Noble Recoleコンドミニアムの市場価格は、巷でいわれるほど値下りしてないという人もいるようですが、それは違います。

例えば、ここに添付した資料が、今まさに竣工引渡しのタイムリミットにきているノーブルリコール(Noble Recole)というスクムビット19にあるプロジェクトの購入予約権の投売りです。

今も覚えていますが、このプロジェクトはクーデター後の価格高騰が始まったばかりの2014年9月に売り出され、即日完売しました。

BTSアソークから徒歩5~6分でロケーションもそう悪くなく、CBDでありながら、ワタナースクールの緑の借景を見下ろせる中層階の北向きの部屋は、非常に魅力があると私は思っています。

また、18万バーツ/㎡という当初プリセール価格も今となってはかなり割安感がありますが、それなのに、今、損切りの投売りなのです。

当時は、シンガポールや香港を中心とする外国人投資家の再参入で、コンドミニアム市場が力強い回復を始めたところであり、
アシュトンアソークの完売等、売り出されたCBDの注目物件はすぐに完売になっていた頃です。

このノーブルリコールも平均価格が18万バーツ/㎡で売り出され、一方、同時期に売り出されたアシュトン・アソークが23万バーツ台/㎡ということで、価格もリーズナブルであったことから、即日完売となったものです。

ただし、即日完売の翌日には実に多くのユニットがリセールで売り出されたことから、ワイヤレス通りのライフと同じく、まさに転売目的の投機的マネーゲームの格好の餌食になっていたこともわかります。

ところで、確かこのプロジェクトの場合、タイ人向けのダウンペイメントは20%だったように記憶しているのですが、このデータにあるように、値引き17%とか18%となると、売主はもう少しでもいいので支払ったダウンペイメントを回収しようとしていることがわかります。

つまり、もうこれ以上引渡しを引き延ばしできないと切羽詰まった現時点では、転売という投機目的で買った連中が、最後の投売りをかけてきているわけです。

しかし、多分、このうちの多くは売却できず、最終的にダウンペイメントを全部没収されてデベロッパーのノーブルに完成在庫として戻るはずです。

さて、このキャンセルされた物件がデベロッパーに返されると、ノーブルにとっては完成在庫、特に今のような過度な供給過剰下では、ある意味、管理費や固定資産税のかかる不良在庫となってしまうわけです。

一方、それまで預り金として負債勘定にあった2割のダウンペイメントを、違約金収入としてP/Lに計上できることになるので、ノーブルは何とかこの新築不良在庫の一掃を急ぐために、さらに1割とかの追加値引き、つまり当初価格から3割値下げをしてでも売ろうとする可能性が高くなります。

すなわち、デベロッパーにしてみれば、2割の違約金収入が出たことから、3割引きでも実質1割引きと、まだ粗利ベースでそれなりの開発利益が残ることになるのです。そして今、こういうことはノーブルに限らず、他社でも起こりつつあります。

実際、資金繰りが厳しい中小デベロッパーは大抵こうやって、自社の利益を多少削ってでもキャンセル物件を一刻も速く売却しようとするのですが、大手の場合は会社のB/Sの健全性にもよります。

そこで各デベロッパーの財務諸表を調べてその懐事情がわかれば、どこが大量の販売在庫と資金繰りに苦しんでいるのか、そして減額交渉を入れやすいのか、おのずとわかります。

さて、いずれにせよ私は、もし今年自分自身が新築完成在庫や築浅中古へ投資する場合、気に入った物件であっても、プリセール価格から3割以上安いことを投資クライテリアに設定しました。

それで買えなければ、これから長い不景気が始まる今のようなときは、欧米の金融業界でよくいわれる「Cash is King」です。これからは「休むも相場なり」と投資資金を温存し、何もしない方がいいと考えています。

次回に続く

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