不動産購入促進
先日閣議決定した「特別観光ビザ」により、やっと来月から外国人にも入国が認められましたが、長期滞在の観光客限定であり、しかも費用のかかる14日間の検疫義務があることから、大した効果は見込めません。

そんな中、経済状況管理センター(CESA:Center for Economic Situation Administration)は苦境にある不動産業界を救うため、2年前まで市場全体で大きなシェアを占めていた外国人投資家を呼び戻す打開策を検討し始めたところです。

それに対して、大手デベロッパーアナンダのCEOは、中国人投資家をターゲットにしてまずプーケットやサムイのリゾート地で外国人の入国を受け入れてみることを提案しています。

ただし、これは政府が一方的にやるのではなく、感染が広がるリスクを現地の住民が承諾することが前提であり、もしそれで以前の外国人観光客の2割でも呼び戻せたら、観光産業だけでなく不動産業界もその恩恵を享受できるとのこと。

一方、不動産コンサルタントのコリアーズ・インターナショナルは、不動産の法定リース(借地借家権)期間を現行の最長30年から50年に延長することを提案しています。

バンコクや海浜リゾートのフリーホールド(土地所有権付き)コンドミニアムは、外国人比率が上限49%までというFQ(外国人割当)があるため、外国人がもっと安心してリースホールド(借地)物件を買えるようにと、リース期間を50年に延ばすことをアドバイスしているわけです。

とにかく、世界的な経済低迷が続く中、周辺の国々でも外国からの不動産投資を呼び込むために、いろんな策を打ち出してきています。コリアーズによると、ベトナムはリース期間を70年に延長したし、マレーシアも外国人の不動産購入下限価格を引き下げたりしてきていることから、タイも何らかの対抗策が必要だということです。

また、CESAは1万人を超える外国人メンバーがいるタイランド・エリートカードにも協力してもらい、それを取り扱う代理店には不動産ブローカーも多いことから、不動産も購入してもらうようにマーケティングしていくとのことです。

成否は分かりませんが、いろんな対策案が出ています。しかし、今のところ、具体的な外国人投資家誘致策が何も施行されていないというのが実情であり、外国人投資家を呼び込めなければ、不動産市場の回復も望めません。

結局のところ、以下のアナンダのコメントに集約されるように、とにかく政府はすぐに何か始めて欲しい、というのが業界全体の本音だと思います。

"The key point is the government should start doing something. If the scheme proves successful, other regions can follow this path", said Chanond Ruangkritya, president and chief executive of SET-listed Ananda Development.

(アナンダCEO談:外国人投資家誘致のポイントは、とにかく政府がすぐに何かを始めることだ。そして、そのスキームが正しければ、それを見たほかのエリアも後に続く