光客入国は来年以降になる可能性はまだ高いと思います。

ましてや、コンドミニアム市場に関していえば、少なくとも地元住民の7割以上がワクチン接種済であることがタイ政府の隔離検疫免除に対する前提条件であり、人口の比較的少ないリゾート地であれば、住民に優先的にワクチン接種して7割を達成することができるものの、800万人もいる大都市バンコクではもっとずっと先になり、隔離検疫がある以上、外国人投資家もなかなか戻ってこないのではないかと思います。

それもあって、バンコクよりもパタヤの方が外国人投資家が早く戻ってくることから、パタヤの
不動産マーケットが先に復活すると考えられるわけです。

さらに、プーケットやサムイに比べてパタヤの方がポテンシャルが高い理由は先にもちょっと触れましたが、以下のナイトフランクの説明の通りです。

“Even though we expect a market slowdown in 2020-2021, with new supply being postponed or cancelled as the demand weakens due to the pandemic, in the long term, the condominium market in Pattaya is promising as it is strategically located in the Eastern Economic Corridor (EEC). The U-Tapao Airport, just over 40 kilometres away from Pattaya, is expected to become Bangkok’s third airport, which will be connected by a high-speed rail line to Bangkok, through Pattaya. These projects will boost the number of foreign and local visitors to Pattaya, thus increasing the number of potential condominium buyers, driving the condo prices upward.”

2020年から21年の2年間は、コロナの影響による需要減でコンドミニアムの新規供給が延期されたり中止されたりすることから、市場は低迷すると予測している。
しかし、長期的にはEEC開発の恩恵を受けることからパタヤのコンド市場は有望である。パタヤから40キロ先のウタパオ空港はバンコク第3の国際空港となる予定で、新幹線でパタヤを経由してバンコク都に直結する。そして、これらのプロジェクトが完成すれば、国内外の観光客をさらにパタヤに引き寄せることになり、その結果、コンドミニアムに対する投資需要も増大し物件価格も上昇することになる

パタヤ5

ちなみに、もしパタヤの不動産を買う場合は、次のナイトフランクのコメントにあるように、不動産投資で極めて重要なポイントである開発用地の払底が既に起こっていること、しかもランドアンドハウスの人気ショッピングモール、ターミナル21も近くにオープンしたことで生活利便性も増したことから、やはりウォンガマットがベストだと考えています。

Wongamat marks the most exclusive and expensive area, partly due to the lack of developable beachfront land, and partly because it is possible to build right up to the beach, as opposed to most of Pattaya where the beach is on the opposite side of the road.”

ウォンガマットはパタヤでも特別な高級住宅地であり、その理由は海岸沿いに開発用地がほとんど残ってないことや、海岸とコンドミニアムを隔てる道路がなく直接海岸沿いに建設できることなどがある

一方、この数年やたら新規開発が多かったジョムティエンでは販売在庫がまだかなりあり、
開発できる土地もたくさん残っていることから、将来の供給過剰が心配であり、当面は避けておいた方がいいと考えています。

従って、私ならウォンガマットで、ビーチフロントとまではいわなくても海岸から少しぐらい離れていてもいいので、オーシャンビューのある1ベッドか2ベッドを買っておけば、たとえ建物は古くなっても将来EECの発展に伴って安定した資産価値を維持できると考えています。


バンコクより先にパタヤ市場が復活か(その2)

パタヤ2
さて、以下がその記事の主たる部分です。

Asset World Corp., the property unit of Thailand’s richest man, plans to acquire distressed hotels, betting on a quick revival in tourism once the Southeast Asian nation reopens to foreign visitors.

タイ最大の資産家(TCCグループオーナー)の不動産部門であるアセットワールド社は、東南アジア諸国が外国人観光客の入国を開始すると同時に、観光産業は直ちに復活すると確信していて、今後も経営難に陥っているホテルの買収を計画している

The Thai tourism industry “will come back very quickly” once the country is fully reopened in October. But some of the businesses that were facing problems before the pandemic won’t survive. “This situation is about cleaning up and maybe eliminating whoever was already not doing well before the crisis”

タイの観光業界も10月に外国人に国を開放すればすぐに復活すると見ている。しかし、コロナ禍以前から既に経営がうまくいってなかったようなビジネスは生き残れない。そういう意味では、今回の感染災害はもともと不要であったビジネスが一掃されるきっかけになる

Tourism-reliant Thailand has gone without its millions of foreign visitors for a year, leaving its hotels and tourism businesses struggling to stay afloat. Some properties have closed down and may not reopen when international travels resume later this year.

タイはもともと観光産業に依存しているが、この1年間外国人観光客がいなくなったことで、ホテルや観光関連のビジネスはどれも生き残りに四苦八苦してきた。中には既に廃業してしまったホテルもあり、これらは今年後半に外国人観光客が戻ってきても営業再開は不可能である

“The gap between buyers and sellers for projects, which are available for sale now, is closing. That means there’s more alignment on pricing today”

そして、ホテルの売り手と買い手の間での売買価格の差も縮小しつつあり、取引の成立が可能な水準になってきている

こんな状況下で、まずはパタヤの高級ホテルが買収されつつあり、改修工事後、新たなブランドでオープンされるようです。


ただし、先週発表された7月からのプーケットでの隔離検疫なしの入国開始は、最終的にCESA(Centre for Economic Situation Administration)より強力な権限を持つCCSA(Centre for Covid-19 Situation Administration)の許可が必要であり、これまでもTAT(Tourism Authority of Thailand)が提案してきた多くの案件がCCSAの反対で潰されてきていることもあって、パタヤの10月からの隔離検疫なし入国には、現時点ではまだあまり期待しない方がいいと思いますが...。

次回に続く



バンコクより先にパタヤ市場が復活か(その1)

パタヤ1
前回も書いたように、バンコクのコンドミニアム市場は完成在庫が多すぎる上に、もともとが外国人やタイ人投資家のゲンガムライ(竣工前転売)目的の購入が多かったことから、今年も竣工物件の引渡しがなかなか進まず、値下りが続くと思っています。

パタヤ3
そういう意味では、パタヤの場合はバンコクほどには転売目的の投機で市場が荒らされてはいません。また「まず、パタヤのメルトダウンが始まった?」で書いたように、昨年12月の感染拡大に伴うダメージでタイ人観光客さえもこなくなり、パタヤの不動産市場がほぼ崩壊状態になったこともあって、隔離検疫なしで外国人観光客がタイに来られるようになれば、コンドミニアムの市場規模が小さいパタヤだけにバンコクよりもリバウンドが速いように思います。

さらに、EEC(東部経済回廊)の開発で周辺の開発がスローながらも進んでいるので、プーケットやサムイのように100%観光客依存の島とは違って、ウタパオ空港の拡充や周辺地域の経済発展に伴う市場拡大も期待できます。

ちなみに、私のフランス人の友人が、ホテル料金が格安だからと2月にパタヤに遊びに行ったのですが、その日にホテルで泊まっていた客は自分たちだけだったといっていました。現時点では、パタヤの観光産業はこれでもかというほどに痛めつけられているわけです。

それもあって、昨年末あたりから私も自分で使うためにパタヤの築浅中古で、オーシャンフロントとまではいわなくてもオーシャンビューでいいので、将来も価値の落ちない手頃なウォンガマットの掘り出し物件を物色し始めています。

やはり、プーケットに行くのは面倒ですが、ウイークデイであればパタヤはバンコクの自宅から車で90分ほどというのが魅力で、外国人だけでなくバンコクに住むタイ人のセカンドホーム需要も大きいというのがわかります。

ただ、ネットで面白そうな物件を見つけてもすぐに車を飛ばして見に行くのはさすがに難しいので、まだ買えてはいません。しかし、これだけコンドミニアム市場がどん底に落ちただけに、外国人観光客が戻り始めれば直ちに不動産市場のリバウンドが始まると思うので、そろそろ買いのタイミングが近づいているのではないかと考えています。

そんな中、数日前のブルームバーグの記事によれば、うまくいけば10月にはパタヤでも隔離検疫なしで外国人観光客受入始めるという計画が出てきたこともあって、いよいよタイでもトップクラスのマハセッティ(ビリオネアー)がパタヤでホテルの買収を始めたということです。

実際、中長期的には必ず外国人観光客は戻ってくるし、一方では既に多くのホテルが廃業してしまっていることから、パタヤのホテルはむしろリスクの低い投資対象であり、私の前職であった投資銀行のオポチュニティファンドなどは、こういうIRRが20%以上取れそうな投資効率の高い案件をいつも探しているわけで、今後、タイのホテル投資ファンドなども買い始めるだろうと思っています。

では、次回、この記事について見ていくことにします。


続々と出てくるプリセール価格以下の完成在庫処分

終わらない価格戦争1
数日前、「地価推移から将来の有望ロケーションが見えてくる(その4)」でコリアーズ・インターナショナルのプレスリリースの内容を少し書きました。

今回の彼らの調査では、昨年竣工したユニット数は57,220と、それまでで最高だった2018年の55,325ユニットをも超えて過去最高となったということであり、それが上のグラフです。

さらに、今年も45,000ユニット以上が竣工するものの、今の買い手不在の市場ではこれら完成ユニットも多くが引き取られず、完成在庫がもっと積み上がる可能性が大なわけです。

彼らの予想では、今年はこれら
在庫処分の価格戦争激化によって、既に資金繰りがタイトとなっているデベロッパーから最初のプリセール価格よりもさらに値引きされた物件が次々と出てくるという興味深いものです。

そこで今回は、経済紙グルンテープトゥーラギットに載ったこの記事の内容を、もう少し詳しく見ていきます。

สำหรับในปี 2564 คาดว่าจะมีคอนโดมิเนียมที่สร้างเสร็จและจดทะเบียนแล้วมากกว่า 45,000 ยูนิตในพื้นที่กรุงเทพมหานคร การเติบโตของอุปทานคอนโดมิเนียมที่สร้างเสร็จและจดทะเบียนแล้วนั้นสูงที่สุดในปี 2020 เนื่องจากอุปทานใหม่ ในปี 2560 มีห้องชุดเปิดตัวใหม่ 58,424 ยูนิตและในปี 2561 จำนวน 66,021 ยูนิตพบว่ามีห้องชุดเปิดขายใหม่ 124,445 ยูนิตส่งผลให้ในปี 2563 ที่ผ่านมามีคอนโดมิเนียมจำนวนมากที่สร้างเสร็จและจดทะเบียนอาคารชุดออกจากอาคารชุดดังกล่าว โครงการที่เปิดขายในอดีต

2021年は45,000ユニット以上のコンドミニアムがバンコクで竣工することから、完成在庫はさらに増加すると予想される。そもそもこれらは(当時起こっていた中国人投資家の爆買いをターゲットに)デベロッパーが2017年に58,424ユニット、2018年に66,021ユニットと合計124,445ユニットもの新規プロジェクトをプリセールで売り出したものであり、それが2020年と2021年に一挙に竣工を迎えているのである。

สำหรับคอนโดมิเนียมที่สร้างเสร็จแล้วจำนวนมากนี่เป็นอีกปัจจัยสำคัญที่สร้างความกังวลให้กับนักพัฒนาว่าจะมีการโอนห้องชุดจำนวนเท่าใดเมื่อการก่อสร้างแล้วเสร็จและลูกค้าจะถูกเรียกให้โอนกรรมสิทธิ์ และหากต้องทิ้งหน่วยเหล่านั้นในปริมาณมากในการชะลอตัวของตลาดนี้จะเป็นอีกประเด็นสำคัญสำหรับนักพัฒนาที่จะนำหน่วยเหล่านี้กลับสู่ตลาดอีกครั้ง หรืออย่างที่เราเห็นผู้ประกอบการหลายรายเลือกที่จะขายหน่วยเหล่านี้ซ้ำโดยการลดราคาให้ต่ำกว่าในช่วงก่อนการขายก่อนหน้านี้เพื่อกระตุ้นความสนใจของเด็ก ๆ มากขึ้น และกระตุ้นการโอนกรรมสิทธิ์เพื่อรับรู้รายได้และดึงดูดเม็ดเงินเข้า บริษัท มากที่สุดด้วยเหตุนี้สงครามราคาจะยังคงดำเนินต่อไปในตลาดคอนโดในปี 2564

そして今、デベロッパー各社が憂慮しているのは、販売済の物件が今年またしても竣工後にユーザーに引き取られずキャンセルされてしまい、コンドミニアムがさっぱり売れない現在の市場で再度販売しなければならなくなることである。
この場合、多くのデベロッパーが最初のプリセール価格をも下回る値段で出すという価格戦争が続くことになる。デベロッパーにとっては、いつまでも完成在庫を保有しておくわけにはいかず、とにかく所有権を移転して売上計上し、できるだけ多くのキャッシュが必要なのである。

中国人の大量キャンセルだけでなくタイ人購入者からも引き続き竣工物件の引取拒否が続いていることから、今年竣工する物件の大半が完成在庫となって残るため、デベロッパーの資金繰りを圧迫します。

コロナの影響により、2020年は誰も予想していなかったコンド不況が市場を襲い、さらに運の悪いことに、2017年、2018年と中国人の爆買い時期とタイミングが合ってしまった結果、その時に大量に売り出された物件がちょうど昨年と今年に竣工を迎えるという最悪のことが起こっているわけです。

そういう意味では、そもそも中国人投資家なんか最初から来なければよかったともいえるのですが、逆にいえば、2017年のプリセール価格より安く新築物件が買えるというチャンスが来ているわけです。

もっとも、大量の解約が出ているということは、販売当時プリセールで買った人たちがそれでも要らないと捨てているわけですから、プリセール価格からいくら安く買えるかというのがポイントになってくると思います。

基本的にタイのデベロッパーの開発利益は粗利でも20%以上あるし、既に既存の契約者から15%から25%のダウンペイメントを解約違約金として
没収しているわけですから、ここでもし我々がこのキャンセル物件をプリセール価格で買ったら、彼らは当初計画していた利益をもう一度確保できてにんまりなわけです。

従って、プリセール価格以下での販売は昨年から既に一部で行われていたことでもあり、新築完成在庫でも駅近の優良プロジェクトで、しかもプリセール価格より2割ぐらい安くないと、私自身は食指が動きません。


地価推移から将来の有望ロケーションが見えてくる(その4)

地価推移4
ただし、そうはいっても現時点ではまだサムットプラガーン県の先まで行って、家賃が5,000バーツも取れないような安かろう悪かろうの物件に投資しても仕方がないので、現時点ではプラカノーンからウドムスクにかけてのシティフリンジからミッドタウンが投資先として適していると考えています。

一方で、それでもやはりトンローやプロンポンといった高級住宅地で買いたいという人は買えばいいですが、既に天井圏にあるスーパーラグジュアリー級の物件は、
向こう3年くらいは値下りこそしても、値上りはしないだろうと考えています。

いずれにせよ、上の記事のように、最近のコリアーズの調査によると、昨年竣工しデベロッパーが土地局に登記したコンドミニアムのユニット数は、過去30年で最高となったということです。先にも書いたように、中国人投資家の爆買いでデベロッパーが調子に乗って大量に売り出したプロジェクトですが、これらが昨年、竣工引渡しを迎えたところで大量にキャンセルされた結果、完成在庫として市場に溢れているわけです。

従って、以前「スクムビット通り偶数側はさらに一段安か(その2)」で書いたAREAの警告にあるように、下手をすると2022年あたりにコンド市場全体の暴落ということもあり得ないわけではないので、デベロッパーや仲介業者の営業トークに乗せられて安易に買うのは失敗のもとです。

時間はまだたっぷりあるし、まず自分の投資クライテリアをしっかり決めて、これならたとえ自分の予想が外れて将来損しても後悔しないと納得できる物件を見つけるべきです。

私もそういうスタンスで次の投資物件を物色しているところですが、ミッドタウンで
駅から200メートル以内、築5年以内、信頼度の高い大手デベロッパーの中級グレード以上のプロジェクト、価格はZmyhomeのデータを基に平均価格から少なくとも2割以上安いこと等々、基準をかなり厳しく設定しているので、今のところこれはと思う物件は出てきていません。

やはり、本当に有望な築浅中古はタイ人オーナーも無理して売ろうとしないので、まれに資金繰りに窮して投売りに出てくる物件を狙い撃ちするしかないのですが、前もってこれはいいというプロジェクトを3つから5つぐらいに絞り込んだ上で、定期的にCondo Exchange CenterやLiving Insiderでチェックしていくしかありません。


ただし、先の地価推移グラフからもわかるように、今回のコロナ禍にあっても地価だけは依然上り続けているのがわかります。つまり、ロケーションによって早い遅いの違いはあるものの、バンコクで将来新規で開発されるコンドミニアムの売出価格は、中長期的にまだ上り続けると考えた方がよさそうです。

そこで気をつけなければならないのは、土地の持ち分が大きい戸建てやタウンホームと違って、コンドミニアムの場合、価格に占める建物や設備の比重が大きいという点です。

特にタイのコンドミニアムの場合、施工がいい加減で隠れた瑕疵も多く、大手であっても無責任な施工をするデベロッパーも結構あります。また、基本的に彼らは売りっぱなしで、売った後の顧客サービスのことなどほとんど考えてないと思った方がいいです。

その結果、日本以上に経年劣化が激しく、10年もするとファサードに亀裂は入るし、明らかに古ぼけてくるプロジェクトが大半です。そして、建物や設備の劣化に地価の上昇が追いつかなくなり、結局は値下りする物件がかなり出てくる、いや、むしろタイの場合、その方が多いと思っているので、慎重な投資判断が必要です。


地価推移から将来の有望ロケーションが見えてくる(その3)

地価推移3

これは以前、私が著書の中で使った2017年に地価が高騰したバンコクのトップ13駅の表です。ただし、これらは駅周辺の地価ということであり、前回のプライムである特定の1地点の最高価格表とは単純に比較できませんが、住宅地の地価という意味では、むしろこちらの方が参考になります。

ちなみに、バンコクのコンドミニアム市場に異変が生じ始めたのが2018年の9月頃からです。当時このブログでも、それまでイケイケで爆買いしていた中国人だけでなく、一部のタイ人投資家までが一転して契約キャンセルに動き始めたことから、マーケットに異変が起こっているので転売目的で買った投資家はもう売却した方がいいと書きました。

一方、私が投資アドバイザー契約をしていた日本の法人投資家に対しても、これ以上の購入を中止し購入済みの予約権もすべて売却するようにとアドバイスしたし、同時に私自身もトンローに持っていた3つの投資物件をすべて売りに出しました。

その後、2019年に入ると明らかに市場の失速が始まったものの、ちょうど運よく年後半から激しくなった香港の民主化デモの騒ぎで、香港投資家が避難用にとバンコクのコンドミニアムを買い始めた流れに乗れ、何とかコロナ禍が始まる前の2019年末までに全部売却できました。結局、市場が売り手市場から買い手市場に変わる難しい時期であったことから、売却に1年以上の時間を要したわけです。

そういう意味では、2017年というのは外国人投資家だけでなく、タイ人投資家もガンガンの強気でコンドミニアムを買い漁っていた最後の年であり、その時に彼らの間で将来有望だと注目されていたのがこれらの駅だったということになります。

そこでわかるのは、タイ人実需層をも含めると当時からBTSスクムビット線沿線の南方面(黄色の駅)の人気が高く、地価上昇トップ13駅の内、7駅が入っています。すなわち、街はこれから南に向かって発展するということです。

さらに、この年に最も地価が上昇したオンヌット駅は、昨年もタイ人アッパーミドルクラスの人気ナンバー1と人気は衰えていません。2017年に70万バーツ/4㎡だった地価は、100万バーツ/4㎡を超えていると地元のブローカーから聞いたのが
1年以上前のことだったので、先の表にあるように昨年末でエッカマイが165万バーツ/4㎡をつけたのなら、2駅先のオンヌットの地価もさらに高い水準になっているはずです。

それに、2016年以降、中国人が爆買いしたラチャダーピセーク通りに比べれば、プラカノーン以南はまだ中国人投資家のプレゼンスが比較的小さかったこともあり、スクムビット線の南側沿線は比較的早く需給が引き締まってくると考えています。

次回に続く



地価推移から将来の有望ロケーションが見えてくる(その2)

地価推移2
さて、では人気の高いBTSスクムビット線ならどこも有望なのかというと、それもまた違います。やはり、北方面より南方面が主役です。

現在のバンコク3大CBDといえば、既にヤワラートが外れて、ロワー・スクムビット、セントラル・ルンピニ、そしてシーロム・サートーンの3つのエリアですが、上の表は、2020年末のバンコク中心部プライムロケーションの地価です。

同じCBDを走るBTSシーロム線や地下鉄MRTよりもロワー・スクムビット、セントラル・ルンピニを走るBTSスクムビット線沿線(黄色の部分)に地価の高い地点が集まっているのがわかります。

さらに、この6つの内、パヤータイを除く5つが、BTSシーロム線とのジャンクションでもあり、バンコクで最高地価となったサイアムスクエアから南に向かう沿線です。

南下するにしたがって、当然地価は下がっていきますが、それでもシティフリンジに近いエッカマイまでいっても最高価格は165万バーツ/4㎡と都心部のパヤータイを超える地価水準になっています。

一方、同じスクムビット線の延伸線でも北側は、先に行くほど欧米人を見かけなくなります。いわゆる庶民の住宅エリアが広がっているのですが、バンスーから延びるパープルラインなどはその最たるもので、中低所得層が多く、当然、コンドミニアム価格も手頃で、300万バーツ(約1,000万円)もあれば、新築の2ベッドルームも無理ではありません。

しかし、ある程度高い家賃が払える賃貸需要があるということが不動産投資にとって必須条件であり、中低所得層が中心のロケーションは投資対象としては適しません。

わかりやすくいうと、一都三県である東京、神奈川、埼玉、千葉の中で、東京についで人気があるのが神奈川であるのと同じです。スクムビット線の南側延伸線の駅、ベーリングを超えるとそこはパリモントン(郊外)と呼ばれるサムットプラガーン県に入るのですが、最近は大型プロジェクト、メトロポリスの完成もあって、南側にはサムローン辺りまで次第に欧米人が移り住み始めています。

次回に続く


地価推移から将来の有望ロケーションが見えてくる(その1)

地価推移1
これは最近、不動産調査会社であるAREAが1994年までさかのぼって、27年間のバンコクCBDの地価の動きをグラフ化したものですが、これまでのバンコクCBDの変遷がこのグラフを見ると手に取るようにわかります。

私の最初の著書、「バンコク不動産投資・基礎編」でも書きましたが、もともとバンコクのCBD(中心部ビジネス街)として発達したのはヤワラート(中華街)でした。当時、タイ経済を牛耳っていたのがタイジーンと呼ばれる中華系タイ人であったことから、ビジネスの中心はこのヤワラートだったわけです。

ちなみに、今もタイ経済の中枢にいるのはこのタイジーンなのですが、シンガポールやマレーシアの華僑と違って、彼らは自分たちは中華系である前にタイ人だと考えているので、タイ人であることに誇りを持っていて華僑とは一線を画しています。それもあってタイ社会においてうまく溶け込んでいるといわれています。

その後、CBDは次第に交通要所であったシーロム通りとスリウォン通り周辺に移っていったのですが、これも1999年12月にタイで初めてのマストランジットシステム(大量輸送機関)、BTSスクムビット線が開通したのを契機に、サイアム、チットロム、プルンチットといったスクンビット線沿いへとさらに移っていきました。

そして、次に地下鉄MRTが開通すると、その2路線が交わるアソークが新たなビジネスの中心地となって現在栄えているわけです。

しかし、BTSやMRTといったマストランジットの駅はもう動くことはないので、将来アソークやプルンチットがかつてのCBDであったヤワラートのように衰退していくということはまずないと考えていいと思います。

特にアソークは、今後ラーマ9、クイーンズシリキット、ワンバンコクといった新ビジネス街とプルンチットやチットロム、シーロムの既存CBDを連結させる基幹駅として、今後ますます重要性を増すと私は考えています。

一方、今は建設中の新線であるオレンジラインやイエローラインの沿線でも大量のコンドミニアムが開発されつつありますが、自宅としてタイ人が実需で買うのとは違い、外国人の投資先として見た場合、マストランジット沿線の駅であればどこでもよいのかというとそれは違います。

例えば、地下鉄MRTの走るラーマ9からラートプラウ、そしてパホンヨーティン周辺などは、中国人の爆買いが始まった2016年以降、デベロッパーがいけいけで大量の新規供給をしたところです。

しかし、2019年4月のLTV規制以降に顕著となったコンド市場の失速、そして2020年のコロナ禍と続いたため、住宅銀行の調査機関REICによれば、中国人の半数がキャンセルに動いたといわれるほど大量の解約が出たようです。その結果、今も大量の完成在庫による供給過剰がひどく、少なくとも向こう3年は需給が締まらないと私は思っています。

次回に続く


スクムビット通り偶数側はさらに一段安か(その2)

2021年市場予測2
さて、不動産調査会社のAREAによる「ปี 2564 ตลาดที่อยู่อาศัยจะร่วงใช่ไหม(2021年の住宅市場はさらに下落する)」という最近のレポートがあり、その中で彼らは以下のようなことを書いています。

อุปทานคงเหลือสะสม 226,645 หน่วยนี้ ต้องใช้เวลาอีกถึง 36.9 เดือน หรือ 3 ปีจึงจะขายหมด หากไม่มีการเปิดตัวโครงการใหม่เลย  แต่หากยังมีการเติมหน่วยขายเข้ามาอีกเรื่อยๆ การขายก็จะยิ่งช้าลงไปอีก และอาจทำให้สินค้าที่มีอยู่ในตลาดในขณะนี้ ล้มหายตายจากไปได้เป็นจำนวนมาก  นี่แสดงว่า “ระเบิดเวลา” ที่รออยู่อาจจะส่งผลให้ตลาดที่อยู่อาศัยในปี 2565 ทรุดลง แตกต่างจากที่บางฝ่ายคาดว่าตลาดที่อยู่อาศัยจะดีขึ้นในปี 2564 และ 2565

現時点でのバンコク首都圏全住宅販売在庫は226,645戸もあり、これは今後一切の新規供給がないとしても在庫一掃に36.9か月、つまり3年かかるということだ。しかし、実際にはこれからも新規で販売されるプロジェクトが出てくるので、在庫調整にはさらに時間がかかることになる。
一部の専門家は2021年か2022年には不動産市場は好転すると楽観視しているが、それどころか、この大量の販売在庫の増加が時限爆弾となって、2022年には不動産市場の暴落が始まる可能性がある。

AREAは基本的にバンコクの特にコンドミニアム市場の供給過剰について厳しい見方をしてきているので、ตลาดที่อยู่อาศัยในปี 2565 ทรุดลง(2022年の不動産市場崩壊)という恐ろし気な表現をしていますが、これは多分にコンドミニアム市場についていっていると思います。

もっとも、私はここまではさすがにないだろうとは思うものの、結局は今のコロナ不況と反政府デモの行方次第と思っていますが...。いずれにせよ、しばらくは何もせずに様子見がベストだと思っています。

さて、ここに「กลุ่มสินค้าที่อยู่อาศัยที่ไม่ควรสร้างเพราะราคาลดหนัก(大幅値引販売が必至、新規の住宅開発を中止すべきエリア)」という題で、各デベロッパーに特定のエリアでは開発を中止すべきと警告しているAREAのレポートがあります。

コンドの値下りワーストエリア1
この中で気になったのが、多くの外国人投資家も購入してきたスクムビット通りからラーマ4のエリア、つまりスクムビット通り偶数側を指摘し、以下のような説明がされています。

สุขุมวิท - พระรามที่ 4 ห้องชุด ณ ระดับราคา 1.001-2.000 ล้านบาท หรือเฉลี่ยหน่วยละ 2.192 ล้านบาท ณ กลางปี 2563 ลดลงเหลือ 1.959 ล้านบาท หรือลดลงไปถึง -10.7% ภายในเวลา 6 เดือน
コンドミニアムで価格が100万~200万バーツの物件価格は2020年後半の6カ月で10.7%下落した

สุขุมวิท - พระรามที่ 4 ห้องชุด ณ ระดับราคา 3.001-5.000 ล้านบาท หรือเฉลี่ยหน่วยละ 4.232 ล้านบาท ณ กลางปี 2563 ลดลงเหลือ 3.899 ล้านบาท หรือลดลงไปถึง -7.9% ภายในเวลา 6 เดือน
コンドミニアムで価格が300万~500万バーツの物件は、昨年後半の6カ月で7.9%下落した

このエリアはアソークからプラカノーンにかけての偶数のソイということになります。そして、ここ5年ほどで大量供給が行われてきたソイといえば、36と38が思い浮かびますが、以前出したコラム集の表紙でも以下のような新旧両方の写真を添付して急速な発展の状況を説明したので、これを見ればその様子がわかると思います。

コラム集

当時は奇数側ではスーパーラグジュアリー級の30万バーツ/㎡を超えるプロジェクトしかなくなり、まだ地価の安い偶数側での開発が始まったのですが、短期間に大量の供給が出てきたところで、2019年のLTV規制で始まった不動産市場の失速に端を発して、その後のコロナと続いたため、一挙に需要が追い付かなくなったものと思います。

その結果、AREAは上のレポートで、価格が300万~500万バーツの物件は昨年後半の6カ月だけで7.9%も市場価格が下落したので、新たに新規供給しても売れないのでやるべきではないというコメントを出しているわけです。

そして、今の状況ではこれだけ需給が緩んでしまっている以上、今年もスクムビット偶数側は他のエリアよりもさらに価格が下落するのではないかと思うのです。やはり、ラーマ4周辺を含めたこのエリアにとって、起死回生の復活のためにはグレイラインの着工しかないような気がします。


スクムビット通り偶数側はさらに一段安か(その1)

2020決算
最近、不動産市場に活気がなく「休むも相場なり」ということでタイランド太平記の方ばかり更新していますが、このブログは「バンコク コンドミニアム物語」が元のオリジナルであり、この辺でこちらの方も最近目にした記事や参考になる情報をアップデートしておくことにします。

まず、APは2020年の業績が好調で最高決算となった結果、売上で長年1位の座を守ってきたプルクサーに取って代わったと注目を集めています。それだけを見ると、いよいよタイの不動産市場も反転し始めたかという期待を抱かせてしまうのですが、実態はこの表を見てわかるように、他の大手各社の利益は減っていて、不動産不況脱出と考えるのは早計です。

また、アナンダなどはなんだこれと思ってしまうほど利益の増減が激しいですが、昨年ディベンチャーでやたらと資金調達していたこともあり、資金繰りは本当に大丈夫なのかと思ったりもします。


なお、2021年、2022年の予想については、コロナと政治問題の2つによって不動産市場の動向は大きく左右されるのであまり参考にはなりません。

調査機関AREAのコメントによれば、たとえワクチン接種の広がりでコロナの問題が一段落したとしても、次に勢力を増した反政府運動が待ったなしでやってくるので、政情不安定な中では外国人投資家は戻ってこないし経済も回復しないということで、まだまだ先は不透明ということです。

ところで、AREAの意見もタイ経済全体の復活のためには民主的でない今の軍事政権は早く交代すべきということですが、一方でプラユット政権はまだまだやる気満々で頑張り続けるだろうから、反政府運動の決着についても長引きそうです。

その結果、以前「バイデンの眼中にないタイ、これからが至難の時代?」で書いたように、今のままではアメリカだけでなく他の西側諸国からもタイは軽視される可能性が高く、これもタイ経済や不動産市場にとってはよくありません。

AP売上構成
さて、APのこの売上構成を見ればわかりますが、前期躍進の主な理由はコンドミニアムに早めに見切りをつけ、ネーウラープと呼ばれる土地所有権付き低層住宅の開発に大きくシフトしたからであり、そもそも我々のような外国人は戸建てやタウンホームは購入できないので、決算だけ見てもあまり意味がないことがわかります。

しかも、2021年、2022年の計画ではコンドミニアムの販売は金額ベースでさらに減少する予定であり、APはコンドミニアム市場はしばらく諦めているようにしか思えません。

ところで、多くの人が密集して住むからコロナ感染のリスクが高いということでコンドミニアムが売れなくなり、代わりに戸建てやタウンホームに人気が移った、と昨年はまことしやかにいわれていたのですが、実はコンドミニアム内で感染者が出ても、その中で集団感染など一度も起こったことがなかったことから、あまり関係がないことがわかってきました。

そういう意味では、日本でもコロナ感染リスクが低いからということで戸建てがよく売れていると聞いたことがありますが、そうであれば、そのうちマンションには見直し買いが入るのではないかと思います。

一方、バンコクで昨年低層住宅がよく売れたのは、もともと外国人が買えなかったことからそれほど供給過剰や価格高騰が進んでおらず、需要と供給がマッチしていたからだという意見に変わってきているようです。


次回に続く


キャンセル続出で完成在庫は今年も積み上がる

市場回復1
これは昨年10月の記事ですが、当時はコロナの蔓延が終息するまでもう不動産市場の回復は見込めないというものでした。

その後、やっと世界でいくつかワクチンが開発され、タイも今月から接種が開始されます。これらが世界に行きわたれば世界経済も回復し始め、タイにも外国人観光客が戻ってくると予想されるのですが、
最近のニュースでは、タイ観光スポーツ省はワクチンパスポートなるものを作ってもらい、ワクチン接種を受けた外国人は隔離検疫なしで4月以降入国できるようにするということを検討しているそうです。

もっとも、私は個人的にはこれは多分、実現しないだろうと思っていますが...。というのも、これまでタイ観光スポーツ省はいろんな計画を発表してきたのですが、ことごとくCCSA(Covid-19状況管理センター)に却下され、私の知る限りこれまでに承認されたものは、SPV(特別観光ビザ)とゴルフ隔離検疫の2つぐらいしかありません。

同じタイ政府といっても、コロナに関しては内部にヒエラルキーのようなものがあるようで、CCSAのように絶対的に力のあるところと観光スポーツ省のようにあまり発言力のないところがあります。特にSPVは期待も大きかったのですが、「結局、外国人観光客は来なかった (特別観光ビザ)」でも書いたように、残念ながら不発に終わったようです。

2017国別シェア

さて、
2017年から2019年にかけて売り出されたタイのコンドミニアムを、あれだけ多くの中国人バイヤーが爆買いしていたのですが、REIC(Real Estate Information Centre)によると、それらが竣工引渡しを迎え始めた昨年前半には、なんとその半分がダウンペイメント流しの解約に動いたのではないかということです。

The Chinese are reluctant to complete transfers
The virus has continued to affect hospitality operators, including hotels and condominiums that service tourists, nationwide. Since China has suspended tours, put restrictions on movement, and locked down cities, home to over millions of people, it also poses a threat to real estate developers as their clients are unable or unwilling to fly.

購入物件の引渡しに消極的な中国人バイヤー達
タイ国内のホテルやコンドミニアムといった観光客受入施設に対するコロナの影響が今も続いている。そして、中国政府による海外旅行の禁止やロックダウン等で中国人観光客がタイに来なくなってから、中国人投資家もタイに来なくなり、これがコンドミニアムデベロッパーにとっても危機となっている。

“Currently multiple off-plan condominium developments are approaching completion, and Chinese clients are unable or unwilling to transfer. Vichai Viratkapan, acting director-general of the Real Estate Information Centre says that 50% of Chinese condo transfers are expected to disappear.

現在、いくつものコンドプロジェクトが竣工を迎えつつある中、中国人投資家は引渡しを受けられない、もしくは引渡しを受けようとしなくなっている。そして、REICによれば、中国人投資家の内、約5割が契約をキャンセルしたとのではないかと見ている。

実際、私の3人の日本人クライアントもそうなのですが、昨年、コロナがいつ終息するのか不透明な中、これ以上のリスクは取りたくないということで、20%から25%のダウンペイメントを捨てて解約しました。物件によって違いますが、いずれも金額にして500万円から1,000万円の手付流しであり、決して小さい額ではありません。

もともとこれらの物件は私が推薦して買ってもらったわけではないのですが、
購入予約権を売却していくらかでも回収してくれないかという依頼があり、以前、内装工事やコンサルティング等で取引のあったクライアントでもあったことから、一応引き受けたものの、結局、私も力及ばず転売には失敗しました。

当時、いろいろやってみたのですが、買い手不在の中、売り一色でほとんど反響がなく、結局期限切れでデベロッパーにより契約解除されてしまい、3人ともダウンペイメントを全部失ってしまったのですが、今も同じ、いやもっと厳しい状況が続いています。

それに、REICがここでいっている中国人投資家の半分がキャンセルというのは昨年前半の話であり、今はあれからさらに
マーケットが下落していることから、今年竣工する物件のほとんどは、いまさら引渡しを受けても相当な含み損を抱えることになります。

従って、中国人だけでなく外国人購入者の7割から8割が解約すると思っています。また、タイ人購入者でも自己居住でなければ、さっさとダウンを放棄して解約するのだろうと思います。


そうなると、2018年、2019年にプリセールで年間5万~6万ユニットと大量に売り出されたプロジェクトが竣工引渡しを迎える今年も、解約による完成在庫がさらに積み上がることになるはずです。その結果、資金繰りに窮したデベロッパーの投売りや、最悪の場合、破綻するところも出てくる可能性が大いにあると思っています。

このプリセールというのは、株の信用買いに似ているところがあるので、価格が上昇局面ではレバレジが効いていいのですが、一旦下落が始まると価格が下がったから解約して引渡しを受けない、その結果、完成在庫が溢れ、市場価格がさらに下がる、するともっと多くの購入者が解約してくるというまさにVicious Circle(悪循環)が始まるので、長期にわたりなかなか収束しなくなるのですが、それだけタイの不動産は「入口」と「出口」のタイミングが重要だということです。

家賃値下りでますます遠のくコンドミニアム市場回復

最悪期は続く1
これは数日前にカシコンリサーチセンターが出したレポートですが、昨年時点では観光業界も最悪期を脱して2021年は少しづつ回復が始まるという予測を出していたのですが、
今回の第2波でまた先が読めなくなり、特に外国人相手のホテルにとってはまだまだ最悪期は続くという予測に変わりました。

最悪期は続く2
そんな中、バンコクやプーケット等の外国人観光客を対象とするホテルの20%が廃業になる可能性があるということですが、これがバンコクのコンドミニアム賃貸市場にも影響を与え始めています。

最悪期は続く3
フェニックスプロパティによれば、観光客に頼れなくなったバンコクのホテルは最近、月極めでバンコクに住むエクスパットを対象に格安で入居者を募集し始めています。

中には外国からやってくるビジネス客等の隔離検疫指定ホテルになって何とか収入を確保しようとしているところもありますが、毎月何万人もの人が来るわけでもなく、これには市場に限界があります。

そこで最近のトレンドは、日本人や欧米人駐在員のように、単身や夫婦の赴任者で月に5万バーツ以上とかそれなりの予算がある先進国エクスパットをターゲットに、コンドミニアムよりかなり割安にホテルを賃貸するというものです。

コンドミニアムに比べてホテルの方が設備やサービスが整っていて居心地がいいことから、当然、コンドミニアムからホテルに移るエクスパットも出てくるはずですが、これにより、CBDなどのラグジュアリーコンドの家賃も下がらざるをえなくなり、入居者募集も難しくなります。そして上のコメントの通り、今年の賃貸市場はオーナーにとって悲しい年が続くということになります。

ถ้าค่าเช่ามากกว่านี้ก็อาจจะได้รับความสนใจลดลง ปัจจุบันเห็นคอนโดมิเนียมเช่าในหลายโครงการที่อยู่ในพื้นที่ CBD หรือสุขุมวิทที่ลดค่าเช่าลงมากัน 10 – 20% หรือมากกว่านี้ 

家賃が高いコンドミニアムは入居者の人気がなくなり、今はCBDやスクムビットにある賃貸物件の家賃は10~20%、もしくはそれ以上の値下りとなっている。

อีกทั้งหลายคนที่เป็นเจ้าของคอนโดมิเนียมเช่า รวมไปถึงนายหน้าก็เริ่มมีเสียงบ่นออกมาว่าโดนผู้เช่าต่อรองค่าเช่าเพราะรู้ว่าช่วงนี้หาคนเช่ายาก และมีเจ้าของห้องบางรายตกลงยอมที่จะลดค่าเช่าลงมาเพื่อขอให้มีผู้เช่ามีรายได้มาจ่ายค่าผ่อนธนาคาร

さらに、賃貸用コンドミニアムのオーナーや仲介業者から最近聞くのは、入居者側も最近のコンドミニアムのオーバーサプライで入居者募集が非常に困難になっていること、多くの家主がテナントに出ていかれて住宅ローンの支払いを滞納するわけにいかないので値下げに応じることを知っていて、家賃の値下げを要求してくる。

しかし見方を変えれば、日本人エクスパットでスクムビットの高級物件に住む駐在員の人は当然、2割か3割ぐらいの家賃減額を要求するべき時であり、ダメならホテルに移るとか、もっと広くて便利な他の物件に引っ越すというのもありです。そういう意味では、まさに賃借人にとっては天国、賃貸人にとっては地獄というのが今年1年続くのだろうと思います。

また、「2021年もコンドミニアム市場は土砂降り状態」のコメント欄で書いた私の知人の話ですが「最近、ラチャダーのフワイクワンに住むタイ人の知人が、賃貸契約更新にあたり、家賃減額してくれなければ出ていくと交渉したら、4,500バーツの家賃が3,800バーツに下がったと喜んでましたが、賃貸市場でも駅前等の人気物件は別として、10%以上の家賃下落が起こっているように思えます」からも分かるように、タイ人の廉価なアパートでさえも、最近は減賃交渉が当たり前になっています。

従って、タイ人アッパーミドルクラスにとって人気ナンバー1のオンヌットではありますが、ここに住む現地採用の日本人や欧米人も減賃交渉をするか、もしくは単純に今すぐ解約してもっと広い部屋に動くべきだと思います。

実際、最近、私の現採の知人夫婦は、オンヌットの48㎡からプラカノーンのサンシリが開発したワインという比較的新しいプロジェクトの70㎡の広い2ベッドルームに、家賃はほとんど変わらず引っ越していきました。

また、私が今住んでいるオンヌット駅前の45㎡の2ベッドルームは、新築時に日系一部上場薬品会社の駐在員に35,000バーツで貸していましたが、先日、ロビーにいるエージェント、バンコクレジデンスに聞くと、今はすぐ貸したければ25,000バーツ以下というのが相場らしいです。

最悪期は続く4
前回、「今のバンコクコンドミニアム市場は投資に値しない」と書きましたが、賃貸に出しても入居者が見つからない今、間違ってもCBDやダウンタウンの物件などで買うべきではないし、最近、CBREもいっているのですが、今は都心部のハイエンド市場が最悪の状態で、この状態はそう簡単には回復せず長引くと思います。

従って、このブログで以前から書いているように、コロナの問題がある程度落ち着き、近い将来にもしコンドミニアム投資をするとしても、我々日本人投資家が狙うべきはミッドタウンであり、しかも脱日本人駐在員で家賃が10,000バーツからせいぜい15,000バーツぐらいまでの現地採用の外国人やタイ人にも貸せる物件だろうと思うのです。

2021年は不動産投資は中止がベスト!

サバイバル1
昨日の現地オンライン紙、グルンテープトゥーラギットに載った今年の不動産マーケット予測ですが、以下の通り、やはり今年はダメ、下手すれば来年半ばまで不動産市場は回復しないというものです。

สถานการณ์โควิดระลอกใหม่ในปีนี้ ค่ายอสังหาริมทรัพย์ต่างประเมินว่าการฟื้นตัวเศรษฐกิจหรือกำลังซื้อต้องใช้เวลาข้ามปี หรือประมาณกลางปี 2565 ในปีนี้จึงต้องประคับประคองธุรกิจให้อยู่รอด

昨年末に起こった感染第2波で状況が一変したため、不動産業界は経済回復及び消費者の住宅購買意欲の回復は最低1年、悪くすると来年の半ばまでかかると予想していて、今年は各デベロッパーにとって生き残りをかけた事業展開の年となる

このブログでも、昨年末の総括として「タイに来て以来、不動産市場最悪の年。来年は光が見えるか!」で書いたように、2021年の不動産市場はリカバリーが始まるタイミングがほとんど読めない状況が続いています。

従って、「
投資家目線でいえば、現在のバンコク不動産市場、特にコンドミニアム市場はリスクばかり高くて魅力に乏しい投資対象になってしまっています。この時期でも買うことを勧めるのは仲介業者ぐらいで、確かに運が良ければ将来儲けられるかもしれませんが、今の市場環境ではそのリスクを取るには見合わないと思います。つまり、ハイリスク、ローリターンの投資環境ではないかと思うのです」と書いたのですが、今のバンコクのコンドミニアムは投資に値せず「休むも相場なり」と何もしないのがベストだと思っています。

それもあって、今さら今回のこのコラム記事にも驚きませんが、むしろ、やはりそうかというのが実感です。少なくともコロナのワクチンが世界に行きわたり、やがて外国人観光客がタイに戻り始めたときが、外国人投資家が戻ってくるタイミングでもあり、同時に今は様子見をしているタイ人富裕層も動き始める時だと思っています。

ではここで、もう少しこのコラム記事の内容を見ていくことにします。

สังเกตได้ว่าแผนลงทุนโครงการใหม่ของแต่ละบริษัทหลายแห่งหันมาโฟกัสที่ “Affordable Segment” คือกลุ่มลูกค้ามีกำลังซื้อจำกัด มีความต้องการซื้อที่อยู่อาศัย และเป็นกลุ่มลูกค้าที่มีจำนวนมากในตลาด ฉะนั้นผู้ประกอบการอสังหาฯตั้งราคาที่ผู้ซื้อสามารถซื้อได้ (Affordable Price) ในระดับราคาตั้งแต่ 1 ล้านกว่าบาทไปจนถึง 3 ล้านบาท เพื่อตอบโจทย์กับภาวะเศรษฐกิจที่ชะลอตัว 

今年、デベロッパー各社は廉価なアフォーダブルの住宅市場をターゲットにしつつある。というのも、このセグメントの顧客は収入の多くない層で購買能力に限りがあるであるものの、市場全体に占める彼らの自己居住のための住宅需要は非常に大きいからである。従って、デベロッパーは今後100万から300万バーツの廉価な住宅を開発して今の経済不況を乗り越える計画である

ถึงแม้กระนั้นก็ยังคงมีความเสี่ยง! นั่นก็คือยอดปฏิเสธสินเชื่อ (reject rate) หรือกู้ไม่ผ่านในปีที่ผ่านมา มีสถิติสูงเป็นประวัติการณ์ถึง 80% แถมปีนี้ยังเจอโควิดรอบใหม่ ยิ่งซ้ำเติมปัญหากู้ไม่ผ่านอีก เพราะแบงก์เพิ่มเกณฑ์พิจารณาสินเชื่อ โดยนำปัจจัยความเสี่ยงของบริษัทเป็นองค์ประกอบ 

ただし、それにも大きなリスクがある。このセグメントでは昨年、住宅ローン申請の80%が却下されたのである。そして、今年もコロナの第2波によって各企業の収益がまた悪化する可能性があることから、銀行は与信基準をさらに厳格にしつつあり、住宅ローンの却下率はもっと上がる可能性もある

จึงถือเป็นเรื่องที่ท้าทายสำหรับผู้ประกอบการอสังหาฯ ในปีนี้ ที่จะขยายฐานในกลุ่ม Affordable Segment ไม่ว่าจะเป็นโนเบิล แสนสิริ ศุภาลัย เอพี ที่มองว่าเป็น “ทางรอด” ในปีฉลู ในการผลักดันยอดขายให้ฉลุยตามเป้า 

従って、今年はノーブル、サンシリ、スパライ、APといった大手にとってさえも、このアフォーダブルセグメントでのビジネスの成功にその生き残りがかかっているのである

แทนที่จะเป็นเซกเมนต์พรีเมียม ที่มีกำลังซื้อแต่คนซื้อยังไร้อารมณ์ซื้อและกระตุ้นด้วยราคา “ไม่มีผล” ต่อการตัดสินใจเหมือนกับกลุ่มที่มีความต้องการซื้อเพื่ออยู่อาศัยจริง (เรียลดีมานด์) 

一方、高級物件のプレミアムセグメントについては、消費者である富裕層は購買能力はあるものの、そもそも新しい物件を買おうというムードではなく、値段を安くしても実需のミドルクラスのようには購入してくれない

このコラムのポイントはこんなところですが、実際、今はミドルクラス向けのアフォーダブルが大きな需要はあっても住宅ローンが借りられず売れない、アッパーミドルクラス以上の富裕層は資金はある、もしくは住宅ローンは問題なく借りられるものの、そもそも買う気がない、そして外国人投資家もコロナで海外不動産どころではないという3拍子揃ったアゲインストの中、デベロッパーはどっちに向いても逃げ出せない袋小路に迷い込んでしまったようなものです。

その結果、バンコクのコンドミニアム市場が回復を始めるきっかけになるのは、やはり外国人投資家次第だと私は思います。

ワクチンでコロナが落ち着き、そして世界景気の回復が始まり、それに伴って外国人投資家が動き出せば、タイ人の富裕層や投資家層も動き始めて、廉価なアフォーダブル以外のCBDやダウンタウンの高級物件も売れるようになるはずです。ただ、今のような先の読めない現状では、タイ人投資家層も「休むも相場」と同じことを考えているわけです。

やっぱりまた出てきた、これが最後?のオファー

Noble Recall1

Last Piece, Last Price! 2-BEDROOM Starts 138,000 Baht/SQ.M.
Money-back, if you find it cheaper
Book Online on 14 February from 10 A.M. onwards.
Limited Offer. 
Ready to move condo in Asoke CBD.
Live life as you wish near Asoke Interchange station and Terminal 21.
Visit the project today.
Don’t be the last one to own! Grab now!

最近、デベロッパーのノーブルからこんな広告が出てきました。Noble RecoleというCBDのアソークにある新築ですが、2ベッドルームが138,000/㎡とはこれまた安い!、と喜んだら、大抵は後でがっかりさせられます。

Noble Recall2

そこでどれどれと、今回のプロモーションの内容を調べてみると、案の定、安いユニットは不人気の将来の「出口」を考えた場合のリセールバリューに問題のありそうなものばかりです。

ただし、私はこのプロジェクトには大いに興味があります。これは著書(基礎編)でも書いたのですが、建物のアスペクト比がコンドミニアムとして理想的な形状をしており、しかも北側にはかつてはタイ人貴族の子女が通っていた名門、ワタナースクールがあり、その広い校庭のグリーンが借景として将来的にも他の建物に遮られることなく楽しめるという付加価値があるからです。

Noble Recall 4
バンコクCBDには高層建築物群を見渡せるコンドは掃いて捨てるほどありますが、広々した公園を見渡せるものはあまりなく、ニューヨークのアッパーイーストもそうですが、セントラルパークが見渡せるコンドにはプレミアムがつくのと同じで、私はRecoleの北向きの部屋には希少価値があると思います。

従って、この借景を楽しむにはあまり高層階に行く必要はなく、10階から15階ぐらいにある間口の広い2ベッドルームが買いだと思っていますが、残念ながら、今回この安値で出ている物件はほとんどが南向き低層階であり、北向きのもありますが、2階とか3階の低層階で結局食指は動きませんでした。

といっても、確かに安いことは安いので、投資ではなく自己居住用で探していて、アソークに住めば職住接近で歩いてでも会社に行けるという人も多いと思います。また、長期にわたって住むつもりであり別に転売して儲けたいとか考えてない、というような実需の人には一考の価値はあると思います。

ちなみに、このプロジェクトが売り出されたのはクーデターのあった年だったと思いますが、プリセール時に平均180,000バーツ/㎡で売り出したところ、販売初日に即日完売したものです。同じころ、アナンダのアシュトンアソークが平均230,000バーツ/㎡でシンガポールで最初に売り出され、やはり即日完売状態だったので、それもありかと当時は思ったものです。

もっとも、この後、このプロジェクトについてはノーブルが従業員名義で買わせて即日完売を演出していたのではないかという疑惑も出ていたのですが...。

実際、当時はこの即日完売のニュースに踊らされて、これは値上りするぞとすぐに購入予約権の転売市場で飛びつき買いをしていた個人投資家も多かったのですが、まんまとノーブルの作戦に乗せられたのかもしれません。タイには宅建業法などないし、
監督官庁が日本の国交省のように消費者保護のために睨みを利かせているわけでもないので、こういうゲームはありなのです。

そして残念ながら、竣工した2019年には不動産市場は既に下り坂となっていて、大抵の人が損をしたようです。従って、かなりのユニットが引渡しに至らず手付金流しのキャンセルとなったのではないかと思うのですが、その上、さらに今回のコロナで一段安となり、最終的に転売を諦めて自己居住にしたり、賃貸に出している人も多いようです。

ところで、今回のLast Piece Last Priceと銘打ったセールは、昨年「年末一掃セール、でもすぐまた新年一掃セール?」で書いた通り、まだまだデベロッパーには完成在庫が残っているので、これが最後、といいながらも、今後も手を変え品を変えて出てくるので、焦る必要はないとも思うのです。

Noble Recall 3

さて、今回のノーブルの“これが最後”のセールでは上の5つのプロジェクトが対象になっています。もしこの中で、自己居住用物件としてベストなロケーションにあるものがあれば、真面目に検討してみてもいいかもしれません。

先にも書いたように、私はRecoleに興味がありますが、この中では
BE33も今工事が進むモールグループのエムスフェアが完成すれば、プロンポン駅からスクムビット33あたりまでスカイウォークが伸びると思うので、もしそうなれば有望だろうと思います。

いずれにせよ、2月14日が受け付け開始のようなので、まだ時間もあるし、興味のある人はノーブルの販売担当者から説明を受けてじっくり検討してみたらいいと思います。

2021年もコンドミニアム市場は土砂降り状態

2021年1
新年早々、コロナの感染拡大でバンコクもいつロックダウンが始まるかわからない状況になる中、ビジネス紙のプラチャーチャートが3つの業界団体、住宅事業協会、タイコンドミニアム協会、タイ不動産協会に対し、2021年の不動産市場予測についてインタビューした記事が載っています。

3協会ともネガティブなコメントが中心ですが、私の受けた印象は、バンコクのロックダウンがあろうがなかろうが、コロナの感染拡大が今後3、4カ月以上続けば、多分、今年の不動産市場はもう回復の見込みがないだろうというものです。

結論としては、昨年
急ぐな、焦るな、コンドの底値状態は来年も続く!」で2021年の市場もよくないと書きましたが、その後、想定外の感染拡大により市場環境はさらなる悪化が予想されるので、少なくとも向こう半年はもう何もせず投資資金の温存が最善策だと思います。

以下がこのインタビュー記事のキーポイントですが、昨年10月に私が書いたこのブログ記事を先に読んでから、以下のコメントを読んでもらうと、現在の状況悪化が納得できると思います。


ทั้งนี้ มี dead lock คือ สถาบันการเงินเข้มงวดการปล่อยสินเชื่อ 2 ขา ได้แก่ สินเชื่อพรีไฟแนนซ์ หรือสินเชื่อผู้ประกอบการ กับสินเชื่อโพสต์ไฟแนนซ์ ซึ่งปล่อยกู้ให้กับคนซื้อที่อยู่อาศัย
สภาพปัญหาคือสินเชื่อพรีไฟแนนซ์ ดีเวลอปเปอร์มีการกู้เพื่อซื้อที่ดินกับก่อสร้างโครงการ ใช้เป็นเงินทุนหมุนเวียนทั้งค่าการตลาด เงินเดือนพนักงาน ฯลฯ ถ้ายอดขายไม่เดินไปตามเป้าจะมีปัญหาจ่ายคืนเงินกู้ ขณะที่สินเชื่อโพสต์ไฟแนนซ์ถูกตรวจสอบเข้มข้น จนทำให้การยื่นกู้ 10 ราย กู้ไม่ผ่าน 6 ราย

金融機関のローンに関する問題は2種類あるが、これらが今の住宅市場デッドロックの原因となっている。
1つはデベロッパーに貸し出す開発ローンであり、もう1つが住宅を購入する顧客に貸し出す住宅ローンである。
開発ローンの場合、デベロッパーは用地取得費、建設費等の開発費用、そしてプロジェクトのマーケティング費用や従業員の給料等のワーキングキャピタルに使うのであるが、住宅の売れ行きが目標を下回る場合、資金力のないところは返済に窮しデフォルトすることになる。
一方、住宅購入者が借りる住宅ローンも与信チェックが厳しくなっているため、6割が住宅ローン審査に落ちるという状況である。

ในขณะที่ภาพใหญ่ของเศรษฐกิจมหภาคประเมินว่า มาตรการล็อกดาวน์ถ้ากินเวลา 3-4 เดือนจะกระทบต่อการฟื้นตัวทางเศรษฐกิจที่เคยคาดหวังให้เป็น U-shape อาจต้องกลายเป็นการฟื้นตัวในโมเดล L-shape ซึ่งหมายถึงโอกาสฟื้นตัวทางเศรษฐกิจจะทอดยาวออกไปอีก 

ロックダウンが3~4カ月に及べば、これまでU字型回復が予想されていたタイ経済はさらに悪化し、L字型回復になる。つまり、経済の回復はさらに長引き先が見えなくなる。

“ผลกระทบล็อกดาวน์ธุรกิจขนาดกลาง-ย่อมที่มีพลังน้อยอยู่แล้วก็คงจะเหนื่อยอีกรอบ ในส่วนตลาดคอนโดฯปีนี้ไม่คิดว่าจะมีการแข่งกันเปิดโครงการ แต่อาจจะมีสต๊อกที่ดินที่ซื้อไว้แล้วจำเป็นต้องพัฒนาต่อ ซึ่งเป็นการเปิดโครงการเพื่อประคับประคองงบการเงิน แต่ไม่ใช่เปิดเพราะอยากจะแข่งว่าใครใหญ่กว่าใคร ใครมากกว่าใคร”

ロックダウンが中小デベロッパーに及ぼすダメージは特に大きい。彼らは既に体力を消耗してしまっていているので、これ以上の負担には耐えられず、2021年にコンドミニアムの新規プロジェクトを売り出すところはほとんどないであろう。
ただし、既に用地取得してしまっているものについては、新規プロジェクトとして売り出してくるものはあるだろう。しかし、これは他社との競争という前向きなものではなく、資金に窮しているのでどうしても売りたいという、財務上の問題からくるものである。

昨年も別のブログ記事で書きましたが、今年は中小デベロッパーで資金ショートにより建設途中で破綻し、プロジェクトごと銀行に差し押さえされてしまうところが出てくるかもしれません。

そして、私のバブル崩壊時の経験からも、
そういう例が何件も出てくると、次はコンドミニアム市場全体が総崩れするので、今のコロナの問題が解決の見通しが付き、潮目が変わったのを見届けるまでは、しばらく不動産市場には近寄らない方がよさそうです。



タイに来て以来、不動産市場最悪の年。来年は光が見えるか!

ミャンマー国境
いよいよ大晦日となり、今年もこれが最後のアップです。振り返ってみれば、2018年の後半から次第に低迷が始まっていたコンドミニアム市場が、今年3月のコロナ危機によってほとんど息の根を止められてしまったという1年でした。

私も昨年初め頃までは、まだ不動産市場がどこかの時点で回復する可能性もあると考えていたので、
このブログや現地ビジネス誌「アレイズ」等の雑誌の連載等でも「待つも相場なり」と書いていたのですが、今年に入ってどんどん市場が悪化していくのを見て、とにかく今は「休むも相場なり」のみで一旦全面撤退した方がいいというトーンに変えました。

そして、12月に入って新たな感染爆発が起こった現在は、来年のタイ経済やコンドミニアム市場回復の鍵ともいえる外国人投資家がいつ戻ってくるのか全く読めなくなっています。

私が2011年にタイに住み始めて以来、まさかのコロナ危機により今年が最悪の不動産市場になるとは思ってもいなかったのですが、私個人の不動産投資に関しては、2018年後半に始まったコンドミニアム市場の低迷が、2019年に入るとかなり長期化しそうになったので、自宅を除き、当時3物件持っていた投資用コンドを2019年末までに全部「出口」処分しました。

今となっては本当にラッキーだったと思っていますが、このブログでも今年の初め頃から、コンドミニアム購入は底値買い狙いをすべきということを何度も書いてきたので、読者の人が価格の高いコンドミニアムを買わなかったことを祈ります。

いずれにせよ、投資家目線でいえば、現在のバンコク不動産市場、特にコンドミニアム市場はリスクばかり高くて魅力に乏しい投資対象になってしまっています。この時期でも買うことを勧めるのは仲介業者ぐらいで、確かに運が良ければ将来儲けられるかもしれませんが、今の市場環境ではそのリスクを取るに見合わないと思います。つまり、ハイリスク、ローリターンの投資環境ではないかと思うのです。

そんなこともあり、今年は否定的な話以外、バンコクの不動産投資に関して書くこともなくなったので、このブログではこれまでの「バンコク コンドミニアム物語」話だけでなく、「タイランド太平記」という新しいジャンルを作って、タイの政治、経済、その他全般のトピックを書き始めました。

また、タイの政治、経済、コロナの動向をしっかり見ていれば、その潮目が変わってきた時に不動産投資のチャンスが再びやってきたのがきっとわかると考えています。

まあ、そんなことで今年もこれが最後のコラムになりますが、ちょうど今朝、日本のニュースサイト「アゴラ」で、私の書いた今回のタイの感染爆発に関するコラム記事が掲載されたので、よければ読んでみてください。

ではまた、来年もよろしくお願いします。



それでも2021年のコンドミニアム市場は底堅い?

ロックダウン危機1
恐れていた通りのことですが、サムットサーコーン県のロックダウンと夜間外出禁止で県内やその周辺のホテルやレストランでは、ほとんどの予約がキャンセルとなり、既に10億バーツを超す売り上げが消えてなくなったということです。

そして、遠く離れたパタヤでさえも、年末年始は100%予約が入り、久しぶりにフル稼働が見込まれていたところに、感染が始まってから既に30%の予約がキャンセルされたそうで、やはり、今回の感染爆発はタイ経済全体、特に観光業界にまたも大きなダメージを与えることになりそうです。

それに、規制はまだまだ始まったばかりで、今日からバンコク都内ではマッサージ店、ナイトクラブ、カラオケ等の娯楽施設の閉鎖が始まることから、今後はさらに経済的ダメージが広がりそうです。

2021年市場予測
さて、こんな状況下で、不動産業界からも来年の不動産市場について、住宅購買意欲がまたも落ち込むので政府のサポートに期待しているという記事が出ています。

これは現地のオンライン新聞、プラチャーチャート・トゥーラギットが業界関係者から聞き取りをした結果を書いているのですが、以下がそのサマリーです。

หวั่นล็อกดาวน์สมุทรสาครดับฝันอสังหาฯฟื้นตัวในปี 2564 เป้าตลาดรวมโต 5-10% อาจไปไม่ถึง “คอลลิเออร์สฯ” ชี้ไม่มีโควิดรอบใหม่ คอนโดฯเขตกรุงเทพฯก็อ่วมอยู่แล้ว แนวโน้มตลาดติดลบ 20% ฟาก “AREA-ศูนย์ข้อมูลฯ” ชี้ปีหน้าตลาดทรงตัว นายกอสังหาฯสมุทรสาครเชื่อมั่นรัฐบาลคุมเกมอยู่หมัด ลุ้นมาตรการรัฐ-ดอกเบี้ยต่ำตัวช่วยพยุงตลาด

今回のサムットサーコーン県でのロックダウンがきっかけで、来年は不動産市場が回復に向かうという
夢が消えてしまった。
不動産アドバイザーのコリアーズインターナショナルによると、当初の目標である5-10%の市場成長の達成はまず無理だろうとのこと。バンコクのコンドミニアム市場は既に低迷しているが、来年はさらに20%のマイナス成長になると見込む。
一方、AREA不動産研究所は、市場は既に十分下落しているので、来年の不動産市場はむしろ堅実で、そうは落ち込まないだろうと予想している。
また、サムットサーコーン県の不動産部門の責任者は、政府が今回の感染危機をうまく制御し、金利や市場サポート策の実施で不動産市場全体を支えてくれると信じているとのこと。

私もこのブログで、そろそろ市場は底値圏に達しつつあるので、今後2割も3割も価格が下がるということはちょっと考えづらいということを書いてきました。

そういう意味ではAREAと同じだったのですが、しかし、また新たな感染拡大が起こるということは想定してなくて、今のような状態になってしまえば、コリアーズのいう通り、まだまだ市場が縮小する可能性があり、当然、来年のコンドミニアムの売行きは細り、完成在庫に対するさらなる値引きが出てくる可能性は大いにあるのではないかと思っています。

ロックダウン
先に書いたように、既にホテルやレストランの予約キャンセルが出ていて、その上、バンコクでも娯楽施設の閉鎖が決まり、最悪、来年早々にはタイ全土のロックダウンもありえるわけであり、そうなれば、さすがに不動産市場は無傷でいられるわけがありません。

いずれにせよ、今回の感染爆発をタイ政府がどこまで食い止めることができるかを見定める必要があり、「休むも相場なり」でしばらく様子を見るしかないと思っています。

また、こうなってくると、学生たちも反政府デモはしばらく中断して、少なくとも3月の感染危機を無事に乗り切ったプラユット政権の手腕に協力して、ここはしばらくおとなしくしているべきなのかもしれません。



1,000万バーツのコンド購入で永住権がもらえる!

永住権の付与1
これはもう1か月も前のことになりますが、政府が瀕死状態のコンドミニアム市場の救済策として、現金でコンドを購入し、最低でも5年間保有してくれた外国人に対して永住権を付与することを検討しているという以下のような話題がありました。

Deputy Prime Minister Supattanapong Punmeechaow and the Situation for Economic Administration are pushing to maximise both foreign investment in Thailand and foreign tourism earnings as part of the government’s economic recovery strategy. As well as simplifying the Special Tourist Visa scheme and boosting visitor numbers through it, the government is also reported to be looking at granting permanent residency for foreigners with debt-free condo units held for over 5 years.

 

政府はタイ経済復興のために、外国からの投資と観光客を呼び込むべくSTV(特別観光ビザ)の基準緩和とタイのコンドミニアムをキャッシュで買い、かつ5年以上保有した投資家に永住権を与えるスキームを検討中。


実際、この記事は10月末に出たものですが、その時は私はこんなのは無理だろうと思っていたので、どうせそのうち立ち消えになると取り上げませんでした。ところが昨日の17日、財務省がいよいよ検討を始めるという発表をしたので、もしかしたらとの期待も込めてこのブログで書いてみることにしました。

そもそもの発端は次の記事でわかると思います。大手デベロッパーには増収増益だとか何とか表向きは強気なことをいってるところもありますが、
マーケットの動きを見ていればこんなのはポジショントークだとすぐにわかることであり、実態は不動産市場、特にコンドミニアム市場は大変な窮地に立っています。

฿1 trillion in unsold property in Bangkok right now as debt levels throughout the kingdom soar

Last week, a real estate analyst in Bangkok, Wichai Wirat, told the local popular Thai newspaper, the Daily News that there was upwards of ฿1 trillion of unsold or vacant property in Bangkok as the country’s household debt to GDP ratio is predicted to skyrocket to as high as 90% of GDP by the end of the year from a current projection of 84%.

「国内が借金まみれになる中、1兆バーツもの販売在庫が積み上がったバンコク不動産市場」
タイの対GDP家計債務比率が84%から年末には90%に急増すると予想される中、不動産の販売在庫も1兆バーツに積み上がっている。


さて、今回の提案は、不動産業界の各団体からの提案をまとめて不動産協会が政府に提出したもので、今の窮状
を見かねた財務省が前向きに検討することになります。

現在の具体的な提案内容によると、購入するコンドミニアム価格によって以下の3種類のビザを出すことで検討がされるようです。


1. 300万バーツ(約1,000万円)以上のコンド購入で5年間のビザ

2. 500万バーツ(約1,800万円)以上のコンド購入で10年間のビザ

3. 1,000万バーツ(約3,500万円)以上のコンド購入で永住権

ところで、1,000万バーツ以上のコンドミニアムを買えば10年の投資ビザがもらえるというのは既にある制度だし、私のように50歳以上の人はリタイアメントビザが簡単に取れるので、1.と2.についてはあまり興味がありませんが、3.の永住権には大きな価値があります。

特にまだ40代でリタイアメントビザが取れず、エリートカードを買うしかなかった外国人が無期限の永住権をもらえるわけですから、もし承認されれば、相当数の中国人が我先にとコンドミニアムを買いにくると思います。

それに、既にバンコクのコンドミニアム市場はほぼ底値に近付いていて、更なる下落リスクも小さいと思います。

ただし、まだ検討段階であり、あまり期待するのはよくありませんが、もし承認されたとしても、多分、現在の不動産業界が窮地を脱するための短期間時限立法になるのではないかと思います。

それにしても、確かフィリピンの永住権を買う場合でもキャッシュで350万円ほどかかると聞いたことがありますが、それがタイの場合、1,000万バーツのコンドミニアムを買えばおまけでついてくるとなれば、これは千載一遇のチャンスでもあり、是非承認してもらいたいものです。

以前、「マレーシア不動産から撤退する中国人バイヤー」で書きましたが、最近、日本人にも人気のあったマレーシアMM2Hビザが突然、凍結されてしまいました。タイのロングステイビザも更新が必要である以上、突然の変更や凍結、最悪の場合、廃止ということも起こりえます。

それでなくても、最近は健康保険への加入義務や80万バーツの預金を更新前後の半年間は維持しなければならないとか、最低でも半分は残してしておくこと等、次第に条件が厳しくなってきていて、そのうちこの80万バーツが200万バーツとかに引き上げられることもあり得ると思います。

その点、永住権というのは一旦取ってしまえば、法律は過去に遡って変更したり無効にすることはできないという大原則がある以上、犯罪でも犯して国外追放にでもならない限り、剥奪されることはないので、この機会に取っておくいいチャンスだと思います。

もっとも、いくら救済策といっても、本当にタイ政府がタダ同然で永住権など出すのか大いに疑問ですが...。



アメリカの監視強化でバーツ高はさらに続く?

バーツ高2

最近のタイバーツ高は留まることを知らず、このグラフからもわかるように、今朝の時点でとうとう1ドル30バーツを突破してしまいました。

1年のスパンで見ると、結局、今年初めとほぼ同じレベルまで戻ってきたことになりますが、タイバーツも今年はコロナに振り回されてきたということです。

2月からコロナの感染が世界に広がっていくにつれて、新興国から米国へのドル投資資金の回帰が始まった結果、急激なバーツ安が始まり、年初から4月までの4カ月で約1割ものドル高バーツ安が起こったことが、このグラフから手に取るようにわかります。

しかし、これも4月のピークを過ぎたころから、為替市場は次第に落ち着きを取り戻し始めました。そして、再びバーツ高が始まり、結局は1年かけて元に戻ってきたことになります。

そういう意味では、昨年の今頃にバーツを売って米ドルを買い、4月にまたバーツに戻せば、短期間で1割の為替差益がとれたことになりますが、当時、世界中がコロナパニックのようになっていた時に、そんな勇気のある人は少なかったろうと思います。

実際、私も3月の時点で手持ちの株や投資信託を全部処分して結構な損を出してしまいましたが、その後は精神的に随分気が楽になりました。一方、運よくバンコクの投資用不動産については昨年末までにすべて「出口」を迎えられたので、不動産投資への影響は回避することができました。コロナの発生など、誰も予期できなかったことですが、投資リスクというのは本当に読めないものです。

バーツ高1
さて、このままでは輸出産業がやられてしまうことから、タイ政府としてはここでバーツ高を何とか食い止めたいところですが、今朝のタイの新聞、ポストトゥデイの記事によると、アメリカが為替介入操作の可能性があり監視を強化するべき国としてリストアップした10か国の中に、タイが入っているということが書いてあります。

タイのほかには中国、日本、韓国、ドイツなども入っていて、これら10か国は、今後の状況次第では経済優遇措置の撤廃など、アメリカの経済制裁を受けるリスクがあり、下手に為替介入ができなくなっています。

また、ブルームバーグの報告によれば、アメリカが為替操作国とみなす3つの必要条件である1.貿易収支の黒字、2.経常収支の黒字、3.外貨準備高の増加、の中でタイは既に2つを満たしてしまっているとのことで、ここでバーツ高阻止の為替介入などすれば経済制裁を受ける可能性も高いわけです。

タイ政府にしてみれば、観光産業を筆頭に国内経済が大打撃をけている中、頼みの綱である輸出産業を助けるために何とかバーツ高を食い止めたいところですが、今は動きが取れないという状況です。

また、カシコン銀行リサーチはこれからもっとバーツ高は続くと予想していて、これでは輸出産業だけでなく不動産市場にとっても、外国人投資家がますます手を出せなくなるので、来年も厳しい状況になりそうです。


バーツ高3


ただ、このブログでも何度か書いてきていますが、今のタイバーツは実力以上に強すぎると私は個人的に思っています。それに、上の10年間のドルバーツの動きを見ても、今はバーツに対して米ドルがもっとも安く売られている水準にきていることから、カシコン銀行のいうように今後さらにドル安が続くとしても、これ以上そう大きくドル安バーツ高になる可能性は低いのではないかと考えているのですが...。

いずれにせよ、この調子では来年は多分、再び不動産投資を始めるタイミングはやってこないような気がしているというのもあり、タイバーツであれ、米ドルであれ、来年も虎の子の投資資金は現金で温存しておく方がいいように思います。



デベロッパーの最新ブランドランキング(その3)

1. Construction materials
2. Security system 
3. After sales service 
4. Interior living space 
5. Down payment, installment payment 
6. Interior and exterior design 
7. Promotions, discounts, giveaway 
8. Environment 
9. Society of good neighbors 
10. Common areas and facilities

ところで、このリストは今回のテラメディアコンサルティングのアンケート調査でわかった、タイ人が新築物件を買う場合の重要ポイントリストです。

ただし、大前提として最も重要なのは価格であり、自分の予算に合わなければいくら良くても買えないという
当たり前のことが書いてあります。

これは予算内に入ることが重要なのであり、他と比べて何より割安感のある物件を買うという意味ではなく、ブランドがあるプロジェクトでかつこれらの要求項目を満たしている予算内の物件を、消費者は購入したがっているということです。

この中では、私も著書やこのブログでコンドミニアムプロジェクトを評価する際にチェック項目として挙げているのが、アンダーラインを引いた、1.ワッサドゥ(建築資材)、3.アフターサービス(顧客満足度)、4.間取り、6.ファサード等の外観や内装のスペック、7.今のマーケットなら底値買いを狙う、10.共用部施設の使いやすさやグレード、といったところです。

デベロッパーブランド2

ところで、テラメディアコンサルティングはもう一つ面白いアンケート調査をやっています。

今の不動産、特にコンドミニアム市場に当てはまると思うのですが、消費者がそのライフスタイルの変化に合わせて、住宅も車と同じように買い替えていくことが一般的になりつつあるということで、デベロッパー各社のブランドを自動車メーカーに例えればどんなイメージを持っているかという調査結果がこの表です。

面白いのは、ランドアンドハウスのブランドイメージはメルセデスベンツと53%もの人が答えていて、やはり総合デベロッパーとしてクオリティに定評のあるところが、成熟したイメージと信頼感をもたらしていることがわかります。


一方、人気のサンシリは34%の人がBMWのブランドイメージと答えています。BMWはメルセデスよりスタイリッシュなイメージがあることから、多分そうなったのだろうと思います。

あとは、タクシン財閥のSCアセットがその高級感からメルセデスとBMWで半々に意見が割れたのが興味深いところですが、Qハウスがトヨタというのはよくわかりません。

ナナ駅前のQハウスはまさにスーパーラグジュアリーの先駆者だったのですが。
もっとも、トヨタといってもタイにはレクサスからヤリスまであるので、レクサスクラスというのであれば納得ですが...。

また、昔の公団マンションのような素朴ながらアフォーダブルなプロジェクトを作るのがうまいLPNやスパライが大衆車ながらコスパのいいトヨタというのもうなずけるし、オリジンが所詮中国のMGクラスというのもうなずけます。

ところで、最近、私はマイナーチェンジしたばかりのマツダ2を買ったところなので、個人的にはタイで人気のマツダがオリジンのイメージ、というのではちょっとかわいそうに思ったりもするのですが...。

あと、アナンダはBMWとなっていますが、これは正統派のBMWではなく、ミニクーパーということなので、まあそれなら納得です。

まあ、こんな面白いアンケートもやっていて楽しませてもらいました。



デベロッパーの最新ブランドランキング(その2)

ブランド価値2
さて、今回の調査でわかったのが、今の消費者は以下の6つの項目を住宅購入の際の重要な選択基準と考えているということです。従って、これらすべてを含めたブランドイメージがあるデベロッパーがブランド力があるデベロッパーとして選ばれることになります。

6 factors affecting home buying behavior
1. Trustworthiness
2. Business operations according to good governance principles
3. Expertise has Advanced experience
4. Meet the needs of life
5. Environment friendly.
6. Promote the image of residents

この中では、当然Trustworthiness(信頼性)が最も重要だと思いますが、今回、これら選択基準の総合点が一番高かったのがサンシリであり、その結果、彼らのブランド力がナンバー1という結果になりました。

しかし、上のグラフを見ると、サンシリだけがダントツであり、私にはどうもちょっとバイアスがかかっているような気がしないでもありません。

私のイメージでは、サンシリは確かに最近、98ワイヤレスなどで高級ブランドのイメージが出てきたのですが、一方でHQやキーン、クワトロといった優良プロジェクトを開発していた頃に比べて、同じトンロー通りのクンバイヨーやモニュメントなどを見ると、かなり価格面で強気になってきていて割高感が目につくようになっています。

従って、これはむしろ「割高なサンシリ」というマイナスのブランドイメージにもつながり、「出口」で不利になるような気がしているので、私個人はそれほどまでにはサンシリというブランドに価値を感じてはいません。といって、サンシリのブランドに否定的という意味ではなく、確かにブランド力はあるとは思います。

ただ、このテラの解説では、ブランドマネジメント次第では同じプロジェクトが2割から3割高い価格で売れるといっているのですが、それは言い過ぎだろうと思うのです。実際、それなら無理してサンシリを買う必要はなく、私なら他のブランド力があるデベロッパーを買おうと考えると思います。

ブランド価値
いずれにせよ、この認知度ベスト5に載っている5社は確かにブランド力があるし、参考にはなると思います。ただし、プルクサーはコンドミニアムよりも戸建て開発の大手というイメージであり、コンドに関していえば、アドレスやリズム、ライフといったブランドを持つAPの方が認知度が高いように思います。

それと、この中でQハウスのブランド認知度が随分低いですが、兄弟会社のL&Hの陰に隠れてしまっているのかもしれません。また、QハウスもSCアセットもマーケットシェア争いの大量供給をしないことから、
これまで大量供給をしてきたアナンダの方が問題のあるプロジェクトが多いにもかかわらず認知度だけは高いのかもしれません。

しかし、QハウスやSCアセットのブランド価値がアナンダより下などということはまずないと思います。

次回に続く



デベロッパーの最新ブランドランキング(その1)

デベロッパーブランド1
タイには日本のように厳しい建築基準法や品確法がないので、デベロッパーによっては建築コスト削減のための手抜き工事や勝手な仕様変更をされるリスクが比較的高く、コンドミニアム購入には十分な注意が必要です。

施工上の問題については、以前「品確法のないタイ、隠れた瑕疵はこんなに恐い」で6回にわたり、具体例を挙げて説明しているので、そちらを読んで下さい。

一方、日本の場合、国交省が睨みを利かし法的整備もできていることもあり、総合大手5社の物件はもちろんいいですが、いわゆるマンデベと呼ばれるマンション専業企業のプロジェクトでも、タイほどブランドにこだわる必要はなく、消費者はむしろ価格やロケーション、間取り、向き、その他スペックを重視するのが普通です。

従って、私は著書でも、タイの場合はデベロッパーのブランドが非常に重要であることを書いてきましたが、大体、ブランドイメージが高いところは施工もしっかりしていて、問題があった場合のアフターフォローも丁寧だから消費者のブランドイメージがいいわけです。

また、
つい5、6年前まではまだ新築志向が強かったコンドミニアム市場ですが、ダウンタウンやミッドタウンフリンジになってくると、さすがに駅から200メートル以内での用地取得がかなり難しくなった結果、最近は駅から500メートル以上離れた新築よりも、駅前の中古物件を買う人が増えてきています。

そして、こういう場合、消費者がまず最初に頼りにするのがデベロッパーのブランドです。建築のプロでもない一般消費者は、いくら建物をチェックするといっても隠れた瑕疵などわかるわけもなく、結局は信頼のブランドが判断の拠り所になります。

さて、数日前にグルンテープトゥーラギットに載った記事で、テラメディアコンサルティングというところが各デベロッパーの知名度やブランドイメージに対する消費者調査の結果を発表しました。

それによると、サンシリが総合ランキングで3年連続で1位とそのブランド価値は高く評価されています。一方、住宅としてのクオリティについては、やはりランドアンドハウスが1位と評判通りの評価です。

ちなみに、ここで彼らが指摘しているのは、最近はタイでも住宅を購入する目的が次第に変化してきていて、昔は一度買えばそこにずっと住むので、将来の転売価値のことなどあまり考えてなかったのが、今は住宅も車と同じでニーズに合わせて買い替えていく時代になってきているとのこと。

その場合、やはり人気ブランドの物件ほど将来高い値段で売却できるので、消費者も住宅購入を一種の投資として見るようになってきていて、最初からブランド重視で将来の転売時に価値が落ちない物件を買うようになってきているということです。

そういう意味ではタイの住宅市場、特にコンドミニアム市場は、
次第に日本や欧米市場のように成熟してきつつあるのだろうと思います。

では、次回、この調査結果について詳しく見ていくことにします。



買い手不在の中、来年も処理不能のNPLが続々と!(その2)

NPL1
さて、BAMは金融機関から買い取ったNPLに抵当として入っているコンドミニアム等を、任意売却で市場で処分して利益を上げるのですが、参考までに、これは彼らが今売りに出している物件の一つです。

APのアスパイアで築8年、36㎡の1ベッドルームです。BTSプラカノン駅からは900メートルとちょっと離れていますが、近くにはバンコク大学があり、学生の賃貸需要が強いところです。

価格についても、270万バーツというのはたしかに同プロジェクト内の他の売物件に比べると割安です。これを投資対象としてみた場合、駅から遠いのでキャピタルゲインはあまり望めませんが、賃貸需要はある地域なので、中長期で賃貸運用するイールドプレイを目的にするのであれば、検討の価値がありそうです。

実は私も2004年に東京の門前仲町にあるマンションを裁判所の競売で落札したことがあります。バンコクに来る直前までの7年間、賃貸で運用した後、買値の5割増で売却できたので、IRR20%近い投資利回りを実現できました。


NPLの処理ビジネスも、銀行等の金融機関から不良債権をまとめて安く買い取って、担保物件を市場価格より安めに素早く売り捌いて儲けるのですが、レベルイールド法というキャッシュフロー重視型の投資であり、まさに時間との勝負なわけです。

従って、なかなか売れない物件の場合、いつまでも持つことはせず、競売にしたり、さらに値下げしてでも売ろうとするので、継続して見ていれば思わぬ掘り出し物件を見つけることも可能です。

さて、タイではこのNPL買取業者で最大手のBAMが、来年も物件は売れないという判断で、金融機関からのNPL買取基準をもっと厳しくするといっているわけですから、処分できないNPLが銀行等に積み上がっていくはずです。そうなると、売れない中古物件により中古住宅市場もさらに下落することになります。

最近のニュースを読んでいると、サンシリ、アナンダ、ノーブル等大手デベロッパー各社が増収増益とぶち上げていますが、それは2、3年前に売り出したプロジェクトの竣工引渡しが今年であったからであり、来期の決算にこそ、本当のコロナの影響が出てくると思います。

従って、BAMのようなところが投売りの処分価格で売り出してくる差し押さえ物件を底値で拾うのはありだとは思うのですが、基本は市場に何か新しい流れが出てこない限り、来年も「休むも相場なり」で様子見を決め込むのが一番だと思います。



買い手不在の中、来年も処理不能のNPLが続々と!(その1)

BAM1
まず、NPLについてですが、これはNon Performing Loanの略です。日本語だと債務者の返済が滞った"不良債権"のことですが、随分昔のことなので、金融機関で働く人ででもなければ、NPLって何だ?と思う人も多いかもしれません。


今から20年以上前のことになりますが、日本の金融機関がバブル崩壊により何兆円ものNPLを抱えて苦しんでいた時に、外資系金融機関がその焦げ付いた不良債権を買い取り、スペシャルサービサーというプロを使って債権回収をしていったおかげで、日本の金融機関はようやくバブルの後遺症から抜け出すことができたわけです。

もっとも、失われた20年といわれるように、日本経済が新たな成長を始めるには、その後、さらに10年の助走期間が必要だったわけですが...。

ところで当時、私はGEキャピタルというアメリカのノンバンクで不動産投資をやっていたのですが、同じ会社で働いていた同僚のアセットマネジャーたちがこの債権回収ビジネスをやっていました。

不動産のアセットマネジャーといっても、私はいわゆるハードアセットと呼ばれる不動産そのものに投資して運用するアセットマネジャーだったので、建築、施工面だけでなく、空調設備や機械式駐車場、エレベータといったエンジニアリング系の方にも強かったのですが、彼らは
バックグラウンドが不動産そのものというより、どちらかというと権利関係や抵当権といった不動産に関する法律に詳しく、登記簿謄本を読んだだけでその物件の歴史を読み解いてしまうというほどのエキスパートたちで、大量のNPLを金融機関から買い取って債権回収をやっていたわけです。

さて、タイでも1997年のアジア通貨危機で大量のNPLが発生したのですが、その際、窮地に陥ったタイの金融機関を救うために政府によって設立され、金融機関からNPLを買い取って不良債権処理をしていったのがこのBAM(Bangkok Commercial Asset Management)です。

しかし、昨日のバンコクポストの記事によると、BAMが買い取ったNPLの担保となっている不動産の売却が進まず、今期の売上は前期比で77%ものダウンとなり、さらに来年も状況が好転する見込みが立たないことから、来年のNPLの買い入れ基準は特に厳格にするとのことです。

ちなみに、同社会長によれば、かなり安く買っているはずのNPLであってもその担保不動産が売れない理由は以下とのことで、今はミドルクラスの購入者層にとって、値段が安くてもコンドミニアムを買える状況にないことがわかります。

“Sales of our assets are very tough because people don’t have money,” said Mr Bunyong. “Some of our debtors are still on debt repayment waivers because of the impact of the pandemic.”

我々にとって不動産の売却が非常に難しくなっている最大の原因は、人々にお金がないことにある。また、買い取ったNPLの債務者の中には、コロナ不況の影響で今も債務返済の免除を受けているものもいる

次回に続く



年末一掃セール、でもすぐまた新年一掃セール?(その2)

ルンピニ年末値引1
これはルンピニの年末クリアランスセールです。同社が開発する大半のプロジェクトが郊外のアフォーダブルですが、2013年に久しぶりにCBDであるスクムビット24の奥で売り出したラグジュアリープロジェクト、ザ・ルンピニ 24で成功を収めました。

プリセール当時で平均価格が17万バーツ/㎡と割安感があり、さらに魅力的なファサード外観もあって
売れ行きも非常に良く、現在もこのプロジェクトを一押しする不動産業者も多いようです。

しかし、竣工時に私も見学に行ったところ、これはやっぱりルンピニ仕様だなと思いました。外観は格好いいのですが、使用しているワッサドゥ(建築資材)が全体的に安っぽく、湾曲した開口部等、使い勝手も悪そうで、ラグジュアリーという域には達していないというのが私の印象でした。

実は私が以前購入して住んでいたアソークのグランドパークビューもルンピニなのですが、コンクリートの流し方が雑でジャンカらしきものが出ていたり、戸境壁が波をうっていたりと、施工精度もあまりよくありませんでした。

ただし、ルンピニの場合、致命的な欠陥もなく、値段が他社に比べて割安でコスパの良さが彼らの持ち味です。
従って私の印象では、ルンピニは、昔、田の字型マンションを考案し量産した長谷川工務店(今のハセコーアーベスト)みたいなデベであり、ミドルクラス庶民向け普及型コンドのパイオニアです。

そういう点では私の好きなデベロッパーでもあるのですが、彼らにとってあまり経験のない、場違いなCBDでやるプロジェクトには何となく違和感を感じてしまいます。

ルンピニ年末値引2
さて、その後にルンピニが次のCBDプロジェクトの目玉として取りかかったのが、このルンピニスイート(ペチャブリ-マッカサン)です。ただし、これについてはあんまり成功したとは聞いていません。

小さなユニットが多く駅からも遠いということでどこか中途半端であり、やはりこれも
値段が安いのだけが取り柄です。そして今回、その完成在庫を10ユニットに限り、同社の開発コストで売却するということです。

価格も279万バーツからということであり、多分、一番小さな23㎡のスタジオタイプだと思いますが、それでも12万バーツ/㎡というのはさすがに安く、確かに彼らのコスト値なのかもしれません。つまり、それだけ市場では人気がないということだろうと思うし、将来のアップサイドも見えてきません。

ワンワイアレス1
これに比べれば、駅からは若干距離があるものの、APがやっているワイアレス通りのライフ・ワンワイアレスのクリアランスセールの方が、投資としては面白いと思います。

いずれにせよ、これはと思ったお気に入りの物件が見つかれば、買って悪いタイミングではないとは思いますが、多分来年に入ってもハッピーニューイアーセールとか銘打った新たなクリアランスセールが出てくると思うので、コロナのワクチンが普及していよいよ外国人観光客、そして外国人投資家が戻ってくるのが見えてくるまでは、買いを焦る必要はないと思います。



年末一掃セール、でもすぐまた新年一掃セール?(その1)

アナンダ年末値引1
最近、頻繁にデベロッパー各社の年末在庫一掃セールの広告がメールやFBに入ってきます。特に完成在庫物件に対する今年最後のラストスパートというところです。

しかし、いつもこれが最後とか、最高の値引額、ユニット数限定などという、顧客の購買意欲を誘引しようとする売り文句が並んでいて、正直、もう見飽きたというのが本音です。

2017年前後に起こった中国人投資家の爆買いもあって、その竣工引渡しがちょうど今年行われた結果、決算でその分が売上として上乗せされ、大手デベロッパー各社は増収増益となりました。しかし、実態は昨年と今年の売行き不振や大量の完成在庫の存在により、このまま来年も市場が回復しなければ、来期決算あたりからその影響が出てくるものと思っています。

アナンダ年末値引2

さて、これはアナンダが現在出している広告ですが、4つのアイディオ・モビの年末一掃セールです。このブログを長く読んできてくれている人であればわかると思いますが、私個人の評価としては、デベロッパーのアナンダとその系列の仲介会社、ザ・エージェントの評価はともに最低ランクに入っています。

また、日本人投資家の多くが誤解しているのですが、同じアナンダのプロジェクトでも三井不動産とJVのプロジェクトは大丈夫ということは全くなく、何ら違いはありません。

従って、私の場合、彼らの名前を見ただけでもうそのプロジェクトには興味がなくなるのですが、中でも特にこの中級グレードのモビは水漏れ等の欠陥工事、無責任な仕様変更や工期遅延等の問題が多く、タイ人の間でもあまり評判がよくありません。

ただし、そうはいってもこの4つのプロジェクトを見たところ、スクムビット66だけは、我々外国人投資家にとってロケーションが有望だと思います。

以前、「ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い」で、このプロジェクトのロケーションは悪くないのでこういうのを底値買いするのは賛成、ということを書きましたが、ただし、デベロッパーのオリジンも施工面でいろいろと問題が多いので、その施工リスクについては注意するように念を押しておきました。

実際のところ、タイのコンドミニアムの場合、施工面での欠陥リスクは日本では考えられないほど高く、できるだけ評判のよい信頼できるデベロッパーを選択するべきなのです。とはいっても、それでも「品確法のないタイ、隠れた瑕疵はこんなに恐い」で6回にわたり書いたような問題にぶつかってしまうことがあるので、こればかりは運でもあります。

次回に続く



不動産投資で儲けたければミッドタウン!(その3)

フィリピンと中国人エクスパット
さて、これがここ数年急増中のフィリピン人と中国人の働くセクター別のグラフです。

まず、フィリピン人については67%が英語の教師ということです。また、ホテルやレストラン等のサービス業で7%、その他20%となっていますが、これについても英語を使っての仕事だろうと思います。

フィリピンはASEANの中で唯一英語を日常語として使う国であり、その中でも高等教育を受けたネイティブに近い英語教師がたくさんタイにやってきています。

アジア各国の英語レベル

一方、
この表で見ると、タイは世界の中でも英語力が低いとみなされていて、ASEAN10か国の中でもカンボジアとミャンマーに次いで英語能力が低いことがわかります。

そこで、以前「タイ人も実は英語はすごく苦手(その2)」で以下のように書きましたが、タイが世界からのASEANに対する投資のハブになるためには、英語力の向上が必須ということで、タイ政府はこれから特に英語教育に力を入れようとしているわけです。

タイの文部大臣が、コロナが落ち着いたら英語教育に力を入れる。そのために、1万人の欧米人ネイティブスピーカーを教師として雇い入れると発表しました。
既に今、タイにはネイティブの英語教師が7,000人もいるそうで、欧米人の教師がプラカノーンやオンヌットあたりにもたくさん住んでいます。これが今後さらにその倍以上の1万人の増員というのですから、大変な熱の入れようです。
そういう意味では、スクムビットライン沿線のミッドタウンで、駅に近いコンドミニアムに対する欧米人の賃貸需要はもっと増えてくるはずです。

実際、スクムビット50のローライズコンド、The Linkなどには欧米人のデジタルノマドや英語教師が多く住んでいます。DDプロパティによると、オンヌット駅周辺の賃貸物件の内、実に7割が外国人テナントということであり、今後は欧米人だけでなくフィリピン人エクスパットも含めて、オンヌット以遠のミッドタウンでの賃貸需要は増えていきます。

一方、中国人は日本と同じく製造業が多いですが、これは米中貿易摩擦もあり、工場を中国からタイにシフトしてアメリカ向け輸出品に関税をかけられないようにするのが主な理由とのことです。

そこで、CBREがこれからの不動産投資先として指摘しているのが以下です。すなわち、これまで私が著書やブログで書いてきたように、「脱日本人駐在員」がこれからの不動産投資のキーワードということになります。

“This means affordable midtown condominiums along mass transit lines with a maximum of two interchanges away from expatriate office hotspots could become increasingly attractive to investors seeking rental properties with expatriate demand as expatriate areas could de-centralise outwards in line with high-growth expatriate nationalities and their respective preferred areas”
 
外国人エクスパットの賃貸ニーズは、今後バンコク中心部から外に向かってシフトしていくことになる。マストランジットの駅近にあり、2回以内の乗り換えで職場に行けて、かつ家賃もリーズナブルなミッドタウンのコンドミニアムへの需要が高まるので、こういう物件が投資家にとっても魅力が出てくる。




不動産投資で儲けたければミッドタウン!(その2)

中国人とフィリピン人
さて、これが現時点での労働許可証を持つ日本人(28,560人)、中国人(25,811人)、フィリピン人(18,472人)のエクスパット数と、日本人エクスパットがピークであった6年前との比較です。この分では、数年後に日本人が中国人エクスパットに追い抜かれるのはほぼ間違いないと思います。

不動産コンサルタントのCBREによれば、タイ人従業員が育ってきてローカルに仕事を任せられるようになってきたこと、人件費等の値上りでベトナムやカンボジアに生産拠点を移す企業が増えてきたことが、日本人エクスパットが減少している主な理由とのことです。

CBRE Research reveals that extensions of downtown Bangkok such as Rama IX and Ratchadapisek have become Chinese expatriate hotspots due to amenities such as Chinese-centric restaurants, shops and convenient MRT access. Similarly, On Nut is a preferred area for Filipino expatriates due to lower rentals than early to mid-Sukhumvit while still affording convenient BTS access.


ところで、中国人エクスパットは中国大使館があるラチャダーピセーク通り沿いに好んで住む傾向があります。それもあって、中国人観光客までもがこの周辺に宿泊するようになりましたが、2016年あたりから急増してきた中国人個人投資家が、ラーマ9を中心にラチャダーピセーク通り沿線のコンドミニアムを買い漁った理由がこれです。

かつて日本の個人投資家が日本人駐在員が多かったプロンポンやトンローのコンドミニアムに好んで投資したのと同じ現象です。

そういう意味では、ラチャダーはかなり供給量が多いので物件選択がちょっと難しいものの、「入口」でミスさえしなければ、今後価格も上昇し賃貸利回りも安定すると思うので、高いIRRが期待できる有望エリアの一つです。

従って、もし私が中国人投資家であれば、ラーマ9、フワイクワン、タイカルチャーセンターの3つに絞って駅から200メートル以内、信頼できる大手デベロッパー開発のハイライズという投資クライテリアで物件探しをするだろうと思います。

一方、フィリピン人エクスパットも数の上では18,472人とちょっと遅れを取っていますが、増加率では中国人と同じ45%と急増中です。しかし、彼らにとってはバンコクの不動産には割高感があり、フィリピンの個人投資家がタイの不動産を買っているとはほとんど聞きません。

ただし、彼らが好んで住むのが、欧米人が多く英語で生活できるエリアで、かつ家賃水準もリーズナブルなところということであり、上のリサーチ結果にも書いてある通り、オンヌットを中心とするスクムビット通り沿線ミッドタウンです。

次回に続く



不動産投資で儲けたければミッドタウン!(その1)

日本人の減少
2018年の5月に上梓した著書、「バンコク不動産投資(実践編)」の第2章5項で「ミッドタウンに向かう外国人投資家マネー」と題してミッドタウンのプロジェクトに外国人投資家の人気が出てきたことを書きました。そして7項で「5年後に様変わりするロケーション」として、プラカノン、オンヌット、サムローンを挙げました。

さらに、今年の初めに出した「バンコク不動産投資(2020年版)」の第4章1項でも「既存の高級住宅地よりもこれから発展するエリアへ」と題して都心部にはそろそろ見切りをつけた方がいいと書き、2項で「CBDからフリンジ、ミッドタウンへ」と題して、先の3つに加えてウドムスクやプンナウィティも推薦しました。

その理由は、不動産投資で最も重要な投資指標であるIRR(内部収益率)で見た場合、アソークからトンローにかけての従来の人気エリアには、投資対象としての面白みがもうあまりなくなってきていると思っているからです。ただし、これからずっとダメというわけではなく、向こう4、5年はやめておいた方がいいという意味ですが...。

そして、その理由とは別にもう一つ、第5章2項で「勝ち残りたければ脱日本人駐在員」と題して、減少が続く日本人駐在員を入居者ターゲットにする旧態依然とした投資をしていたら、空室リスクばかり高くなるのでやめた方がいいとも書きました。

日本人数

さて、これが直近の労働許可証を持つ日本人エクスパットの推移です。この6年間、
ジリジリと減ってきているのがわかります。しかも日系企業の経費節減策として駐在員を帰国させ、代わりに現地採用の日本人を増やす傾向が続いているので、実際にはこの中での駐在員の比率はさらに小さくなってきています。

つまり、この6年間で23%減少したのではなく、企業から派遣された駐在員に限定すれば、2014年のピーク時から3割、4割と減ってきていると考えられます。

一方、2016年に始まったラグジュアリーコンドブームにより、ちょうどそれらが竣工を迎えつつある昨年あたりから、トンローあたりでは賃貸物件のオーバーサプライが起こっています。すなわち、5万バーツ以上の高額家賃が払える日系企業の駐在員が減りつつある中、入居者需要と高級賃貸物件の供給でミスマッチが起こりつつあるわけです。

その結果、
これまで日本人駐在員に人気のあったトンローのHQやクワトロでも、次第に入居者募集が難しくなり、新築物件にとって代わられていくと思います。

また、欧米人が新しさよりもインテリアの趣味や部屋の広さを重視するのに対し、日本人は新築好きなので最初の2、3年間は新築効果もあって入居者も付くかもしれません。しかし、よほどロケーションがいいとかグレードが高いという人気物件でなければ、これらも数年後にはありきたりの物件に格下げされてしまい、結局は空室リスクに泣くことになります。


それに、CBDで50㎡の新築物件を買うだけで1,500万バーツ(約5,000万円)もの資金を海外不動産投資に振り分けられるのは、日本でも結構なお金持ちであり、我々のような平均的個人投資家にとっては、金額的にリスクが大きすぎます。

そういうことで、これからは日本人駐在員に固執せず、現地採用の日本人や欧米人などのエクスパット、そしてタイ人アッパーミドルクラスの賃貸需要が増加中のミッドタウンに投資先をシフトすべきと思っているわけです。


次回に続く



急ぐな、焦るな、コンドの底値状態は来年も続く!

住宅販売在庫推移1
住宅大手のプルクサーによると、バンコクのコンドミニアムの販売在庫は第2四半期末で9万ユニットとのことです。

販売在庫については、6万ユニットから10万ユニットまでといろんなところが違う数字を出しているのでなかなか掴みにくいのですが、私は基本的に独立系のAREA(Agency for Real Estate Affairs)が一番バイアスがかかっていないと思っているので、彼らの数字を好んで使います。

完成在庫予測
それによれば、販売在庫は6月末時点で90,408ユニットとプルクサーの数字とほぼ同じですが、さらに細かく見ていくと、販売在庫の中で今年と来年に竣工するユニットがまだ5万ユニット以上もあることから、完成在庫は来年末には3万ユニットを超える可能性があると思っています。

After heavy discounts to clear inventory and a sharp decrease in new supply, the Bangkok condo market will likely be in a correction until next year and take a few years to return to normal.
バンコクのコンドミニアム市場は供給過剰状態の調整が来年も続くが、デベロッパーによる在庫一掃の大幅値引と新規供給抑制の努力により、2~3年後には通常の状態に戻る

そしてこれが、昨日のバンコクポストのコメントですが、私もこれが妥当な予想だろうと思います。クーデター後の2014年後半に始まったように、外国人投資家がタイ市場に一斉に戻ってきて買い始めるとか、タイ経済が急回復してミドルクラスの収入が大きく増え、需要が急回復するのでもなければ、少なくとも2021年に需給が大きく改善することはないだろうと思っています。

住宅販売在庫推移2
ただし、これからどこまでも価格が落ちていくこともないだろうと思うので、今のように販売率が極端に落ち込む中、大手デベロッパーが大幅値引きで出してくる物件でこれはというものを見つけたら、来年以降は底値でぼつぼつ拾っていくいいチャンスでもあると思っています。

"Many developers offered discounts and campaigns to attract buyers because they needed cash flow. When their financial status improves, discounts may be unnecessary.
The second half of 2020 should be a recovery period for many sectors in the market, but the key challenge will be the ongoing financial pressure that both consumers and companies have to face"
資金繰りに苦しむデベロッパー各社は、大幅値引や販売キャンペーンで販売在庫処分に注力しているが、今後資金的に余裕が出てくれば、値引幅も縮小していく。
2020年の下半期も調整期が続くが、デベロッパーと消費者双方にとってのこれからの最大の課題は資金手当である。

以前、「危険信号が灯り始めたコンドミニアム市場」でも書いたように、来年は、資金繰りがつかず破綻する、もしくは途中で工事が止まってしまうプロジェクトが出てくる危険もあるので、デベロッパーにとっても正念場だろうと思っています。

一方、収入減で金融機関の与信基準を満たせず住宅ローンが借りられない消費者にとっても資金手当てができないため、解約キャンセルが続いているわけですが、こういう時こそ、もともと現金買いしかできない我々外国人投資家が優位に立てる、Cash is King! の状態が来年も続くことになります。

ところで、著書でも書きましたが、タイの不動産投資は「入口」よりも「出口」のタイミングの見極めと売却方法が難しいので、こういうチャンスにこそ「入口」で安く買っていく必要があります。そういう意味では、来年はじっくり時間をかけて掘り出し物件を探すいいチャンスではないかとも思います。

コロナの影響はあっても、遅くとも
数年後には中国人投資家がまた戻ってくるのはほぼ間違いないと思うし、ミドルクラス向けの住宅も需要自体は大きいので、次第に景気が良くなり、住宅ローンさえつくようになれば需給が締まり動き始めるのは目に見えているので、そういった意味でもバンコクのコンドミニアムは来年、再来年あたりが、底値買いのチャンスだろうと思っています。

ただし、カシコン銀行経済研究所もいっているように、今回の不況はV字回復というよりも、U字回復で時間をかけながら回復するということです。
コロナの経済全体へのダメージがかなり大きいだけに、長い時間をかけて戻ることになりそうです。

従って、不動産市場についても、かつての大洪水やクーデターの時のような一時的な不況による短期リバウンドは、今回は期待しない方がよさそうです。



タイランドエリートカードで不動産市場を活性化?(その2)

エリートカード3
この記事によれば、まだ初期段階ではあるものの、500万バーツ(1,800万円)以上のコンドミニアムを買った人には最長5年間タイに住めるビザ、1,000万バーツ(3,600万円)以上の物件なら最長10年のビザ発行を検討しているらしいです。

従って、もしこの新ルールが実現すれば、中国人だけでなく、日本人や欧米人の間でもロングステイ希望者の間で一挙にコンドミニアムに対する需要が高まるのではないかと思います。

もっとも、これがゆくゆくはエリートカードの会員でなくても適用されるようになれば、逆にエリートカードの価値が半減してしまうかもしれませんが...。

いずれにせよ、500万バーツであれば金額的に我々のようなミドルクラスでも手が届くので大いに食指が動きます。それに、来年あたりコンド市場がいよいよ底値圏に入ると思われることもあり、キャピタルロスのリスクは低く、物件選びさえ間違えなければ、特定事業税のかからなくなった5年後に売却してゲインが取れる可能性も十分あります。

普通ならこんなビザは出ないのでしょうが、今はタイのGDPの1割近くを占めるともいわれる不動産業界が窮地にあるので、その救済策でもあり、ある意味、50歳未満の人にとっては不動産の底値買いと長期ビザ取得のダブルチャンスなのかもしれません。

ただし、1,000万バーツで10年というのは、すでに期間10年の投資ビザの制度があるので、あまり魅力はありません。わずか500万バーツで5年というところに魅力があるのです。

エリートカード4
ところで、この不動産購入に関するメリットとは別に、エリートカード自体はどんな人にとって価値があり、どんな人にとってはないのかちょっと調べてみたのですが、結局、滞在期間以外は大したメリットがなく、以下のような結論になるようです。

Is it worth It?

The answer totally depends on you. If you‘re able to afford 8,333 baht a month and live hassle-free with this visa, then it’s totally worth it with all the conveniences you get.

On the other hand, if you’re eligible for other long-term visas and don’t mind dealing with paperwork and the bureaucratic system, then the Elite Visa isn’t for you.

エリートカードの価値

その人次第であり、ビザ申請などの面倒な手続きをスキップするために、月額8,333バーツの出費が気にならない人にとってはその価値がある。

一方、50歳以上でリタイアメントビザを取る資格があったり、他のロングタームビザが取得できて、しかもその申請手続きのためのペーパーワークや官僚的なシステムに振り回されるのが嫌でなければ、エリートカードを購入する価値はない。


これに説明を付け足すとすれば、私の知人で夫婦でバンコクにやってきた人がいます。本人は50過ぎで簡単にリタイアメントビザを取れたのですが、奥さんがまだ40代ということで、奥さんには5年のエリートカードを買ったそうです。

これがマレーシアのMM2Hであれば、自分が住む不動産を買えば、家族全員にビザが発行されるので子供も連れて移住できるのですが、タイのリタイアメントビザはこれができません。そういう意味でエリートカードには価値があります。

また、プラカノンやオンヌットに多く住む、ITを駆使してタイで働く外国人デジタルノマドたちにとっても、1か月わずか8,333バーツ(3万円)で合法的にタイに住むことができるというエリートカードは非常に価値があります。

著書で「増加の一途、外国人デジタルノマドを狙え」と題して、最近増えているフリーランスのITエンジニアのことを書きました。その中で例として挙げている30代の日本人ITエンジニアは月収が40万円~50万円あり、やはりエリートカードを買ってトンローに住んでいましたが、このくらい収入があれば、バンコクの方が日本より物価が安いし住みやすいことを考慮すれば、月に3万円は安いものです。

一方、50歳以上で、80万バーツ(280万円)の貯金をして保険料の低額な健康保険にさえ入れば、ジェンワタナーで半日で簡単に取れるリタイアメントビザのために、50万バーツものお金を使うのはもったいないと考える人にとっては、エリートカードはその価値がないことになります。

リタイアメントビザの取得は複雑で発行されないケースも多々あると書いてあるサイトもありますが、私の経験ではそんなことは全然ありませんでした。日本で取ろうとすると集める書類が多く結構面倒なようですが、タイで取れば難しいことはありません。

それに、バンコクにはリタイアメントビザの取得をサポートしてくれる業者も数社あり、そこに頼めば15,000バーツほどで面倒な書類作成や手続きをサポートしてくれるので、コスト的にはこちらの方が全然割安です。

ただし、来年からこの期間5年のエリートカードは60万バーツに値上げされるようですが、結局、自分が50歳以上かどうか、また、50歳以上であっても申請手続きや毎年の更新は面倒で、どうしても嫌だと思うかどうかの問題だと思います。



タイランドエリートカードで不動産市場を活性化?(その1)

エリートカード2
6万ユニットを超えるコンドミニアムの販売在庫、その中でも「危険信号が灯り始めたコンドミニアム市場(その2)」で書いたように、竣工しても引取り手のいない完成在庫が急速に積み上がる中で悲鳴を上げている不動産業界ですが、タイ政府に対して外国人バイヤーを増やす政策を嘆願しています。

昨年初めの頃までは、各デベロッパーはミドルクラス以下の国内実需層にターゲットを絞って、郊外で100万~200万バーツの廉価なコンドミニアムを次々と開発していたのです。しかし、今年に入ってコロナによる経済不況が襲い、ミドルクラスの多くが失業したり収入が激減した結果、金融機関の住宅ローンの却下等でこのセグメントもキャンセル続出となり、さっぱり売れなくなってしまいました。

一方、もともと転売目的が多かったアッパーミドルクラスや富裕層の投資家層の間でも様子見が続いているので、国内での販売ターゲットがもうほとんどいなくなってしまったわけです。

そこで最近、「苦戦が見え隠れするザ・エッセトンロー」でも書いたように、シンハーが100社ものエージェントを使って、もう一度外国人に売り込もうとしていますが、これはどこの大手デベロッパーも状況は同じで、こうなったらもう外国人しかいないということで、一刻も早く中国人を中心とする外国人バイヤーが戻ってくるのを心待ちにしているわけです。

そこで政府も不動産業界からの嘆願に沿ったかたちで、まずは比較的裕福な会員が集まるエリートカードの保有者にコンドミニアムを買ってもらおうと検討しているようです。まだ何も決まったわけではないということではありますが、今後どんなプランが発表されるのか興味深いところです。

ちなみに、以前「政府はまたもや非常事態宣言の延長へ!(その1)」の中で、「この2か月間で、期間5年のタイランド・エリートカードを取得した人が急増したそうです。つまり、どうしても母国に帰れない、もしくは帰りたくない外国人にとって、このカードは最も手っ取り早くタイに合法的に居残ることができるライセンスだったわけです」と書きましたが、カード会社の発表によると、このエリートカード購入者で一番多かったのは中国人だそうです。

エリートカード5
さて、今回ターンセータギットに載った記事では、政府は来年のタイへの資金流入や収入増のために、次の4つの目標を立てています。

1. EECに関して外国からの投資の呼び込み
2. 外国人観光客の誘致
3. タイの不動産を買う外国人投資家に長期ビザを発行する新ルールの制定
4. 富裕層の観光客を誘致し多くの消費を促す

そこで、まずはそのとっかかりとして、エリートカード会員に対し、タイで不動産を買ってもらえば特別な権利を付与するということを検討しているとのことです。

どんな特権かは、現時点では明確ではありませんが、ゆくゆくはエリートカード会員だけでなく、
マレーシアのMM2Hビザのように、タイでセカンドホームを買った人には、長期で滞在できるビザを出すことを検討しているようで、タイに住む日本人にとっても興味深いのではないかと思います。

次回に続く

  

苦戦が見え隠れするザ・エッセトンロー

エッセトンロー1
トンロー駅前のエッセの売行きが悪くて、2017年11月のプリセールから2年経った昨年末でもまだ販売率が6割弱と聞いたことがあるのですが、それが今でも7割に達してないようで、シンハーエステートのこの1年間の苦戦が透けて見えます。

コロナの影響でどこもキャンセルが出ているのはわかりますが、スーパーラグジュアリーの代表格ともいえるエッセがこんな状態では、トンロー、プロンポン、アソークで2017年以降に売り出されたラグジュアリークラスはどこも苦戦が続いているのだろうと思います。

著書でも書きましたが、2016年に始まったラグジュアリーブームは、国内実需の層が薄く
市場自体が小さかったことから、あまり長続きせず、2017年後半には既にブームは終焉を迎えつつありました。このエッセはそんな中で売り出されたこともあり、ちょっと売り出すタイミングが悪かったわけです。

また、以前「損切りが始まったLaviqは要注目!」で、トンロー駅周辺で価格的にこなれてきたLaviqの方を推薦しましたが、この中で私は以下のように書いています。

laviq3
最近、BTSの車窓から見える竣工したばかりのLaviqのモダンなルックスに興味を持ち、いろいろと調べたのですが、このプロジェクトはなかなかいいと思います。
もし、トンローで底値買いを狙っているのであれば、いよいよ引渡期限が迫り、投売りも出てきつつあるので、このLaviqはこれから要注目だと思います。
特に、トンローはこれから駅周辺や偶数側が住宅地としてのステータスを上げてくると私は思っているので、トンロー通りの奥に入って行って30万バーツ/㎡を超えるようになってしまったバカ高いスーパーラグジュアリーを買うよりも、このLaviqのある駅周辺やスクムビット36や38の方が買いだと思っています。

当時、このLaviqが20万バーツ/㎡以下で予約権の投売りが出ていたのですが、今はもう出てないので引渡し期限が過ぎたのだろうと思います。従って、もし読者の中でこの時に19万バーツ台で買った人がいれば、今でも決して悪くない投資だろうと思います。

一方、これに比べると、エッセトンローはさすがに
今の時期で35万バーツ/㎡を優に超える値段では難しいだろうと思います。上のターンセータギットに載ったインタビュー記事ではシンハーの住宅開発の役員が自信満々のようなことをいっているのですが、あれは単なるポジショントークだと思った方がよさそうです。

エッセトンロー2
実は、面白いことにThe Nationでも同じ記者会見に関する記事が出ているのですが、そんな提灯記事ではなく、この記者はプロジェクトの実態を書いているように思います。

Singha Estate plans to work with over 100 agencies to sell condos to foreigners, aiming to achieve sales of 70 per cent of units by year-end.
シンハーエステートはブローカー100社に販売委託して外国人に対してマーケティングし、ザ・エッセの販売率を70%に持っていく計画である。

Natthawut Matthayomchan, chief property development officer at Singha Estate Pcl, said that the impact of the Covid-19 outbreak had greatly reduced the company’s sales which relied heavily on foreign customers. “As foreigners are not yet allowed to enter Thailand, we are planning to invite over 100 property agencies, both big and small, to help sell our condos to foreign customers who are interested in buying condos in Thailand” .
シンハーの開発部門の役員によると、コロナの影響で、外国人購入者に大きく依存する同社のプロジェクトは売上が落ち込んだ。また、外国人は今もタイへの入国が許されていないことから、これから大小100社の仲介業者に販売委託して、外国人をターゲットにマーケティングしていくことを計画している。

Due to the outbreak the company has also adjusted the ownership transfer target from Bt9 billion to Bt4 billion. “In the first half of 2020 we have achieved over Bt1 billion worth of ownership transfer from our customers, 40 per cent of whom are foreigners” 
コロナの影響で落ち込んだ売上により、当社は今年の引渡し目標を当初の90億バーツから40億バーツに引き下げた。今年上半期は10億バーツ以上の引渡しベースの売上が達成できたが、このうちの40%が外国人購入者であった。

竣工したエッセトンローだけでも売上ベースで65億バーツのプロジェクトですが、それ以外にもエッセアソーク等もあるので、今年上半期で会社全体として10億バーツしか引渡しができてないということなのかどうかはわかりませんが...。

いずれにせよ、当初計画の90億バーツの引渡しを40億バーツと半分以下にまで下げたということなので、
資金繰りも結構大変ではないかと思います。

それとこれは余談ですが、実はこの物件のすぐ南側にフラグラントプロパティが持つ土地があります。半年ほど前に日本のデベロッパーと話していた際に、フラグラントからこの土地を買うか、どこか買いそうなところを紹介してくれといわれているという話を聞きました。既に資金繰りが厳しくなっていたのかもしれません。

フラグラントはよくスクムビット通り沿いでサークルシリーズのコンドを開発している中堅デベです。印象の薄いデベロッパーですが、確かパタヤで失敗したプロジェクトのために資金繰りが逼迫し、仕方なく4年ほど前にシンハーにこの虎の子ともいえる駅前の土地を分割して売却したと記憶しています。

そしてその残りの土地ですが、これが最近、買主が決まったのかもしれません。何でも超高層の建物がそこに建つという噂が出ているので、南側に向いている部屋はなるだけ買わない方がいいと思います。といって、西側はノーブルがあるので、東か北しか眺望が開けてないことになります。



マレーシア不動産から撤退する中国人バイヤー

MM2H
中国人がタイでコンドミニアムを買い漁っていた2017年、実はマレーシアでも同様のことが起こっていました。

マレーシアは以前「東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3(その3)」で書いたように、中国語が通用すること、不動産価格が安くミドルクラスでも容易に買えること、そして何よりMM2Hビザに魅力があったことから、多くの中国人ミドルクラスが自己居住を目的にセカンドホームとして住宅不動産を買ったわけです。

マレーシア:
ラグジュアリーコンドミニアムは、他のアセアン諸国に比べて価格が非常に安い。しかも、マレーシアで自己居住用不売動産を購入し、かつ生活費をマレーシアで働かなくても自己資金で賄えるという証明ができれば、マルチエントリーが可能な10年間のビザを発行してもらえるというマレーシア独自のプログラム、MM2H(Malaysia My Seconf Home)があり、東南アジアでも特に人気がある。また、このビザを取れば、同伴家族についても同じく滞在許可が出る。

ところが、最近、マレーシア政府はこのMM2Hビザの発行を凍結したのです。実は昨年の9月から11月の間も、9割のMM2Hビザ申請が却下されるという事件が起こったのですが、今回は完全に凍結です。

MM2H2
政府はこのビザの廃止を正式にアナウンスしたわけではありませんが、少なくとも当面はこのビザで移住することができなくなったわけで、特に中国政府の干渉やデモによる混乱を嫌ってマレーシアに移住しようとしていた香港の中国人などは、行き場をなくしてショックを受けているという記事もあります。


マレーシア
また、英字紙The Nationによると、既にマレーシアに移住していた中国人社会に与えた影響も大きく、MM2Hの凍結で中国人の新規購入がほとんどなくなったことや、コロナの感染を恐れて中国に戻った人もいることから、中国人の多いボホールなどの住宅は値崩れを起こしているそうです

それどころか、マレーシアに見切りをつけて、購入した住宅を損切りしてでも手放す中国人も出てきているということですが、
なぜこんなことが起こっているかというと、マレーシアで不動産を買った中国人は、その生活環境やライフスタイル、子供たちの教育のことを考えて、実際に自分たちで住む目的の人が多かったからです。

一方、タイの不動産を購入した中国人は、もともと値上り益や賃貸で利回り収入を得る投資目的の人が多く、自分で住まないのでたとえ将来、ロングステイビザや投資ビザが発行されなくなっても、不動産市場に与える影響はそれほど大きくないと思います。

もっとも、タイのコンドミニアム市場も値下りが続いているのですが、マレーシアとはちょっと事情が違っていて、GDPがマイナス8%というアセアンでも最悪の経済状況や供給過剰による販売在庫の積み上りが主な原因です。


米中戦争
ところで、興味深いのは、中国人がマレーシアを敬遠し始めた理由の一つに、南シナ海での中国の勝手な振る舞いに対して、マレーシア国民が嫌中意識を持ち始めていることがあります。さらに、最近の米中摩擦もあります。彼らは最悪米中戦争が起こった場合、マレーシアは米国側につくと考えていて、その場合、彼らは敵国民となり、ここに住んでいると危ないと考え始めているようです。あまり不動産投資とは関係ないようにも思えますが、カントリーリスクというやつです。

そういう意味では、南シナ海をめぐってフィリピンやベトナムも嫌中意識があるので、中国人はたとえ自分で住まないにしても、これらの国での不動産投資は積極的には買わないように思います。

ところで、ではタイは大丈夫かというと、タイも中国側にはつかないでしょうが、この図で見てもわかるように、タイには米軍基地もないし、今のところ、特に嫌中意識もないことから、フィリピンやシンガポール、マレーシアよりも中立的な立場でいられます。

従って、中国のJuwai.comによれば、今でも中国人投資家の間ではタイの不動産が一番人気があります。
また、タイの不動産業界もそれを知っていて、中国人投資家が戻ってくるのを心待ちにしていることもあり、タイとマレーシアではかなり状況が違うようです。



危険信号が灯り始めたコンドミニアム市場(その2)

住宅引渡推移
これは、REICが出しているこれまでの竣工引渡ユニット数の推移と今後の予想で、オレンジ色がコンドミニアム、青がその他の戸建てやタウンハウス等のネーウラープと呼ばれる低層住宅です。

ここで、少なくとも2020年はあと3か月もないことから、今年の数字はほぼ予測が可能で、今後いくら年末のキャンペーンがうまくいっても限られた期間ではそう大きくは変わらないはずです。

2017国別シェア

ところで、今年竣工したコンドミニアムは3~4年前に売り出されたものがほとんどですが、当時は香港経由を含めて中国人投資家が爆買いしていたこともあり、デベロッパーもいけいけで年間6万ユニット近い大量の新規プロジェクトを売出していたのです。

しかし、今年、それらがいざ竣工引渡となって実際に移転登記がされた物件数(オレンジ部分)が2019年に比べてもかなり減っています。つまり、少なくともその差が、キャンセル等で引渡しができずに完成在庫としてさらに積み上がってしまっていると考えられます。

年末値引きセール
しかも、REICは2021年は第4四半期になると、需要が増えて市場は上向くと予想しているわけですが、コンドミニアム市場が特にコロナの第2波や外国人投資家の動向に大きく影響される特性があることから考えて、1年先の予想はあまりあてになりません。

また、以前「2021年、バンコク住宅市場は回復か大波乱か!」で書いたように、このREICの楽観的予測に対して独立系調査会社のAREAが異論を発表しましたが、どちらが正しいかは来年の半ばぐらいになってやっと先が見えてくるのだろうと思います。

ただ、REICもAREAも共通していっているのは、今は不動産市場全体に危険信号が灯りつつあるということです。

従って、今のような超大型の台風が接近しているようなときに、果敢に底値買いをするつもりで新しく購入したり、誰も買おうとしていない市場で、手持ち物件を無理に売りに出したりするのはやめておいた方がいいということだと思います。

在庫一掃キャンペーン

この絵のように、今、大手デベロッパー各社はこれでもかとばかりに年末の追込みキャンペーンを展開していますが、私には全然興味がありません。彼らの在庫一掃戦略に乗せられて買ったら、来年になってもっと大きな値引が出てきたなどということも大いにありうるからです。

同様に、住宅ローンの与信基準の緩和や税金の減免等が行なわれなければ、タイ人も積極的に買おうとはしないはずで、多分、今回のキャンペーンでも大して売れないと思います。

特にプレビルドの購入予約権などは、万が一デベロッパーが破綻したりして開発を中止してしまえば、その予約契約書はただの紙切れになって、それまでに払ったダウンペイメントも失ってしまうリスクがあります。

私は普通の個人投資家なので、不動産業者のように売買仲介料を稼ぐために、無理にそれでも買った方がいいとか、今は売った方がいいとかいう必要もありません。むしろ、嵐が去って市場が底を打ったと確信できたときに動くので十分間に合うはずだと思っています。



危険信号が灯り始めたコンドミニアム市場(その1)

販売在庫の積み上がり
年初からデベロッパー各社は販売在庫、特に完成在庫の一掃を目標に値引き合戦や、キャンペーン合戦を続けてきましたが、結局、販売在庫は増えるだけで減らなかったという結果になっています。

政府系銀行の不動産調査部門であるREIC(Real Estate Information Center)の発表によれば、大手デベロッパー各社は、年末に向けて特別値引キャンペーン等で消費者の住宅購買意欲を刺激し、販売在庫を一掃しようと懸命であるが、最悪、住宅全体の販売在庫は319,000ユニット、金額にして1.4兆バーツ(約5兆円)にも上る可能性があり、政府や金融機関のさらなるサポートが必要とのことです。

実際、今年前半はコロナの影響もあってほとんど住宅の販売が進まず、上半期の終わりで293,319ユニット、金額で1.32兆バーツ(4兆6,000億円)もの販売在庫が残ったということで、さらにその後に新規で売り出されたものやキャンセルされたものを入れると、最悪の場合、年末にはもっと増えて319,000ユニットもの販売在庫が残るという予想です。ただし、これはコンドミニアムだけでなく戸建て等を含めた住宅全体の数字です。

特にコンドミニアムの場合、この中に占める完成在庫の比率が高くなるので、デベロッパーの資金繰りを圧迫することになり、REICはこのままでは不動産業界全体が危険水域に入ってしまう可能性があるというコメントをしていて、来年の不動産市場はまさに波乱があるかもしれません。

"The key point is the government should start doing something. If the scheme proves successful, other regions can follow this path", said Chanond Ruangkritya, president and chief executive of SET-listed Ananda Development.

アナンダCEO談:外国人投資家誘致のポイントは、とにかく政府がすぐに何かを始めることだ。そして、そのスキームが正しければ、それを見たほかのエリアも後に続く


こんな状況でもあり、学生デモだけでなく、タイのGDPの1割をも占めるといわれる不動産業界からも優柔不断で対策が遅れ気味の政府に不満がたまっていて、以前、「外国人投資家誘致策、とにかく政府は何か始めるべき!」で、アナンダの社長が上のようなコメントで、外国人投資家の激減で苦しむ中、政府の無策に、まずは何か行動を起こしてくれと苦情をいっていました。

また、数日前、大手サンシリの社長もデモに対する政府の強権行使に対し、学生側を援護していましたが、実際のところは、何もしない現政府に対する不満が不動産
業界の一致した意見なのではないかとも思います。

次回に続く



そろそろタイバーツは売りのタイミング?(その2)

ドルバーツ5

ところで、これは投資家のジム・ロジャースが日本人にこれまで何度もアドバイスしていることですが、「日本円資産だけでなく、もっと外貨資産を持つべき」というのには私も賛成です。

しかし、外貨資産とはいえ、今のタイバーツでいいのかといえば、私は基軸通貨である米ドルのような安心感はないと思います。特に今回のコロナによる景気悪化で、タイの2020年のGDPはタイ中央銀行で8%、カシコンリサーチなどは10%のマイナス成長になると予想している中、「タイのGDP収縮は世界でワースト3(その1)」で書いたように、これは世界でも最悪のレベルです。

従って、今のようなバーツ高というのは、そう長くは続かないのではないかと私個人は思っているし、一方で
アメリカ経済は次第に回復が見えてきつつあることもあり、今はタイバーツを売って米ドルへシフトするチャンスではないかと考えています。

また、私の場合、本来はバンコクでの不動産投資が主な収益源なのですが、「不動産投資、少なくとも今は「休むも相場なり」が一番」で書いたように、今回の不動産不況は相当深刻で、ほとんど先が読めない中、市場回復にまだかなりの時間がかかると思っています。

従って、タイで再投資することはしばらくないと考えているので、今はとにかく
将来のバンコク不動産の底値買いに備えて、昨年売却した投資物件の売却資金を米ドルに換えて海外で定期預金にして運用しています。

東南アジアの場合、それでも5%の預金利息が付くので、今のような不動産市場の潮目の変化がなかなか読めない投資家にとっては、バンコクで不動産投資をするよりも安全かもしれません。

ドルバーツ1

ところで、日足ベースでのドルバーツの動きを見ると、ここ半年ほどボックス圏に入っているように見えるのですが、10月10日にバーツが急騰し、米ドルが一気にボックス底値圏まで売られました。

私自身は、先に書いたようにそろそろドル高バーツ安が始まるのではないかと考えるようになっていたので、様子を見てもっとタイバーツから米ドルにシフトするつもりだったこともあり、すぐにオンラインで手持ち資金の一部を米ドルに換え、海外にある米ドル定期預金口座に追加で送金したところです。

ただし、為替相場はどんなトレーダーでもしょっちゅう予想が外れるし、不動産市場の先を読むよりもはるかに難しいので、案外、さらにバーツ高が進む可能性も大いにあります。

もっとも、外国人がタイで不動産を買うには「購入代金の全額を海外から外貨で送ってきた資金で支払わなければならない」というルールがあるため、私の場合は、将来の再投資に備えていずれにせよ一旦資金を海外へ移動しておく必要があるという裏事情もあって、米ドルに換えて運用しているのであり、無理して余計なリスクを取る必要のない年金生活者やリタイアメントビザでセカンドライフを過ごしている人にはお勧めしません。



そろそろタイバーツは売りのタイミング?(その1)

ドルバーツ3

つい先日も「中国人投資家が投げ捨てたキャンセル物件が続々と…」と題して外国人、特に中国人投資家による、バイジョーングと呼ばれるコンドミニアム購入予約権のキャンセルが積み上がってきていると書いたところですが、その理由は物件価値の値下りだけでなく、為替にもありそうです。

このグラフは昨日時点のものですが、中国人がタイの不動産を爆買いしていた2016年から2017年当時に比べて、今の人民元はタイバーツに対して1割から2割下落しています。

従って、今ここでデベロッパーから竣工引渡しを受けてしまう、つまり75%の残金を今の為替レートで一括支払いすると、物件の値下りだけでなく、
将来人民元高が始まれば大きな為替差損をも被ってしまう可能性があるわけです。つまり、物件価値が2割下がって為替差損も2割なら、単純計算で4割もの損になります。

これではなかなか損を取り戻すのは難しいだけでなく、まだ値下りが続く中、不動産市場の底が見えてない今は、ダウンペイメントを捨ててでも傷口がさらに広がるリスクを避けて、売買契約を解約した方がよいと考える中国人投資家は多いはずです。

特に最近の中国経済は、鉄鋼の国内需要が増えて輸出に回さなくなりつつあるという報告も出ているように、順調に回復が進んできているようで、今後は次第に人民元高になるのではないかと思います。

ドルバーツ4

一方、これは日本人投資家にとっても為替差損という意味では同じなのですが、ただし、日本円が無茶苦茶に高かったのは1万円を4,000バーツ以上で交換できた2012年初めまでです。

しかし、当時プレビルドで不動産を購入した人は、2015年前後に竣工引渡しを受けているので、今回の大量キャンセルには関係がありません。むしろ、クーデター後に始まった急激な価格高騰で、含み益が出ている可能性もあります。


今、引渡しに応じずキャンセルが続出しているのは、大半が2017年前後にプリセールで売り出されたプロジェクトです。従って、その頃にこういった物件を買った日本人投資家にとっては、当時の交換レートである0.31から0.34バーツから見れば、為替変動はほとんどゼロか最大でも1割程度であり、やはり不動産市場の下落が主なキャンセルの理由だろうと思います。

次回に続く




2021年、バンコク住宅市場は回復か大波乱か!(その3)

完成在庫予測
ところで、この表を見るとAREAの調査では、現在の販売在庫である90,486ユニットの内、2020年には22,622ユニットが竣工します。今の販売不振だけでなく既契約のキャンセルも続出する中、2019年以前に竣工している在庫と合わせて約29,000ユニットもある完成在庫が、年末までの半年で急激に減ることは思えず、2021年に入っても依然2万ユニット以上が完成在庫として残っていると思います。

そして、2021年にはさらに28,051ユニットが竣工します。「不動産投資、少なくとも今は「休むも相場なり」が一番」で書いたように、REICも2021年は依然販売在庫が増え続けると予測していますが、完成在庫もさらに増えることになります。

しかも、この表には今後新たに売り出される新規プロジェクトは入っていないので、それらを含めると、実際には2022年と2023年に完成するユニットはもっと増えます。

従って、
AREAが指摘するように、販売在庫ユニット数を正しく把握して新規供給を抑制させなければ、いつまでたっても供給過剰の問題は解決されず、市場回復はさらに遅れることになります。

ところで、先のREICの予想では、販売在庫は増え続けるものの2021年末には住宅市場は回復し始めるというのですが、デベロッパーにとって最も資金負担のかかる完成在庫が増えるにもかかわらず、市況が回復するというのはどうも納得がいきません。

やはり、不動産市場が回復を始めるのには、早くても2022年以降のように思えるし、むしろ、AREAが指摘するように、今も市場が低迷する中、今後さらに一段と市況が悪化するようなことが起これば、途中で開発がストップしてしまうプロジェクトが出てくる波乱もあるという話の方が説得力があるように思います。

タイの住宅不動産の位置

とはいうものの、タイはやはりアセアンの中ではその経済規模や地理的な観点からハブともいえる国であり、その首都バンコク不動産の投資対象としての魅力は、不動産投資で最も重要な指標である平米単価、利回り、そして過去の上昇率を周辺各国と比べた場合にバランスが取れていることだと思うのです。

すなわち、バンコクはデベロッパーによる供給過剰という大きな問題を抱えているものの、国内需要だけでなく外国人需要も大きいので、今後供給を抑えていけば解決できますが、香港やシンガポールのように平米単価が既に高すぎる、カンボジアのように利回りはそれなりに高いものの、経済規模が小さいので不動産市場の規模も小さくて脆弱などと考えていくと、個人投資家にとって、比較的安定したアジアでの適格な投資対象国はある程度限定されてきます。

そこで、これはという投売物件を見つけた場合、底値買いをするのは悪くないとは思うのですが、今の状況では、できれば完成物件を買った方がいいし、開発途上のプロジェクトの購入予約権を買うのであれば、ほぼ竣工が近づいているコンプリーションリスクの小さいものを選ぶべきです。

また、いくら安くても資金的に体力のない中小デベロッパーは、苦しくなってくると手抜工事をしたり施工不良に対するアフターフォローもしなくなるので、評判のいい大手デベロッパーのプロジェクトに絞った方がよさそうです。


もっとも、こんな状況では先が全く読めないこともあり、やはり今は特別なチャンスにでも出会わない限り、無理せず来年までは何もしないことを私はお勧めしますが...。



2021年、バンコク住宅市場は回復か大波乱か!(その2)

販売の内訳
ちなみに、コンプリーションリスクについてですが、日本では国交省がプレビルド、つまりオフプランを認めてないので、購入者がデベロッパーに払った手付金はすべて保全され、こういうリスクはありません。

しかし、これに慣れていない日本人はよく違いがわからないと思いますが、プレビルドとは完成しないリスクであるコンプリーションリスクを取って割安に予約権を買う完成物件の先物買いです。つまり、デベロッパーの開発リスクを一部負担して開発に協力するわけですから、プロジェクトが破綻し中止になってからそんなことは聞いてないといっても仕方がないので注意が必要です。

まさに今起こっているように、最初に割安に買ったからといっても竣工引渡しまでに必ずしも値上りするとは限らず、数年前に値上りを狙って多くの投資家達がプレビルドの購入予約権を買ったものの、市場悪化で値下りした結果、泣く泣く切り捨てることも起こりえます。

この場合、デベロッパーは購入者のダウンペイメントを差し押さえて収益にできるのでまだいいですが、今のように最初からあまり売れなかった場合など、銀行が途中で開発ローンを止めてプロジェクトが破綻してしまうこともあるわけです。

そこで、開発中止によりダウンペイメントを失うことを防ぎたければ、AREAがいっているようにエスクロー口座といってデベロッパーが勝手に引き落とせない口座にダウンペイメントを積むのが安全ですが、政府が動かなければなかなかそうもいきません。

従って、自己居住目的の住宅を買うタイ人には用心深くて完成した物件しか買わない人もたくさんいます。完成物件には日照や通風、間取りの確認、施工面で隅々まで内部をチェックできるというメリットもあります。実際、私もこれまでにバンコクで6物件に投資してきましたが、そのうち、プリセールで買ったプレビルドは3物件で、他の3物件は築浅中古でした。

次回に続く



2021年、バンコク住宅市場は回復か大波乱か!(その1)

AREA対REIC
これは最近、不動産調査鑑定会社のAREA(Agency for Real Estate Affairs)が発表した、現在及び将来のタイ住宅市場での販売在庫に関する予測ですが、政府銀行系の調査機関であるREIC(Real Estate Information Center)が出している数字と比べると大きく違っています。

特に、2020年半ば時点での販売在庫数については、AREAの384,000ユニットに対し、REICは293,000ユニットと24%も少ないのです。その結果、REICの数字は今の過剰供給の問題を過小評価しているため、関係者をミスリードしてしまう危険があるというのがAREAの主張です。

AREAは全てのプロジェクトを調査していったようで、その数字には相当な自信を持っているみたいですが、政府や銀行、デベロッパー等が市場の実態を正しく把握していなければ、もっと販売在庫の処分を促し、新規供給を抑えるべき時に、その判断を狂わせてしまうリスクがあるというわけです。

もっとも、政府系のREICとしては、あまり問題を大きくしたくないということでバイアスがかかっているのかもしれませんが...。

一方、金額ベースでは、今年末及び来年の販売在庫ついて逆にREICの方が多くなっていますが、これはREICが使っている住宅平均価格が140,700ドルと非常に高く、AREAが実際に調査した平均価格117,064ドルより2割も高いのが原因の1つであり、もう一つはREICはデベロッパーが今後も新規プロジェクトの開発を減らすとは想定してないからということです。

販売在庫
そして、何より心配なのは、現時点でのコンドミニアム開発進捗状況です。AREAによれば、コンドミニアムの開発で、既に8割以上完成しているプロジェクトは、大きく市場が崩れても完成させてしまった方が得なので、途中放棄のリスクはあまりないものの、例えばまだ開発が始まったばかりのプロジェクトは、今後市場がさらに悪化したりすると、途中で中止になる可能性があるということです。

例えば、この表の中で現在の販売在庫である90,486ユニットの内、実に22,704ものユニットがまだ全工程の2割以下しか開発が進んでいない初期段階です。従って、9,002ユニットが2022年に、14,478ユニットが2023年に竣工予定であり、もし来年にコロナの第2波等で更なる市場混乱が起これば、建設途中で放棄されるプロジェクトが出てくる可能性があるということです。

コンドミニアムというのは1軒ずつ建てていく戸建て開発などと違って、一旦着工すると全体が竣工するまで工事を止められないので、市場悪化や売れ行き不振で銀行に開発ローンが止められた場合など、途中放棄ということも起こります。実際、1997年のアジア通貨危機の時には、完成されないまま放置されてしまったプロジェクトがいくつもありました。

こうなってしまうと、購入者にはそれまで払ったダウンペイメントは戻りません。これをコンプリーションリスクというのですが、プレビルドにはつきものです。そこでAREAは、最悪の場合に備えて、購入者を保護するためにエスクロー制度の導入を主張してもいるわけです。

次回に続く

中国人投資家が投げ捨てたキャンセル物件が続々と…

外国人のキャンセル2
最近、不動産仲介会社のREMAXが外国人投資家向けと題して、Foreign Quota(略称FQ)物件の特別セールを始めました。外国人が購入していたキャンセル物件の特別セールなのかもしれません。

ノーブル、サイアミーズ、スパライの3社のデベロッパーから特別委託されて売っているようですが、ノーブルとサイアミーズは今、外国人だけでなく、タイ人からもかなりのキャンセルが出ているようなので、これまでにこのブログでも書いてきたように、結構資金繰りが厳しいのではないかと思います。

スパライだけは大手の総合デベロッパーであり、そういう問題はないと思いますが、このオリエンタルというプロジェクトは25階建が2棟、35階建が2棟と規模が非常に大きいだけでなく、スクムビット39の日本人が特に多く住むエリアということで、2017年のプリセール時には中国人投資家が多く買っていましたが、そのFQのキャンセルが多いのだろうと思います。

外国人のキャンセル1

さて、ここで売り出されているプロジェクトを見ると、これらの多くが2018年後半から始まったコンド市場のダウントレンドにより、最初のプリセール価格より今の市場価格の方が下回っているように思えます。

今のようなマーケット下落時は、タイ人の実需がメインである郊外プロジェクトの方が底堅く、むしろ外国人の投資対象であったプロジェクトの方が値下りも大きくなる傾向にあります。

例えば、ノーブルプルンチットは第一期のものはまだいいですが、最終期のものは20万バーツ/㎡を超えていました。しかし、今の市場価格はそれを割り込んでいるので、そういうのがデベロッパーの販売在庫として売れ残っているのではないかと思います。

また、今も覚えていますが、販売開始と同時に即日完売したノーブルリコールは、平均18万バーツ/㎡がプリセール価格でした。しかし、これも新築未入居とはいえ、今の市場価格はこれ以下に落ちているように思います。従って、そのすぐ隣に開発されたノーブルBE19にいたっては、プリセール価格が22万バーツ/㎡前後だったので、これを買った人にはかなりの含み損が出ているはずです。

今回の特別セールが本当に安いのかどうか調べてないのでわかりませんが、デベロッパーが自分で売らずに外国人に限定してエージェントに販売委託するということは、値引が大きいので既存の買主からのクレームを恐れてのことかもしれません。

本来なら、このようにプリセールを下回るぐらいまで価格が落ちてきたら、そろそろ底値買いで入っていくべきなのです。しかし、GDPのマイナス幅でいえば、タイの不動産市場崩壊で始まった1997年のアジア通貨危機をも超えた今回のコロナ不況は、全く先が読めません。

10月から政府が始めた特別観光ビザも、これでもし感染が広がればまたロックダウンや感染2次波が始まる可能性もあるので、コンドミニアム市場も大きな影響を受けます。

それもあって、今は完全な買い手市場であり、いくら安くしても売れなければ市場価格はもっと低いことになり、特に中古物件の相場は闇の中というのが実情です。

2017国別シェア

いずれにせよ、これらのプロジェクトには、2016年から始まり2017年にピークを迎えた中国人投資家の爆買いで買われた物件が多く、その分キャンセル物件も多いはずです。

タイ人の場合は最初は投資で買っていても、うまく転売ができなければ自己居住に切り替えることができるので、ダウンペイメントを捨てて損切りするのを避けようとする人も多いのですが、中国人バイヤーは基本的に投資目的だけなので、今も続くダウントレンドの中、どこまで価格が落ちるかわからない空室物件を抱えたまま長期間塩漬けにするよりも、さっさとダウンペイメントを切り捨てて撤退し、次のチャンスを待つという人が多く、この時期に中国人に買われた物件は、特にキャンセル比率も高くなります。

ちなみに、私が年初に上梓した著書「バンコク不動産投資 2020年度版」では、今年は底値買いのチャンスが来ると書きましたが、その後、想定外のコロナ不況が不動産市場を直撃し、その予想ははずれてしまいました。

そこで、先日「不動産投資、少なくとも今は「休むも相場なり」が一番」でも書いたように、今の私は、買うのも売るのも無理して動かないのが一番、つまり「休むも相場なり」で少なくとも今年いっぱいは様子見を決め込むのがベストだと考えています。

では、次回は独立系のAREAが、前回ここで書いた「来年末には市場が回復するが販売在庫は増え続ける」という政府系の調査機関であるREICのデータや予測について、恣意的だと真っ向から反論している最近のレポートについて書いてみます。

AREAはこれからのコンドミニアム市場でプロジェクト破綻の危険性や市場回復の予想について書いているのですが、私もどちらかというとこっちの話の方が真実味があると思っています。

不動産投資、少なくとも今は「休むも相場なり」が一番

市場回復時期
最近、政府住宅銀行のリサーチ部門であるREICからこの写真のようなプレス発表があったのですが、いつになったらタイの経済不況が底を打つのか見当もつかない状況なのに、不動産市場が回復を始めるのは来年末だとかいわれても、ほとんど説得力がありません。

外国人の入国規制が緩和されて大幅に伸びなければ、観光客だけでなく、タイのコンドミニアム市場で大きなシェアを持つ外国人投資家も戻ってきません。特に
今のような時期は、どんな投資家も慎重になっているので、物件やロケーションを自分の目で確認しないで海外不動産を買う投資家など、ほとんどいないだろうと思います。

REICもどういう根拠でこんな結論になったのか詳細がわかりませんが、私は
今のような状況では、コンドミアム市場が底を打つのは再来年以降になる可能性も十分あると考えています。

そんなこともあり、このブログでも最近はあまりコンドミニアムに関する記事を書かなくなり、むしろ、もっとマクロ的なタイの政治や経済について多く書くようになってきています。ファンダメンタルズともいえる投資環境がまずよくなってこないことには、不動産市場の回復はないと思っているからで、「休むも相場なり」で様子見とすべき状態がまだしばらく続くと思っています。

だからといって、絶対何もしない方がいいというわけではないのですが、そのためのクライテリアとして、これから竣工を迎えるロケーションのいい物件で、プリセール価格から2割以上安く買える掘り出し物件であるとか、もしどうしても逆張りで不動産投資がしてみたければ、「ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資」で書いたように、今は「出口」がほとんど読めなくなっている現物投資よりも、換金流動性の高い不動産会社の株を買う方がリスクが低いのではないかと思っています。

いずれにせよ、REICの予想のように、少なくとも来年末ごろまでコンドミニアム市場は回復しないという意味では賛成で、今はとにかく、消極的に様子見をするのが一番だと考えています。




ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その3)

ナイツブリッジ オンヌット3
ところで、このプロジェクトはほとんどのユニットが22㎡
26㎡、31㎡であり、たとえ中堅企業の日本人駐在員であっても狭すぎて借りないサイズです。もしそういう日本人駐在員をターゲットにするのであれば、数は少ないですが、高層階に55㎡の2ベッドルームもあります。
ナイツブリッジ オンヌット7
ちなみに、この中でもし私が買うとすれば
スタジオタイプか31㎡の1ベッドルームですが、賃貸のことを考えると、1ベッドルームの間取りは使い勝手が悪そうで、むしろスタジオの方が3メートルは開口部があって使いやすく、家賃もボリュームゾーンの13,000バーツ程度で収まるので貸しやすいと思います。

一方、26㎡の1ベッドルームタイプは間取りにかなり無理があるので、敬遠しておいた方がよさそうです。大体、タイ人だけでなく外国人単身者も自分で料理などほとんどしないので、ただでさえ狭い開口部にわざわざキッチンを持ってくるのは非効率です。

また、55㎡の2ベッドルームは家賃が3万バーツ以上になるので入居者が駐在員に限定されてしまうことになります。もっとも、この高層階の55㎡が11万バーツ/㎡前後で出てきたら、希少価値があるし、
特に自己居住用なら問題ないので買いかもしれませんが…。

ところで、このプロジェクトは私も3年前のプリセール時に見に行きましたが、たしか
平均価格は14万バーツ/㎡台半ばだったと思います。従って、前回、参考として載せた投売り広告を見ても、ざっくりいって20階以上のユニットを11万バーツ/㎡前後で底値買いできれば、まあ損はしないだろうと思っています。

ただし、私もそうなのですが、スタジオタイプをわざわざ1ユニットだけ購入というのでは、投資金額が800万円とちょっと小さく、手間がかかる割に投資効率が悪いと考える人もいると思います。

その場合、55㎡の2ベッドルームにすることも考えられるのですが、オンヌットの賃貸マーケットの特性から見て、貸しやすい22㎡のスタジオを2つ買うか、31㎡と合わせて2つのタイプを買った方がいいと私は思います。


このプロジェクトに興味があれば、「底値買いは「ขายขาดทุน」のキーワードで探せ!」で書いたように、自力でこれから根気よく探して行けば、いよいよ決済期限が近づいた売主からの投売りで11万バーツ/㎡台がもっと出てくるだろうし、指値交渉してもいいのではないかと思っています。

また、他社のプロジェクトと同様、今の市場低迷により、このプロジェクトも既に多くの購入者からダウンペイメントを捨てたキャンセルが出ているはずなので、デベロッパーは現時点で少なくとも3割前後、つまり200ユニットぐらいは完成在庫を抱えているのではないかと思います。

従って、決済期限がきても引き渡しに応じなかった購入者からダウンを没収した後、速やかに特別値引セールを始めるはずです。もっとも、やはり購入者、特にFQの購入者の投売りを狙ってプリセール価格から2割以上の値引が取って買う方が、より割安に買えるとは思いますが...。

ところで、まだ4~5プロジェクトだけではありますが、これまで私が竣工した同社のプロジェクトを実査してきた印象からいえば、オリジンというデベロッパーは施工監理があまりよくありません。つまり、ダメ工事が多いのです。

従って、たとえスタジオであっても、引渡しを受けた後に施工上のトラブルで頭を痛めるよりも「品確法のないタイ、隠れた瑕疵はこんなに恐い(その2)」で紹介したような、プロを使って竣工引受検査をしっかりやっておくことを、強くお勧めします。


ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その2)

ナイツブリッジ オンヌット6
さて、著書やこのブログでも書いているように、バンコクの日本人駐在員が減りつつある中、これからは脱日本人駐在員というのがバンコクでの不動産投資のキーワードだと私は思っています。

また、駐在員であっても、最近は家族帯同が減り、単身赴任が増える中、過剰供給により空室リスクが高くなっているCBDのラグジュアリー物件よりも、単身赴任者だけでなくデジタルノマドや外国人現地採用者、タイ人アッパーミドルクラスにも賃貸できるミッドタウンで、価格も500万バーツくらいまでの物件の方が「出口」リスクも小なく狙い目だと思っています。

そういう意味では、このプロジェクトはデジタルノマドや単身の欧米人英語教師、
日本人現地採用者等が多く住むオンヌットにあり、さらにオンヌットはタイ人アッパーミドルクラスに人気ナンバー1「2019年の人気ロケーション、ベスト5(その2)」であることからも、投資物件としてのポテンシャルは決して悪くないと思うのです。

しかも、先日「タイ人も実は英語はすごく苦手(その2)」で書いたように、これから欧米人の英語教師が大増員される計画もあり、家賃の予算が13,000から15,000バーツがボリュームゾーンの彼らにとって、プラカノンからオンヌットは最適な家賃水準のエリアでもあります。

一般的にこういう人たちは車で通勤したりしないので、BTSまで徒歩圏である必要があります。また、
みんな若いので病院はそれほど重要ではありませんが、買い物や食事等の生活利便性が最重要です。

その点、最初の写真にも写っているように、
このプロジェクトの隣には大型スーパーのBIG-Cがあり、周辺にはたくさんの店やレストランもあることから、オンヌット駅前のプロジェクトに優るとも劣らない生活利便性があります。

しかも、タイ人と違って欧米人は駅まで7~8分歩くことはあまり気にしないので、この距離は何とか許容範囲だと思います。

もちろん、「そうはいってもやはり日本人駐在員に貸したい」という人もいると思いますが、そういう人は「出口」リスクが高くなりますが、「損切りが始まったLaviqは要注目!」で書いたようなトンローやエッカマイでラグジュアリークラスの投売りを買う方がお勧めです。

次回に続く


ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その1)

ナイツブリッジ オンヌット1
この写真は最近竣工して既に引渡しが始まっている、オリジンプロパティの「ナイツブリッジ・プライム・オンヌット」です。

オンヌット通りでは最高層の47階、ユニット数が600という大型プロジェクトであり、
ちょうど今、このブログを書いている私の書斎から撮った写真です。逆光ではっきり見えませんが、ファサードもなかなか格好いいデザインで、しかも地型がコンドミニアムの開発にはもってこいの長方形です。

ナイツブリッジ オンヌット2
それもあって、大通りからグリーンエリアを通って少しセットバックした建物にアクセスするというランドスケーピングもなかなか魅力的です。
ナイツブリッジ オンヌット5
ただ、せっかく表面積が大きく取れる理想的な建物形状にできても、22㎡、26㎡、31㎡の3つの小さいユニットを無理やり詰め込んだことで、残念ながら1ベッドルームは開口部の狭いちょっと窮屈な間取りになってしまっています。

ナイツブリッジ オンヌット4
また、「ナイツブリッジ」はデベロッパーであるオリジンの最高級ブランドなのですが、間取りだけでなく内部で使用しているワッサドゥ(建材)は安っぽいし、開口部の窓もハイサッシになっておらず、50センチも壁が下がっているために、せっかくの天井高3メートルの魅力が薄れてしまっています。

さらに、ユニット数に対するエレベーター1機の負担比率も150ユニットと多く、朝の通勤時間帯などでは結構待たされるかもしれません。ラグジュアリーといわれるにはやはり100ユニット程度であるべきで、しかも機械式駐車場なので、車の出し入れも時間がかかりそうです。

従って、建物のスペックとしては、アッパークラスというところだと思いますが、APならライフ、アナンダならアイディオ級のミドルレンジという感じです。

もっとも、BTSオンヌット駅から600メートル以上離れていることから、このロケーションでラグジュアリー級のスペックにしたら場違いでもあり、販売価格もかなり高くなるので、これは仕方がないことだとも思います。

ではなぜ、このプロジェクトに私が注目しているのかというと、やはりそのロケーションと空室リスクの低さです。

次回に続く


外国人投資家誘致策、とにかく政府は何か始めるべき!

不動産購入促進
先日閣議決定した「特別観光ビザ」により、やっと来月から外国人にも入国が認められましたが、長期滞在の観光客限定であり、しかも費用のかかる14日間の検疫義務があることから、大した効果は見込めません。

そんな中、経済状況管理センター(CESA:Center for Economic Situation Administration)は苦境にある不動産業界を救うため、2年前まで市場全体で大きなシェアを占めていた外国人投資家を呼び戻す打開策を検討し始めたところです。

それに対して、大手デベロッパーアナンダのCEOは、中国人投資家をターゲットにしてまずプーケットやサムイのリゾート地で外国人の入国を受け入れてみることを提案しています。

ただし、これは政府が一方的にやるのではなく、感染が広がるリスクを現地の住民が承諾することが前提であり、もしそれで以前の外国人観光客の2割でも呼び戻せたら、観光産業だけでなく不動産業界もその恩恵を享受できるとのこと。

一方、不動産コンサルタントのコリアーズ・インターナショナルは、不動産の法定リース(借地借家権)期間を現行の最長30年から50年に延長することを提案しています。

バンコクや海浜リゾートのフリーホールド(土地所有権付き)コンドミニアムは、外国人比率が上限49%までというFQ(外国人割当)があるため、外国人がもっと安心してリースホールド(借地)物件を買えるようにと、リース期間を50年に延ばすことをアドバイスしているわけです。

とにかく、世界的な経済低迷が続く中、周辺の国々でも外国からの不動産投資を呼び込むために、いろんな策を打ち出してきています。コリアーズによると、ベトナムはリース期間を70年に延長したし、マレーシアも外国人の不動産購入下限価格を引き下げたりしてきていることから、タイも何らかの対抗策が必要だということです。

また、CESAは1万人を超える外国人メンバーがいるタイランド・エリートカードにも協力してもらい、それを取り扱う代理店には不動産ブローカーも多いことから、不動産も購入してもらうようにマーケティングしていくとのことです。

成否は分かりませんが、いろんな対策案が出ています。しかし、今のところ、具体的な外国人投資家誘致策が何も施行されていないというのが実情であり、外国人投資家を呼び込めなければ、不動産市場の回復も望めません。

結局のところ、以下のアナンダのコメントに集約されるように、とにかく政府はすぐに何か始めて欲しい、というのが業界全体の本音だと思います。

"The key point is the government should start doing something. If the scheme proves successful, other regions can follow this path", said Chanond Ruangkritya, president and chief executive of SET-listed Ananda Development.

(アナンダCEO談:外国人投資家誘致のポイントは、とにかく政府がすぐに何かを始めることだ。そして、そのスキームが正しければ、それを見たほかのエリアも後に続く



ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資(その3)

株式投資3
ところで、ここでちょっと私と株との関係について、プライベートな話を少し書かせてもらうと、実は海外不動産の仕事をやり始める前は、私は日本の金融業界で株のファンド運用をしていました。

そこではファンダメンタルズの分析、PER、EPS、BPSといった数字や企業の事業計画書と毎日向かい合っていたのですが、
当時はまだバブルの初期で、新人類相場と呼ばれていました。つまり、私と同年代である30代初めの新人類と呼ばれたファンドマネージャーたちが、とにかく買いまくって日本の株式市場をどんどん上昇させていたころです。

しかし私個人は、当時日系デベロッパーがニューヨークのロックフェラービル等、欧米の一等地でトロフィービルと呼ばれる希少価値のあるビルに投資し始めたのを見て、毎日目まぐるしく相場が動く株式市場よりも、海外に住んで現地でじっくり仕事ができる海外不動産の仕事の方に興味を持っていたのでした。

それもあって、ブラックマンデーと呼ばれた市場の暴落を機に日系デベロッパーに転職し、それ以来、希望通りロンドンに8年間駐在してオフィスビルの開発をしたりと、ずっと不動産の世界にいるわけです。

株式投資4
さて、これはあくまで参考情報ですが、最近、カシコンリサーチセンターが公開した、下半期に明らかに業績回復が見込める銘柄と、コロナのワクチンができると収益の急回復が見込める銘柄、という2つのグループがあります。

前者は今年上半期に比べて下半期にはほぼ確実に増収増益が見込める銘柄で、ロックダウン以降、国内需要関連の業種が次第に業績が回復つつあることから注目しているようです。業種としてはエネルギー、商業、建設、不動産、そして公益事業関連となっています。


そして、第2グループである、コロナのワクチンができれば業績が急回復する銘柄としては、
旅行、運輸、メディア(映画等)、金融、商品等です。

例えば、この中でカシコンが第1グループで推薦している大手不動産会社として、スパライがあります。前回書いたように利回りは3%弱とやや低いものの、彼らはホテルやオフィスビルの開発もやる総合デベロッパーであり、今年の下半期は住宅よりも商業不動産での市場回復が見込まれていて、彼らの業績も回復すると読んでいるわけです。

株式投資7

これ以外には、商業不動産に関連して建設資材のSRICHAなどが推奨されていますが、これらからわかることは、以下のようなことです。

1. 住宅、特にコンドミニアムの開発がメインであるマンデべの業績回復は、しばらく難しいだろうということ

2. 投資期間が1~2年程度であれば、クレジットリスクを取ってマンデべの高配当株を狙うよりも、むしろ、商業不動産開発を多く行っている総合デベロッパーの方が下半期に早速業績回復が見込めることから、配当だけでなくキャピタルゲインも期待でき、最終的に配当と売却益を合わせた総合投資利回り(内部収益率)も高くなりそうであること

とまあ、こんなことを私は考えたわけですが、QHはちょっと利回りが低すぎるかもしれませんが、スパライとLHに興味を持ってみています。

ただし、株式市場というのは不動産市場よりもトレンドが変わるのが速いので、投資判断は必ず自己責任でお願いします。

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