バンコク コンドミニアム物語

バンコクの不動産投資に役立つブログ

バンコク・コンドミニアム市場で今起こっていること、これから起こること、そして投資のリスクや実践方法について、最新データや投資理論を基に書いていきます。
筆者は不動産コンサルタントであり、日本でいう一般媒介の仲介ビジネスはやりません。
従って、コミッション優先のエージェント目線でなく、筆者自身も自己資金を使って投資しながら、その試行錯誤の中で得た経験を基に投資家目線で情報発信していきます。

2019年09月

タイバーツ独歩高、バンコクに住むエクスパットの反応

タイバーツUKポンド先日、タイバーツの独歩高について、日本人投資家にとって、今は買うよりも売却を検討するチャンスである、という私の考えを書いたのですが、偶然、英国系のタイランドプロパティも16日付の記事で興味深いことを書いていました。

これによれば、バンコクに住む外国人エクスパットは収入がタイバーツなので、今の強いタイバーツを使って逆に母国で不動産を購入したり、また、タイ人投資家もタイ国内から海外の不動産への投資を始めているということです。

以下、興味深いところを抜き出してみますが、全文は本文の下に添付しているので、興味があれば読んでみて下さい。

Strong Thai Baht opens new doors for local property investors
強いタイバーツがタイの投資家に新たな投資の扉を開く

The Thai Baht continues to make gains against most major currencies. This has hit the Thailand property market. According to Knight Frank Thailand, the sales rate for new condos in the Thai capital slowed to the lowest levels ever in the second quarter of this year.
 
世界の主要通貨に対するタイバーツ高は今も続いているが、これはタイの不動産市場を低迷させている原因の1つとなっていて、ナイトフランク・タイランドによれば、今年第2四半期の新規コンドミニアムの販売率はこれまでで最悪を記録した。

A strong Thai Baht has created international property investment possibilities for both local Thai buyers and expats that were unappealing when exchange rates were unfavourable. 
ところで、強いタイバーツは現地のタイ人投資家だけでなくタイに住む外国人エクスパットにも海外での不動産投資機会をもたらした。

expats based in Thailand are beginning to leverage the soaring Baht to purchase property in their home countries. Before the uptick of the Baht, this was unthinkable.
タイに住むエクスパットはバーツ高のメリットを使って、彼らの母国で不動産を購入し始めているが、バーツがまだこれほど強くなかった頃には考えられないことであった。

The Thai Baht has been Asia’s best performing currency with it ending the first half of 2019 up five percent year-on-year. Capital Market Research at Kasikorn Bank said that the bank doesn’t foresee a downturn for the Baht until next year due to global and local economic circumstances.
タイバーツは今年前半、前年比5%のバーツ高となり、アジアの通貨の中で最も高いパフォーマンスを示した。さらに、カシコン銀行のリサーチ部門は、現在の世界経済及びローカル経済の環境を見る限り、このバーツ高は来年まで止まらないと予測している。

The strong Baht has dented tourism and economic growth in Thailand, but it is not all bad news for overseas real estate investors looking at the Kingdom. Many developers have been offering steep discounts in order to clear out current inventory helping offset the unfavourable exchange rate.
強いバーツはタイの観光収入や輸出を減らし、経済成長にマイナスの影響を与えているが、実はタイでの不動産投資を狙っている外国人投資家にとって、悪い話ばかりでもない。多くのデベロッパーが相当な値引きをしてでも販売在庫を処分しようとしているので、これがバーツ高というマイナス要因を打ち消している。

以上ですが、これは英国系の記事なので、強いタイバーツの為替メリットを使って、最近、ブレグジットのごたごたで特に安く売られているUKポンドに換え、イギリスの不動産に投資資金が流れ始めているということを大きく取り上げています。

不動産というのは金額が大きいので、当然、為替の影響も大きくなり、このように投資家の行動にも直結するのです。しかし、今のタイバーツ高にも関わらず、果敢に買いに入ってきているところがあります。それが、先日、「最新出口戦略:タイ不動産を物色する香港バイヤーを狙え」でも書いたように、香港のバイヤーなのです。

だからといって、我々日本人にとっては、まさかロンドンの不動産を買うわけにもいかないので、やはり、バンコクであまり将来性のないコンドミニアムを持ってしまっている、もしくは、購入後にそれなりに値上りし、賃貸収入も享受してきたが、最近は値上りも一段落したのでここらが売り時か、と思っている投資家にとっては、一旦売却して日本円に換えてまずは日本に資金を戻して投資を完了させるか、私のように、当面は米ドルにして次の投資のための待機資金として海外で温存するのがベストではないかと思うのです。

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村

Strong Thai Baht opens new doors for local
property investors

September 16, 2019

The Thai Baht continues to make gains against most major currencies, especially the US Dollar, Euro and UK Pound. In fact, the Baht to Euro and Pound exchange rates continue to hit historic levels while the Thai currency hasn’t performed this well against the dollar since 2013.   

This has hit the Thailand property market. According to Knight Frank Thailand, the sales rate for new condos in the Thai capital slowed to the lowest levels ever in the second quarter of this year. A shrinking number of overseas investors is just one of a few issues facing the market. 
And while there is some cause for concern about the property market, especially among overseas investors, it has also opened up new doors for local and expat property investors who are now seeing their money go a lot further than in the past.
Locals look abroad for real estate
A strong Thai Baht has created international property investment possibilities for both local Thai buyers and expats that were unappealing when exchange rates were unfavourable. The UK in particular has proven to be popular because of the flagging Pound.
For Thai buyers, this is a chance to diversify their property investment portfolio at a fraction of the price. The UK real estate market is seen as a stable investment and one that is well-known among Thai buyers with many having either studied abroad in England or planning to send their children there for education.
“In context with wider economic trends, there is a current perception amongst overseas buyers that now is the time to purchase to benefit from the UK’s property market, before the sterling regains its full strength,”. “At Experience Invest, we believe when the dust settles after the UK leaves the EU, and some of the new trade negotiations are in place, the pound will recover back to the pre-Brexit level.”
Additionally, “Golden Visa” programs that offer EU residency for property investors are proving to be popular as well. Excellium Capital has hosted several Invest in Portugal seminars in Bangkok, all of which have recorded a strong turnout.
Meanwhile, expats based in Thailand are beginning to leverage the soaring Baht to purchase property in their home countries. Before the uptick of the Baht, this was unthinkable. 
Thai Baht expected to remain strong
The Thai Baht has been Asia’s best performing currency with it ending the first half of 2019 up five percent year-on-year. Capital Market Research at Kasikorn Bank said that the bank doesn’t foresee a downturn for the Baht until next year due to global and local economic circumstances.
The strong Baht has dented tourism and economic growth in Thailand, but it is not all bad news for overseas real estate investors looking at the Kingdom. Many developers have been offering steep discounts in order to clear out current inventory helping offset the unfavourable exchange rate.



今は「入口」ではなく「出口」を目指すとき

FOREX変動率月足米ドル人民元以前、「CBREの四半期レポートから思うこと(その2)」の中で「あまりにタイバーツ高・ドル安が続くので、つい先週、タイバーツ口座に持っていた現金をごっそり米ドル口座に移し替えたほどで、今のバーツ高は明らかに行きすぎだと思っています」と書きましたが、それからもさらにドルに対してタイバーツ高が進んでいます。

それもあって、今週さらにバーツから米ドルに換えて、持ち高を増やしたのですが、しばらくはこのままドルを買い下っていこうと思っています。

米ドルであれば、例えば、私がバンコクの銀行口座からカナディア銀行に持つドル口座にネット送金し、2年の定期預金にすれば、年率5.2%の利息を稼げます。

それも、1回につき60万バーツまでなら、タイバーツから米ドルへの交換、バンコクからの海外送金まで、すべて自宅のPCでも簡単にできるのです。

今の不動産市場低迷期の難しい局面では、余程面白い物件を底値で買えるのでもない限り、
あまり投資妙味を感じません。

ミッドタウンで利回りがせいぜい5~6%程度、しかも空室リスクもあるというごく平均的な物件を買うのであれば、むしろ様子見をすべき時です。

それなら、今の異常とまで思えるタイバーツ独歩高のチャンスに米ドルに換え、将来きっとくる基軸通貨ドルの反転に期待しながら高金利で運用する方が、リスクが小さいと思うのです。

さて、このグラフは今日時点の日本円、米ドル、人民元のタイバーツに対する交換レートの推移ですが、それを基にそれぞれの変動率を計算したのが上の表です。

このグラフを見ると、
いずれの通貨に対しても、2016年にタイバーツは底を打ち、それ以降、バーツ高が続いているのがわかります。

また、2017年から急増してきた中国人投資家が昨年をピークに今年に入って激減し、かつダウンペイメントの支払いを止めてプレビルド購入予約権をキャンセルしたり、竣工引渡しになってそれに応じない人も相次いでいる理由が、為替面からもわかります。

彼らにしてみれば、2016年の頃に比べて最大33%もタイ全体のコンドミニアム価格が上昇してしまったことになり、今から買うのはちょっと躊躇してしまっているのかもしれません。

しかし、逆に考えれば、2016年当時、先陣を切ってタイのコンドミニアムを購入した中国人バイヤーにとっては、むしろ売り時であり、たとえキャピタルゲインがゼロで売却したとしても、為替益で3割と下手な不動産投資より儲かってしまうのです。

海外不動産投資には、普通「為替リスク」が伴うといわれますが、このように投資した国の通貨が自国通貨より強くなれば、逆に「為替メリット」にもなるわけです。

ところで、クーデターでやっと不動産市場が落ち着いたのを契機に、外国人投資家がどっと入ってきたことで、2015年から高級コンドミニアムの高騰が始まりました。

その時の地価高騰でCBD等で売出される新規プレビルドの価格が急速に値上りしたのを見て、私は新築よりも割安感のある築浅中古物件を買った方がいいとセミナーやブログでアドバイスし続けてきたのですが、当時中古を買った人にとっては、今はある意味で売りのタイミングがきていると思っています。


タイバーツと日本円の変動を見ると、21%のバーツ高です。例えば、当時タイミングよく2,000万円ほどの中古物件を購入した人は、既に21%為替差益が取れていることになり、今、2,400万円の価値になっているわけです。

従って、あまり将来性のないコンドミニアムを買ってしまった投資家にとっては、今はむしろこの為替メリットを生かして、一旦「出口」に向かうべきチャンスでもあると、私は思うのです。


実際、私も昨年、2物件売却し、今も売却しようとしている1ベッドルームがありますが、自己居住目的は別として、投資が本来の目的であれば、ただダラダラ持つだけが不動産投資ではありません。当然、「出口」が不可欠であり、機関投資家のアセットマネジャーがやるように、タイミングを見て資産の入れ替えをするのです。

つまり、キャピタルゲインも賃貸運用でもあまりアップサイドが期待できない物件を持ってしまった投資家にとっては、この表題の通り、今は「入口」よりも「出口」を目指すべきタイミングだと思うのです。

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村



1ベッドルームにシフトするエクスパット需要(その3)

転換期3年前に最初の著書である「バンコク不動産投資」を上梓した頃は、まだ日系企業のタイ進出が続いていて、駐在員や現地採用の日本人エクスパットの全体数も増えていました。

そこで、「日本人に賃貸することを前提に投資すべきであり、
30㎡以下の1ベッドルームでは供給過剰で空室リスクが高い上に、日本人にも貸せないので買ってはいけない、できれば希少価値のある2ベッドルームを買うべき」と書いたわけです。

しかしその後、タイプラス1が喧伝されるようになり、日系企業のタイ進出も一段落。さらに、家族帯同でなく単身赴任の駐在員が増えてきたことから、
賃貸市場にも変化が出てきたわけです。つまり、以下のコメントにあるように、最近はサービスアパートでも1ベッドルームに対する需要が大きくなってきて、ほとんどフル稼働状態だというのです。

we are seeing more active demand for one-bedroom units which is different from what we have seen in the past. Two-bedroom units used to be more popular for expats moving to Thailand with their family. Now, many apartments are fully occupied for their one-bedroom units and the demand is still increasing
これまでは2ベッドルームに対する駐在員の需要が大きかったが、最近は1ベッドルームに対する需要が増えて、多くのサービスアパートで1ベッドルームの満室状態が続いている。そして、この需要はさらに拡大中である

ただし、誤解してはいけないのが、いくら単身赴任が増えたといっても、彼らはやはり30㎡台の1ベッドルームにはなかなか住まないということです。よほどロケーションがよく、しかも新築のきれいな物件であれば話は別ですが、普通は1ベッドルームといっても、日本人の場合、やや広めの40㎡以上の部屋の人気が高いのです。

従って、投資として購入するのであれば、数年も経つと新築プレミアムがなくなって空室リスクが高まる35㎡の新築物件を買うよりも、築5年ぐらい経っていても、そのロケーションの良さと住みやすい広さと間取りで今でも賃貸需要を維持できている、40㎡以上の1ベッドルームの方が、これからも空室リスクが低くお勧めということになります。

また、先のCBREのコメントにあるように1年で4%も日本人エクスパットが減ったということには、実はもっと大きな意味があります。すなわち、この統計はタイ政府が外国人エクスパットに発給した労働許可証の推移であり、当然、これには帯同している家族の数は入っていません。

そこで、最近は家族帯同者が減って単身赴任が増えているということも合わせて考えると、実際の日本人の数はもっと急激に減りつつあるということが見えてきます。


さらに、最近はプレビルドで竣工前に転売してその値上り益を狙う投資が失敗する可能性が高くなってきたことも考慮すると、我々は今、投資のクライテリアを脱日本人駐在員、キャピタルゲイン狙いから賃貸運用中心に、新築から中古へ、そして短期より中長期投資にシフトするべき転換期にきていると思うのです。

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村

1ベッドルームにシフトするエクスパット需要(その2)

Work Permitさて、今回の話を読む前にCBREの四半期レポートから思うこと」の(その3)と(その4)を読み返してもらうと入りやすいと思います。

最近も、CBREのリサーチ部門が外国人エクスパット、特に企業駐在員向け賃貸住宅市場について、再びこんなことを書いていました。

ชาวต่างชาติที่ทำงานในกรุงเทพฯ ส่วนใหญ่เลือกเช่าที่พักอาศัยมากกว่าซื้อ ทำให้ตลาดให้เช่าที่พักอาศัยสำหรับชาวต่างชาติมีการแข่งขันสูงเนื่องจากชาวต่างชาติที่ทำงานในกรุงเทพฯ ไม่ได้มีจำนวนเพิ่มมากขึ้น มีเพียงชาวจีนสัญชาติเดียวเท่านั้นที่เพิ่ม แต่ส่วนใหญ่มีงบประมาณต่ำกว่าผู้เช่าชาวญี่ปุ่น ชาวอเมริกัน และชาวยุโรปอยู่มาก
バンコクの外国人エクスパットのほとんどは、自分の家を買わずに賃借しているが、このところ、外国人エクスパットの数があまり増えておらず、(賃貸物件の供給増により)入居者獲得競争はますます激しくなっている。一方、唯一、中国人エクスパットの数だけは増えつつあるが、彼らは日本人やアメリカ人、ヨーロッパ人に比べて住宅予算が少ない

そして、今回のCBREのレポートでは、以下のようなことが書いてあります。

As the number of Japanese expats in Thailand decreased to lower than 20% of the total expats for the first time in 2019 and dropped to 34,133 as of April 2019, a 4% decline Y-o-Y, CBRE is seeing a change in demand and its impact on the rental apartment sector in Bangkok
(2019年4月、日本人エクスパット数は34,133人に減少し、外国人エクスパット全体に占めるシェアがとうとう20%以下と、これまでで最低となった。これは、数の上で前年同期比、4%も減少したことになる)

さらに、これに伴って日本人の賃貸需要にも変化が出てきているというのです。すなわち、日系企業は以前のような家族同伴での赴任を減らし、単身赴任を増やすようになってきていて、賃貸需要もこれまでの2ベッドルームから1ベッドルームにシフトしているということなのです。

実は、こういう形での日系企業の駐在員経費削減は、別にタイだけに限ったことでなく、今では世界中で同じことが起こっています。

25年ほど前のことですが、私がロンドンで日系不動産会社の駐在員をしていた頃は、今とは全く逆でした。多くの日系企業では、家族帯同が海外駐在の条件であり、独身男性はそもそも対象外、また、結婚していても単身赴任は不可でした。

当時、日本人にとって海外駐在というのは精神的にストレスも大きく、それを支える家族が同行するべきというのが、日系企業の人事や労務に対する考え方で、
海外駐在員は駐在手当等で相当手厚い待遇をしてもらっていました。だから、都銀の駐在員などは、10年、ニューヨークに駐在すると、帰国後に家が建つといわれていたほどです。

しかし、そんな時代はもう終わり、今は海外も身近になり、英語ぐらい話せて当り前という時代になったこともあって、企業は経費削減策としてむしろ独身者を含む単身赴任を増やしているわけです。

次回に続く



にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村
このブログが参考になったらシェアお願いします。



1ベッドルームにシフトするエクスパット需要(その1)

Mode AddressChambers On Nut Station今回は、タイで不動産投資をするにあたり、今後ますます重要になってくる賃貸による「運用」方法と、それに関して最近のエクスパット(特に日本人駐在員)を中心に、賃貸需要に変化が起こっているという話題について書こうと思います。

さて、4月1日から始まったタイ中央銀行のLTVレシオ導入による住宅ローン融資規制により、転売益を狙った投資需要が激減してしまっています。

その結果、すでに書いてきたように、300万バーツを超える物件の販売がかなり落ち込んでいて、デベロッパー各社は200万バーツ以下のミドルクラス実需向けプロジェクトの開発にシフトしているわけです。


そして、このLTVレシオ規制の基準は諸外国に比べても特に厳し過ぎるものでもないし、むしろ、これからのタイの不動産市場の健全な成長にとってプラスになると私は思うのです。従って、多分、今後も緩和されない可能性が高いのではないかとも思っています。

そうなると、プレビルドという開発形態を利用して
「入口」からすぐに「出口」に向かう短期投資、すなわち、プリセールで安く買ったバイジョーング(購入予約権)を竣工引渡し前に売り抜けて儲ける手法、タイ語で「ゲンガムライ」と呼ばれる投資が、以前のように人気が出ることはもうないかもしれません。

この10年間、コンドミニアム価格を急速に引き上げてきた一つの原因が、こういった転売狙いの買いをあてこんだデベロッパーの強引な用地取得と新規供給だったのですが、今後それがなくなれば、これまでのように価格が急上昇していくこともなくなり、おのずと売却益狙いでなく、正攻法の中長期賃貸運用が投資の主流になります。

その場合、
「入口」と「出口」の間に中長期間の「運用」が入る、すなわち、イールドプレイをするわけですから、当然、投資の「入口」である物件選定のクライテリアも変わることになります。

具体的には、デューディリジェンスの中心が、将来の
新線、新駅の開発などに伴う地価や投資物件の値上りよりも、家賃収入に基づくNOIとそのキャッシュフロー予測に移ることになります。つまり、できるだけ空室リスクが低く、キャッシュフローがぶれないことが重要となり、ハイライズである必要はあまりなくなります。

むしろ、ローライズであっても、ブランドがある、BTSの駅に近い、スーパーや病院が近い便利な生活環境、静かでプライバシーが保てる等、何らかの面で住宅として卓越した優位性を持つ物件を購入した上で、
前回紹介したように、インテリアデザイナーを使って入居者が住みたくなるような、ワンランク上の魅力ある内装の付加価値をつける、というのがこれからの効果的「運用」方法ではないかと思うのです。

例えば、中古なら「欧米人をたくさん見かける駅は値上りする(その5)」で紹介した2つのプロジェクト、新築なら「DDプロパティの市場予測(その3)」で推薦したオンヌットのチャンバースようなローライズですが、ハイライズに比べて地味なロケーションにあり、将来のキャピタルゲインはあまり期待できないかもしれませんが、価格的に割安感があり、その分、賃貸利回りもよくなるのです。

ちなみに、
偶然ですが、ちょうど今、これは第2次か第3次販売だと思うのですが、デベロッパーのSCアセットがこのチャンバースのオンライン予約を受け始めたところのようです。もし興味があれば直接申込むのもいいと思います。

もっとも、私なら既に第1次プリセールで販売されたバイジョーングのリセールをもっと安く買うと思いますが…。

ところで、ネクサスプロパティリサーチが最近、面白いタイ語のレポートを書いているので、また機会があれば紹介しますが、彼らは、これからは中古を見直すべきというのが結論のようです。

次回に続く

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 




新築よりも安い!リノベーション物件でお部屋探し「ひかリノベ」      
☆総コストは同エリアの新築マンションの2/3程度       
☆好きな間取り・好きな空間をゼロから作れる!


エッセ・アソークのデザイナーズフィットアウト(その2)

以下が今回のフィッティングアウトの完成写真とその説明です。

IMG_20190810_121237IMG_20190817_1145076013281311.デザイナーBさんのアイデアで、玄関を入ったところで靴を履き替える習慣のある日本人入居者用に、腰掛ける場所のある収納戸棚をビルトイン。
トップとサイドの建材はキッチンカウンターと同じ模様の高級感あるマーブルストーンを、そして収納扉にはグレイミラーを使用。

328126IMG_20190817_1145265123281283281302.ソファやコーヒーテーブルはBさんの協力工房が製作したオリジナル。
特にソファは英国伝統のチェスターフィールド(これは私のお気に入りのデザインなので、彼女にリクエストしました)。

IMG_20190817_1146502703281253.ソファの後ろには、高価なグレイミラーを天井高3メートルの壁一面に貼り付けたので、ちょっと手狭な感じがあったリビング全体に
奥行きが出て、落ち着いた解放感のある空間に。

4.
ベッドの横で張り出していた寝室の邪魔な柱をグレイミラーとラミネート板でふかして隠した結果、ベッド周りはスッキリした平面かつシンメトリーに(ボード部分は扉として開閉し、中は収納)。

328123IMG_20190817_1147215705.キングサイズの
ビルトインベッドは、協力工房がアンティークの特殊処理をした本物のチーク材を使って製作。

6.
ベッドのヘッドボード裏にはLEDを格納した間接照明。

3281297.IMG_20190810_121417Bさんはリビングのコーヒーテーブルやテレビ台のトップだけでなく、化粧台のカウンタートップにもマーブルストーンを使い、その背面では同じ模様の高級感のあるラミネートパネルを使用。IMG_20190810_121518

8.玄関横の収納キャビネット上部、リビングと寝室それぞれのテレビ台の上部、ベッドのヘッドボードの上部、と3メートルの天井高を生かした十分なビルトイン追加収納

間取図ビフォー1ビフォー2ビフォー3モデルルーム9.最後は着工前に撮った室内写真です。
デベロッパーからの竣工引渡し時点では、こんな
壁紙だけの殺風景な状態でした。

ここに素人のオーナーが現地
高級家具店のINDEX等でいくら高価な家具を買ってきて置いても、余程のインテリアセンスがなければ、大抵はスーパーラグジュアリーとは思えない凡庸な内装になってしまい、結局、コストパフォーマンスが悪くなってしまいます。

自己居住目的ならそれでも問題ありませんが、投資として購入した場合、特にハイライズは普通500ユニット以上と数が多いので、
竣工時には同じ間取りの部屋がほぼ同時に賃貸市場に出てくることになり、入居者獲得競争が激しくなります。

その結果、もし半年、1年という空室期間が出てしまった場合、IRR(内部収益率)が著しく下がってしまうのです。

また、新築時に余裕をもって少し贅沢すぎるぐらいに内装工事をしておき、最初に他の競合ユニットと差別化しておく方が、将来入居者が入れ替わるときにも有利になるので、お勧めです。

それに、ビルトイン家具の据え付けやミラーの貼り付けは下地調整から始まる大掛かりな工事なので、これを後でやるのは非常に投資効率が悪くなります。

例えば、私自身がやって「デザイナー仕様でグレードアップ」と「中古物件を改装して転売(改装編2)」「中古物件を改装して転売(改装編3)」「中古物件を改装して転売(改装編4)」で3回にわたって紹介したトンローの中古物件のようなリファビッシュメントになるわけです。

この時の例のように、極めて状態の悪い物件を格安で買って、徹底的にリファビッシュした後に転売するのが目的なら、これもありです。

しかし、そのまま賃貸運用を続けるのであれば、既存の内装をほぼ全部ストリップアウトしなければならないので、結局2度手間になり、しかも工事のために数カ月の余分なダウンタイムが出ることから投資効率も落ちることになります。


そういったことから、特にこういう高級物件の場合、それに相応しい
プロのインテリアデザイナーを使って、最初から少し贅沢なぐらいにフィットアウトして差別化しておく、とういうのが中長期イールドプレイ投資のベストな運用方法だと、私は思うのです。

ところで、この物件は先日、日頃付き合いのある石川商事さんとシグネットホームさんに入居者募集をお願いしたところなので、興味のある方は直接問い合わせてみてください。


 
アメリカのお気入りブランドサイトでラクラクショッピング
その後まとめて日本へ配送 送料を最大80%節約できる!

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村

このブログが参考になったらシェアお願いします。



エッセ・アソークのデザイナーズフィットアウト(その1)

エッセアソーク眺望328125私は昔から海外不動産の現場が好きなこともあって、バンコクでも日本在住のクライアントから時々コンドミニアムのフィッティングアウト(内装工事)の依頼を引受けています。

もちろん、
条件次第ではありますが、引受ける以上は施主代理人としてしっかりプランニング段階から施工監理まで、オーナーと連絡を取りながら、責任を持って完成まで面倒をみます。

実は、先日もシンハーが初めて開発したスーパーラグジュアリーコンド、エッセ・アソークの1ベッドルーム(47㎡)をオーナーの依頼でフィットアウトしたところです。

スーパーラグジュアリーの内装工事依頼は久しぶりなのですが、今回、そのクライアントから
実際の完成写真をこのブログで掲載していいとの承諾をもらったので、参考までに紹介することにしました。

さて、著書でも書きましたが、フィッティングアウトは単なるリフォームと違い、入居者が住んでみたくなる魅力的なデザインとコストのバランスが大切です。

それもあって、私はこれまでも内装工事業者より
コストパフォーマンスが高いフリーランスのインテリアデザイナーを使ってきているのですが、今回はデザイナーを使った内装工事」(合計4話)で紹介した2人の女性デザイナーのうち、高級物件を得意とする英国帰りのデザイナー、Bさんを起用しました。

この案件については、工事期間中に長い連休が入ったこともあり、工期が1カ月半と契約より少しオーバーランしたものの、当初プラン通りマーブルストーンやグレイミラーといった高価な建材をふんだんに使用した魅力的な内装で、デベロッパーのモデルルームにも引けを取らないレベルに仕上がったと、私は思っています。

一方、コスト的には、同じ広さのアシュトンアソークが2ベッドルームだったのに対し、こちらは壁が1枚少ない1ベッドルームということもあって幾分安くなりましたが、洗濯機、4Kテレビ2台、ベッドのマットレスといった本来施主が買いそろえるものを別にして8,500バーツ/㎡でした(ただし、私の施主代理施工監理費は別です)。

ヒルトンホテルなどの高級物件のフィッティングを手掛けるBさんは、もう一人の有能なデザイナーであるOさんに比べてもどうしてもデザイン料が高くなるのですが、
一流デザイナーというのは、インテリアの魔法使いのようなものなので、このぐらいのコストは仕方がないとも思います。

さて、次回はプロのインテリアデザイナー仕様がどんなものなのか、詳細な完成写真を披露します。

次回に続く




にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 

外国人需要に依存し続けるデベロッパー(その2)

香港バイヤー1これはつい先日も、「最新出口戦略:タイ不動産を物色する香港バイヤーを狙え」で書いたことですが、今、バンコクでも香港のバイヤーが急増しています。

しかし、もともと中国人投資家が買い始める前は、外国人でタイの不動産を一番多く買っていたのは香港人です。

大分前になりますが、「それでも香港投資家の勢いは止まらない?」と題して、香港バイヤーのタイ不動産市場でのプレゼンスについてCBREのコメントを紹介しました。結局、年初の彼らの予想を超えて、中国人バイヤーは香港人を凌駕してしまったのですが、実は香港人の買いは
コンスタントに続いています。

返還時にイギリスと1国2制度維持の合意ができているとはいっても、約束を守らない中国ですから、いつかは中国に取り込まれてしまうのではないかという危機感が香港人の中には常にあり、これが継続的なタイ不動産の買いにつながっているのだろうと思いますが、
最近のデモにより、その流れが再燃したというわけです。

実は、タイの不動産を買う外国人投資家の中で、意外に台湾人投資家も多いのですが、これも同じ理由からなのかもしれません。

この香港人の買いは、デモが鎮静化すればまた減少するという短期的なものかもしれませんが、それでも低迷する今のタイの不動産市場にとっては、恵みの雨ともいえる「特需」が始まったわけです。

もっとも、もし万が一、中国が軍隊を使ってデモを鎮圧するという天安門事件のようなことが起これば、香港人のタイ不動産購入はさらに拍車がかかることにもなるのですが…。

参考までに、以下はシドニーとシンガポールからのニュース記事ですが、香港バイヤーは今、オーストラリアやニュージーランド、そしてアジアではマレーシア、タイ、台湾の不動産を買っているというものです。

SYDNEY: Hong Kong buying enquiries for expensive
Australian and New Zealand homes have ramped up due to anti-government protests in the Chinese-ruled city, according to property agents and real estate data, as wealthy investors look for a safe haven.

SINGAPORE: Singapore’s housing market isn’t turning out to be the beneficiary many may have thought from Hong Kong’s increasingly fraught protests. Instead, investors are looking to cheaper property markets like Malaysia, Thailand and Taiwan.

ただし、基本的に外国人はすぐにはそこに住まず、当面は賃貸で運用する投資目的の購入がほとんどです。そして、これが増え続けると、誰も住んでない空室が至る所にあるのに、値段だけが高騰してしまって自己居住の実需層であるタイ人が買えなくなるという市場のミスマッチが起こってしまうことになります。

実際、一部ではそういうところも既に出てきているのですが、そうなるとタイの不動産市場は変化に脆い市場になってしまい、マーケットリスクの観点から、我々の投資先としても相応しくない市場になってしまいます。

従って、いくら香港人の特需があるといっても、今の販売在庫処分にはもってこいですが、最初から外国人投資家に依存した新規開発などは、これ以上デベロッパーにやってほしくないものです。

にほんブログ村 海外生活ブログ バンコク情報へ

にほんブログ村


不動産による資産運用、優良資産の事ならプロパティエージェント 

このブログが参考になったらシェアして下さい。



コンサルティング内容
バンコクでコンドミニアムを売買する際の助言やコンサルティング。
具体的には、購入を検討中の個別物件に対するセカンドオピニオンや、予算や購入目的に応じた有望物件の紹介です。
現地に居なければできない物件実査や業界関係者へのヒアリング、タイ語の現地情報収集等を通してアドバイスします。
お問い合わせ先:bkk.condostory@gmail.com

このブログが参考になったらシェアお願いします。
 
最新記事(画像付)
プロフィール

藤澤慎二 ฟุจิซาวะ ชินจิ

外資系投資銀行の国際不動産投資ファンドで、各種投資不動産のバリュー・クリエーション型アセットマネジメントを行ってきた。
米国留学時に会計学を専攻し、米国公認会計士。
著書に「バンコク不動産投資」、「続・バンコク不動産投資 実践編」

バンコク不動産投資 実践編
バンコク不動産投資 基礎編
英語力に自信のある人向け タイ不動産購入 お勧めの本
バンコク ブログランキング
カテゴリー