タイランド太平記/バンコク コンドミニアム物語

タイでの生活とバンコクの不動産投資に関する情報発信

「タイランド太平記」
タイに興味がある、タイが好き、将来タイに住みたいという人のために、タイでの生活について、ジャンルを問わず思ったままのことを書いていきます。光があれば影があるように、タイにだって悪いところはたくさんあります。そして、やはり日本の方がいい、他の外国の方が住みやすそうだ、と思う人もいて当然であり、その参考になればと思います。

「バンコク コンドミニアム物語」
バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

2020年08月

外国人観光客が入国できるのはまだまだ遠い先?(その1)

外国人受入
タイ政府は9月末まで非常事態宣言の期間を延長し、3月26日の発令からこれで5回目の延長となりました。

一方、外国人観光客がほとんどいなくなったことで、ホテルやレストラン、旅行業界が困難な経営を強いられていますが、最近のカシコン銀行リサーチの報告によれば、コロナ不況で食品、飲料業界、家電業界なども深刻な影響を受けていて、今年のGDP予想はマイナス10%と前回のマイナス6%からさらに悪化しました。

つい1か月前に、タイ中央銀行がマイナス8.2%と予想値を出したところですが、時間が経つにしたがって、各調査機関の予想ではますますマイナスの数値が上がってきています。

しかも、今の経済低迷は長期間続き、V字回復ではなく、U字回復になるそうで、底打ちした後も、まだまだ景気低迷は続くという見通しです。

そんな中、政府はプーケットモデルと呼ばれるリゾート地の外国人観光客受入を発表し、10月から始めます。そして、もしこれがうまくいけば、パタヤやフアヒンなどの他のリゾート地にも広げていく計画のようですが、残念ながらこれには2週間のホテルでの隔離期間があり、そこで何度もPCRテストを受けて感染してないことが確認されて初めて、タイ国内の旅行ができるというもので、これには最低でも10万バーツの費用がかかるそうです。

従って、短期旅行がほとんどの日本人観光客にはあまりメリットがありません。ただ、ヨーロッパのリタイアリーなどは長くて寒い冬を避けて数か月間、暖かいタイで過ごそうとするので、2週間の検疫期間があっても、それなりに旅行者が来るのだろうとは思いますが。

プーケットモデル
しかし、残念ながら、バンコクポストがこのプーケットモデルについて地元のタイ人たちにアンケート調査をしてみたところ、これでメリットを享受するのはホテルと観光客だけであり、むしろ地元にしてみれば、感染リスクが高まるだけと否定的だったとのことです。

次回に続く

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外国人バイヤーとデベロッパーの我慢比べ(その3)

引渡し条件の緩和1
従って、果たしてそこまでやってくるデベロッパーは、案外マイナーなのかもしれません。むしろ、上のタイ不動産協会のコメントにもあるように、こんな時期は下手に契約のキャンセルはしない方がよいというのが、今の業界の考えなのではないかとも思うのです。

メージャーデベロップメントがいうように、外国人バイヤーがタイに入国できない以上、今後はタイ人をターゲットに販売率を上げていく、逆にいえば、外国人の契約をキャンセル扱いにせず、根気強く引渡しを待ちながら、一方でタイ人に販売を広げて契約達成率を8割、9割へと上げていくというの考えの方が、デベロッパー業界のコンセンサスではないかとも思うのです。

ただし、これにも限度があり、最近、タイ政府は世界でのコロナ蔓延が収まらなければ、来年1年間、外国人入国禁止が続くこともありうるといい始めており、さすがにそこまでは待てないというのが、デベロッパーの懐事情だろうとも思います。

従って、今は、まさに外国人買主とデベロッパーとの我慢比べが続いているように思うのですが、デベロッパーから何月何日まで支払って残金決済をするようにというメッセージは届くかもしれませんが、これは引渡しに応じさせるためのブラフである可能性もあるわけです。

問題は最後通牒ともいえる、「支払いがなければ契約違反とみなして契約解除し、ダウンペイメントを没収する」とはっきりいってくるかどうかですが、どこの時点でデベロッパーが契約を破棄してダウンペイメント没収に踏み切るのかは、私にもわかりません。

そこで、私のクライアントには、デベロッパーから来たメールに対し、私が自ら返事のメールをドラフトして、それをそのままデベロッパーに返すようにしてもらっているのですが、これを続けることで、「竣工引渡しがきても焦らず引き延ばせ」でも書いたように、
できるだけ時間稼ぎをしようとしているところです。

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外国人バイヤーとデベロッパーの我慢比べ(その2)

Property Recovery
さて、こういうコメントから私が読み取るのは、2、3年前に急速にマーケットシェアを増やしてきた中国人バイヤーを中心とする外国人投資家ですが、彼らのほとんどがプレビルドで購入しています。

しかし、コロナの影響で外国人が入国できなくなった今、運悪くちょうど彼らの購入した物件が続々と竣工引渡しを迎えつつある中、どこのデベロッパーも外国人への引渡しがうまく行っておらず、当面は待つしかない、という状況なのだろうと思うのです。

ちなみに、上の表は世界の専門家200人に対して行った、各国の不動産市場が完全にコロナの影響から立ち直り、以前のレベルまで回復する時期についての調査結果です。
中国人の人気
驚くことに、コロナの震源地ともいえる中国市場は年内に回復し、今後世界の不動産市場を席巻するようになるという意見が多く、中でも1番人気のタイのコンドミニアムはその恩恵を受けることになります。

一方、タイの市場回復は2022年までかかり、日本はさらに遅れて2023年まで待たなければならないという予想です。従って
、「2020年下半期、どうなるバンコク不動産市場(その2)」で書いたように、今後、タイ政府の外国人入国禁止が解除され、中国人バイヤーがタイの不動産市場に戻ってきて新規購入だけでなく、既契約の引渡しに応じてくれることにデベロッパーが期待しているのも間違いありません。

ただし、そうはいっても、デベロッパーによっては、今後、契約を一旦キャンセルしてダウンペイメントを差し押さえるところも出てくるとは思います。しかし、キャンセルされた完成在庫をすぐにタイ人に売れるのであれば問題ないのですが、今の状況ではそれは相当難しいというのが業界のコンセンサスです。

その場合、決算上、これまでのように契約済で引渡し待ちのバックログ、つまり、安全資産としては計上できなくなり、竣工後も売れてないキャンセル住戸は一種の不良在庫としてバランスシートに載ることになります。そうなると、当然、株価の値下りや資金調達にも影響が出てくる可能性があります。

次回に続く

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外国人バイヤーとデベロッパーの我慢比べ(その1)

LPN Wisdom
LPNのリサーチ会社、LPN Wisdomによると、デベロッパー上場企業、全36社の今年上半期の純利益は前年同期比で55%減と急減したとのことです。

それでも表向きは増収だとか見栄を張っているデベロッパーも一部ありますが、実態は売上は増えても完成在庫一掃のための価格戦争で大幅値引きしたのと、竣工しても引渡しに応じられない外国人投資家が増えた結果、予定通りの利益計上ができず、肝心の純利益が激減しているわけです。

私も日系デベロッパーで海外の不動産開発をやっていたからわかりますが、開発ローンは比較的リスクが高いことから、間接金融である銀行から資金を引っ張ると、かなりのスプレッドを要求されます。

それもあって、上場企業はディベンチャーと呼ばれる直接金融市場での資金調達をするのですが、今の状況では新しく直接金融で資金調達をするのは難しく、一方で、過去にディベンチャーで調達した資金の償還期限が次々と迫ってきていることから、多くのデベロッパーが資金繰りに不安を持っているわけです。

そんな状況を念頭に置いて以下の記事を読むと、デベロッパーの苦戦の状況が透けて見えてきます。

  
นางสาวอลิวัสสา กล่าวว่า ในทำเล สาทร ลุมพินี สุขุมวิท พระราม 4 ยังมีโครงการคอนโดลักชัวรีพร้อมโอนเหลือยู่ประมาณ 12,000 ยูนิต และบางโครงการอยู่ระหว่างการก่อสร้าง ซึ่งที่ผ่านมายอดขายยังพอไปได้แต่ไม่หวือหวา ที่สำคัญพฤติกรรมการซื้อของผู้บริโภคต้องการ สินค้าที่สร้างเสร็จแล้วเพราะกลุ่มคนซื้อส่วนใหญ่เป็นกลุ่มคนซื้อที่อยู่เองจึงอยากเห็นสินค้าก่อนที่ตัดสินใจซื้อ
CBREによれば、サートーン、ルンピニ、スクムビット、ラーマ4のCBDでは、まだ12,000ユニットものラグジュアリークラスのコンドミニアムが完成在庫となって売れ残っている。さらに、現在建築工事中のプロジェクトの販売在庫もある。実は既にかなり以前からこれらのプロジェクトの売行きはよくなかったのだが、市場は最近まであまりこれを危惧していなかった。しかし、ここにきて、自己居住目的で買う消費者が需要の中心になってきた結果、彼らは完成した物件を見てから判断しようとするので、プレビルドはますます売れなくなっている。

นายสุริยา พูลวรลักษณ์ กรรมการผู้จัดการ บริษัท เมเจอร์ ดีเวลลอปเม้นท์ จำกัด (มหาชน) กล่าวว่า ปัจจุบันโครงการมิวนีค สุขุมวิท 23 มียอดขายแล้ว 70% ซึ่งยอดขาย 25% เป็นยอดขายจากลูกค้าต่างชาติ โดยลูกค้าส่วนใหญ่เป็นชาวฮ่องกง
ทั้งนี้ จากสถานการณ์การระบาดของไวรัสโควิด-19 ลูกค้าต่างชาติที่ไม่สามารถเข้ามาโอนกรรมสิทธิ์ได้ในช่วงนี้ เพราะต้องรอให้รัฐบาลผ่อนคลายการเดินทางเข้ามาในราชอาณาจักรของชาวต่างชาติก่อน
メージャーデベロップメントによれば、スクムビット23のムニークを購入した外国人のほとんどが香港人バイヤーであるが、コロナ感染の影響でこれら外国人投資家が完成物件の引渡しを受けるためにタイに入国することができなくなっている。そのため、タイ政府が外国人観光客に入国を許すまで待つしかない状況である。

นช่วงครึ่งปีหลังบริษัทมีแผนจัดแคมเปญทางการตลาดกับโครงการดังกล่าว เพื่อกระตุ้นการตัดสินใจซื้อ ด้วยการลงราคาลงมาเหลือ 2.2 แสนบาทต่อตร.ม.จากราคาตลาดอยู่ที่ 2.5-3 แสนบาทต่อตร.ม. ซึ่งเป็นราคาช่วงพรีเซล เชื่อว่าจากการจัดแคมเปญทางการตลาดจะช่วยผลักดันยอดขายให้เพิ่มเป็น 80-90% จากปัจจุบันอยู่ที่ 70%” นายสุริยา กล่าว
従って、メージャーとしては、今後タイ人マーケットを対象に今年後半に特別値引きキャンペーンを展開し、今の7割の販売達成率を8割、9割へと上げていく計画である。すなわち、現在の市場価格である25万バーツ/㎡~30万バーツ/㎡からほぼプリセール価格である22万バーツ/㎡まで値下げして販売展開していく計画である
(注:これについては既に「セレス・アソーク VS ムニーク」で書きました)

次回に続く

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セレス・アソーク VS ムニーク

セレス
昨日、新しくできたセレス・アソークのモデルルームを見てきました。竣工したセレス・アソーク」で紹介しているものと同じ、北東角部屋の70㎡、2ベッドルームのショースイートができたということなので行ってきたのですが、バンコク在住で、もしこの物件に興味がある方は、是非見てくるといいです。

なお、このモデルルームは13階にあるので、左手前にある建物で眺望が一部遮られていましたが、「セレスアソーク、クライアントからの最後の損切オファー」で紹介している私のクライアントが販売中のユニットは28階なのでその建物より高い位置にあり、眺望はもっと開けています。

このモデルルームを見ることで、少なくとも生活していく上で最も重要な使い勝手や内部仕様のクオリティやグレード感がわかります。


ムニーク
一方、その後、セレスのすぐ斜め後ろに竣工したばかりのメージャーデベロップメントのムニーク(正確にはมิวนีคと書くのでミウニーク)も見てきました。

前回「
スクムビットのラグジュアリー需要に回復のサイン?」で書いたように、CBREがポジトークでやたら持ち上げているので、どれほど割安感があるのか興味があり、見比べてきたわけです。

その結果、結論から先にいえば、ムニークはセレスより明らかに格落ちプロジェクト、というのが私の評価でした。部分的には、ロビーがセレスより広々していて開放感があったりするのですが、エレベーターのかごや居住階のホールウエイの仕様がやや安っぽく、しかも、最も重要な専有部分である室内のグレード感も天井は2.7メートルと低く、据付の家具のクオリティも
ラグジュアリークラスにしては満足感を持てませんでした。

また、前回書いたように、30,000バーツ/㎡~80,000バーツ/㎡ものディスカウントという触れ込みで、この値引にはかなりのインパクトがあったのですが、やはり、この話にも裏がありました。

値引が大きいこのホットユニットは全部で10ユニットしかなく、そのほとんどが写真左の建物に面したユニットでした。

私は午後3時前にムニークの現場に行ったわけですが、その時間帯でもこれらの南向きユニットは隣の建物に光が遮られて中は薄暗く、また、距離が近すぎて窓から隣の建物の中までよく見えてしまうという居心地の悪いユニットでした。

これらが値引後で21万バーツ/㎡のホットプライスということだったのですが、いくらCBDの特別値引きユニットとはいっても、これではまず売れないだろうというのが私の印象です。

muniq
そこで、上層階の眺望のいい部屋はないのか聞いたところ、眺望の開けた高層階の55㎡、北東角部屋(赤い線で囲った部屋)が2ユニットだけ残っていて、このうちの一つ、18階の物件が30万バーツ/㎡ということでした。また、そこから直接交渉でいくらかは値引ができるが、棟内で一番人気のあるユニットなので、大した値引はできないということです。

従って、ムニークの場合、高層階のスクムビット23に面している東向きユニットについては、眺望はセレスのそれと全く遜色はないものの、室内のグレード感でやや格落ちというのが私の評価です。

Celes vs Muniq 1

ただし、ムニークがプロジェクトとしてよくないということでは決してなく、この図にあるように、最初のプリセール価格で比べれば、そもそもムニークはセレスよりも58,000バーツ/㎡も安かったことがわかります。それを考慮すると、グレード感でセレスより落ちるのも当然のことだと思うのです。

逆にいえば、これよりグレード感のあるセレスの28階、北東角部屋の損切物件が22万バーツ/㎡台で買えるのであり、ある程度物件のクオリティやグレード、建築工法の違いがわかる人なら、迷わずこのセレスの損切物件の方を選ぶと思います。

ちなみに、アソーク界隈では、最近、次々とラグジュアリークラスの新築プロジェクトが竣工を迎えつつありますが、これらをロケーションを別にして、建物としてのクオリティやグレード、ランドスケーピングに限定して比較した場合、まず横綱級はシンハーのエッセ・アソークだと思います。

そして、大関級がセレス・アソークとロフト・アソーク、それに対し、ムニークはせいぜい関脇級というのが私の評価であり、たとえ眺望の良い高層階であっても、これを25万バーツ/㎡~30万バーツ/㎡も出して買うのなら、正直、私なら食指が動きません。

以上ですが、セレスのモデルルームと竣工間もないムニークのモデルルームを同時に見比べての率直な感想なので、ほとんどバイアスはかかってないし、10年持つことを考えたら、構造的にもやはり、セレスが一押しだと思いました。

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スクムビットのラグジュアリー需要に回復のサイン?

ラグジュアリー
これはCBREのプレスリリースですが、今年はCBDでラグジュアリープロジェクトの新規売出しがほとんどなかったことから、既存の完成在庫物件に対するセカンドホーム需要が回復しつつあるということです。

以下、概要を箇条書きにしてみました。

1.経済不況もあって、デベロッパーは今年、もっとも需要の大きい、300万バーツ以下、150,000バーツ/㎡以下のプロジェクトの開発にシフトしていて、高額なラグジュアリー物件の新規開発はあまりやらなくなった。

2.一方で、スクムビットエリアにある4,000ユニットを超える高級物件の完成在庫の一掃に注力し、5%から最大40%もの値引をしている。その結果、こ
の割安感に7月以降、タイ人の実需層が動き始めている。

3.CBREの調査では、2019年に購入されたコンドミニアム全体の61%が自己居住目的、34%が投資目的、そして5%がセカンドホームとしてであったが、今年上半期では59%が自己居住目的、25%がセカンドホーム、16%が投資目的となり、投資目的が減り、セカンドホームの比率が著しく上昇した。

4.この理由は、現在の経済状況では購入物件の転売が難しいことから投資需要が減り、一方で郊外に家を持っていながら、職住接近の便利さから都心部でもセカンドホームを買おうという需要は減少してないからである。

5.例えば、スクムビット23にあるメージャーデベロップメントのムニークなどは、既に7割が販売済みで、そのうちの4分の1が主に香港の投資家である。しかし、コロナの影響で外国人に売るのが難しくなった今、残りの完成在庫をローカルのタイ人に売るために、30,000/㎡から80,000バーツ/㎡の値引を始めていて、8割から9割へと販売率を高めていこうとしている。

こんな内容の記事なのですが、CBREはセカンドホーム需要が回復してきているとはいうものの、売れているとはいっていません。しかし、需給が好転するサインが出ているというような、なんだかよくわからない内容であり、ムニークの販売エージェントでもあるCBREのポジショントークのにおいもちょっとします。

実際、20万バーツ/㎡を超えるラグジュアリークラスやスーパーラグジュアリークラスの完成在庫は、確かに値下が目立ってきていますが、今も相当苦戦しているというのが、私の印象です。大きく値下されて確かに注目は集まっているのかもしれませんが、まだまだ回復には程遠い状況だろうと思います。

エッセ
例えば、25万バーツ/㎡を超えるシンハーのスーパーラグジュアリー、エッセ・アソーク、そして同じくシンハーコンプレックスのエッセも、7%もの利回り保証をしています。

ルネストンロー5

また、トンローにある20万バーツ/㎡以上のラグジュアリークラスで、日系デベロッパーの信和不動産が開発したルネストンロー5なども、一時は完売したと聞いていたのが、今もキャンセルが続々と出てきているようで、3年間タダで住めるというキャンペーンをしたりと、どちらも完成在庫の一掃にかなりの苦戦をしているのがわかりますが、実際にはそれほど売れ行きはよくないようです。

さらに、この記事で取り上げられているムニークも、実はそんなに安くなってないし、ここでいう値引はプリセール価格からの値引ではなくて、今の値上げした後の価格からの値引なので、実質的には、先日「セレスアソーク、クライアントからの最後の損切オファー」で紹介したライフ・ワンワイヤレスと同じく、プリセール価格を割り込むような値引にはなってないのだろうと思います。

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オンヌットの新築、クライアントからの最終損切オファー

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6月初めに「サイアミーズスクムビット48、地上50階のビューが圧巻」で紹介したオンヌットのサイアミーズですが、その後も不動産マーケットの悪化が進行し、あの価格であっても残念ながら今も売れていません。

そこで、数日前に書いたセレスアソークの最終オファーの記事を見て、実はこのオーナーからも連絡があり、同じようにもう一段値下げした最終オファーを出したいということで、私の方で以下のように広告の内容を全部差し替えたところです。
https://www.facebook.com/groups/prakard/permalink/2009288402540647/?sale_post_id=2009288402540647

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ちなみに、この中で13枚の室内写真をつけていますが、専任エージェントの私だけがオーナー発行のPOAを持っているので、私が何回か現地に行って撮影してきたものです。

リビングの天井高が4.4メートルもあるので開放感がありますが、やはりこの物件の1番の魅力は、地上50階相当の高さからのこの眺望だろうと思います。

また、オンヌット駅から300メートルのロケーションはそう悪くはないし、44㎡という広さも賃貸向きです。家賃が少なくとも25,000バーツは取れると思うので、
現地採用者には厳しいかもしれませんが、魅力的にフィッティングアウトすれば、最近オンヌットで急増している単身赴任の日本人駐在員に賃貸できると思います。

今回、この新築物件を最終値引としてプリセール価格から23%も値下した価格、107,300バーツ/㎡で手に入れられることになり、これだけ安く買えるのであれば、今のコロナの影響でしばらく空室期間が出るとしても、あまり気にすることはないとも思います。

しかし、私がもし今のオーナーの立場であったならば、タイ人アッパーミドルクラス人気ナンバー1(2019年の人気ロケーション、ベスト5を参照)
のオンヌットでそこまで値引するよりも、とにかくぎりぎりまで引渡しを先延ばしして時間稼ぎをした後、最終的に引渡しを受けることを考えるのではないかと思います。

そして、「エッセ・アソークのデザイナーズフィットアウト(その2)」で書いた
ほぼ同じサイズの1ベッドルームでやったように、インテリアデザイナーを使い、魅力的な内装を施して十分に差別化した後、入居者募集、賃貸運用に入ります。

今、私の住む同じオンヌットのQハウスがそうですが、40㎡台のユニットは日本人の単身赴任者に特に人気があります。先日も、知人の日本人投資家がこのQハウスで私と同じ44㎡の2ベッドルームを持っているのですが、これまで日本人駐在員に賃貸していたところ、急に5月末で解約退去となり、コロナで駐在員の新規需要がなくなってしまった最悪の時期での入居者入れ替えとなってしまいました。

しかしその後、このオーナーは内装のリフォーム工事をしてから入居者募集を始めたところ、すぐに次の日本人駐在員が決まったそうです。結局、リフォーム期間を入れて3か月の空室ですんだそうですが、オンヌットで最も人気のあるQハウスだったからということもありますが、こういう賃貸需要が強いエリアこそ、フィッティングアウトで差別化すれば、たとえ新規の駐在員が入国できなくて賃貸需要がなくなっていても、既存駐在員の引っ越し需要でも入居者が呼び込めるということだと思います。

ところで、これは著書でも書きましたが、素人にはデザイナーワークの魅力がわかってない人が多いです。しかし、上のエッセのところで添付している施工前と施工後の写真を比べてみたらわかるように、当初何もないただの地味な新築ユニットが、内装工事次第で魅力的な住宅に大化けするのです。

もっとも、オンヌットであればここまでグレードアップしなくてもいいので、30万バーツもかければ十分魅力的な賃貸物件になるとは思いますが...。

しかし、残念ながらオーナーとしては今のマーケットの地合いの悪さを気にしていて、ここまで値引してもできれば手放したいということなので、今回の最終値引となりました。

ところで、価格が安いので、先日、仲介業者のエンジェルが勝手に中に入って写真を撮ろうとしたようですが、POAを持ってない彼らに勝手に見せるなとデベロッパーのサイアミーズにクレームをつけたところです。

従って、
もしこの物件に興味があれば、私まで直接ご連絡ください。また、私は両手商売などしないので買主から仲介料などは取りません。

なお、他にも何人かのオーナー様から購入した物件の売却をしてくれないかとの依頼を受けてもいるのですが、基本的に私は自分自身が投資家であると同時にコンサルタントであり、実務を伴う媒介業務は引き受けないことにしています。

ただ、セレスとサイアミーズだけは依頼主が以前から付き合いのあるクライアントであり、タイにやって来られない彼らに代わって今回は特別にサポートしていますが、今後も一般媒介はやらないことをご理解ください。

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セレスアソーク、クライアントからの最後の損切オファー

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前回、「竣工したセレス・アソーク」と題してアソーク駅前の高級物件、セレスを4回にわたり紹介しました。

これまでにも書いてきたように、昨年からの不動産市場低迷に加えてコロナの影響と、4月以降、市場ではほとんど売買取引が止まってしまっています。

こんな時期は、プリセール価格から2割ぐらい叩いて底値買いを狙うべき、とこれまでこのブログで何度も書いてきましたが、新築のロケーションのいいプロジェクトでそこまで値引が取れる物件はそうは出てきません。

ワンワイヤレス値引
これは、ちょうど今始まったデベロッパーによるワンワイヤレスの特別値引広告ですが、35㎡の1ベッドルームが5,790,000バーツ、つまり、165,000バーツ/㎡と当初のプリセール価格程度であり、実質的な値引きはほとんどありません。

デベロッパーの場合、郊外物件は別として、こんな人気物件がプリセールを下回ってまで出てくることは今のところほとんどないと考えていいです。従って、底値を狙うとすれば、購入者からの投売りしかないのですが、プリセール価格からさらに2割引きで買うというのがいかに難しいかがわかると思います。

そんな中、まことに皮肉なことですが、私のクライアントが購入したアソーク駅前にある70㎡の2ベッドルームが、竣工引渡しの期限が近づき、これまでに払った340万バーツ(約1,160万円)の手付金を捨てて契約キャンセルすることも考えるしかなくなってしまいました。

もともと、セレスアソークは私のアドバイスで購入してもらったわけではなく、この方が3年前に自己判断で購入されたものですが、以前、別件で仕事をしたことがある縁で、今回、売却のマーケティングを依頼され、引き受けたものです。

しかし、私も多くの売買サイトで広告を出して売却を試みたのですが、さすがに時期が悪すぎて、これまでに5人ほどから問い合わせがあったものの、結局、取引に至っていません。

そうこうしているうちに、デベロッパーから9月24日までにと決済を求められてきたものの、私のクライアントは買い取るつもりはなく、最悪はダウンペイメントを全額捨てて契約キャンセルもやむなしという結論に至ったものです。

そこで、私が新たに以下のような広告を作成し、直接売買サイト等、全部で10近いサイトにアップロードしたところです。なお、このサイトでは、私自身が現地で撮ってきた実際のユニットの写真を載せているので参考にしてください。

躯体部分まではわかりませんが、私がチェックした範囲内では、少なくとも室内の施工はしっかりできているという印象だったので、手抜き工事の心配等はあまりないと思います。
https://www.livinginsider.com/livingdetail/498995/Take-it-or-Leave-it-Offer-by-Japanese-Owner-2-bed-room-unit-703sqm.html

なお、前回書いたように、このプロジェクトはスタイリッシュなグラス・カーテンウォール工法で建設されていて、構造的に建物重量を小さくできて、しかもパノラマビューが実現できる。そして何より、建物劣化が遅く10年経っても古ぼけた感じがしないというところが最大の魅力です。

ロケーション的な魅力では、アソークモントリー通りを挟んで反対側にあるアシュトンアソークに一歩譲るのものの、建物のクオリティではこちらの方が上だと思っています。

今回、オーナー様は3年前のVIPプリセールで購入した価格、18,290,000バーツを15,500,000バーツまで下げて手放すことにしたので、手元に戻ってくるダウンペイメントはわずかであり、実質、1,000万円近い損切となっています。

今後、私の方でもデベロッパーと再度交渉し、もう少し引渡し期限を遅らせられないかトライしてはみるつもりですが、あまり時間もないし、売主様にも最悪契約をキャンセルし、手付流しをすることで腹をくくっていただいたので、これ以上足元を見るような減額交渉はお断りさせていただきます。

実際、本件は2割引きとまではいきませんが、プリセール価格から15%以上の値引きになっています。ワンバンコクやクイーンシリキット等の開発にMRTで直結するアソークはますますCBDとしての重要度が高まります。また、こういう一等地はなかなか値下りしないので、来年以降不動産不況が続いても、ここからさらに1割も2割も値下りするということは考えにくいと思っています。

以下は参考までに同プロジェクトの販売中の全ユニット一覧ですが、いよいよ引渡期限が近づき、焦った購入者から続々と投売が出てきています。しかし、この物件ほど値引しているユニットは今のところないことがわかると思います。
https://www.livinginsider.com/living_project/18/2736/Condo/all/all/1/%E0%B9%80%E0%B8%8B%E0%B8%AD%E0%B9%80%E0%B8%A5%E0%B8%AA-%E0%B8%AD%E0%B9%82%E0%B8%A8%E0%B8%81.html
(注:この中で28階の同じユニットが1,600万バーツで出ていますが、これは現地の業者が仲介料として50万バーツを上乗せしてきているからです。一方、私はそういうのは取らないので1,550万バーツとなっています)

アソーク駅前のスーパーラグジュアリーがほぼ底値で買えることもあり、日本人投資家の方で15,500,000バーツ(約5,300万円)の予算がある方であれば、一考の価値は十分にある投資機会だと思っていますので、興味があれば私までご連絡ください。

なお、売買契約や移転登記等は私が現地で責任をもって行いますので、タイに来られなくても日本にいるまますべての契約が履行できます。

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三井のサービスアパート新規事業には裏事情が?(その2)

市況低迷期間3

そもそも発表の中の「
今後安定的な成長が見込まれる SA 事業に新たに参画します」のくだりは、この業界のことを知っていれば、かなり苦しい理屈だとすぐにわかります。

たとえば、サービスアパートメント市場に関するこのCBREのレポートを見ても、2013年ごろをピークに需要も供給も縮小を続けているのがわかります。

そして、その主たる原因が、デベロッパーがコンドミニアムを大量供給し、それらが
賃貸市場に流れ込んだ結果、サービスアパート業界とバッティングすることになり、廃業したり撤退するところが出てきているからです。

しかも、以前に「10万ユニットの空室がバンコク賃貸市場で猛威を振るう」で書いたように、今も相当な空室があるコンドミニアム賃貸物件のことを考えると、この状況は少なくともあと5年ぐらいは続くと思います。

そんな中、コロナによる外国人入国規制で新規の駐在員需要や観光客需要はほぼないに等しいこの時期に、オペレーターであるアスコット社もなぜ5つもの物件の
運用を引き受けるつもりになったのか、理解に苦しみます。

もしかすると、ターンオーバーレント(固定賃料でなく売上高比例賃料)や、3年目か5年目あたりにブレーククローズ(一方的解約権)といった特殊な契約内容になっているのかもしれませんが...。

しかし、それにしても何でわざわざこんな時期に、外国人観光客がメインのナナをオープンさせたのかと思うと同時に、向こう数年は入居者募集で相当苦戦するのではないかとも思います。

市況低迷期間4
そこでちょっと調べてみたのですが、私の方でわかったのは、この5つのサービスアパートの内、少なくともサトーンとトンローの大型ハイライズについては、アナンダはもともとアイディオのコンドミニアムを開発するつもりで用地取得していたようです。

しかし、2018年後半から崩れ始めたCBDの高額物件市場で、新たにコンドミニアムを開発しても販売が難しいことから、それならサービスアパートにしようという苦肉の策だったのではないかと思います。

もっとも、本来、何百室もある大型コンドミニアムとして開発するはずだったのを、サービスアパートメントに転用するのですから、ちょっと無理があるような気もするのですが...。

従って、「今後安定的な成長が見込まれる SA 事業に新たに参画します」というよりも、むしろ消極的な理由で仕方がなく始めた新規事業、というのが本当のところなのだろう思います。

ちなみに、これからも長期間続くと予想される不動産不況に対し、デベロッパー各社はそれぞれ違った危機回避の対応をしつつありますが、
一旦取得した開発用地を用途変更してでも無理して開発しようとするアナンダ・三井に対し、開発はもう諦めて今のうちに用地を転売処分しようとしているのが、大手のプルクサーです。

プルクサーの場合、短期的には損切りになるのかもしれません。しかし、
来年以降、不動産市場がどこまで落ち込んでいくのか予想もつかない現状では、無理に開発リスクを取らない方が資金繰りも楽になるので、案外正解なのかもしれません。

三井のサービスアパート新規事業には裏事情が?(その1)

市況低迷期間2
先日、三井不動産がアナンダと組んでバンコク都内5か所でサービスアパート事業を始めると発表しました。

これによれば、「今後安定的な成長が見込まれる SA 事業に新たに参画します。当社グループは、これまで国内で培ってきた不動産開発のノウハウを最大限に活かしアナンダ社と共同で本事業を推進しながら、タイにおける更なる事業機会獲得を目指 してまいります」 だそうです。

しかし、今のバンコクの不動産市況に明るい人であれば、どうしてまたこんな最悪の時期に?、と思うはずです。高級なサービスアパートは駐在員、廉価なものは観光客の利用が多いのですが、いずれにせよ、賃貸物件が既にだぶつく中、アジア通貨危機並みの大不況がタイ経済に迫りつつあるのに、敢えてここでサービスアパート事業に乗り出すのは理屈が通っていません。

すなわち、これにはデベロッパー側の裏事情があるのだろうと思うのです。

市況低迷期間1
前回のブログで、「これからの世界的な経済不況は確実で、外国人投資家もすぐには戻ってきそうもないこと、タイ国内で800万人を超える大量の失業者が発生するともいわれるアジア通貨危機と並ぶ大不況により、国内需要も疲弊してしまうことから、少なくとも、今の供給過剰を市場が吸収し、ある程度バランスが取れるまでには、下手をすると3~4年、もしかするとそれ以上かかるかも、と思うようになりました」と私は書きました。

偶然ですが、ちょうど昨日、8月8日付のターンセータギットでも、不動産市場の回復にはあと5年かかるというコラムが載っていて、私の考えと同じような見方をしています。

従って、今のようなアゲインストの時期に、敢えて新規でサービスアパート事業を始めるというのは、アナンダと三井は相当な開発用地を抱え込んでしまっているのではないかと、私は思うのです。

次回に続く

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出口、出口、出口(その7)

新規供給数2
その結果、上のグラフからもわかるように、第2四半期に入って、いよいよ資金繰りが難しくなってきたデベロッパーは新規開発をほとんど止めてしまい、この完成在庫の一掃に必死なのですが、それでも竣工するプロジェクトが次々と出てくるので、減るどころか増え続けているわけです。

従って、今後
数年間はなかなか需給が改善しそうにないことからも、やはり、これからの投資物件選択の第一優先は「出口」リスクのミティゲーション、つまり、軽減最小化だと思っています。

ベストタイミング
以前、このブログで「「待つも相場なり」でもう一段安を待て!(その2)」のところで、こんな素人みたいな安直なことをいうのは間違っているという意味を込めて以下のように書きました。

実は4月20日に、こんな内容の記事が英字紙The Nationに載りました。この執筆者は私と同じく「デベロッパー在庫処分値引きの実例(その3)」で紹介した経済紙ターンセータギットの記事を取り上げていて、デベロッパー各社が在庫一掃の特別値引きを始めた今こそ、コンドミニアムはいよいよ買いのタイミングなのではないか、と考えているようです。
 しかし、前回にも書いたように、私は全く違う考えで、まだまだマーケットは悪くなると見ているので、もう一段安を待った方がいいと考えているわけですが、あと半年もすればどちらが正しいかわかると思います


そして、半年も待たずして、もうその結果は出ています。私のもう一つのブログ「タイランド太平記」で、タイ経済の現状を伝えると同時に、これからの不動産市場動向を逐次考察しているつもりですが、こういうマクロ的な視野で見ると、今が買い時どころか、バンコクのコンドミニアム市場は来年あたり、大波乱がある可能性があると思っています。

これからの世界的な経済不況は確実で、外国人投資家もすぐには戻ってきそうもないこと、タイ国内で800万人を超える大量の失業者が発生するともいわれるアジア通貨危機と並ぶ大不況により、国内需要も疲弊してしまうことから、少なくとも、今の供給過剰を市場が吸収し、ある程度バランスが取れるまでには、下手をすると3~4年、もしかするとそれ以上かかるかも、と思うようになりました。

コンドミニアム市場がうまくこの危機を乗り切れればいいのですが、少なくとも、現時点では投資リスクが大きすぎて、ここで新規投資をするのはただの投機でしかないと私は考えています。

従って、日々の売上しか考えてない仲介業者がよくやる近視眼的な目線で、あの物件はロケーションがよく有望だ、格安だ、今こそ買いだ、というミクロの次元で投資物件を語るのは見当違いです。

こういう時こそ、機関投資家がやるように経済環境を大局的に見るべきです。すると、今の時点ではどんな物件も「出口」がほとんど見えないのです。

従って、今は新たに投資をするタイミングではないし、既に持ってしまっている人は、今売ろうとしてもまず「出口」がありません。また、運よく売れたとしても、相当な安値に叩かれてしまうので、大きな「出口」リスクを抱えているわけです。

それであれば、資金的に余裕があることが条件ですが、あと2~4年、我慢して持ち続けることを、私はお勧めします。そして、将来、「出口」リスクがある程度軽減されてきたところで、これまで書いてきたように、脱日本人駐在員、タイ人アッパーミドルクラスやミドルクラスをターゲットにした投資を再開するべきだと思っています。

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出口、出口、出口(その6)

出口3
最初の著書である「バンコク不動産投資・基礎編」を上梓したのが2016年2月です。不動産市場を混迷に追いやっていた反政府運動を、2014年5月に軍部がクーデターで制圧し、その年の第4四半期あたりから外国人投資家が大挙して市場に戻り始め、当時はその勢いが続いていました。

同時に、それを見たタイ人投資家層も投資を開始した結果、コンドミニアム市場は大きくリバウンドし、これがその後のラグジュアリーコンドブームにつながり、中古を含めて右肩上りの市場拡大が続いていたころです。

従って、この当時は「入口」でアップサイドのある有望物件さえ選んでおけば、その後の「運用」や「出口」でもまず失敗はしないだろうという安心感があったので、「入口」で失敗しないことがもっとも重要であるということを書きました。

しかし、あれから4年が経ち、明らかに市場に変化が出てきたので、今年1月に書いた「バンコク不動産投資・2020年版」では、「行きはよいよい、帰りはこわい」という題で、バンコクのコンドミニアム市場は長年の供給過剰で販売在庫が積み上がり、需給バランスがもう限界にきていること、そして今は「出口」が一番難しくなっているので、これからはまず「出口」リスクの少ない物件選びを投資クライテリアの最優先項目とするべきであることを書きました。

出口5
その結果、日本人駐在員が多く住むエリアに固執せず、職住接近と生活の利便性を優先するタイ人アッパーミドルクラスや、ミドルクラスでも可処分所得の多い連中が好んで買う、もしくは住みたがるエリアを選ぶべきだと思うのですが、これには「2019年の人気ロケーション、ベスト5」が参考になります。

もっとも、私は個人的にはこの中ではオンヌット、そしてアーリーとその近くのパヤータイはお勧めだと思いますが、バンナーよりはむしろプンナウィティからウドムスクがいいと思うし、サパンクワーイやラーマ9にはあまり興味がないという若干の違いがありますが...。

出口4
しかし、残念ながら、その後のコロナ不況も加わって新規プロジェクトはほとんど売れなくなり、需給バランスも既に完全に崩れてしまいました。

しかも、コンドミニアムの場合、一旦着工したプロジェクトを途中で止めることができないので、
年間5万ユニット以上が今年、来年と竣工し続けることになり、一方で、ローンが付かなかったり転売ができなかったことで解約される物件も増えてくるので、引き取り手のいなくなった完成在庫が来年以降も続々と出てきます。

次回に続く

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出口、出口、出口(その5)

junior staff
さて、上の月収範囲がいわゆるロワーミドルクラスですが、大学新卒の給料が大きな会社で15,000バーツというのが今の平均であり、このクラスでは新築の場合、郊外の廉価物件でしかも駅から遠い100万~150万バーツの物件が多くなります。

審査不合格
さらに、これより月収の低いロワークラスを含めたこれらのクラスでは、ちょっと前まで4割が銀行からローンの与信を却下されているという状況でした。

しかし、今はコロナ不況も加わった結果、多分、5割以上の購入者がローンを借りられなくなっているはずです。その結果、
郊外の完成在庫が急増中で、いよいよ底値買いのチャンス到来間近か?(その2)」で書いたように、資金繰りが厳しいデベロッパーからは既に半額処分というものも出てきています。

ちなみに、10年ほど前にこういう郊外物件を、単に安いからという理由で買い漁る日本人投資家が結構いました。しかし、廉価物件は劣化が激しく開発用地も周辺にふんだんにあるため、ほとんど価格が上がらず、というよりもむしろ下がるだけで、まともな「出口」もありません。さらに入居者募集も難しく、大抵の投資家は大きな損をしています。

出口3
著書の中でこれまでの3つのクラスの購入可能物件をまとめたのがこの表です。ただし、この中で引用したこのCity Smartのレポート時点から、現在は金利も低下してきているので、月収に対する返済率が同じ40%でも、今の借入可能額は月収の50倍からもう少し上がっています。

借入限度額

参考までに、最近の月収別借入限度額表を添付しておきましたが、
例えば月収が8万バーツあるアッパーミドルクラスなら、今なら最大530万バーツまでのローンが借りられ、これに自己資金を加えれば、600万~700万バーツ(2,000万円~2,500万円)の物件も買えることになります。

もっとも、実際にアッパーミドルクラスの間で今一番よく売れている物件の価格帯は、300万~500万バーツまでということですが...。

なお、単純にこれだけの月収さえあればいいというわけではなく、車のローン等、他の長期ローンがある場合は当然、借りられるローンの額も減ります。

次回に続く

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出口、出口、出口(その4)

出口2
そして、これがアッパーミドルクラスのすぐ下、ミドルクラスの収入とその借入可能額や購入可能金額をCity Smartがまとめたものです。

人数的にはアッパーミドルクラスより圧倒的に多いのですが、やはり3万バーツ程度の月収では150万バーツほどのローンしか借りられず、購入も200万バーツ程度の物件になってしまい、しかもローンの与信審査で落ちるケースも結構出てきます。

従って、このクラスでは月収が5万バーツ以上ある人が購入するエリアが、購買層も厚く「出口」リスクも低いということになります。

ちなみに、著書の中で、私は次のような例を紹介しました。

ミドルクラスは、日本でいえば主任とか係長クラスなのですが、タイ社会には年功序列というのはありません。
 従って、20代でも英語が堪能で外資系企業等で働く人などには、5万バーツ以上の月収を稼ぐ人が結構いて、そのレベルになるとアッパーミドルクラスの入口に入ってきます。

 銀行からの住宅ローン借入も300万バーツ以上借りられるので、ダウンペイメントをある程度貯めていれば、400万バーツから500万バーツの物件にも手が届くようになります。

 そして、彼らが購入するのは主にマストランジット駅周辺のコンドミニアムで平米単価で5万バーツから15万バーツ、新築ならミッドタウン以遠、中古ならダウンタウンの物件も購入可能です。

 ところで、これは余談になりますが、筆者ももうバンコクに8年も住んでいるので、下手くそながらタイ語が話せるし読み書きもできます。だから、タイ人の知人や飲み友達もいます。

 その中の一人で、地下鉄MRTのフアイクワン駅からちょっと離れたコンドミニアムを購入した女性がいます。彼女は月収が35,000バーツとこのクラスでは下限に近いのですが、昨年初め、新築プレビルドでフアイクワンの270万バーツ、28㎡の1ベッドルームを購入しました。

 今は毎月15,000バーツ、つまり月収の43%もの住宅ローンを払いながらそこに住んでいるのですが、イサーンの農家出身の彼女にとっては、奨学金をもらいながら頑張ってバンコクの大学を出て社会人になり、やっと念願の自分の城を持てたと満足しています

実はこれには後日談があります。その後、彼女が転職することになり、上司が頼りないのでと彼女に頼まれて、私が不動産評論家という立場で英文の推薦状を書いてあげたりと手助けもしたのですが、うまく採用されて、今はさらに給料も上がってバンコクにあるシンガポールの会社で働いています。

タイの住宅ローンの一般的な与信基準は、月収総額の50倍まで、そして元利金の月々返済額が月収総額の4割までとされているのですが、彼女の場合、きっと今は15,000バーツのローン返済など大した負担にはなってないのだろうと思います。

大卒で優秀なタイ人は転職を繰り返しながらどんどん昇給していくので、
何年かするうちに返済も楽になります。

次回に続く

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お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com

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藤澤愼二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

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