トラベルバブル1
香港とシンガポールが、観光産業の壊滅的な打撃に対する起死回生の策として合意したトラベルバブル、すなわち隔離検疫なしの往来許可ですが、残念ながら施行開始前日である昨日の夕方、関係当局の判断により、突然のドタキャンとなってしまいました。

トラベルバブル3
その理由は、ここ数日、香港側で感染者がまたも増加しつつあり、昨日だけで43名もの感染者が出ただけでなく、しかもそのうちの13人が感染経路不明ということだからです。

感染経路が特定できない場合、今後集団感染が引き起こされるリスクもあるので特に注意が必要なのですが、それもあって急遽直前での中止を決定したそうです。

トラベルバブル2
タイと同様、香港もシンガポールも毎年たくさんの観光客が訪れていただけに、疲弊が続く観光産業を復興させる期待のトラベルバブル計画だったのですが、これでまた、先が読めなくなってしまいました。

しかし、この香港の例からもわかるように、コロナは打ち寄せる波のごとく今後も世界中で第4波、第5波と続いていきそうです。

以前、「隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国」で大失敗したモルディブの例を紹介しましたが、今度は感染リスクの低い香港とシンガポール間に限定した往来許可であればどうかという、東南アジアでは初めての試みだったのですが、結局スタートする前で突然の延期となってしまったわけです。

当然、タイ政府にとってもこれは他人事ではなく、現在中国との調整が進む、来年2月の春節休みまでにタイ-中国政府間で隔離検疫なしの往来に合意し、中国人観光客を呼び込もうというトラベルバブル計画にも大きな影響を与えそうです。

また、日本もつい先日、感染者増で国の安全度のランクが引下げられましたが、結局のところ「人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」で書いたように、外から感染者が入ってきてもその感染から身を守ることができるワクチンが出てこなければ、危険度の低い国家間だけに限定して双方の往来を認めるというトラベルバブル計画にはやはり限界があり、今後世界のどこでやっても失敗するということなのかもしれません。