シノバックのワクチンについては、「中国ワクチンしか選択肢がなかったプラユット首相(その1)」で書いたように、同社はブラジルでの治験結果を公表するといいながらこれまで2回延期してきていて、3度目の正直でやっと1月7日にそのデータが出てきました。
ところが開けてみると、有効性はわずか50.4%と、当初シノバックがいっていた78%とは大きく違っていて、やっぱり中国製は信用できないと多くの人が思ったはずです。もっとも、治験をやっていた当時から、治験当事国であるブラジルの大統領が、中国のワクチンは買わないと明言していたし、何かおかしいところはありましたが...。
しかしながら、それでも昨日、インドネシアの大統領が勇気をもって国民に対し、中国シノバック製のワクチンを自分で接種して見せました。
ところで、以前このブログでも「世界でコロナワクチン購入予約受付開始!」と題して以下のごとく、シノバックのワクチン事前予約販売の広告を紹介しました。
その後、マレーシア政府はその開発や安全性のチェック、つまり治験のことだと思いますが、これらで中国に協力することで、中国から優先的にワクチンを融通してもらうという5年契約を締結しました。また、フィリピンのドゥテルテ大統領は、ファイザーのワクチン、200万接種分をくれないなら米軍はフィリピンから出て行けと脅しています。
みんな何が悲しくてこんなことをしているかというと、このブログでも何回か書いてきましたが、ASEANでもインドネシア、マレーシア、フィリピンといった国は、うまく感染拡大を食い止めたタイ、カンボジア、ベトナムとは状況が全く違うからです。毎日感染者が急増し、死者も増えているからであり、これらの国のリーダー達はとにかく一刻も速くワクチンを打って感染拡大を止めなければならない危機的状況にあるわけです。
しかしながら、世界各国がワクチン争奪戦を繰り広げる中、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカといった、第3フェーズの治験で副作用のない安全性や90%以上の有効性が立証されたワクチンはなかなか手に入らず、結局、安全性や有効性が疑問視されている中国製ワクチンを購入するしか選択肢がなかったわけです。
これについて今朝のオンライン紙、ポストトゥデイも私と同じ事情説明をしています。ただし、その中で彼らは、しかしタイはこれら3か国とは状況が違うし、シノバックの有効性に問題が出てきた以上、シノバックのワクチンを含め、ワクチンの使用はしばらく様子見とし、他の国々が使ってみた結果を見てから決めるべきではないかと問題提起しています。
シノバックについては、私も全くそうだと思います。タイの場合、何十万人もが感染し、何万人もの人が亡くなっているわけでもないので、先月感染爆発が起こったとはいえ、他国に比べるとそれほどの危機的状況ではありません。
しかも、今日の別の記事によれば、タイの一般の病院でもタイ政府が認めたワクチンであれば個別に輸入して使っても構わないという許可が出たので、もしタイ政府が今後シノバックを認可してしまえば、大量の中国製ワクチンがタイに入ってくる可能性もあり、これは危険だと思います。
いずれにせよ、何とか5月まで今の状況で持ちこたえて、アストラゼネカのワクチンが届くのを待つ方がいいように思うのですが、どうもタイ政府は来月からのシノバックのワクチン接種開始にはまだ前向きなようです。
ところが開けてみると、有効性はわずか50.4%と、当初シノバックがいっていた78%とは大きく違っていて、やっぱり中国製は信用できないと多くの人が思ったはずです。もっとも、治験をやっていた当時から、治験当事国であるブラジルの大統領が、中国のワクチンは買わないと明言していたし、何かおかしいところはありましたが...。
しかしながら、それでも昨日、インドネシアの大統領が勇気をもって国民に対し、中国シノバック製のワクチンを自分で接種して見せました。
COVID-19 Coronavirus VaccineAfter long-term research and development and clinical trials, China has successfully developed a vaccine that effectively treats the new coronavirus infectious disease.Now the new vaccine has completed the third phase of clinical trials and approved for marketing;Due to the excessive global demand for vaccines, please contact us and make a order in advance.Minimum order quantity: 10000 dosesCovid-19 コロナウイルスワクチン
長期にわたる研究開発と治験の結果、中国はついにコロナウイルス感染から身を守るワクチンの開発に成功しました。そして今、第3フェーズの治験も終了し、いよいよ予約販売の開始が認められました。世界中でワクチンに対する需要があることから注文が殺到するので、今のうちに前もって注文して下さい。最小注文数:10,000接種分
その後、マレーシア政府はその開発や安全性のチェック、つまり治験のことだと思いますが、これらで中国に協力することで、中国から優先的にワクチンを融通してもらうという5年契約を締結しました。また、フィリピンのドゥテルテ大統領は、ファイザーのワクチン、200万接種分をくれないなら米軍はフィリピンから出て行けと脅しています。
みんな何が悲しくてこんなことをしているかというと、このブログでも何回か書いてきましたが、ASEANでもインドネシア、マレーシア、フィリピンといった国は、うまく感染拡大を食い止めたタイ、カンボジア、ベトナムとは状況が全く違うからです。毎日感染者が急増し、死者も増えているからであり、これらの国のリーダー達はとにかく一刻も速くワクチンを打って感染拡大を止めなければならない危機的状況にあるわけです。
しかしながら、世界各国がワクチン争奪戦を繰り広げる中、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカといった、第3フェーズの治験で副作用のない安全性や90%以上の有効性が立証されたワクチンはなかなか手に入らず、結局、安全性や有効性が疑問視されている中国製ワクチンを購入するしか選択肢がなかったわけです。
これについて今朝のオンライン紙、ポストトゥデイも私と同じ事情説明をしています。ただし、その中で彼らは、しかしタイはこれら3か国とは状況が違うし、シノバックの有効性に問題が出てきた以上、シノバックのワクチンを含め、ワクチンの使用はしばらく様子見とし、他の国々が使ってみた結果を見てから決めるべきではないかと問題提起しています。
シノバックについては、私も全くそうだと思います。タイの場合、何十万人もが感染し、何万人もの人が亡くなっているわけでもないので、先月感染爆発が起こったとはいえ、他国に比べるとそれほどの危機的状況ではありません。
しかも、今日の別の記事によれば、タイの一般の病院でもタイ政府が認めたワクチンであれば個別に輸入して使っても構わないという許可が出たので、もしタイ政府が今後シノバックを認可してしまえば、大量の中国製ワクチンがタイに入ってくる可能性もあり、これは危険だと思います。
いずれにせよ、何とか5月まで今の状況で持ちこたえて、アストラゼネカのワクチンが届くのを待つ方がいいように思うのですが、どうもタイ政府は来月からのシノバックのワクチン接種開始にはまだ前向きなようです。
いずれにせよ、タイにとってワクチンはあった方がいいのは間違いなく、日本政府はファイザーのワクチンを25ドルで買うらしいですが、タイ政府はアストラゼネカのワクチンを5ドル程度で買えるというのは大きなメリットだと思います。
また、インドネシアのように大統領自らが中国製ワクチンの接種をして見せるというほど世界で認可された欧米のワクチン入手に困っているわけで、タイはそれを自国で生産できるというメリットは大きく、インドネシアでもフィリピンでももしそんな話がアストラから持ち込まれれば、政府は喜んでお金を出しただろうと思います。
何でも反対すればいい野党が裏のところばかり問い詰めているだけなのかもしれません。