タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語

タイでの生活とバンコクの不動産投資に関する情報発信

「タイランド太平記」
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、タイでの生活について、ジャンルを問わず思ったままのことを書いていきます。光があれば影があるように、タイには魅力的なところも多いですが、悪いところもたくさんあります。そして、やはり日本の方がいい、他の外国の方が住みやすそうだ、と思う人もいて当然であり、その参考になればと思います。

「バンコク コンドミニアム物語」
バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

2020年09月

隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国(その2)

モルディブ1
さて、9月に入り、モルディブ外務省は9月10日以降、すべての外国人観光客に対し入国の際に感染してないことのチェックをすると発表しました。ただし、これには隔離検疫は含まれません。

実際、このグラフがモルディブのコロナ感染者の推移ですが、7月15日の開国後に急増し、毎日100人前後の新規感染者が出ているのがわかります。たった100人かと思うかもしれませんが、モルディブの人口はわずか34万人なので、日本のちょっとした地方都市程度です。そこで毎日これだけの感染者が出れば、それこそ医療崩壊寸前なのかもしれません。

しかも、この感染者のほとんどが、周辺の国々から来ている単純労働者たちで、彼らが密集して住む下町で多く発生しているとのことです。

これはシンガポールの例と似ているのですが、ノーチェックで入国してきた感染の危険がある外国人観光客に直接接しなければならないのは、モルディブのミドルクラス以上の比較的裕福な人たちでなく、ホテルスタッフ等の外国人労働者であり、そこで感染した人たちが、今度は下町の中で集団感染を起こして広がっていったようです。

モルディブ2
この写真はホテルのスタッフによるデモです。プラカードには、“我々はホテルのスタッフとして働いているのであり、(感染リスクの中で働かされる)奴隷ではない”というようなことが書かれています。

従って、モルディブの外国人観光客を誰でも受入れるというのはさすがに無茶で、感染が広がるのは当然のことであったともいえ、結局失敗に終わったことになりますが、タイにとっても今後の規制緩和の参考になると思います。

プーケット
さて、ではタイの代表的観光地である、プーケット、サムイ、フアヒン、そしてパタヤなどはどうかというと、実はこれらも観光依存度が極めて高く、モルディブとほとんど状況は同じです。

この写真はつい先日、バンコクポストに載ったものですが、限界まで来ているプーケットの市長自らが、助けてくれとプーケットの窮状を叫んでいるのがわかります。

He added that 40,000 workers had lost their jobs and even those still in work had lost 20-90% of their income, while only 30% of all hotels were still open. "Phuket is like a patient in a coma in ICU. So it is necessary for all stakeholders to help restore Phuket as quickly as possible'' 

(プーケットでは4万人が失業し、まだ仕事がある者でも2割から最高9割も収入が減っている。そして、営業しているホテルの数は全体のわずか3割である。今、プーケットはICUで昏睡状態にあるのと同じで、一刻も早くプーケットを再生するために関係者のサポートが必要だ)

ちょっと前までは、プーケットの地元関係者も外国人受入に消極的でしたが、最近はフアヒンなどでは理解が深まり、今の規制はちょっとやりすぎであり、生き残るためには外国人観光客への規制緩和はやむなし、という考えに変わりつつあるそうです。

コロナの犠牲者1
そこで、これからの問題はどの程度規制を緩めて、どのエリアにどれだけ外国人観光客を呼び込むかだろうと思いますが、これも当然、リスクとそれに見合う観光収入が見込めるかのバランスです。

そいう意味では、特別観光ビザのようにお金をたくさん落としてくれる長期観光客しか入れないというのは正解だと思うのですが、モルディブのように、1か月半でわずか9,300人しか来なかったという失敗例にならないように、政府は難しい調整と舵取りが必要だろうと思うのです。


隔離検疫なしで外国人を受入れ始めた国(その1)

モルディブ4
タイは今、特別観光ビザで30日以上の長期滞在をする外国人に絞って観光客を受け入れようとしています。しかし、例えば日本人観光客の場合、日本で出発前に2週間、タイに着いてから2週間の計4週間、また、タイ国内の他の場所も旅行する場合はさらに1週間の計5週間の隔離検疫が必要という厳しい規則になっています。

これでは、30日ぐらい滞在しても元は取れません。ワークパミットを持っていて、隔離検疫も会社負担ならまだいいですが、観光客やロングステイヤーにしてみれば、なんだかんだで検疫に50万円近い費用を個人負担してまでタイに行こうとはしないと思います。

最近、TAT(タイ観光局)のロンドン支局がヨーロッパで、タイに観光に行きたいという人たちにアンケート調査をしたところ、隔離検疫があってもタイに行きたいという観光客はわずか6%しかいなかったという報告も出ていて、やはり検疫は大きなネックであり、今の特別観光ビザの条件では、外国人観光客の増加は大して見込めそうもありません。

そんな中、7月15日から検疫なしで全ての国からの観光客に門を開いたアジアの国があります。タイは観光大国であり、2019年のGDPに対する外国人観光収入の割合が20%と大きいですが、その比率がなんと66%、つまり、GDPの3分の2が観光収入依存という島国、モルディブです。

(CNN) — Though border restrictions and quarantine measures are keeping people from visiting many of the world's most popular travel destinations at the moment, one country famed for its natural beauty is now welcoming all guests -- the Maldives.

As of July 15, this island nation in the Indian Ocean is reopen to international tourism and, perhaps remarkably, very few strings are attached.

Global travelers will not have to enter into a mandatory quarantine upon arrival at Velana International Airport in the capital, Male. Nor will they need to produce proof they have tested negative for coronavirus.

(世界中の有名観光地が、国境閉鎖や隔離検疫で観光客を遠ざける中、その自然の美しさで有名な国、モルディブが世界中からの観光客受入れを始めることになった。
インド洋に浮かぶこの島国は、7月15日から入国規制をほとんど全部撤廃して国の門を開くことを決めたのである。

なんと観光客は入国後の隔離検疫がなく、コロナに感染してないという事前証明書も不要なのである)


大小1,000を超える島からなる地上の楽園モルディブは、コロナの感染防止策としてタイと同じく3月27日からロックダウンを実行し、外国人観光客をシャットアウトしたのですが、7月には、これ以上続ければ国全体が破綻するという経済危機に陥ってしまいました。

その結果、背に腹は代えられぬと、とうとう7月15日に世界中の観光客に対し門を開いたのです。しかも、入国前での感染してないという証明は不要、入国時のPCR検査もなし、その上、隔離検疫もなしというコロナ以前の状況と同じに戻したわけです。

実は南アジアのモルディブに限らず、カリブ海諸国等、観光依存度が極めて高い国は外国人観光客をいつまでも締め出しておくわけにはいかず、このように受入れつつあるようです。

モルディブ5
しかしながら、その結果は期待外れでした。8月末までの1か月半でやってきた観光客はわずか9,329人と、昨年モルディブにやってきた外国人観光客、170万人に比べれば本当に微々たるものでした。

その理由には、多くの
エアラインが欠航しているため、主たる観光客がやってくるヨーロッパからの直行便がなくなったというのもありますが、むしろ、モルディブだけが規制をフリーにしても、ヨーロッパ各国ではまだ検疫義務があるため、観光客が母国に戻った際にやはり隔離検疫が必要ということがネックになっているようです。

モルディブ3
従って「「特別観光ビザ」発行で観光産業のメルトダウンを阻止」で書いたTATの当初目論見であったように、政府間の合意でお互いの検疫を免除するというような取り決めをしなければ、どちらか片方だけが検疫免除してもあまり効果はないということなのだろうと思います。

そいう意味では「英国政府がタイ人観光客に対する検疫免除を決定」にあるように、英国は既にタイ人観光客に対して検疫免除を決定しているので、あとはタイ政府が英国からくる英国人観光客、そして英国から戻ってくるタイ人観光客に対しても検疫免除をすれば、一挙に観光客の往来は増えるはずです。

しかしながら、9月に入って、モルディブ政府は受入方針を変更すると発表しました。その理由は、恐れていた通り、規制撤廃後に感染者が急増し始めたからです。累計でわずか9,000人ほど外国人観光客を受入れただけで、毎日100人前後、多い時には200人もの新規感染者が出始めたのです。

次回に続く



不動産投資、少なくとも今は「休むも相場なり」が一番

市場回復時期
最近、政府住宅銀行のリサーチ部門であるREICからこの写真のようなプレス発表があったのですが、いつになったらタイの経済不況が底を打つのか見当もつかない状況なのに、不動産市場が回復を始めるのは来年末だとかいわれても、ほとんど説得力がありません。

外国人の入国規制が緩和されて大幅に伸びなければ、観光客だけでなく、タイのコンドミニアム市場で大きなシェアを持つ外国人投資家も戻ってきません。特に
今のような時期は、どんな投資家も慎重になっているので、物件やロケーションを自分の目で確認しないで海外不動産を買う投資家など、ほとんどいないだろうと思います。

REICもどういう根拠でこんな結論になったのか詳細がわかりませんが、私は
今のような状況では、コンドミアム市場が底を打つのは再来年以降になる可能性も十分あると考えています。

そんなこともあり、このブログでも最近はあまりコンドミニアムに関する記事を書かなくなり、むしろ、もっとマクロ的なタイの政治や経済について多く書くようになってきています。ファンダメンタルズともいえる投資環境がまずよくなってこないことには、不動産市場の回復はないと思っているからで、「休むも相場なり」で様子見とすべき状態がまだしばらく続くと思っています。

だからといって、絶対何もしない方がいいというわけではないのですが、そのためのクライテリアとして、これから竣工を迎えるロケーションのいい物件で、プリセール価格から2割以上安く買える掘り出し物件であるとか、もしどうしても逆張りで不動産投資がしてみたければ、「ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資」で書いたように、今は「出口」がほとんど読めなくなっている現物投資よりも、換金流動性の高い不動産会社の株を買う方がリスクが低いのではないかと思っています。

いずれにせよ、REICの予想のように、少なくとも来年末ごろまでコンドミニアム市場は回復しないという意味では賛成で、今はとにかく、消極的に様子見をするのが一番だと考えています。




政府はまたもや非常事態宣言の延長へ!(その2)

非常事態宣言再延長
ところで、そもそも論なのですが、なぜ非常事態宣言を早く解除した方がいいのかというと、以下の朝日新聞の説明にあるように、首相を中心とする危機管理機関に権力が一極集中し、超法規的な強権を発動することができるからです。

タイの非常事態宣言(朝日新聞)

国の秩序や治安が重大な危機に陥る恐れがある場合に、首相は内閣の承認を得て非常事態を宣言することができる。治安維持のために外出や集会の禁止、報道や出版規制、交通制限、関係者の拘束といった強権を発動できる。軍に任務を与えることが多い。


実際、非常事態宣言によって感染防止が最優先された結果、3月以降、首相をトップとするCCSA(Covid 19 Situation Administration Centre、COVID-19感染状況管理センター
には強大な権限が与えられ、現地の新聞によれば、これまで観光スポーツ省が提案してきた外国人旅行者の受入れ促進に関するスキームはことごとくCCSAによって却下されてきたという、以下のようなレポートも出ています。

Minister of Tourism and Sports comes forward with another scheme to kick start tourism after past proposals have been rejected. 

In recent weeks, however, Tourism and Sports Minister, Phiphat Ratchakitprakarn has come forward with new schemes such as the long-stay tourist visa and the special ‘Phuket Model’ approach which he wished to extend to tourist hotspots following the rejection of a number initiatives now by the all-powerful Covid 19 Situation Administration Centre (CCSA) since the crisis began at the end of March this year.

(この筆者は、最近やっと厳しい条件付きで承認された特別観光ビザやプーケットモデルのことについて書いているのですが、「それ以前は、観光スポーツ省が外国人観光客を増やすスキームとして提案してきたプランは、3月末以降強大な権力を持つことになったCCSAに拒否され続けてきた」ということです)


コロナ感染爆発の危機があった3月、4月の頃はこれでよかったのですが、今は国内で感染者がほとんど出なくなっているにもかかわらず、それでも非常事態宣言が続くということは、
国民の健康と安全の確保を最優先するCCSAへの権力集中が続くことになります。

しかしそれでは、タイ中央銀行が以前指摘したように、そのために受ける経済的な犠牲を考えると施政がバランスしてないことになります。


“If foreign travellers still cannot visit the country, this will impact Thailand’s economic growth more severely next year. The government should strike a balance between tourism measures and outbreak containment”

 

(タイ中央銀行:外国人観光客が入国できない状況が来年も続けば、タイ経済全体に与える影響はさらに大きくなる。政府は観光産業促進とコロナ感染阻止のバランスを取りながら政策運営するべきである)


これは私の個人的な考えですが、日銀に相当するタイ中央銀行は独立色が強いので、政府に対してそれなりに物申すことができるのですが、タイ観光スポーツ省やその内部機関であるTAT(タイ観光局)はどうしてもCCSAに従わざるをえないので、いまだに外国人の入国規制緩和もなかなか進まないのではないかと思います。

また特別観光ビザでタイに入国するには、母国を出発する前に2週間、タイに着いてからの2週間の隔離検疫、さらにタイ国内の他の場所も旅行したければもう1週間と、最長5週間もの隔離検疫が必要となり、これでは、長期滞在者を積極的に受け入れるといっても魅力がありません。

そこで今、観光スポーツ省はこの検疫を7日間にするとか10日間にするとか、新しい短縮プランを出してもいますが、来週の閣議で非常事態宣言がさらに延長されれば、CCSAへの権力集中が続くことになり、その隔離期間短縮のプランもまた却下されるのではないかと、私は思っています。

日本の対応
そういう意味では、日本の菅新総理は就任早々、日本は感染リスクをとっても外国人を受け入れるしかないという発言をして、海外からビジネスマンや留学生を受け入れる姿勢を示しましたが、少なくともタイよりは現実的な対応をしているように思えるのですが...。




政府はまたもや非常事態宣言の延長へ!(その1)

エリートカード1
今日でビザの恩赦期間が終わり、明日からは然るべきビザを持っていない外国人は不法滞在となります。

それもあって、この2か月間で、5年間のタイランド・エリートカードを取得した人が急増したそうです。つまり、どうしても母国に帰れない、もしくは帰りたくない外国人にとって、このカードは最も手っ取り早くタイに合法的に居残ることができるライセンスだったわけです。

また、それだけでなく、タイで小規模事業を行う外国人の救済措置として、ワークパミットの特権付で期間20年間のエリートカードの発行も検討しているそうです。

もっとも、今も不動産市場は悪化しつつあり、破綻するデベロッパーも出てきそうなこの時期に、このワークパミット付20年のエリートカードを買って、政府の目論見通り苦境にあるタイの不動産業界を助けるために、その交換条件である100万ドル(約1億円)もの不動産投資などするのなら、従来からある1,000万バーツの投資で取れる10年の投資ビザの方がよほどいいと、私は思いますが...。

従って、タイで個人事業でもやろうというお金持ちの人でもなければ、このカードには近寄らない方がいいと思うのですが、これについてはまた、もし決定した場合、個人投資家としての私の考えを書いてみようと思います。


いずれにせよ、ごく普通の外国人にとって、ただ滞在するだけのために最低でも50万バーツ(約170万円)もするエリートカードを購入するのは、なかなか手が届くものではありません。

その結果、日本人を含め、
カオサンなどに住むバックパッカーなどの外国人の間には、明日から不法滞在を余儀なくされる人も多いのではないかと思います。そして、これから不法滞在の問題がクローズアップされ、新たな社会問題になってくるのかもしれません。

一方、現在の非常事態宣言の方は今月末で失効しますが、政府はまたも延長することに決めたようです。これは、昨日、現地のオンライン新聞が報じたものですが、10月末まで1か月間の再延長ということで、これで6回目になります。

来週の火曜に閣議で審議される予定とのことで、まだ決定ではありませんが、おそらくそうなると思います。


次回に続く




コロナが去り、帰ってきたバンコク名物 ”大渋滞”

バンコクの渋滞
一昨日は、ロングステイクラブが毎週水曜日に開いている飲み会に、半年ぶり、いや、正確には7か月ぶりに顔を出してきました。

3月に始まったロックダウン以降、この会もコロナの感染リスクを避けて長らく中止になっていたのですが、やっと9月2日から再開となり、私も23日の飲み会に久しぶりに顔を出してきたわけです。

それが、以前は20人ほど集まっていたのが、一昨日は、私を入れて7人しか来ておらず、何とか再開はしたものの、以前に比べて
寂しい飲み会になっているようでした。

話を聞くと、多くの会員が海外でのコロナ感染を恐れて一時的に日本に戻っていたのですが、その後、タイ政府の感染防止策が奏功し、日本より
タイの方が安全になったにもかかわらず、今も続く外国人の入国規制により、バンコクに戻りたくても戻れなくなってしまっている人が多くいるとのことでした。

コンドミニアムを購入したりして、バンコクでセカンドライフを過ごすつもりで来ていた人たちにしてみれば、思わぬところでコロナ難民になってしまったわけで、きっとタイに戻れるのはまだか、まだかと、今も待ち焦がれているのだろうと思います。

そんな中、タイ政府もやっとここにきて、特別観光ビザなど、長期滞在者の入国に取り組み始めたので、何とか来年初めぐらいには戻れるといいですが、やはり、当面はタイに入国するために必要な日本とタイでの4週間の隔離検疫がネックだろうと思います。

バンコクの渋滞2
ところで、
私の場合、この飲み会はいつも水曜日なのでタイ人も実は英語はすごく苦手(その1)」で書いたように、水曜日のムービーデイにターミナル21のSFXで映画を見たときには、その帰りにロングステイクラブの飲み会にも顔を出すというのが、いつものパターンでした。

そして一昨日も、映画を見終わったのが5時半過ぎで、アソークのスカイウォークをとことこ歩いて6時からの飲み会の店に向かっていたのです。この時はちょうど豪雨の後で、雨の降った時は特にそうなのですが、まさにこの写真の状況に近い通勤ラッシュの大渋滞が始まっていました。

以前、私は不動産ブロガーとしてワークパミットを取り、アソークのインターチェンジビル、そしてその近くのジャスミンシティのオフィスでも仕事をしていたので、毎日このスカイウォークから交差点の大渋滞を見下しながら家路についていたものです。

それがロックダウンが始まってからは、通る車もまばらになり、アソークの顔ともいえるターミナル21までもスーパー以外閉鎖されて、バンコクを代表するCBDの雰囲気はなくなっていました。

それ以来、私は夕方にここを歩くことはなくなっていたのですが、一昨日、
久しぶりにこの渋滞を見て、バンコク特有の混沌が戻ってきていることをうれしく感じたわけです。今、日本にいる人でもバンコクをよく知っている人なら、きっとこの光景を覚えているはずです。

バンコクの渋滞3
タイは今も深刻な経済不況が続いていますが、いい悪いは別として、少なくともタイ政府の厳格な規制の結果、国内ではコロナ感染の脅威もなくなり、以前と同じ普通の生活が戻ってきました。そういう意味で、この大渋滞はその象徴だとも思うのです。

ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その3)

ナイツブリッジ オンヌット3
ところで、このプロジェクトはほとんどのユニットが22㎡
26㎡、31㎡であり、たとえ中堅企業の日本人駐在員であっても狭すぎて借りないサイズです。もしそういう日本人駐在員をターゲットにするのであれば、数は少ないですが、高層階に55㎡の2ベッドルームもあります。
ナイツブリッジ オンヌット7
ちなみに、この中でもし私が買うとすれば
スタジオタイプか31㎡の1ベッドルームですが、賃貸のことを考えると、1ベッドルームの間取りは使い勝手が悪そうで、むしろスタジオの方が3メートルは開口部があって使いやすく、家賃もボリュームゾーンの13,000バーツ程度で収まるので貸しやすいと思います。

一方、26㎡の1ベッドルームタイプは間取りにかなり無理があるので、敬遠しておいた方がよさそうです。大体、タイ人だけでなく外国人単身者も自分で料理などほとんどしないので、ただでさえ狭い開口部にわざわざキッチンを持ってくるのは非効率です。

また、55㎡の2ベッドルームは家賃が3万バーツ以上になるので入居者が駐在員に限定されてしまうことになります。もっとも、この高層階の55㎡が11万バーツ/㎡前後で出てきたら、希少価値があるし、
特に自己居住用なら問題ないので買いかもしれませんが…。

ところで、このプロジェクトは私も3年前のプリセール時に見に行きましたが、たしか
平均価格は14万バーツ/㎡台半ばだったと思います。従って、前回、参考として載せた投売り広告を見ても、ざっくりいって20階以上のユニットを11万バーツ/㎡前後で底値買いできれば、まあ損はしないだろうと思っています。

ただし、私もそうなのですが、スタジオタイプをわざわざ1ユニットだけ購入というのでは、投資金額が800万円とちょっと小さく、手間がかかる割に投資効率が悪いと考える人もいると思います。

その場合、55㎡の2ベッドルームにすることも考えられるのですが、オンヌットの賃貸マーケットの特性から見て、貸しやすい22㎡のスタジオを2つ買うか、31㎡と合わせて2つのタイプを買った方がいいと私は思います。


このプロジェクトに興味があれば、「底値買いは「ขายขาดทุน」のキーワードで探せ!」で書いたように、自力でこれから根気よく探して行けば、いよいよ決済期限が近づいた売主からの投売りで11万バーツ/㎡台がもっと出てくるだろうし、指値交渉してもいいのではないかと思っています。

また、他社のプロジェクトと同様、今の市場低迷により、このプロジェクトも既に多くの購入者からダウンペイメントを捨てたキャンセルが出ているはずなので、デベロッパーは現時点で少なくとも3割前後、つまり200ユニットぐらいは完成在庫を抱えているのではないかと思います。

従って、決済期限がきても引き渡しに応じなかった購入者からダウンを没収した後、速やかに特別値引セールを始めるはずです。もっとも、やはり購入者、特にFQの購入者の投売りを狙ってプリセール価格から2割以上の値引が取って買う方が、より割安に買えるとは思いますが...。

ところで、まだ4~5プロジェクトだけではありますが、これまで私が竣工した同社のプロジェクトを実査してきた印象からいえば、オリジンというデベロッパーは施工監理があまりよくありません。つまり、ダメ工事が多いのです。

従って、たとえスタジオであっても、引渡しを受けた後に施工上のトラブルで頭を痛めるよりも「品確法のないタイ、隠れた瑕疵はこんなに恐い(その2)」で紹介したような、プロを使って竣工引受検査をしっかりやっておくことを、強くお勧めします。


ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その2)

ナイツブリッジ オンヌット6
さて、著書やこのブログでも書いているように、バンコクの日本人駐在員が減りつつある中、これからは脱日本人駐在員というのがバンコクでの不動産投資のキーワードだと私は思っています。

また、駐在員であっても、最近は家族帯同が減り、単身赴任が増える中、過剰供給により空室リスクが高くなっているCBDのラグジュアリー物件よりも、単身赴任者だけでなくデジタルノマドや外国人現地採用者、タイ人アッパーミドルクラスにも賃貸できるミッドタウンで、価格も500万バーツくらいまでの物件の方が「出口」リスクも小なく狙い目だと思っています。

そういう意味では、このプロジェクトはデジタルノマドや単身の欧米人英語教師、
日本人現地採用者等が多く住むオンヌットにあり、さらにオンヌットはタイ人アッパーミドルクラスに人気ナンバー1「2019年の人気ロケーション、ベスト5(その2)」であることからも、投資物件としてのポテンシャルは決して悪くないと思うのです。

しかも、先日「タイ人も実は英語はすごく苦手(その2)」で書いたように、これから欧米人の英語教師が大増員される計画もあり、家賃の予算が13,000から15,000バーツがボリュームゾーンの彼らにとって、プラカノンからオンヌットは最適な家賃水準のエリアでもあります。

一般的にこういう人たちは車で通勤したりしないので、BTSまで徒歩圏である必要があります。また、
みんな若いので病院はそれほど重要ではありませんが、買い物や食事等の生活利便性が最重要です。

その点、最初の写真にも写っているように、
このプロジェクトの隣には大型スーパーのBIG-Cがあり、周辺にはたくさんの店やレストランもあることから、オンヌット駅前のプロジェクトに優るとも劣らない生活利便性があります。

しかも、タイ人と違って欧米人は駅まで7~8分歩くことはあまり気にしないので、この距離は何とか許容範囲だと思います。

もちろん、「そうはいってもやはり日本人駐在員に貸したい」という人もいると思いますが、そういう人は「出口」リスクが高くなりますが、「損切りが始まったLaviqは要注目!」で書いたようなトンローやエッカマイでラグジュアリークラスの投売りを買う方がお勧めです。

次回に続く


ナイツブリッジ・プライム・オンヌットの底値買い(その1)

ナイツブリッジ オンヌット1
この写真は最近竣工して既に引渡しが始まっている、オリジンプロパティの「ナイツブリッジ・プライム・オンヌット」です。

オンヌット通りでは最高層の47階、ユニット数が600という大型プロジェクトであり、
ちょうど今、このブログを書いている私の書斎から撮った写真です。逆光ではっきり見えませんが、ファサードもなかなか格好いいデザインで、しかも地型がコンドミニアムの開発にはもってこいの長方形です。

ナイツブリッジ オンヌット2
それもあって、大通りからグリーンエリアを通って少しセットバックした建物にアクセスするというランドスケーピングもなかなか魅力的です。
ナイツブリッジ オンヌット5
ただ、せっかく表面積が大きく取れる理想的な建物形状にできても、22㎡、26㎡、31㎡の3つの小さいユニットを無理やり詰め込んだことで、残念ながら1ベッドルームは開口部の狭いちょっと窮屈な間取りになってしまっています。

ナイツブリッジ オンヌット4
また、「ナイツブリッジ」はデベロッパーであるオリジンの最高級ブランドなのですが、間取りだけでなく内部で使用しているワッサドゥ(建材)は安っぽいし、開口部の窓もハイサッシになっておらず、50センチも壁が下がっているために、せっかくの天井高3メートルの魅力が薄れてしまっています。

さらに、ユニット数に対するエレベーター1機の負担比率も150ユニットと多く、朝の通勤時間帯などでは結構待たされるかもしれません。ラグジュアリーといわれるにはやはり100ユニット程度であるべきで、しかも機械式駐車場なので、車の出し入れも時間がかかりそうです。

従って、建物のスペックとしては、アッパークラスというところだと思いますが、APならライフ、アナンダならアイディオ級のミドルレンジという感じです。

もっとも、BTSオンヌット駅から600メートル以上離れていることから、このロケーションでラグジュアリー級のスペックにしたら場違いでもあり、販売価格もかなり高くなるので、これは仕方がないことだとも思います。

ではなぜ、このプロジェクトに私が注目しているのかというと、やはりそのロケーションと空室リスクの低さです。

次回に続く


プラユット首相の放送に対するAREAの反論

首相1
明日の大規模デモに対するプラユット首相の呼びかけ」の中で、プラユット首相が19日から予定されているタマサート大学での大規模学生デモを中止させるべく、17日に行ったテレビ放送について書きました。

その中で私は、首相の話が理屈の通らない内容だと思ったので、以下のように否定しています。

今回のデモを中止するべき理由がコロナの集団感染リスクがあるからということなのですが、ロックダウン終了後、3か月以上、ほとんど国内の感染者が出てない状況下で、最近の他国の例を持ち出して、ここでまた感染リスクを訴えるのはあまり説得力がないように思います。タイ政府自身がこれまで自画自賛してきたように、コロナはこの国では厳格にコントロールされ、制圧できていることから、現時点で集団感染のリスクは高くないわけであり...

その後、偶然見つけたのですが、首相はデモに参加しようとしている学生たちを脅して集まらせないようにするために事実を歪曲して伝えていると、AREA(Agency for Real Estate Affairs)が首相の放送に対してコメントをしていたので紹介してみます。


本来、AREAは独立系の不動産調査会社で、不動産市場の動向に関してもデベロッパーのご機嫌取りなどせず、バイアスのかかってない情報を伝えてくれるので、私もよく参考にしているのですが、時々、不動産以外でもこういう異色のコメントを出してきます。

首相は嘘つき2
プラユット首相は世界各国の第2次波によるコロナの感染増加を持ち出して、世界の状況は悪化していてタイにも危険が迫っている、とテレビ放送でいっていたのですが、AREAは一つ一つの首相のコメント内容に対する検証をした結果、首相がいっていることは事実と違う。学生たちにデモに参加させないために脅していると反論しているのです。

例えばこれはその一例ですが、プラユット首相が英国を例にとって説明したのに対して、AREAがデータをもとに反論したものです。これを見ると、確かに首相の説明はミスリーディングだと私でも思ってしまいます。

首相は嘘つき4
ที่นายกฯ แถลงว่า ส่วนที่ประเทศอังกฤษ มีผู้ติดเชื้อรายใหม่เพิ่มขึ้นเป็นเท่าตัวในหนึ่งสัปดาห์ และมีผู้เสียชีวิตไปแล้วกว่า 42,000 คน
(首相:英国ではこの1週間で感染者数が倍増し、死者が42,000人以上にもなった)

ดร.โสภณ: นี่เป็นกรณีตัวอย่างของการพูดบิดเบือนความจริง เพราะแม้การติดเชื้อเพิ่ม แต่ก็น้อยกว่ารอบแรก และการเสียชีวิตก็ลดต่ำมากมาตลอด 3 เดือนล่าสุด ใน 7 วันที่ผ่านมามีผู้เสียชีวิตไป 97 คนเฉลี่ยวันละ 14 คน นายกฯ กลับให้ตัวเลขผู้เสียชีวิตรวม 42,000 คนเป็นการจงใจให้คนไทยตื่นตระหนก และขณะนี้ก็ไม่มีนักท่องเที่ยวมาจากอังกฤษเช่นกันจึงไม่น่ามาติดต่อถึงไทย
(AREA:1週間で新規感染者が倍増したといっているが、それでも1次波の時に比べると少ない。それに、死者数はこの3か月間、減少し続けていて、今では1週間で97人、1日当たり14人なのに、首相は死者の数が42,000人にもなったといい、恣意的に学生を脅かそうとしている。しかも、英国からの観光客がゼロの今、遠く離れた英国での感染者増がタイに影響を及ぼす可能性は低い)

また、次の首相のコメントに対するAREAの反論などは、私と同じく、そもそも今のタイには集団感染のリスクなどないことを指摘していて、誰にでもわかりやすいと思います。

首相は嘘つき3
ところで、19日だけで5万人以上という過去最大規模のデモになったというニュースが流れていますが、プラユット首相の目論見通りにこのまま何事もなくデモが鎮静化するとは思えず、もしかすると学生たちの当初からの要求通り、議会解散と首相の辞任が近づいてきつつあるのかもしれません。

学生デモ


英国政府がタイ人観光客に対する検疫免除を決定

英国検疫義務の免除
昨日、英国政府はタイとシンガポールを検疫免除対象国である“トラベル・コリドー”に含めると発表し、英国時間19日の朝4時以降、タイからの観光客に対する14日間の検疫義務が免除されました。

これで英国での入国審査の際に、タイ人はタイのパスポートを見せるだけで、隔離なしで英国内のどこにでも行けることになったわけですが、昨年まではこんな当たり前のことが、今はありがたく感じられます。

ところで、既にイスラエルとドイツがタイ人への検疫免除を行っているそうで、これでタイ人観光客の隔離検疫免除は3か国目ということです。

しかしながら、今の規則ではタイ人観光客が英国から帰国した際には、やはりタイ国内で14日間の隔離が必要となります。従って、タイ人留学生や長期滞在者のようなしばらく戻ってこない人にとってはグッドニュースですが、一般の旅行者にとってはまだまだ英国への旅行は難しい状況です。

「特別観光ビザ」発行で観光産業のメルトダウンを阻止」で書いたように、10月から施行される「特別観光ビザ」も、最初はGtoG、つまり、政府間協定で相互の検疫を免除しようというのがTATの目論見だったようですが、やはり隔離検疫の免除がないと、彼らのベストケース予測である年間2,050万人もの外国人観光客をタイに呼び込むのは難しいと思います。

ちなみに、英国が既にこのトラベル・コリドーに含めている国は、ブルネイ、デンマーク、ドイツ、イタリア、韓国、ニュージーランド、ベトナム、そして日本の8か国だそうで、今回のタイとシンガポールの追加で合計10か国になります。

こうやって、タイの安全性が外国にも認められて検疫が免除されるというのは、タイにとって政府間交渉で観光客が呼び込めるまたとないチャンスでもあります。

特にタイは先進国ではない観光大国であることから、その観光収入のGDPに占める比率が大きいだけに、今こそこの安全性を武器に、もっと積極的に日本のような観光収入が見込めて比較的安全な先進国と相互の検疫免除交渉を始めるべき時だと思うのですが...。

感染拡大を恐れて相変わらず非常事態宣言を解除せず、どこの国に対しても検疫を免除しようともしない内向きの政府のままでは、ますます経済的犠牲者が出るだけです。



外国人投資家誘致策、とにかく政府は何か始めるべき!

不動産購入促進
先日閣議決定した「特別観光ビザ」により、やっと来月から外国人にも入国が認められましたが、長期滞在の観光客限定であり、しかも費用のかかる14日間の検疫義務があることから、大した効果は見込めません。

そんな中、経済状況管理センター(CESA:Center for Economic Situation Administration)は苦境にある不動産業界を救うため、2年前まで市場全体で大きなシェアを占めていた外国人投資家を呼び戻す打開策を検討し始めたところです。

それに対して、大手デベロッパーアナンダのCEOは、中国人投資家をターゲットにしてまずプーケットやサムイのリゾート地で外国人の入国を受け入れてみることを提案しています。

ただし、これは政府が一方的にやるのではなく、感染が広がるリスクを現地の住民が承諾することが前提であり、もしそれで以前の外国人観光客の2割でも呼び戻せたら、観光産業だけでなく不動産業界もその恩恵を享受できるとのこと。

一方、不動産コンサルタントのコリアーズ・インターナショナルは、不動産の法定リース(借地借家権)期間を現行の最長30年から50年に延長することを提案しています。

バンコクや海浜リゾートのフリーホールド(土地所有権付き)コンドミニアムは、外国人比率が上限49%までというFQ(外国人割当)があるため、外国人がもっと安心してリースホールド(借地)物件を買えるようにと、リース期間を50年に延ばすことをアドバイスしているわけです。

とにかく、世界的な経済低迷が続く中、周辺の国々でも外国からの不動産投資を呼び込むために、いろんな策を打ち出してきています。コリアーズによると、ベトナムはリース期間を70年に延長したし、マレーシアも外国人の不動産購入下限価格を引き下げたりしてきていることから、タイも何らかの対抗策が必要だということです。

また、CESAは1万人を超える外国人メンバーがいるタイランド・エリートカードにも協力してもらい、それを取り扱う代理店には不動産ブローカーも多いことから、不動産も購入してもらうようにマーケティングしていくとのことです。

成否は分かりませんが、いろんな対策案が出ています。しかし、今のところ、具体的な外国人投資家誘致策が何も施行されていないというのが実情であり、外国人投資家を呼び込めなければ、不動産市場の回復も望めません。

結局のところ、以下のアナンダのコメントに集約されるように、とにかく政府はすぐに何か始めて欲しい、というのが業界全体の本音だと思います。

"The key point is the government should start doing something. If the scheme proves successful, other regions can follow this path", said Chanond Ruangkritya, president and chief executive of SET-listed Ananda Development.

(アナンダCEO談:外国人投資家誘致のポイントは、とにかく政府がすぐに何かを始めることだ。そして、そのスキームが正しければ、それを見たほかのエリアも後に続く



明日の大規模デモに対するプラユット首相の呼びかけ

首相の呼びかけ
明日のタマサート大学で行われる予定の大規模デモに対し、昨日、プラユット首相がその中止をテレビで呼びかけました。

オンライン新聞の「ターンセータギット」がその記事の中で、首相の10分ほどの放送をユーチューブでアップしているのでそれも見ましたが、個人的には、あまり訴求力のないものであり、これでは今の学生たちの勢いを制止することはできないだろうと思った次第です。

とはいえ、一応以下が首相のアナウンスの概要です。

1.タイはこれまでの努力が実って、世界でも感染リスクの低い安全な国になっている。しかし、世界ではコロナの2次波で感染者が再び増加する中、タイもその危険にさらされていて、さらに警戒が必要である

2.ここで大規模な集会を行うということは、集団感染を招くリスクがあり、他の国民にとっても感染リスクが高まるだけでなく、これまでの政府と国民の感染防止に対する努力が無駄になる

3.デモは治安を悪化させ、現在の最大の問題である国家としての経済危機をさらに悪化させる


そもそも、1と2は今回のデモを中止するべき理由がコロナの集団感染リスクがあるからということなのですが、ロックダウン終了後、3か月以上、ほとんど国内の感染者が出てない状況下で、最近の他国の例を持ち出して、ここでまた感染リスクを訴えるのはあまり説得力がないように思います。

タイ政府自身がこれまで自画自賛してきたように、コロナはこの国では厳格にコントロールされ、制圧できていることから、現時点で集団感染のリスクは高くないわけであり、一方で、
タイのGDP収縮は世界でワースト3」で書いたように、それによる国民の経済的犠牲は計り知れず、政府が今最優先で取り組むべきことは経済回復だろうと思うのです。

従って、3のコメントだけは正しいと思うので、首相の言葉そのものを訳して以下で入れておきました。
“ผมขอบอกทุกคนที่อยากจะออกมาชุมนุมชัดๆ ว่า ผมได้ยินสิ่งที่ท่านพูด ผมรับทราบความคับข้องใจของพวกท่านในเรื่องการเมือง และความไม่พอใจเกี่ยวกับรัฐธรรมนูญ ผมเคารพความคิดเห็น และความรู้สึกของท่าน
แต่วันนี้ ประเทศไทยกำลังเผชิญกับความเจ็บปวดเร่งด่วน ที่เราจำเป็นต้องจัดการก่อน นั่นคือการบรรเทาความเสียหายทางเศรษฐกิจที่โควิดได้ก่อให้เกิดขึ้นไปทั่วโลก เราไม่ควรทำให้สถานการณ์เลวร้ายยิ่งไปกว่านี้ การชุมนุมจะทำให้การฟื้นเศรษฐกิจเกิดการล่าช้า
เพราะจะทำลายความเชื่อมั่นของนักธุรกิจ และสร้างความลังเลใจให้กับนักท่องเที่ยวที่จะมาเมืองไทย เมื่อถึงเวลาที่เราพร้อมจะเปิดรับนักท่องเที่ยวต่างชาติอีกครั้ง การชุมนุมจะสร้างความวุ่นวายในประเทศ และทำลายสมาธิการทำงานของภาครัฐในการจัดการกับโควิด และปัญหาเศรษฐกิจปากท้องของประชาชน” พล.อ.ประยุทธ์กล่าว
(プラユット首相:デモに参加する人たち全てに伝えたい。私は君たちが今の政治や憲法に関する不満があることは理解しているし、それを尊重する。
しかし、現在我が国は、コロナによる世界的な経済不況の中、何とかして生き残っていくことが最重要課題なのである。こんな時に、デモによって経済回復がさらに遅れるようなことがあってはならない。
デモはビジネスに不安をもたらすだけでなく、将来、我が国が外国人観光客に門戸を開いた際に、治安の問題で入国を躊躇させてしまうからである。
そして、デモは国全体にカオスをもたらし、これまでの政府によるコロナ制圧の努力や経済回復の努力までも無駄にしてしまう)

しかし、そもそも今回の学生デモは、当初から王政反対や憲法問題で始まったというより、むしろ、厳しい規制と経済的な無策により、いつまでも経済的困難に苦悩する国民を見て、今の政府に対する退陣を求めて学生たちが立ち上がったものというのが私の理解であり、今更ここでタイ経済の回復にとってデモはよくないといっても、彼らは納得しないだろうと思うのです。

学生デモ
また、ここでもし政府が3月に始めた非常事態宣言が感染リスクがほぼなくなった今も続く中、その中で超法規的に認められている集会の禁止等を理由に、明日、このデモを力で制圧しようとでもしたら、それこそ反政府運動はもっと激化するだろうとも思うのです。



「特別観光ビザ」に落胆する観光旅行業界

外国人観光客に開国決議

先日、「「特別観光ビザ」発行で観光産業のメルトダウンを阻止」と題して観光スポーツ省が内閣閣議に対し、「14日間の検疫期間のない」特別観光ビザの審議を申請したと書きましたが、残念ながら、やはり内閣はこの隔離期間を外すことを認めませんでした。

 

この写真記事は現地のオンライン新聞、カーウソットが早速伝えたものです。プラユット首相以下、内閣もタイ観光産業の窮状を考えての決定だとは思いますが、結局、以下のような条件が付いているため、旅行業者の間では落胆が広がっています。

เมื่อวันที่ 15 กันยายน 2563 ที่ทำเนียบรัฐบาล น.ส.ไตรศุลี ไตรสรณกุล รองโฆษกประจำสำนักนายกรัฐมนตรี แถลงว่า ครม. มีมติเห็นชอบแนวทางการเปิดรับนักท่องเที่ยวต่างชาติเข้าประเทศไทย แนวทางดังกล่าว กำหนดเงื่อนไขนักท่องเที่ยวว่าจะต้องเป็นบุคคลต่างด้าวพำนักระยะยาว ต้องกักตัวในห้องพัก 14 วัน และต้องหลักฐานการชำระเงินค่าที่พัก หรือ โรงพยาบาลทั้งก่อนและหลังการพำนัก หลักฐานการชำระเงินดาวน์ที่เป็นคอนโด และลงตราวีซ่าค่าธรรมเนียม 2 พันบาท

915日、首相官邸は、条件付きで外国人観光客の入国を認めることを閣議決定したと発表した。その条件とは、旅行者は長期滞在の外国人観光客であること、14日間の隔離検疫義務、検疫及びその後の旅行期間に関しホテルや病院へ滞在費を前払いしたという証明書の提出、もしくはコンドミニアムのダウンペイメントの支払証明書、そして、特別観光ビザ発行手数料2,000バーツの支払いである)

ところで、1週間や2週間の短期滞在の観光客を受け入れたのでは、感染リスクばかり高くなって観光収入という見返りが少ないことから、今回、政府が(明確な期間設定はないようですが)長期滞在の外国人観光客に限定したことは理解できます。しかし、逆にいえば、短期旅行がほとんどの日本人観光客は入国できないということでもあります。

 

もう一つは、今、不動産業界で大きな話題になっている、外国人投資家が購入したコンドミニアムで、竣工はしたものの、その引渡しを受けるために彼らがタイに入国できないため、多くのデベロッパーの資金繰りが逼迫しつつあるという問題です。

 

政府はこれを助けるという狙いから、購入した物件のダウンペイメント(購入価格の25%程度)を払ったという証明書があれば、残金支払いと引渡し移転登記のために投資家も入国可としたものではないかと推測しますが、もしそうであれば、既にタイに居住用のコンドミニアムを持っているということだけでは、入国は認められないのかもしれません。

 

いずれにせよ、これでタイ政府の目算通り、毎月12億バーツ(40億円)、年間にして500億円程度の観光収入が入ってきたとしても、昨年の約2兆バーツ(7兆円)に比べれば微々たるものでしかなく、前回「TATによれば、検疫期間なしという対策がうまくいけば、2019年の4,000万人の外国人観光客に対し、来年はベストケースで2,050万人の外国人観光客が呼び戻せると考えているようですが、確かにこれが閣議決定されれば、以前書いたような「観光産業メルトダウン」の危機を回避できるのかもしれません」と書きましたが、少なくとも今回の閣議決定では経済的にはほとんど効果がないように思えます。

 

私もこの検疫期間なしというTATの提案がすぐに承認されるのは難しいだろうと書きましたが、それでもプーケットだけに場所を限定した「プーケットモデル」に比べれば、今回は他のところでも観光客に門戸を開いたということで、一歩前進したのだろうとは思います。

 

しかし、旅行業界関係者にしてみれば、下のバンコクポストが載せたコメントにあるように、今回の閣議決定にはがっかりで期待してないというのが本音であり、検疫義務がなくならない限り、大して効果はないという考えです。

Council downplays impact of planned special visas

Although the tourism industry is delighted with the first step of reopening the country to international tourists, operators are prepared to see slow demand in the beginning because a 14-day quarantine is mandatory for those who want a special tourist visa (STV), said Chairat Trirattanajarasporn, president of the Tourism Council of Thailand.

(観光協会長談:特別観光ビザの発行が決まったことは、外国人観光客への開国第一歩の前進ではあるが、旅行業者達は、この特別観光ビザを取得しても、14日間の検疫義務がある限り、実際の外国人観光客の増加はわずかしか見込めないと考えている)

ところで、そろそろ9月も下旬に入ろうとしていますが、タイ政府がさらにもう一度、非常事態宣言の延長に踏み切るという今の流れに相反するようなことをすれば、反政府デモは一層過激になるはずです。

 

そして、もしクーデターが起こった2014年の反政府デモのように激化したりすれば、そもそもタイ社会自体の治安が悪くなるので、外国人観光客の誘致どころではなくなるかもしれません。



タイ人も実は英語はすごく苦手(その3)

アジア各国の英語レベル
ところで、タイでは上流階級の人達は海外に留学していた人も多く、英語を流暢に話すとよくいわれます。しかし、これまでの私の経験上、一般のタイ人で英語がうまい人は実はあまり見かけません。

この分布図はEnglish Proficiency Indexと呼ばれるもので、世界100か国の英語レベルを調査し色分けしたものですが、アジアではフィリピンとシンガポール、マレーシアが“高度なレベル”であると評価されています。

タイ人の英語レベル
一方、タイは74位と世界的にも“非常に低い”レベルであり、年々順位が下降傾向にあるものの53位と何とかまだ“低い”レベルに留まっている日本に比べても、英語が苦手なことがわかります。

例えば、これはちょっと変な例かもしれませんが、先に書いた大手のタイ語学校、UTLには主に20代、30代の教師が20人以上いました。当然、
全員が大学を卒業して高等教育を受けているにもかかわらず、その教師のほぼ全員が英語をほとんど話せないのです。

また、英語で授業をやると聞いているアサンプション大学の学生が、BTSの中で隣に座っていて、流暢な英語で友人と話しているのが聞こえてきたことがあります。それをよく聞いてみると、英文法をちゃんと勉強してないので、単語が正しく並んでないまましゃべるため、私にはなんだか意味がよくわかりませんでした。

もちろん、同校の学生みんながそうだというわけではありません。ただ、タイ人は
日本人と違って文法や発音が間違っていても気にせず自信ありげに話す人が多く、流暢に聞こえますが、実際には文法をしっかり勉強している日本人の方が正しい英語を話すと私は思います。

日本では、わかったように日本の文法偏重教育を非難し、だから日本人はいつまでたっても英語が話せないのだ、という人が多くいます。しかし、これは私だけでなく、海外留学した日本人の多くがいうことでもありますが、英語は文法がしっかり頭に入ってないと、ある段階で必ず壁にぶつかってしまい、それ以上は上達しなくなります。つまり、中級以上になりたければ文法力がものをいうのです。

例えばEメールでもいいですが、その人の文法力は書いた文章を見ればわかります。文法力がないと長文が書けず、簡単な短文の羅列になります。しかも、それにもかかわらず文法の誤りが次々と見つかります。

そして、私の仕事上の経験からも、タイのデベロッパー等との英語によるメールのやり取りで、簡潔で論理的な文章を書いてくるタイ人ビジネスマンはほとんどいませんでした。そういうことからも、一般のタイ人ビジネスマンや大学生の英語レベルというのは実は大したことはなく、むしろ、とつとつと話す日本人の方が英語レベルは高いと思うのです。

日本人の英語レベル
もっとも、この時系列表からわかるように日本人の英語力もジリ貧で、毎年順位が下がっているわけですから、タイ人よりも英語レベルが高いといってもさっぱり自慢にはなりません。

これは、日本人の英語力が毎年低下しているのではなく、ワールドランゲージとして世界で英語が普及し、それに伴って中国や韓国といったかつては日本と同様、英語が苦手であった国がレベルアップしていく中、日本だけが取り残されているということです。

すなわち、
日本人の英語音痴は世界でもトップクラスということであり、政府がちょっと英語教育に力を入れたぐらいではなかなか治らないのかもしれません。だから、先に書いた著書の「タイ語って簡単?」の中で、もしどうしても英語が苦手なら、あまり文法の束縛がないタイ語の勉強をした方がいいかも、と書いたりもしたのですが...。

ところで話は変わりますが、この記事によると、タイ政府は英語教師以外に中国語のネイティブ教師も1万人雇い入れる計画とのことです。これからグローバルパワーとなる中国の経済力を考えると、中国語も非常に重要になるからだそうです。

しかし、現在タイに進出している日系企業は5,000社とも6,000社ともいわれる中、
自動車産業だけでGDPの2割のシェアを占めるというほど日本企業が貢献しているわけで、1万人とまではいわなくても、タイ文部省はせめて5,000人ぐらい日本人教師を雇って日本語教育にも力を入れるべきではないのか、と思ったりもするのですが...。


タイ人も実は英語はすごく苦手(その2)

English Teacher
さて、前置きが長くなりましたが、数日前のバンコクポストによると、
この写真にあるようにタイの文部大臣が、コロナが落ち着いたら英語教育に力を入れる。そのために、1万人の欧米人ネイティブスピーカーを教師として雇い入れると発表しました。

既に今、タイにはネイティブの英語教師が7,000人もいるそうで、欧米人の教師がプラカノーンやオンヌットあたりにもたくさん住んでいます。これが今後さらにその倍以上の1万人の増員というのですから、大変な熱の入れようです。

そういう意味では、スクムビットライン沿線のミッドタウンで、駅に近いコンドミニアムに対する欧米人の賃貸需要はもっと増えてくるはずです。


ちなみに、前回、自分の経験からも語学習得は若いうちに始めた方がいいということを書きましたが、タイ文部省によれば、語学習得に最適な年齢は実は7歳までであり、まずは幼稚園から小学生の英語教育に力を入れるそうです。

第2言語習得曲線
そこで調べてみると、確かにアメリカの研究結果でも第2言語を習得するのは7歳までが一番効率が高いことが立証されているようです。

しかし、こういうグラフを見てしまうと、私のように50歳を過ぎてから始める新しい外国語というのはかなり大変です。特にタイ語は読み書きが面倒なので、タイ語が好きであくまで趣味として勉強する、もしくはタイ人と結婚していたりして生活の中でどうしても必要、というのでもないとなかなか続きません。

従って、40歳以降の人は、むしろこれまで義務教育の頃から長年勉強してきた英語の方に力を入れる方が、本当は効率がいいのかもしれません。

実際、タイ語学校で知り合った何人かの30代の日本人で、当時日系企業での現地採用の職探しをしていた人達に聞くと、面接試験の中で採用担当者から、半年ぐらいタイ語学校で勉強して中途半端なタイ語ができるよりも、もっと英語を勉強して中級以上の英語力がある人の方が欲しいといわれるそうです。

さて、話が少し横にそれましたが、タイ政府はヴォケーショナルスクール(専門学校)の英語教育にも力を入れるそうです。なぜ専門学校なのかというと、タイはこれから海外からの投資を呼び込む東南アジアのハブにならなければならず、そのためには英語でコミュニケーションが取れる人材が不可欠だからということです。

以前、「東南アジアでリタイア、人気リゾートベスト3」でも書きましたが、個人投資家やロングステイヤーにとって、物価の安さと英語の普及は重要な選択基準です。タイは英語は普及していなくてもほかの魅力で人気ナンバー1を維持していますが、彼らのいう通り、タイ経済にとって英語の普及は今後ますます重要になってくると思います。

次回に続く
 

タイ人も実は英語はすごく苦手(その1)

UTL Thai Language School
私は元来外国語に興味があることから、2011年にタイに来て以来、途中で仕事が忙しくなったときは休みましたが、なんだかんだで3年近くタイ語学校に通っていました。

先日、コロナのロックダウン以降、生徒が集まらなくなり、とうとう20年の歴史に幕を閉じることになった
UTLという、バンコクでも最大級のタイ語学校(ウィクリート・ムアンタイ(タイの危機)はまだまだ続く)で勉強をしていたのですが、初めて習うタイ語の面白さにひかれて、当時のカリキュラムであった月曜から金曜まで毎朝8時から12時までの4時間、みっちり授業を受けた上に、午後は宿題をやったりと、結構真面目に勉強しました。

タイ語って簡単?

また、最初の著書でも「タイ語って簡単?」という不動産に全然関係のない話をわざわざ最終章に入れて、タイ語の面白さについて自分なりの考えを書いてみたりしたのですが、今となっては懐かしい思い出です。

もっとも、高いお金を出して本を買って読んでくれた人にしてみれば、なんで不動産投資の本にタイ語の話なんかが載っているのかと思ったかもしれませんが...。

しかし、その勉強のおかげで、少なくとも不動産に関する新聞記事は何とか自力で読めるようになり、それが契機となってこの不動産ブログを書き始めた次第です。

ただ、やはり50代に入ってからのスタートでは、若いころのような柔軟な語学習得能力はもうなくなっていました。だから、かれこれタイに9年も住んでいる今でも、タイ人と話していて、マイルールアン、つまり、相手がそもそも何の話をしているのかさえもわからない状況によく陥ります。

一方、
私は20代でアメリカに2年間留学し、30代で8年間ロンドンで駐在していたので、少なくとも英語の新聞や雑誌は特に抵抗もなく読みこなせるし、バンコクで映画料金が割安になる毎週水曜のムービーデイには、面白そうなアメリカ映画が来ていれば、字幕などなくても気軽に見に行くぐらいの英語力は今でもあります。

つい先日も、ムーランという面白い映画が来ていたのでアソーク・ターミナル21のSFXに早速見に行ってきましたが、あれぐらいきれいなスラングのない英語であればほぼ問題なくわかります。

従って、英語圏とタイ語圏の滞在期間はどちらも約10年と同じようなものでありながら、年齢による吸収力の違いは歴然としていて、よくいわれるように、語学というのは若いうちに始めた方が上達が速いということを本当に実感します。

次回に続く


「特別観光ビザ」発行で観光産業のメルトダウンを阻止

特別観光ビザ
先日、「2021年、タイ観光産業のメルトダウン(溶解消失)が始まる!」で書いたように、タイの観光産業は、今まさに危機的状況に陥っているのですが、監督官庁である観光スポーツ省に属し、観光産業全体をとりまとめているタイ観光局(TAT : Tourism Authority of Thailand)が観光ビザに関する新たな提案を出し、来週、閣議で協議されます。

TATは、タイ政府の中で、苦境に苦しむホテルや観光施設などの実態をもっとも正確に把握している機関だと思われるのですが、政府が来月から施行しようとしている2週間の検疫期間がある「プーケットモデル」だけでは外国人観光客を呼び込むのは難しいという考えで、特別観光ビザ(STV : Special Tourist VISA)の発行を提案しています。

これを受けたタイ観光
スポーツ省も、「このまま第4四半期も外国人観光客が増えなければ、400万人が従事するタイの観光産業で、250万人もの失業者が出てしまう」というTATの進言に従い、観光産業にとって起死回生の突破口ともいえる「14日間の検疫期間なしの特別ビザ」の発行を、来週、プラユット首相以下、閣議で協議することになりました。

現地紙、カーウソット(最新ニュース)によれば、この特別ビザは、コロナ感染リスクの低い国同士での合意に基づくGtoG(Government to Government)の相互協定で、当初90日間のビザが発行され、これを2,000バーツで観光客が取得可能とのことです。さらにその後も90日間の延長が2回可能であり、合計270日まで長期滞在可能とのこと。(注:多分、270日滞在の場合、延長ごとに2,000バーツと合計6,000バーツということになると思いますが、それでも大したことはありません)

特別観光ビザ2
TATによれば、こういった対策がうまくいけば、2019年の4,000万人の外国人観光客に対し、来年はベストケースで2,050万人の外国人観光客が呼び戻せると考えているようですが、確かにこれが閣議決定されれば、以前書いたような「観光産業メルトダウン」の危機を回避できるのかもしれません。

ホテル稼働率
また、ホテルの平均稼働率を30%まで上昇させることができれば、少なくともホテル業界は大量の解雇を回避しながら、なんとか最悪期を乗り切ることができるそうですが、現時点ではタイ人観光客に人気のあるフアヒンを除いて、バンコクもプーケットも30%に達していません。

“We cannot avoid new cases, but the most important thing is to have risk management in place. If there are five cases among 5 million tourists, and we can contain those infections with stringent measures, that would be a good balance between public health and business survival”
(TATコメント:コロナの新規感染を完全に防ぐのは無理だ。しかし、重要なのはリスク管理であり、500万人の外国人観光客が来てくれて、そのうち5人が感染者であったとしても、この感染はコントロール可能である。つまり、国民の健康とビジネスサバイバルを両立させるバランスが重要なのである)

このことは、以前書いたタイ中央銀行の考えとも同じですが、ここでTATのいっていることは世界の趨勢に沿っている正論だと思います。実際、タイと同じような観光立国であるカリブ海諸国などは、既に国民の感染リスクを取ってでも観光産業のサバイバルをかけて、外国人観光客に門戸を開放したということです。

タイ政府は、非常事態宣言を解除せずにいつまでも外国人をシャットアウトし続けていたら、やがて取り返しのつかない犠牲を国民が被ることになると認識し、すぐにはなかなか難しいと思いますが、何とか早くこの
14日間の検疫期間なしの特別観光ビザが承認されることを期待するのみです。



今回のブログ統一について考えたこと

タイ情報
このブログは1週間ほど前から、これまでの日本ブログ村の「不動産投資」のカテゴリーから「タイ情報」というより大きなカテゴリーに移っています。

そこでは、PV(ページビュー)ランキングにだけ参加させてもらっているのですが、ありがたいことに今日時点で5位にランキングされています「タイ情報PVランキング」。

とはいっても、多くのすぐれたブログがひしめく中、今後さらに順位を上げていくのは難しいとは思いますが、これからは不動産だけでなく、タイの情報全般についても、1つのブログから発信していくことにしたのでカテゴリーを移ったわけです。

実はそれまでは「バンコク コンドミニアム物語」だけでなく、もう1つのブログ、「タイランド太平記」との2頭立てで走ってきたのですが、タイの経済や生活に関する一般情報がメインの「タイランド太平記」では、読者の読みたがっている情報のツボにはまると、1日に1,000人を超す人が読みに来てくれていました。

例えば、先日「2021年、タイ観光産業のメルトダウンが始まる!(アゴラ)」で書いたように、「タイランド太平記」で書いた記事の内容をリライトして日本の言論サイトに寄稿したところ、わずか数日で数千人の読者が読んでくれたようです。
Agora1
これは昨夜時点の数字ですが、5日間で400人近い読者から“いいね”を押してもらい、掲載後まだ5日しか経っていませんが、掲載当日の24時間アクセスランキングだけでなく、週間アクセスランキングでも1位になりました。
9月11日週刊ランキング
一方、「コンドミニアム物語」の方は内容が極めてニッチなこともあり、もう4年以上も経つのにせいぜい1日当り200人程度の読者(PVで500前後)と限界を感じていました。別にこれからSEO対策をして、「月収XX万円を稼ぐプロのブロガー」になるつもりなどありませんが、できればもう少し読者を増やしたいと思っています。

というのも、私はものを書くことは好きなのですが、私にとってはバンコクでの不動産投資が最大の収入源、利益源であり、このブログはどちらかというと、自分の不動産投資のための情報収集をする中での副産物的なものだからです。

しかし、これまで全く信用のできない仲介業者や顧客対応の悪いデベロッパーなどに何度も苦渋を味わってきたこともあり、個人では大したことはできなくても、このブログでもっと読者が増えて影響力を持てるようになれば、以前、現地の「週刊ワイズ」で連載していたように、タイの不動産取引に関するご意見番のような立場で、そういう業者を恐れずに名指しで糾弾することもできるようになると思うのです。

HG2018_コンド購入のセオリー-1

つまるところ、これによってもっとブログの読者や支持者を増やしていければ、将来、タイで不動産投資をしようとする人や、タイに住んでみたいと考えている人にとって、そのリファレンスになるような中立的なサイトにしたいと思っています。

そんなことなので、これからも「バンコク コンドミニアム物語/タイランド太平記」をよろしくお願いします。


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ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資(その3)

株式投資3
ところで、ここでちょっと私と株との関係について、プライベートな話を少し書かせてもらうと、実は海外不動産の仕事をやり始める前は、私は日本の金融業界で株のファンド運用をしていました。

そこではファンダメンタルズの分析、PER、EPS、BPSといった数字や企業の事業計画書と毎日向かい合っていたのですが、
当時はまだバブルの初期で、新人類相場と呼ばれていました。つまり、私と同年代である30代初めの新人類と呼ばれたファンドマネージャーたちが、とにかく買いまくって日本の株式市場をどんどん上昇させていたころです。

しかし私個人は、当時日系デベロッパーがニューヨークのロックフェラービル等、欧米の一等地でトロフィービルと呼ばれる希少価値のあるビルに投資し始めたのを見て、毎日目まぐるしく相場が動く株式市場よりも、海外に住んで現地でじっくり仕事ができる海外不動産の仕事の方に興味を持っていたのでした。

それもあって、ブラックマンデーと呼ばれた市場の暴落を機に日系デベロッパーに転職し、それ以来、希望通りロンドンに8年間駐在してオフィスビルの開発をしたりと、ずっと不動産の世界にいるわけです。

株式投資4
さて、これはあくまで参考情報ですが、最近、カシコンリサーチセンターが公開した、下半期に明らかに業績回復が見込める銘柄と、コロナのワクチンができると収益の急回復が見込める銘柄、という2つのグループがあります。

前者は今年上半期に比べて下半期にはほぼ確実に増収増益が見込める銘柄で、ロックダウン以降、国内需要関連の業種が次第に業績が回復つつあることから注目しているようです。業種としてはエネルギー、商業、建設、不動産、そして公益事業関連となっています。


そして、第2グループである、コロナのワクチンができれば業績が急回復する銘柄としては、
旅行、運輸、メディア(映画等)、金融、商品等です。

例えば、この中でカシコンが第1グループで推薦している大手不動産会社として、スパライがあります。前回書いたように利回りは3%弱とやや低いものの、彼らはホテルやオフィスビルの開発もやる総合デベロッパーであり、今年の下半期は住宅よりも商業不動産での市場回復が見込まれていて、彼らの業績も回復すると読んでいるわけです。

株式投資7

これ以外には、商業不動産に関連して建設資材のSRICHAなどが推奨されていますが、これらからわかることは、以下のようなことです。

1. 住宅、特にコンドミニアムの開発がメインであるマンデべの業績回復は、しばらく難しいだろうということ

2. 投資期間が1~2年程度であれば、クレジットリスクを取ってマンデべの高配当株を狙うよりも、むしろ、商業不動産開発を多く行っている総合デベロッパーの方が下半期に早速業績回復が見込めることから、配当だけでなくキャピタルゲインも期待でき、最終的に配当と売却益を合わせた総合投資利回り(内部収益率)も高くなりそうであること

とまあ、こんなことを私は考えたわけですが、QHはちょっと利回りが低すぎるかもしれませんが、スパライとLHに興味を持ってみています。

ただし、株式市場というのは不動産市場よりもトレンドが変わるのが速いので、投資判断は必ず自己責任でお願いします。

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ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資(その2)

株式投資6
これが、大手不動産デベロッパーの9月時点での株価に対する配当利回りの比較ですが、黄色の枠で囲ってあるのが、どちらかというとリスクのある投資対象であり、オレンジの枠が来年の不動産市場がさらに悪化しても、まず破綻はないだろうと思われる安全度の高いデベロッパーです。

特に、総合デベロッパーであるランドアンドハウスとクオリティハウスは、このブログでも何回か推薦しているブランドですが、プロジェクトのクオリティに対する信頼感もあるし、顧客に対するアフターフォローも他社よりいいというのが、これまでLHのザ・ルームと今の自宅のQハウスに投資してきた私自身の経験からの実感でもあります。

株式投資9

それに、アナンダやAP、オリジンのように大量のコンドミニアム供給を行って、マーケットシェア争いを展開してきたデベロッパーとは一線を画しているので、財務内容でも安心感が持てます。

このことは日本を例に取ればわかりやすいのですが、これはいわゆるマンデべと呼ばれるマンション専業デベロッパーと、地所、三井不、東急、野村、住不に代表される大手総合デベロッパーとの力と余裕の違いです。

マンデべの場合、かつてマンション供給日本一を誇っていたサーパスやライオンズマンション、長谷工などに見られるように、簡単に倒産したりどこに行ったのかわからなくなってしまうほど業務縮小してしまうところが多いのですが、それだけビジネスが偏りすぎていて財務体質が弱いということでもあります。

それもあって、こういうLHやQH、スパライのような総合デベロッパーはあまり株価が下落しておらず、利回りはそれほど魅力的ではないのですが、ここで頭に入れておかなければならないのは、タイの場合、日本と違って株式の売却益、すなわちキャピタルゲインに対する課税がないことです。

従って、半年先になるか、それとも1年先になるかはわかりませんが、とにかく会社が生き残ってさえいれば、やがて不動産市場が回復してきた時に実現できるキャピタルゲインは、決して小さくないのではないかと、私は考えています。

むしろ、コンドミニアムというハードアセットに直接投資して価値が2割上昇する可能性よりも、商業不動産開発も行う総合デベロッパーの株価の方が先に2割上昇する可能性の方が高いと思うし、現物資産を売却する場合、特定事業税や印紙税、移転税等の税金を取られてしまうことを考えると、今のような時期は「出口」が読めない不動産市場よりも、流動性の高い株式市場で不動産投資をする方が投資妙味があると思うのです。

株式投資5
しかも最近、CBREは以下のようなコメントを出しました。

ซีบีอาร์อี ชี้ตลาดคอนโดมิเนียม กทม.อยู่ในภาวะฟื้นตัว หลังคลายล็อกดาวน์ มีแนวโน้มเปิดโครงการใหม่ต่อเนื่อง อย่างไรก็ตาม แนะจับตาหน่วยก่อสร้างแล้วเสร็จ ปี 2563 สร้างความผันผวนรอบใหม่

CBRE談:ロックダウン緩和以降、新規プロジェクトの売出しが増加傾向にあり、バンコクのコンドミニアム市場は回復途上にあるようだ。今後の完成在庫数の増減に注目し、新しい動きを注視していく必要がある)


ここでCBREがいう“市場が回復途上”というのにはなかなか同意できませんが、こんなことをいうところも出てきているので、遅くとも来年後半あたりからは、少しずつ状況も好転するのではないかと思っています。

また、株の先読みといって、現物市場に先んじて株価が先に上り始めることも多いので、そういう意味では今頃がちょうどいい仕込み時のような気もします。

ところで、最近、カシコン銀行リサーチも不動産株を推奨するようになってきているので、次回はそれを紹介してみます。

次回に続く

未経験者にもわかりやすい!【投資の達人講座】

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ハードアセットがダメなら株式市場で不動産投資(その1)

株式投資1
相当深刻な不動産不況ということもあって、最近は不動産関連株が全体的に値下りしています。実際、このブログでも何回か書いてきましたが、大手デベロッパーでも完成在庫がなかなか掃けない中、ディベンチャーで直接市場で調達していた資金の償還期日が続々と到来しつつあり、資金繰りが苦しいところもかなり出てきています。

販売在庫

もう半年近く前になりますが、「今や買ってはいけないバンコクのコンドミニアム(その3)」の中で、グルンテープトゥーラギットの表をもとに「この中で、ブランドがあり、かつ資金繰りがかなりタイトに見えるという観点からスクリーニングすると、100億バーツ以上の大きな販売在庫を抱えていて、負債資本倍率の高いところとして、プロパティパーフェクト、ノーブル、アーリヤ、そしてメージャーが目につきます」と書きましたが、やはりデベロッパー各社の株価は下落し、今回、上のターンセータギットの記事が指摘しているように、今年上半期決算に対する配当は相当高い利回りになっています。

例えば、ノーブルの配当はなんと年率で7.97%にもなるということであり、ここまで利回りが高くなってくると、下手にハードアセット(現物不動産)に投資して、入居者募集や手抜き工事によるトラブル、そして今は最も難しい「出口」リスクを取るよりも、いつでも手放せる換金性の高い株式による不動産投資を選ぶべきではないかとも思うのです。

本来、ハードアセットへの投資メリットは、自分名義で所有でき、株式のように投資先が倒産した場合に価値がゼロになるリスクがありません。また、貸すにせよ、売却するにせよ、すべて自分の判断で行えること、そして家賃やキャピタルゲインも全部自分のものになるところにあります。つまり、投資家がオーナーとして不動産投資そのものをやれるところにあり、また、日本で申告する場合は節税メリットもあります。

しかし、今の完全な買い手市場の中、将来の
「出口」がさっぱり読めない状況では、特に日本人のような外国人投資家にとってハードアセットは不利であり、先のブログでも”今は買ってはいけない”と書いたように、よほどの底値買い物件にでも出会わない限り、しばらくは様子見とすべき時期だとも思います。

そこで最近、私が目を向けるようになってきたのが、株式市場での高配当デベロッパーへの投資です。以下は、ターンセータギットが高配当デベロッパーの例として今回挙げている4つの大手デベロッパーですが、今はオンヌットなどのミッドタウンフリンジでも、新築の駅前コンドミニアムは表面利回りでせいぜい5%ぐらいでしか回らないことを考えると、換金流動性の高い高配当株式の方が投資妙味があるように思うのです。

もっとも、株式の場合、投資先が倒産したら元も子もなくなってしまうので、ノーブルのような資金繰りがかなり苦しそうなところは、ちょっと慎重に検討した方がいいとも思うのですが...。
高配当デベロッパー

次回に続く



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希少価値のある中古物件への見直し買い(その2)

建設コストと地価2
そして、最後にAREAは以下の非常に興味深いコメントで、この調査結果を締めくくっています。

ปรากฏการณ์นี้เป็นเครื่องบ่งชี้ว่าการก่อสร้างที่อยู่อาศัยขนานใหญ่เช่นที่เกิดขึ้นตลอด 3 ทศวรรษที่ผ่านมา อาจจะผ่านไปไม่ผ่านกลับมาอีก เพราะต้นทุนค่าที่ดินแพงขึ้นมาก

これを私なりに意訳するとこうなります。

「過去30年間にわたり、バンコクでは大量の住宅供給が行われてきた。しかし、ここまで地価だけが一方的に値上りしてしまうと、開発コスト全体に占める用地取得費用の比率が高くなりすぎて、過去で起こってきたような住宅の大量供給はもうできないのではないか」

つまり、こういうことだと思うのです。最近はCBDの駅前一等地に開発される高級コンドミニアムの用地取得費用は
開発コスト全体の4割を占める、ともいわれるようになっているのですが、この比率が将来、5割、6割とさらに上がってくると、コンドミニアムを買うというよりも、むしろ、そのロケーションに対する土地の持ち分を買っているようなものになってきます。

例えば、ロンドンのメイフェアやケンジントン、ニューヨークのセントラルパークが一望できるアッパーイーストの高級住宅地がそうですが、既に市場では築年数などほとんど問題にならず、そのロケーション価値に対して中古物件が高額で取引されていますが、これと同じようなことが、バンコクでもやがて起こるということではないかと思います。

最近はロケーションを優先して中古コンドミニアムを購入するタイ人も次第に増えてきつつはあるものの、バンコクではこれまで30年間、ほぼ毎年、大量の新築物件の供給が行われてきた結果、コンドミニアムに関してはタイ人の新築志向が強く、中古よりも新築を買う人が圧倒的に多数派でした。

従って、他の国に比べて、今も中古の割安感が大きいのですが、「今年も値上りが続くバンコクの地価」でも書いたように、都心部の地価が上り続ける中、建設コストに対する用地コストの比率がますます大きくなってくると、当然、ロケーションのいい中古物件にもっと見直しが入るはずです。少なくとも、地価の値上りが続く一等地にある中古物件が、今後、2割も3割も値下りするということは考えにくいのです。

もちろん、今はコロナによる不動産市場の低迷で、新築であっても投売り物件をかなり安く買えるようになっています。従って、予算に余裕があれば、別に中古に固執する必要はなく、新築を狙っても問題はないと思いますが、その場合は、以前にも書いたようにざっくりいって、3年ぐらい前のプリセール価格から、さらに2割安く買うのが底値買いの基準になると、個人的には考えています。

いずれにせよ、AREAが指摘するように、地価が高騰したために過去30年間のような大量の住宅供給は今後はもうできない、のであれば、今は希少価値のある都心部やミッドタウンの駅前高層物件で、しかもブランドのあるデベロッパーが開発した眺望のいい物件を安値で買える、最後のチャンスなのかもしれません。

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希少価値のある中古物件への見直し買い(その1)

建設コストと地価
これは、不動産鑑定及び市場リサーチの大手であるAREAが最近出した調査結果ですが、まず、これに関する彼らのコメントを要約すると以下です。

1.
20年前と現在を比べた場合、バンコク首都圏の地価は2.5倍となった。一方、建設コストは1.7倍であった。この理由は土地は限られた資源であることから一貫して値上りしてきたが、一方で、建設コストは不景気の時は建設工事自体が減ってしまうため、値上りが抑制された。

2.しかし、1996年からの26年間を見た場合、建設コストは2.1倍、地価は2倍と、建設コストの方が値上りしている。この理由は、1997年のアジア通貨危機により、数年間だけであるが、地価が初めて下落したからである。今後も、こういった一時的な地価下落の場面は出てくると思われるが、少なくともコロナ不況の現時点では地価下落の兆候は出ておらず、上昇が続いている。
2020年地価上昇3
3.特に2014年以降は、建設コストが上がらない中、地価だけが上昇している。これは、世界的な景気低迷により、セメントや鉄の建設費材の需要が減少したため、建設資材が値上りしなかったからである。しかも、この間、タイ経済はそれ以上に低迷していたため、労働力を含めた全体の建設コストが値上りしなかったからである。

4.地価が値上りを続けたもう一つの理由として、バンコク各地で建設されつつあるマストランジットシステム(スカイトレインやMRT)がある。こういう新線沿線の地価が値上りしたことで、バンコク首都圏全体の地価が値上りした。

AREAのコメント概要は以上ですが、このグラフを一瞥しただけで、バンコクの土地神話はまだまだ崩壊してないことがわかります。

次回に続く

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背景画で見るバンコクの大変化

mandarin terrace (2)

9月からこれまでの「バンコク コンドミニアム物語」にもう一つのブログである「タイランド太平記」を集約することにしたのを機に、背景画も最新のものに替えました。

新旧どちらもマンダリンオリエンタルさんのリバーサイドテラス。そこの同じ位置で撮った写真を使わせてもらっているのですが、アイコンサイアムも完成し、
この10年ほどでチャオプラヤー川の景色が様変わりしているのがわかると思います。

まさに、これがバンコクの発展と変遷です。私も2011年にタイに住み始めてから、もう10年近くになるわけですが、コンドミニアム市場の変遷だけでなく、この間に大洪水があったり、ス・テープの反政府運動に始まり最終的に軍のクーデターで政局が落ち着いたこと、そしてその軍事政権も既に6年目に入り、2020年のコロナによる経済不況でまたも新たな反政府運動が起こっていることなど、随分多くの出来事を見てきました。

そして、今年は経済面で苦しい状況が続くのは必至で、下手をすると来年も外国人の入国禁止が続き、タイ経済は悪化の一途となるかもしれず、やがてGDPでベトナムやフィリピンに追い抜かれる可能性も出てきています。

一方、多くの日本人が日本に一時帰国したまま、タイに戻って来られなくなっている今、こんな歴史的ともいえる変化の時期にバンコクに居ることは、ある意味、僥倖なのかもしれないとも思っています。

そこで、ブログ村の参加ジャンルもこれを機に「不動産投資」からより大きなカテゴリーの「タイ情報」に移り、これからは不動産市場の動きだけでなく、タイ全体の興味深い話題をも取り上げ、それに対する自分の考えなどを入れながらこのブログを続けていくつもりですので、時間があるときに時々見に来てもらえれば幸いです。

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外国人観光客が入国できるのはまだまだ遠い先?(その2)

感染拡大の警告
一方で、ここにきてまた悪いニュースが出てきています。このところ、インドやバングラデシュでコロナ感染が増えつつあり、特にタイと国境を接するミャンマーでは、第2波による感染者が急増していることから、政府は国境封鎖をさらに厳重にしたところです。

ミャンマー国境封鎖
しかし、航空機でやってくる外国人感染者の空港での水際阻止と、陸路で100キロ以上にわたって国境を接するミャンマーとではその難度が違い、仕事を求めて国境を越えて続々と入ってくるミャンマー人に対する感染阻止は非常に厳しいとのことです。

外国人労働者
同時に、感染防止のためにタイ企業の多くが外国人労働者の雇用を遅らせようとしているのですが、建設業界などのようにミャンマー人が不可欠な業界もあり、感染食い止めはこれまでよりもかなりハードルが高くなると思います。

その結果、これまで3か月近く国内感染者が出ていないことを誇っていたタイでも、もし第2波の感染が広がれば、再びロックダウンを開始する可能性もあります。

そうなれば、今回のプーケットモデルに関する政府のうたい文句である「コロナ感染者のいない安全な国、タイで長期滞在」があっさり崩れてしまい、今年のタイのGDP予測はマイナス10%からさらに悪化すると思います。

同様に、我々日本人観光客やロングステイヤー、個人投資家にとっても、再びタイを自由に訪れることができる日はますます遠のくことになります。

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  投資に関する質問等
お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com

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藤澤愼二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

近況は以下のAmazon著者紹介で
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