政府批判4
3の利害の不一致もしくは利益相反については、このタナトーン党首が何を問題視しているかというと、昨年の10月5日にタイ政府が6億バーツ(約20億円)もの資金を、明確で透明性のある理由説明もなくサイアムバイオサイエンスという民間企業に出すことを決定したことに対してです。

これについては状況がわからないので私には何ともいえませんが、何の理由説明もなく政府が特定の民間企業に対して資金援助をすることを決定し、契約に調印したのであれば、この問題の指摘はわからないでもありません。

しかし、アメリカのワープスピード作戦では、トランプ大統領の決定で民間企業が一刻も速くワクチンを開発できるように、失敗するかもしれないワクチン研究開発費としてファイザー等に20億ドル(2,000億円)以上の国費をふんだんに使って援助した結果、1年以内にワクチンができたと聞いています。

タイの場合、これが利害の不一致になるのかどうかは別として、むしろそんな小さな話より、わずか20億円程度の資金援助で、サイアムバイオサイエンスがアストラゼネカから技術移転を受けてタイ国内でワクチン生産ができるというメリットの方がはるかに大きいように思えます。

4については、プラユット首相が学生の反政府デモに対抗するために、わざとアストラゼネカ1社としか交渉せず、国民の健康のことよりも政府に対する人気取りを優先して、ワクチン調達の話を昨年の第3四半期以降まで故意に引き延ばしてきたといっています。

しかし、これについては何の証拠もなく、勝手な憶測だけで批判しているようで話にならないように思えます。

そして5が王室の関与についてです。このサイアムバイオサイエンスは「プミポン国王からタイ国民へのこの上ない贈り物」でも書いたように、そもそもは2009年にプミポン国王が国民の健康を願って設立したバイオ薬品のメーカーであり、当然、王室が事実上の100%株主です。

これに対し、タイにはもっと大きな薬品会社があるのになぜこんな中堅の会社に製造させることを決めたのか、そして王室が経済的利益を追求する薬品生産というビジネスをやることは、その性質上向かないというがタナトーン党首の主張です。

また、もし同社ワクチンの生産が遅れたり、不良品が出たり、副作用が出たりした場合、この会社を選んだ政府としてプラユット首相は責任を取れるのかと追及しています。

しかし、私にはどれも勝手な理由付けでいいがかりをつけているようにしか思えません。

ところで、先のブログの中で引用したグルンテープトゥーラギットの記事には以下のような記述があります。

ก่อนอื่นต้องย้อนกลับไปเมื่อปี 2552 หรือราว 11 ปีที่แล้ว บริษัท สยามไบโอไซเอนซ์ จำกัด เริ่มก่อตั้งขึ้นด้วยทุนจดทะเบียน 4,800 ล้านบาท โดยพระราชปณิธานของพระบาทสมเด็จพระบรมชนกาธิเบศร มหาภูมิพลอดุลยเดชมหาราช บรมนาถบพิตร (ร.9) ที่ทรงให้ความสำคัญกับการดูแลรักษาสุขภาพของคนไทย


この会社を語るには、まず最初に2009年に遡らなければならない。つまり、約11年前にサイアムバイオサイエンス社は、タイ国民の健康維持と管理を重要視する今は亡きプミポン国王の、タイにもバイオテクノロジーの医薬品会社が必要だという意思に基づき、資本金48億バーツで設立されたのである。

 

โดยพระบาทสมเด็จพระวชิรเกล้าเจ้าอยู่หัว ในหลวง รัชกาลที่10 ทรงสืบสานและต่อยอดพระราชปณิธานของสมเด็จพระบรมชนกนาถ ในด้านการสาธารณสุขของไทยมาจนปัจจุบัน บริษัท สยามไบโอไซเอนซ์ นับเป็นบริษัทผู้ผลิตยาชีววัตถุแห่งแรกและแห่งเดียวของประเทศไทยจนกระทั่งปัจจุบัน


その後、この父の意思は現在のワチラロンコーン国王(ラーマ10世)によって引き継がれ、タイ国民の健康維持に対する王室の貢献は今も続いている。そして、同社はタイで一番最初で、しかも現在も唯一のバイオ薬品を生産できる会社なのである。


バイオ薬品を生産できるのはタイではここしかないという記述が本当なら、もしくはアストラゼネカが数ある薬品会社の中からサイアムバイオサイエンス社がベストと選んだのであれば、タナトーン氏の批判は見当違いということになります。