英国検疫義務の免除
昨日、英国政府はタイとシンガポールを検疫免除対象国である“トラベル・コリドー”に含めると発表し、英国時間19日の朝4時以降、タイからの観光客に対する14日間の検疫義務が免除されました。

これで英国での入国審査の際に、タイ人はタイのパスポートを見せるだけで、隔離なしで英国内のどこにでも行けることになったわけですが、昨年まではこんな当たり前のことが、今はありがたく感じられます。

ところで、既にイスラエルとドイツがタイ人への検疫免除を行っているそうで、これでタイ人観光客の隔離検疫免除は3か国目ということです。

しかしながら、今の規則ではタイ人観光客が英国から帰国した際には、やはりタイ国内で14日間の隔離が必要となります。従って、タイ人留学生や長期滞在者のようなしばらく戻ってこない人にとってはグッドニュースですが、一般の旅行者にとってはまだまだ英国への旅行は難しい状況です。

「特別観光ビザ」発行で観光産業のメルトダウンを阻止」で書いたように、10月から施行される「特別観光ビザ」も、最初はGtoG、つまり、政府間協定で相互の検疫を免除しようというのがTATの目論見だったようですが、やはり隔離検疫の免除がないと、彼らのベストケース予測である年間2,050万人もの外国人観光客をタイに呼び込むのは難しいと思います。

ちなみに、英国が既にこのトラベル・コリドーに含めている国は、ブルネイ、デンマーク、ドイツ、イタリア、韓国、ニュージーランド、ベトナム、そして日本の8か国だそうで、今回のタイとシンガポールの追加で合計10か国になります。

こうやって、タイの安全性が外国にも認められて検疫が免除されるというのは、タイにとって政府間交渉で観光客が呼び込めるまたとないチャンスでもあります。

特にタイは先進国ではない観光大国であることから、その観光収入のGDPに占める比率が大きいだけに、今こそこの安全性を武器に、もっと積極的に日本のような観光収入が見込めて比較的安全な先進国と相互の検疫免除交渉を始めるべき時だと思うのですが...。

感染拡大を恐れて相変わらず非常事態宣言を解除せず、どこの国に対しても検疫を免除しようともしない内向きの政府のままでは、ますます経済的犠牲者が出るだけです。