2020決算
最近、不動産市場に活気がなく「休むも相場なり」ということでタイランド太平記の方ばかり更新していますが、このブログは「バンコク コンドミニアム物語」が元のオリジナルであり、この辺でこちらの方も最近目にした記事や参考になる情報をアップデートしておくことにします。

まず、APは2020年の業績が好調で最高決算となった結果、売上で長年1位の座を守ってきたプルクサーに取って代わったと注目を集めています。それだけを見ると、いよいよタイの不動産市場も反転し始めたかという期待を抱かせてしまうのですが、実態はこの表を見てわかるように、他の大手各社の利益は減っていて、不動産不況脱出と考えるのは早計です。

また、アナンダなどはなんだこれと思ってしまうほど利益の増減が激しいですが、昨年ディベンチャーでやたらと資金調達していたこともあり、資金繰りは本当に大丈夫なのかと思ったりもします。


なお、2021年、2022年の予想については、コロナと政治問題の2つによって不動産市場の動向は大きく左右されるのであまり参考にはなりません。

調査機関AREAのコメントによれば、たとえワクチン接種の広がりでコロナの問題が一段落したとしても、次に勢力を増した反政府運動が待ったなしでやってくるので、政情不安定な中では外国人投資家は戻ってこないし経済も回復しないということで、まだまだ先は不透明ということです。

ところで、AREAの意見もタイ経済全体の復活のためには民主的でない今の軍事政権は早く交代すべきということですが、一方でプラユット政権はまだまだやる気満々で頑張り続けるだろうから、反政府運動の決着についても長引きそうです。

その結果、以前「バイデンの眼中にないタイ、これからが至難の時代?」で書いたように、今のままではアメリカだけでなく他の西側諸国からもタイは軽視される可能性が高く、これもタイ経済や不動産市場にとってはよくありません。

AP売上構成
さて、APのこの売上構成を見ればわかりますが、前期躍進の主な理由はコンドミニアムに早めに見切りをつけ、ネーウラープと呼ばれる土地所有権付き低層住宅の開発に大きくシフトしたからであり、そもそも我々のような外国人は戸建てやタウンホームは購入できないので、決算だけ見てもあまり意味がないことがわかります。

しかも、2021年、2022年の計画ではコンドミニアムの販売は金額ベースでさらに減少する予定であり、APはコンドミニアム市場はしばらく諦めているようにしか思えません。

ところで、多くの人が密集して住むからコロナ感染のリスクが高いということでコンドミニアムが売れなくなり、代わりに戸建てやタウンホームに人気が移った、と昨年はまことしやかにいわれていたのですが、実はコンドミニアム内で感染者が出ても、その中で集団感染など一度も起こったことがなかったことから、あまり関係がないことがわかってきました。

そういう意味では、日本でもコロナ感染リスクが低いからということで戸建てがよく売れていると聞いたことがありますが、そうであれば、そのうちマンションには見直し買いが入るのではないかと思います。

一方、バンコクで昨年低層住宅がよく売れたのは、もともと外国人が買えなかったことからそれほど供給過剰や価格高騰が進んでおらず、需要と供給がマッチしていたからだという意見に変わってきているようです。


次回に続く