アステラワクチン2
つい先日、「人類の希望、コロナワクチン・フェーズ3」でタイは英国の医薬品メーカーアストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発中のコロナワクチンを格安で購入できる契約になっていることについて触れました。

しかも、バンコク郊外のパトゥンタニ工場で量産する契約にもなっているので、もしこれがワクチンとして英国政府に認可されれば、タイ国内だけでなく東南アジアでのワクチン供給のハブにもなれるという大きなビジネスチャンスでもあると書いたところです。

ただし、最初のワクチンはフェーズ3の治験で副作用が発生し、一旦は中断せざるをえなくなったという経緯があります。

従って、既に第3フェーズ治験に成功したファイザーやモデルナに比べると、かなり遅れを取ってしまっていますが、その後、このワクチンのフェーズ3治験は再開されていて今も続いています。

そしてこの治験が成功して政府に認可されれば、製品化されることになるわけですが、今のところいつ頃製品化されるかについてははっきり明記されていません。

アステラワクチン1

しかし、今日のプラチャーチャートの記事によれば、彼らの新しいワクチンに対するフェーズ2治験の結果、その有効性は以下の様にファイザーやモデルナと同等、もしくはそれ以上であったということです。

The Oxford coronavirus vaccine shows a strong immune response in adults in their 60s and 70s, raising hopes that it can protect age groups most at risk from the virus.
オックスフォード大学のコロナワクチンは高い免疫性を示し、特に感染すれば死に至る危険度の高い60代から70代の人達に効果があることがわかった。

アステラワクチン3

The Oxford data is from an earlier stage, which tests the safety of the vaccine and the body's response to it, but in the long run it's likely this vaccine could be easier to roll out because it doesn't need to be stored at very cold temperatures.
オックスフォード大学の安全性と有効性に関するテストデータはまだ初期段階のものではあるが、このワクチンは(前2社のRNAを使う方式と違うので)超低温での冷却保存の必要がなく、長期的には最も汎用性が高いと思われる。

記事はここまでですが、ファイザーのワクチンのようにマイナス70度という超低温での保管や搬送が必要なのでは使い勝手に問題がありますが、このアストラゼネカのワクチンが認可されれば、これは違う次元の話になると思います。

世界でもコロナによる経済的打撃が最も大きな国の1つ、といわれているのがタイです。従って、このワクチンによって受ける恩恵もトップクラスだろうと思います。

このところの為替市場での急激なタイバーツ高の原因は、ファイザーのワクチン成功のニュースでタイに海外からの投資資金が流れ込んできてボンド(債券)が買われたからという分析がされていますが、これは外国人観光客が戻ってくることで、GDPの2割ともいわれる観光産業が復活し、タイバーツはさらに強くなるという思惑で買われたわけです。

そしてこれが続くと、やがて不動産にも資金が流れ始めることになります。私もちょっと前まで、バンコクのコンドミニアム市場は少なくとも来年一杯は低迷が続くと思っていたのですが、もしこのワクチンが認可され、しかもタイで量産されるようになれば、ひょっとすると来年後半あたりにコンドミニアム市場のリバウンドが始まる可能性も出てきたと思うようになってきました。