セミナー
タイで運悪く死んだらどうなる?」と題して、今月初めに4回にわたって書いたのですが、今月書いた話題の中でこれが最も多く読まれています。

暗い話だし、このブログの読者の7割は日本に住む人なので、あまり人気がないかなと最初思っていたのですが、予想外に後々までアクセスが伸びて、タイでの交通事故死や病死を結構気にしている人が多いのだとわかりました。また、読んでくれた人の多くがタイに住んでいる人ではないかとも思うのですが...。

それで、これについてもうちょっと調べていくと、リタイアした欧米人が多いパタヤなどでは、自分が死んだ後のことについてセミナーを開いたりしているようです。

タイに住む外国人の内、国別では多分日本人が最も多いのですが、欧米人は大抵英語が喋れる人達が来ているので、白人というくくりにすると日本人よりもずっと大きなコミュニティがあるのだろうと思います。いくら隣国同士といっても、言葉も違うし、日本人と中国人と韓国人が同じセミナーに参加することはありませんから。

その記事を読んでいくと、もしタイで亡くなった場合、正式な遺言状がないと裁判所が遺族への相続を認めてくれず、中には2年半にもわたって裁判をした結果、やっと故人がタイに持っていた財産の遺族への相続が認められたケースとかがあるそうです。

しかも欧米人の場合、タイでの死因の一番が癌だということで、末期癌でも母国に帰ろうとせず、タイで終わりたいと考えるリタイアリーが多いようです。一方、日本人の場合、3割負担で済む健康保険制度もあるし、末期癌であってもやはり親戚や知人のいる日本で治療を受けるために、大抵の人は帰国するのではないかと思うのですが...。

それだけに、欧米人コミュニティの場合、
日本人社会よりも情報網ができていて、自分が死んだ後のことについて遺言状の作成や葬儀についてしっかり準備をするようです。

特に、タイでは亡くなった外国人の財産が比較的短期間に国に没収されることが多く、わずか数年で銀行預金が引出されていたりするそうです。従って、こちらで個人でビジネスをやっている人や、自宅のコンドミニアムを持っていたり、リタイアメントビザに必要な80万バーツや退職金等のまとまったお金をタイの銀行に貯金していたりするリタイアリーの場合、もしもの時のために、早目に遺言状を作っておいた方がよさそうです。

ところで、先日書いた、バンコクで日本人が亡くなった場合に、遺族への連絡や葬儀、財産相続の手助けをする法人をつくったという人と、先週また会ったのですが、日本大使館によると、3月下旬に始まった非常事態宣言以降、既に80名ほどの日本人が亡くなったそうです。

しかも、外国人の入国禁止により、ほとんどの遺族がタイに入国できず、葬儀にも参列できなかったとのことで、中には無縁仏として焼却処分にされてしまった例もいくつかあるそうです。また、当然、相続人が来られないことから、遺産相続についても滞っています。

遺体の空輸
このことは、他の英語のウエブサイトなどを読んでいても状況は同じようで、欧米人コミュニティの間でも、コロナに感染して亡くなるのが問題ではなく、癌等の他の病気で亡くなった人の葬儀に、母国にいる親族の誰も参列することができないという問題が出ています。

もっとも、欧米人コミュニティの場合、既にそういう場合のシステムが出来上がっていて、事前に故人が依頼しておけば、葬儀社や弁護士が滞りなく後の処理をしてくれるとのことですが...。

そういう意味では、日本人コミュニティはたとえ死亡することがあっても、遺体の空輸等一切合切、会社負担で面倒を見てくれる日本企業の駐在員が多いこともあるのでしょうが、あまりこういう面での情報がなく、どうせ死ぬのなら、やはりタイで死ぬのではなく、何とか日本の地を踏んでから死ぬ方がいいと思った次第です。