バンコク コンドミニアム物語

バンコクの不動産投資に役立つブログ

バンコクの不動産投資について、今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法等、最新データや投資理論を基に書いていきます。
筆者は日本でいう一般媒介の仲介ビジネスはやりません。コミッション優先のエージェント目線でなく、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

2020年08月

出口、出口、出口(その6)

出口3
最初の著書である「バンコク不動産投資・基礎編」を上梓したのが2016年2月です。不動産市場を混迷に追いやっていた反政府運動を、2014年5月に軍部がクーデターで制圧し、その年の第4四半期あたりから外国人投資家が大挙して市場に戻り始め、当時はその勢いが続いていました。

同時に、それを見たタイ人投資家層も投資を開始した結果、コンドミニアム市場は大きくリバウンドし、これがその後のラグジュアリーコンドブームにつながり、中古を含めて右肩上りの市場拡大が続いていたころです。

従って、この当時は「入口」でアップサイドのある有望物件さえ選んでおけば、その後の「運用」や「出口」でもまず失敗はしないだろうという安心感があったので、「入口」で失敗しないことがもっとも重要であるということを書きました。

しかし、あれから4年が経ち、明らかに市場に変化が出てきたので、今年1月に書いた「バンコク不動産投資・2020年版」では、「行きはよいよい、帰りはこわい」という題で、バンコクのコンドミニアム市場は長年の供給過剰で販売在庫が積み上がり、需給バランスがもう限界にきていること、そして今は「出口」が一番難しくなっているので、これからはまず「出口」リスクの少ない物件選びを投資クライテリアの最優先項目とするべきであることを書きました。

出口5
その結果、日本人駐在員が多く住むエリアに固執せず、職住接近と生活の利便性を優先するタイ人アッパーミドルクラスや、ミドルクラスでも可処分所得の多い連中が好んで買う、もしくは住みたがるエリアを選ぶべきだと思うのですが、これには「2019年の人気ロケーション、ベスト5」が参考になります。

もっとも、私は個人的にはこの中ではオンヌット、そしてアーリーとその近くのパヤータイはお勧めだと思いますが、バンナーよりはむしろプンナウィティからウドムスクがいいと思うし、サパンクワーイやラーマ9にはあまり興味がないという若干の違いがありますが...。

出口4
しかし、残念ながら、その後のコロナ不況も加わって新規プロジェクトはほとんど売れなくなり、需給バランスも既に完全に崩れてしまいました。

しかも、コンドミニアムの場合、一旦着工したプロジェクトを途中で止めることができないので、
年間5万ユニット以上が今年、来年と竣工し続けることになり、一方で、ローンが付かなかったり転売ができなかったことで解約される物件も増えてくるので、引き取り手のいなくなった完成在庫が来年以降も続々と出てきます。

次回に続く

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出口、出口、出口(その5)

junior staff
さて、上の月収範囲がいわゆるロワーミドルクラスですが、大学新卒の給料が大きな会社で15,000バーツというのが今の平均であり、このクラスでは新築の場合、郊外の廉価物件でしかも駅から遠い100万~150万バーツの物件が多くなります。

審査不合格
さらに、これより月収の低いロワークラスを含めたこれらのクラスでは、ちょっと前まで4割が銀行からローンの与信を却下されているという状況でした。

しかし、今はコロナ不況も加わった結果、多分、5割以上の購入者がローンを借りられなくなっているはずです。その結果、
郊外の完成在庫が急増中で、いよいよ底値買いのチャンス到来間近か?(その2)」で書いたように、資金繰りが厳しいデベロッパーからは既に半額処分というものも出てきています。

ちなみに、10年ほど前にこういう郊外物件を、単に安いからという理由で買い漁る日本人投資家が結構いました。しかし、廉価物件は劣化が激しく開発用地も周辺にふんだんにあるため、ほとんど価格が上がらず、というよりもむしろ下がるだけで、まともな「出口」もありません。さらに入居者募集も難しく、大抵の投資家は大きな損をしています。

出口3
著書の中でこれまでの3つのクラスの購入可能物件をまとめたのがこの表です。ただし、この中で引用したこのCity Smartのレポート時点から、現在は金利も低下してきているので、月収に対する返済率が同じ40%でも、今の借入可能額は月収の50倍からもう少し上がっています。

借入限度額

参考までに、最近の月収別借入限度額表を添付しておきましたが、
例えば月収が8万バーツあるアッパーミドルクラスなら、今なら最大530万バーツまでのローンが借りられ、これに自己資金を加えれば、600万~700万バーツ(2,000万円~2,500万円)の物件も買えることになります。

もっとも、実際にアッパーミドルクラスの間で今一番よく売れている物件の価格帯は、300万~500万バーツまでということですが...。

なお、単純にこれだけの月収さえあればいいというわけではなく、車のローン等、他の長期ローンがある場合は当然、借りられるローンの額も減ります。

次回に続く

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出口、出口、出口(その4)

出口2
そして、これがアッパーミドルクラスのすぐ下、ミドルクラスの収入とその借入可能額や購入可能金額をCity Smartがまとめたものです。

人数的にはアッパーミドルクラスより圧倒的に多いのですが、やはり3万バーツ程度の月収では150万バーツほどのローンしか借りられず、購入も200万バーツ程度の物件になってしまい、しかもローンの与信審査で落ちるケースも結構出てきます。

従って、このクラスでは月収が5万バーツ以上ある人が購入するエリアが、購買層も厚く「出口」リスクも低いということになります。

ちなみに、著書の中で、私は次のような例を紹介しました。

ミドルクラスは、日本でいえば主任とか係長クラスなのですが、タイ社会には年功序列というのはありません。
 従って、20代でも英語が堪能で外資系企業等で働く人などには、5万バーツ以上の月収を稼ぐ人が結構いて、そのレベルになるとアッパーミドルクラスの入口に入ってきます。

 銀行からの住宅ローン借入も300万バーツ以上借りられるので、ダウンペイメントをある程度貯めていれば、400万バーツから500万バーツの物件にも手が届くようになります。

 そして、彼らが購入するのは主にマストランジット駅周辺のコンドミニアムで平米単価で5万バーツから15万バーツ、新築ならミッドタウン以遠、中古ならダウンタウンの物件も購入可能です。

 ところで、これは余談になりますが、筆者ももうバンコクに8年も住んでいるので、下手くそながらタイ語が話せるし読み書きもできます。だから、タイ人の知人や飲み友達もいます。

 その中の一人で、地下鉄MRTのフアイクワン駅からちょっと離れたコンドミニアムを購入した女性がいます。彼女は月収が35,000バーツとこのクラスでは下限に近いのですが、昨年初め、新築プレビルドでフアイクワンの270万バーツ、28㎡の1ベッドルームを購入しました。

 今は毎月15,000バーツ、つまり月収の43%もの住宅ローンを払いながらそこに住んでいるのですが、イサーンの農家出身の彼女にとっては、奨学金をもらいながら頑張ってバンコクの大学を出て社会人になり、やっと念願の自分の城を持てたと満足しています

実はこれには後日談があります。その後、彼女が転職することになり、上司が頼りないのでと彼女に頼まれて、私が不動産評論家という立場で英文の推薦状を書いてあげたりと手助けもしたのですが、うまく採用されて、今はさらに給料も上がってバンコクにあるシンガポールの会社で働いています。

タイの住宅ローンの一般的な与信基準は、月収総額の50倍まで、そして元利金の月々返済額が月収総額の4割までとされているのですが、彼女の場合、きっと今は15,000バーツのローン返済など大した負担にはなってないのだろうと思います。

大卒で優秀なタイ人は転職を繰り返しながらどんどん昇給していくので、
何年かするうちに返済も楽になります。

次回に続く

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お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com

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藤澤愼二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

近況は以下のAmazon著者紹介で
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