販売在庫の積み上がり
年初からデベロッパー各社は販売在庫、特に完成在庫の一掃を目標に値引き合戦や、キャンペーン合戦を続けてきましたが、結局、販売在庫は増えるだけで減らなかったという結果になっています。

政府系銀行の不動産調査部門であるREIC(Real Estate Information Center)の発表によれば、大手デベロッパー各社は、年末に向けて特別値引キャンペーン等で消費者の住宅購買意欲を刺激し、販売在庫を一掃しようと懸命であるが、最悪、住宅全体の販売在庫は319,000ユニット、金額にして1.4兆バーツ(約5兆円)にも上る可能性があり、政府や金融機関のさらなるサポートが必要とのことです。

実際、今年前半はコロナの影響もあってほとんど住宅の販売が進まず、上半期の終わりで293,319ユニット、金額で1.32兆バーツ(4兆6,000億円)もの販売在庫が残ったということで、さらにその後に新規で売り出されたものやキャンセルされたものを入れると、最悪の場合、年末にはもっと増えて319,000ユニットもの販売在庫が残るという予想です。ただし、これはコンドミニアムだけでなく戸建て等を含めた住宅全体の数字です。

特にコンドミニアムの場合、この中に占める完成在庫の比率が高くなるので、デベロッパーの資金繰りを圧迫することになり、REICはこのままでは不動産業界全体が危険水域に入ってしまう可能性があるというコメントをしていて、来年の不動産市場はまさに波乱があるかもしれません。

"The key point is the government should start doing something. If the scheme proves successful, other regions can follow this path", said Chanond Ruangkritya, president and chief executive of SET-listed Ananda Development.

アナンダCEO談:外国人投資家誘致のポイントは、とにかく政府がすぐに何かを始めることだ。そして、そのスキームが正しければ、それを見たほかのエリアも後に続く


こんな状況でもあり、学生デモだけでなく、タイのGDPの1割をも占めるといわれる不動産業界からも優柔不断で対策が遅れ気味の政府に不満がたまっていて、以前、「外国人投資家誘致策、とにかく政府は何か始めるべき!」で、アナンダの社長が上のようなコメントで、外国人投資家の激減で苦しむ中、政府の無策に、まずは何か行動を起こしてくれと苦情をいっていました。

また、数日前、大手サンシリの社長もデモに対する政府の強権行使に対し、学生側を援護していましたが、実際のところは、何もしない現政府に対する不満が不動産
業界の一致した意見なのではないかとも思います。

次回に続く