バーツ相場さて、先のグラフからもう一つわかることがあります。

それは、リーマンショックが起こった2008年9月以降、バンコク中心部の高級コンドミニアム市場も多大な影響を受けたということです。

しかも、同じCBDであっても、当時最も価格の高かったセントラルルンピニやシーロム・サトーンの値下りが特に激しかったのがわかります。

一方、同様に値下りはしているものの、当時はまだスクムビットやリバーサイドはそれほどには人気がなく、価格にも割安感があったことから、値下り率も比較的小さかったわけです。

それが今、新しいCBDとしてスクムビットが大きく成長した結果、ハイエンドのコンドミニアム価格はシーロム・サトーンを超えてきています。

これは著書でも書いたことですが、最初、バンコクのCBDはヤワラートでした。その後、スリウォンへ、そしてシーロム・サトーンへと移動し、BTS開通後はセントラルルンピニへ、そしてこの10年はアソークからプロンポン、トンローへとスクムビット沿いにCBDが広がってきた動きそのままに、ハイエンドプロジェクトの販売価格も上昇してきています。

従って、もし今度波乱があった場合、値上りが激しいスクムビット沿線のコンドミニアムが受ける影響の方が大きいと思うのです。実際、この10年で人気が出たリバーサイドは既に大幅な値下りを始めているのがわかります。

最近、トンローのスーパーラグジュアリーの販売がかなり苦戦しています。その結果、少しのタイムラグをおいて、こういったスクムビットのハイエンドコンドも値下げ、というよりこれまで急激に上りすぎたことへの調整が入る可能性は高いと思うのですが、それについては次回のCBREの調査報告を待つことにします。

ところで、今の米中貿易戦争、それに伴う中国人バイヤーや観光客の激減、タイ中央銀行の融資規制、そしてこのグラフからもわかるように、この1年間、突き進んできたタイバーツ高と、それが原因でマイナス5.8%と落ち込んだタイの輸出、と探し始めると、タイ経済と不動産市場とってマクロでもミクロでも悪材料に事欠かない状況です。


私など、あまりにタイバーツ高・ドル安が続くので、つい先週、タイバーツ口座に持っていた現金をごっそり米ドル口座に移し替えたほどで、今のバーツ高は明らかに行きすぎだと思っています。

その上、私の古巣でもあるドイツ銀行が万策尽きてどうやらもう危なそうだという噂もかつての同僚達から聞こえてきます。もし破綻という最悪の事態になれば、リーマンショックの4倍の影響を世界経済に与えるそうです。

そう考えると、やはりバンコクのコンドミニアム市場がリバウンドするのは、まだかなり先のことではないかとさえ思えてくるのです。

さらに、このCBREのレポートではもう一つ、我々日本人が不動産投資をする上で、見過ごせない重要な市場の変化についても触れています。

次回に続く

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