デベロッパーブランド1
タイには日本のように厳しい建築基準法や品確法がないので、デベロッパーによっては建築コスト削減のための手抜き工事や勝手な仕様変更をされるリスクが比較的高く、コンドミニアム購入には十分な注意が必要です。

施工上の問題については、以前「品確法のないタイ、隠れた瑕疵はこんなに恐い」で6回にわたり、具体例を挙げて説明しているので、そちらを読んで下さい。

一方、日本の場合、国交省が睨みを利かし法的整備もできていることもあり、総合大手5社の物件はもちろんいいですが、いわゆるマンデベと呼ばれるマンション専業企業のプロジェクトでも、タイほどブランドにこだわる必要はなく、消費者はむしろ価格やロケーション、間取り、向き、その他スペックを重視するのが普通です。

従って、私は著書でも、タイの場合はデベロッパーのブランドが非常に重要であることを書いてきましたが、大体、ブランドイメージが高いところは施工もしっかりしていて、問題があった場合のアフターフォローも丁寧だから消費者のブランドイメージがいいわけです。

また、
つい5、6年前まではまだ新築志向が強かったコンドミニアム市場ですが、ダウンタウンやミッドタウンフリンジになってくると、さすがに駅から200メートル以内での用地取得がかなり難しくなった結果、最近は駅から500メートル以上離れた新築よりも、駅前の中古物件を買う人が増えてきています。

そして、こういう場合、消費者がまず最初に頼りにするのがデベロッパーのブランドです。建築のプロでもない一般消費者は、いくら建物をチェックするといっても隠れた瑕疵などわかるわけもなく、結局は信頼のブランドが判断の拠り所になります。

さて、数日前にグルンテープトゥーラギットに載った記事で、テラメディアコンサルティングというところが各デベロッパーの知名度やブランドイメージに対する消費者調査の結果を発表しました。

それによると、サンシリが総合ランキングで3年連続で1位とそのブランド価値は高く評価されています。一方、住宅としてのクオリティについては、やはりランドアンドハウスが1位と評判通りの評価です。

ちなみに、ここで彼らが指摘しているのは、最近はタイでも住宅を購入する目的が次第に変化してきていて、昔は一度買えばそこにずっと住むので、将来の転売価値のことなどあまり考えてなかったのが、今は住宅も車と同じでニーズに合わせて買い替えていく時代になってきているとのこと。

その場合、やはり人気ブランドの物件ほど将来高い値段で売却できるので、消費者も住宅購入を一種の投資として見るようになってきていて、最初からブランド重視で将来の転売時に価値が落ちない物件を買うようになってきているということです。

そういう意味ではタイの住宅市場、特にコンドミニアム市場は、
次第に日本や欧米市場のように成熟してきつつあるのだろうと思います。

では、次回、この調査結果について詳しく見ていくことにします。